投資に向けて
1.金融資産の現状
日本人は現金・預金で50%以上保有していまます。手持ちの金融資産が日本の経済成長率より低い利率の運用であれば、金融資産は目減りしていきます。 現在、日本は高齢化社会であり一般的には定年退職時の資産を頂点に長生きするほど金融資産は減り、長生き貧乏になる可能性があります。
2.金融資産の選択基準
金融資産の選択基準として、安全性・収益性・流動性(換金性)の3つの要素があります。
安全性:元本及び利回りの確保
収益性:手数料や税金を考慮した実質的な利回り
流動性(換金性):現金化するときの手間
お客様がどのような生活(家族が増える、家を建てる、年金生活を始めるほか)をこれから迎えるかによって、短期、中期、長期に資産を割り振って考える必要があります。余裕資金を用いて中・長期の運用を考えましょう。
3.分散投資
余裕資金を中長期の視点で時間及び投資先の種類を分散して従来よりもリスクが高い金融商品へ分散投資することで、リスクを軽減できます。その際の運用商品の組合せをポートフォリオといいます。
・時間の分散 ドルコスト平均法
・・・同じ金額を定期的に投資していくことで、高値つかみを防止する投資手法
・投資先の分散 円貨と外貨に分散
注:外貨のリターン=現地のリターン×為替リターン
ポートフォリオの見直し過程(循環型)は以下の通り考えることができます。
① 運用方針の策定 → 金融商品の売買 → 成果の測定 → 改善 →(①へ)
4.為替
日本経済は世界経済の影響を受けます。例えば、米国旅行をする際に、1ドル100円と110円で米国では同じ1ドルでも日本円の支出額は100円と110円になり日本円の金額は異なります。同じように、会社の仕入れや売り上げも日本と外国間で行う場合には為替の影響を受けます。
5.金融商品のリスク
・価格変動リスク 価格の変動によって収益が変動するリスク
・金利変動リスク 金利の変動によって収益が変動するリスク
・流動性リスク 流動性が低いことによる換金時または換金できないことにより発生するリスク
・信用リスク 投資先の倒産や債務不履行により資本元本が戻らないリスク
・カントリーリスク 投資対象国・地域において、政治・経済情勢の変化や取引の大規模な規制変更が行われたときに発生するリスク
・為替変動リスク 為替の変動によって収益が変動するリスク