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田中 賢介


田中 賢介
(たなか けんすけ)

元 サンフランシスコ・ジャイアンツ。

1981年5月20日生まれ、福岡県出身。

身長176cm、体重78kg。
右投げ、左打ち。

『NPB履歴』
東福岡高。 (1999年ドラフト2巡目) 2000年~2012年日本ハム・ファイターズ(’04~北海道日本ハム・ファイターズ)、 2015年~2019年北海道日本ハム・ファイターズ。
『MLB履歴』
(FA権行使) 2013年サンフランシスコ・ジャイアンツ。 (2014年テキサス・レンジャーズ)

『NPBタイトル、表彰、記録』
2009年シーズン全試合出場(680打席)で併殺打0を記録。

「MLBデビュー」
2013年7月9日メッツ戦(AT&Tパーク)“先発出場(2番・レフト)”。

「MLBデータ」
2013年MLB初安打(7.9メッツ戦)。 2013年MLB初打点(7.11パドレス戦)。 2013年MLB初盗塁(7.11パドレス戦)。

「NPB-MLB通算記録」
2012年NPB通算1,000試合出場達成(5.9ロッテ戦)。 2018年NPB通算1,500試合出場達成(7.24楽天戦)。 2012年NPB通算1,000安打達成(6.27楽天戦)。 2019年NPB-MLB通算1,500安打達成(9.1楽天戦)。 2017年NPB-MLB通算200盗塁達成(6.6広島戦)。 2017年NPB通算200盗塁達成(7.6西武戦)。


 [田中 賢介、通算成績]

年 度 所 属 試 合 打 数 安 打 本塁打 打 点 盗 塁 打 率
2000 日本ハム    5    5    1  0   0   0 0.200
2001 日本ハム   56   99   14  3   9   0 0.141
2002 日本ハム   60  158   40    10   3 0.253
2003 日本ハム   52  102   22    16   1 0.216
2004 日本ハム   21   40   13  1   7   1 0.325
2005 日本ハム   22   24    5  1   2   1 0.208
2006 日本ハム  125  376  113  7  42  21 0.301
2007 日本ハム  144  526  134  3  31  27 0.255
2008 日本ハム  144  536  159 11  63  21 0.297
2009 日本ハム  144  575  163  3  49  31 0.283
2010 日本ハム  143  576  193  5  54  34 0.335
2011 日本ハム   49  200   58    10   8 0.290
2012 日本ハム  114  457  137  3  32  13 0.300
2015 日本ハム  134  532  151  4  66   9 0.284
2016 日本ハム  143  541  147  2  53  22 0.272
2017 日本ハム  107  314   79  2  18  11 0.252
2018 日本ハム   67  105   31  0   8   0 0.295
2019 日本ハム  89  153   39  1  16   0 0.255
NPB通算 1,619 5,319 1,499 48 486 203 0.282
2013 ジャイアンツ   15   30    8  0   2   2 0.267
MLB通算   15   30    8  0   2   2 0.267
日米プロ通算 1,634 5,349 1,507 48 488 205 0.282

<通算外野手補殺 NPB-0 、MLB-0>


■2007年シーズン58犠打を記録。
■2008年8月27日ロッテ戦の第4打席の併殺打から2010年4月6日楽天戦の第3打席の併殺打まで862打席(729打数)連続打席無併殺打を記録。
■2011年春のキャンプで怪我をして出遅れた上に、6月18日広島戦で盗塁を試みた際に左足首を骨折、シーズン中の復帰はならず。
■2012年8月29日西武戦で守備中に中島裕之と交錯、左腕を骨折してそのままシーズンを終える。シーズンオフに日本ハムとの3年契約(~'13)を1年を残すも、メジャー挑戦に球団は付帯条項(メジャー移籍は球団の許可を得れば契約を解除できる)に理解を示して後押し、円満にFA権の行使を宣言をする。
■2013年1月ジャイアンツとマイナーリーグ契約。内容はスプリット契約でマイナーリーグでは月給2万ドル(最低保証額4万ドル)、メジャーリーグ昇格すれば年俸75万ドル。
■2013年ジャイアンツ春季キャンプに招待選手で参加、オープン戦で19試合、48打数、11安打、0本塁打、2打点、6盗塁、打率0.229とアピールできずマイナー行きを通告(3.21)。ジャイアンツ傘下チーム、フレズノ(SF-AAA)で78試合、264打数、87安打、0本塁打、24打点、20盗塁、打率0.330と好成績を残して念願のメジャーリーグ昇格(7.9)。ジャイアンツでの選手登録は内野手(セカンド)もマイナーリーグでの16失策が不安材料となり外野守備(レフト)でのMLBデビューとなる。ジャイアンツで15試合出場してフレズノ(SF-AAA)に降格(7.29)、ジャイアンツ選手登録40人枠を外され戦力外(9.3)と慌ただしいメジャー生活を送った。フレズノ(SF-AAA)での成績は107試合、343打数、113安打、1本塁打、32打点、22盗塁、打率0.329と好成績を維持した。
■2013年7月13日パドレス戦でTim Lincecum(ティム・リンスカム)がノーヒット・ノーラン試合を達成(スコア9対0)、MLBデビュー僅か5試合目に7番・レフトで先発出場して打撃は3打数ノーヒットも守備は1回裏にCarlos Quentin(カルロス・クエンティン)のレフトフライを捕球(守備機会1)するなど7回裏からAndres Torres(アンドレス・トーレス)が7番・センター、Gregor Blanco(グレゴール・ブランコ)が1番・センターからレフトと守備交代で退くまで偉業達成に貢献した。
■2013年シーズン、ジャイアンツでの守備は全て外野(レフト)守備に就いた。キャリア初の外野守備は9試合、先発出場7(フル出場3)、守備回数55イニング0/0、守備機会6(処理6)、失策0、外野手補殺0、守備率1.000の成績。
■2013年レンジャーズとマイナーリーグ契約(12.20)。
■2014年レンジャーズ春季キャンプに招待参加、オープン戦で18試合、27打数、5安打、0本塁打、1打点、1盗塁、打率0.185と出遅れて開幕はレンジャーズ傘下チーム、ラウンドロック(TEX-AAA)に決まる(3.27)。徐々に調子を取り戻しラウンドロック(TEX-AAA)で62試合、213打数、55安打、4本塁打、27打点、12盗塁、打率0.258の成績、レンジャースは昇格の可能性のあるチーム移籍を望む申し出にも理解、契約解除(7.20)。
■2014年シーズンオフにNPB日本ハムと2年契約の総額3億円+出来高で契約(12.16)。2018年シーズンオフの契約更改の会見で2019年限りで現役引退を表明(12.25)。
■2020年に日本ハムのスペシャルアドバイザー(SA)に就任(1.1)。
「NPBデビュー」 2000年9月12日西武戦(東京ドーム)。
「NPBデータ」 2000年NPB初安打(9.20近鉄戦)。 2001年NPB初本塁打(3.24近鉄戦)。 2001年NPB初打点(3.24近鉄戦)。 2002年NPB初盗塁(5.4ダイエー戦)。



 


『MASA』 田中 将大


田中 将大
(たなか まさひろ)

元 ニューヨーク・ヤンキース。

1988年11月1日生まれ、兵庫県出身。

身長188cm、体重93kg。
右投げ、右打ち。

『NPB履歴』
駒大苫小牧高。 (2006年ドラフト1巡目) 2007年~2013年東北楽天・ゴールデンイーグルス、 2021年~2023年東北楽天・ゴールデンイーグルス。
『MLB履歴』
(新ポスティング制度) 2014年~2020年ニューヨーク・ヤンキース。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2011年、2013年パ・リーグ最多勝利。 2012年パ・リーグ最多奪三振。 2011年、2013年パ・リーグ最優秀防御率。 2011年、2013年パ・リーグ最高勝率(最優秀投手)。 2007年パ・リーグ新人王。 2013年パ・リーグMVP。 2011年、2013年沢村栄治賞。 2013年正力松太郎賞/特別賞。 NPB28連続勝利投手(’12.8.26日本ハム戦~’13.10.8オリックス戦)。 2013年シーズン24連続勝利投手(4.2オリックス戦~10.8オリックス戦)。 2013年シーズン無敗で最多勝利。
『MLBタイトル、表彰、記録』
2014年5月ア・リーグ月間MVP。 2014年、2019年オールスターゲーム出場。 2014年MLBデビューから連続16試合(4.4ブルージェイズ戦~6.28レッドソックス戦)クオリティースタート(先発登板、投球回数6以上、自責点3以下)を記録。 2019年MLBデビューから6年連続2桁勝利を記録(8.27マリナーズ戦)。

「MLBデビュー」
2014年4月4日ブルージェイズ戦(@ロジャーズ・センター)“先発登板”。

「MLBデータ」
2014年MLB初勝利(4.4ブルージェイズ戦)“先発登板”。 2014年MLB初奪三振(4.4ブルージェイズ戦)。 2014年MLB初完投、初完封(5.14メッツ戦)“無四球”。 2015年MLB初開幕投手(4.6ブルージェイズ戦)。 2019年MLBオールスターゲーム初勝利(7.9)“2番手登板”。

「MLB通算記録」
2017年MLB通算100試合先発登板達成(8.27マリナーズ戦)。 2017年MLB通算50勝利達成(9.2レッドソックス戦)。 2019年MLB通算1,000投球回達成(9.19エンゼルス戦)。 2017年MLB通算500奪三振達成(5.31オリオールズ戦)。

「NPB-MLB通算記録」
2014年NPB-MLB通算100勝利達成(4.4ブルージェイズ戦)。 2021年NPB通算100勝利達成(4.24西武戦)。 2017年NPB-MLB通算150勝利達成(9.14オリオールズ戦)。 2012年NPB通算1,000奪三振達成(8.19西武戦)。 2023年NPB通算1,500奪三振達成(4.6西武戦)。 2015年NPB-MLB通算1,500奪三振達成(9.8オリオールズ戦)。 2018年NPB-MLB通算2,000奪三振達成(8.27ホワイトソックス戦)。 2023年NPB-MLB通算2,500奪三振達成(4.21日本ハム戦)。 2012年NPB通算1,000投球回達成(6.29ソフトバンク戦)。 2015年NPB-MLB通算1,500投球回達成(6.27アストロズ戦)。 2022年通算NPB1,500投球回達成(5.3日本ハム戦)。 2018年NPB-MLB通算2,000投球回達成(4.11レッドソックス戦)。 2021年NPB-MLB通算2,500投球回達成(10.3ロッテ戦)。


[田中 将大、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2007 楽天  28  11-  7  186.1/3  79  196 3.82
2008 楽天  25   9-  7  172.2/3  67  159 3.49
2009 楽天  25  15-  6  189.2/3  49  171 2.33
2010 楽天  20  11-  6  155.0/0  43  119 2.50
2011 楽天  27  19-  5  226.1/3  32  241 1.27
2012 楽天  22  10-  4  173.0/0  36  169 1.87
2013 楽天  28  24-  0  212.0/0  30  183 1.27
2021 楽天  23   4-  9  155.2/3  52  126 3.01
2022 楽天  25   9- 12  163.0/0  60  126 3.31
2023 楽天  24   7- 11  139.1/3  76   81 4.91
NPB通算 247 119- 67 1,773.0/0 524 1,571 2.66
2014 ヤンキース  20  13-  5  136.1/3  42  141 2.77
2015 ヤンキース  24  12-  7  154.0/0  60  139 3.51
2016 ヤンキース  31  14-  4  199.2/3  68  165 3.07
2017 ヤンキース  30  13- 12  178.1/3  94  194 4.74
2018 ヤンキース  27  12-  6  156.0/0  65  159 3.75
2019 ヤンキース  32  11-  9  182.0/0  90  149 4.45
2020 ヤンキース  10   3-  3   48.0/0  19   44 3.56
MLB通算 174  78- 46 1,054.1/3 438  991 3.74
日米プロ通算 421 197-113 2,827.1/3 962 2,562 3.06

<通算ホールド NPB-0、MLB-0>


 

MLBデビューから
6年連続2桁勝利
('19.8.27 マリナーズ戦)



MLB通算50勝利達成
('17.9.2 レッドソックス戦)

 


MLB通算1,000投球回達成
('19.9.19 エンゼルス戦)


 

MLBオールスターゲーム初勝利
('19.7.9 クリーブランド)



NPB-MLB(日米プロ)
通算150勝利達成
('17.9.14 オリオールズ戦)
 


NPB-MLB(日米プロ)
通算2,500投球回達成
('21.10.3 ロッテ戦)


東京オリンピックで
「侍ジャパン」金メダル獲得に貢献
('21.8.2 アメリカ戦)


NPB-MLB(日米プロ)
通算2,500奪三振達成
('23.4.21 日本ハム戦)
■2007年8月3日ソフトバンク戦の試合後インタビューで野村克也(監督)が「マー君、神の子、不思議な子」とボヤキ、名言が生まれた。試合で5失点(1回2点、3回1点、4回2点)しても、味方の援護(4回4点、5回3点)で逆転、勝利投手になった(スコア4対7)。「何点取られるか投げ続けさせたら、天から神が降りてきた。先祖代々、何かあるんだろうな、そう言う星の下に生まれている」と苦笑い。投球内容は投球回数6イニング0/0、被安打8、被本塁打2、与四球1、奪三振10、自責点4、打者28で交代した。
■2013年10月8日オリックス戦でシーズン24連続勝利(4.2オリックス戦~10.8オリックス戦、先発24)を記録、1957年の稲尾和久(西鉄)シーズン20連続勝利(7.18大映戦~10.1毎日戦、先発12+救援8)、1951年の松田清(巨人)シーズン19連続勝利(5.23広島戦~10.4名古屋戦、先発16+救援3)の記録を大幅に更新。なお、MLBでは1936年~37年にCarl Hubbell(カール・ハッベル/ニューヨーク・ジャイアンツ)がレギュラー・シーズン24連続勝利('36.7.17パイレーツ戦~'37.5.27レッズ戦、先発21+救援3)を記録。NPB+MLBでは2012年~14年に田中将大(楽天+ヤンキース)がレギュラー・シーズン34連続勝利(NPB/'12.8.26日本ハム戦~'13.10.8オリックス戦、先発28+MLB/'14.4.4ブルージェイズ戦~5.14メッツ戦、先発6)を記録。
■2013年シーズンオフ新ポスティング制度でのMLB移籍を申請(12.17)。楽天はNPB12球団で唯一、新ポスティング制度に批判的だったがMLB移籍を容認(12.25)。
■2014年1月新ポスティング制度でヤンキースと7年総額1億5,500万ドルでメジャーリーグ契約(1.22)、ヤンキースが楽天に入札上限額2,000万ドルを譲渡金として支払。年俸は1年目~6年目2,200万ドル、7年目2,300万ドル、希望すれば4年目終了時点でFA権取得のオプトアウト(Opt-out)条項付。
■2014年5月20日カブス戦で2012年8月19日西武戦で記録して以来1年9ヵ月(639日)ぶりの敗投手となる。NPB-MLB(日米プロ)レギュラー公式戦での連勝記録は2012年4連勝(8.26日本ハム~10.8ロッテ戦、7試合)、2013年24連勝(4.2オリックス戦~10.8オリックス戦、28試合)、2014年6連勝(4.4ブルージェイズ戦~5.14メッツ戦、8試合)と34連勝(43試合“不敗”)まで伸ばすも途切れた。敵本拠地シカゴはミシガン湖からの強風が有名で“風の街/Windy City”。併せて、当日の雷雨でリグレー・フィールドのマウンドは荒れるなど、崩したリズムを修正できず苦しんだ。投球内容は投球回数6イニング0/0、被安打8、被本塁打0、失点4(自責点3)、与四球1(与死球0)、奪三振7、打者27、投球数88(ストライク63)、打球19(ゴロ11、フライ8)、ワイルドピッチ1で降板(スコア1対4)。味方打線の反撃に託すも敗れた(スコア1対6)。
■2014年MLBデビューから連続16試合(4.4ブルージェイズ戦~6.28レッドソックス戦)クオリティースタート(先発登板、投球回数6以上、自責点3以下)を記録。次の試合ツインズ戦(7.3)で勝利投手も自責点4(7イニング0/0)を許し記録は途絶えたが、1973年エクスポズでMLBデビューのSteve Rogers(スティーブ・ロジャーズ)の連続16試合(7.18アストロズ戦~9.25メッツ戦)と並ぶMLBタイ記録。なお、NPB-MLB(日米プロ)通算では連続50試合('12.8.26日本ハム戦~NPB34、MLB16)クオリティースタートとなる大記録。
■2014年7月15日MLBオールスターゲーム(ミネアポリス)に選手間投票ア・リーグ投手1位で選出される。右肘の靭帯部分断裂で故障者リスト入り(7.9)、参加を辞退して治療に専念。なお、MLBオールスターゲーム視察の熊崎勝彦NPBコミッショナーとRob Manfred(ロブ・マンフレッド)MLB最高執行責任者が会談(7.14)、多発する投手の肘の故障の研究と防止の協力で一致した。アメリカ野球シンクタンク「Baseball Prospectus」で提唱される“PAP(Pitcher Abuse Points/投手酷使指数=1試合投球数-100を3乗)”が1シーズン累計で10万ポイント超えで要注意、20万ポイント超えで危険と言われ、MLBの先発投手起用法の論拠。2013年NPBで田中将大のレギュラーシーズンPAP21万4,666ポイント(先発27、投球数2,981)、ポストシーズンPAP24万3,683ポイント(先発3、投球数407)、合計PAP45万8,349ポイントは驚愕。2013年MLBでTim Lincecum(ティム・リンスカム/ジャイアンツ)PAP13万2,001ポイント、CJ Wilson(CJ・ウィルソン/エンゼルス)PAP10万8,692ポイント、ダルビッシュ有(レンジャーズ)PAP9万8,298ポイントと先発投手のPAP10万ポイント超えは2投手のみ。一概に言えないがNPB(中6日、140球/完投)、MLB(中4日、100球/継投)と先発投手起用法の違いにも論議が及ぶ。
■2014年9月21日ブルージェイズ戦で75日ぶりの復帰登板、右肘のトミー・ジョン手術(Tommy John Surgery/靭帯移植手術)は避け、一先ず患部にPRP(Platelet Rich Plasma/多血小板血漿)を注射する治療法を選択(7.14)、リスクは残るも早期の復帰を目指していた。
■2015年シーズンオフに内視鏡による右肘骨棘除去手術を受けた(10.20)。手術はニューヨーク市内の病院でトミー・ジョン手術の権威で知られるDr. David Altchek(デービッド・アルチェック医師)が執刀した。通称“ねずみ”と呼ばれる遊離軟骨の除去手術で投球再開までにリハビリを含め約6週間を要する見込み。
■2016年4月17日マリナーズ戦(ヤンキー・スタジアム)で日本人先発投手対決(12度目)が実現。マリナーズ先発の岩隈久志は投球回数7イニング0/0、被安打8、被本塁打1、失点4(自責点4)、与四球2(与死球1)、奪三振3、打者32、投球数102(ストライク68)、打球26(ゴロ10、フライ16)、ワイルドピッチ1に対し、ヤンキース先発の田中将大は投球回数7イニング0/0、被安打6、被本塁打0、失点3(自責点2)、与四死球0、奪三振6、打者27、投球数93(ストライク65)、打球21(ゴロ16、フライ5)の内容。試合は5回裏に岩隈久志のワイルドピッチでヤンキースが勝越し、そそまま逃げ切った(スコア3対4)。元NPB楽天で5年間('07-'11)チームメイトの投げ合いはMLB史上初で後輩の田中将大に軍配。
■2016年8月19日エンゼルス戦でMLBデビューから3年連続2桁勝利を記録。野茂英雄(ロイヤルズ)、ダルビッシュ有(カブス)に次いで日本人3人目の記録。
■2016年8月24日マリナーズ戦(セーフコ・フィールド)で日本人先発投手対決(13度目)が実現。マリナーズ先発の岩隈久志は投球回数6イニング0/0、被安打6、被本塁打1、失点3(自責点3)、与四球2(与死球1)、奪三振3、打者27、投球数100(ストライク66)、打球21(ゴロ10、フライ11)に対し、ヤンキース先発の田中将大は投球回数7イニング0/0、被安打6、被本塁打0、失点0、与四球1(与死球0)、奪三振5、打者26、投球数106(ストライク69)、打球20(ゴロ11、フライ9)の内容。試合はヤンキースが勝利(スコア5対0)、4月に続いて2度目も後輩の田中将大に軍配。
■2017年6月23日レンジャーズ戦(ヤンキースタジアム)で日本人先発投手対決(15度目)が実現、試合開始が雨で1時間42分遅れとなるも、レンジャーズ先発のダルビッシュ有は投球回数7イニング0/0、被安打2、被本塁打0、失点0、与四球0(与死球0)、奪三振10、打者22、投球数88(ストライク60)、打球12(ゴロ7、フライ5)に対し、ヤンキース先発の田中将大は投球回数8イニング0/0、被安打3、被本塁打0、失点0、与四球2(与死球0)、奪三振9、打者27、投球数100(ストライク69)、打球16(ゴロ10、フライ6)とお互いに譲らず、マウンドを後続に託した。延長10回ヤンキースがサヨナラで勝った(スコア1対2)。
■2017年8月27日マリナーズ戦でMLB通算100試合先発登板を勝利で飾り、MLBデビューから4年連続二桁勝利を記録した。なお、MLBイベント「プレーヤーズ・ウイークエンド」で各チームの選手は背中にニックネームを入れた特別ユニホームを着用、ヤンキースは球団史上初めてネームを付けた。田中将大は「MASA」を付けて登板した。
■2017年9月2日レッドソックス戦でMLB通算50勝利達成は101試合目(26敗、勝率0.658)。ダルビッシュ有('17/レンジャーズ)109試合目(32敗、勝率0.610)、松坂大輔('12/レッドソックス)112試合目(33敗、勝率0.602)、岩隈久志('16/マリナーズ)121試合目(29敗、勝率0.633)、野茂英雄('99/ブルワーズ)124試合目(41敗、勝率0.549)、黒田博樹('12/ヤンキース)134試合目(53敗、勝率0.485)、大家友和('07/ブルージェイズ)179試合目(59敗、勝率0.459)を上回るスピード達成。記録達成時の勝率(0.658)もトップクラスで“敗けない投手”を証明。
■2017年9月14日オリオールズ戦でNPB-MLB通算150勝利達成は278試合目の快挙、松坂大輔(メッツ)の285試合目を抜いた。
■2017年シーズンオフ、オプトアウト(opt out)の権利を行使せず、ヤンキースに残留を決める(11.3)。
■2019年3月28日ホームで迎えたオリオールズとのMLB開幕戦に先発登板、4度目('15.4.6ブルージェイズ戦、'16.4.5アストロズ戦、'17.4.2レイズ戦、'19.3.28オリオールズ戦)のMLB開幕投手で初めて勝星が付いた。
■2019年6月29日ヨーロッパで史上初のMLB公式戦(レッドソックスと2試合)が開催され、記念すべき第1戦(London Series Game1)の先発を任された。ロンドン・スタジアム(ロンドン・オリンピックのメイン会場)の競技フィールドが野球用に改造され、試合が行われた(初日観客59,659人)。レッドソックスがホストチームだったが、ヤンキースも特別にピンストライプのホーム用ユニホームを着用した。立ち上がりから味方の援護点(6点)も守れない大乱調で、1回持たず僅か2/3イニングで途中降板した(スコア6対6)。試合はスラッグフェスト(slugfest/乱打戦)の末、ヤンキースが勝利した(スコア17対13)。
■2019年7月9日MLBオールスターゲーム(クリーブランド)に負傷辞退者の代替選手として指名選出される(7.6)。Marcus Stroman(マーカス・ストローマン/ブルージェイズ)投手が怪我で出場を辞退したため、出場となった。2回表に2番手で登板、投球回数1イニング0/0、被安打1、失点0、与四球0、奪三振1、打者4、投球数17(ストライク12)、打球3(ゴロ2、フライ1)で役目を終えた。その裏、味方ア・リーグに先制点(スコア0対1)が入り、リードを保ち逃げ切って勝星が記録された(スコア3対4)。対戦はナ・リーグ先発メンバーの4番Cody Bellinger(コディ・ベリンジャー/ドジャース)をチェンジアップ(87マイル/140キロ)で空振り三振、5番Nolan Arnado(ノーラン・アレナド/ロッキーズ)をフォーシームFB(92マイル/148キロ)でセンターフライの後、6番Josh Bell(ジョシュ・ベル/パイレーツ)のスプリット(86マイル/138キロ)で討ち取ったと思えたセカンドゴロがチャレンジ(ビデオ判定)で内野安打とされたが、7番Willson Contreras(ウイルソン・コントレラス/カブス)をスライダー(81マイル/130キロ)でピッチャーゴロにした。同僚のGary Sanchez(ゲイリー・サンチェス)とバッテリーを組んだ。ヤンキース所属でオールスターゲームに登板、勝利投手になったのは5人目で、1948年のVic Raschi(ビク・ラッシ/カンザスシテイ・アスレチックス)以来、71年ぶりの記録。
■2019年8月27日マリナーズ戦(T-モバイル・パーク)で日本人先発投手対決(16度目)が実現。ヤンキース先発の田中将大は投球回数7イニング0/0、被安打3、被本塁打0、失点0、与四球1(与死球0)、奪三振7、打者24、投球数106(ストライク67)、打球16(ゴロ9、フライ7)に対し、マリナーズ先発の菊池雄星は投球回数4イニング0/0、被安打8、被本塁打2、失点5(自責点5)、与四球3(与死球0)、奪三振1、打者23、投球数95(ストライク59)、打球19(ゴロ8、フライ11)の内容。試合はヤンキースが勝ち(スコア7対0)、田中将大に勝ち、菊池雄星に負けが付いた。この試合で田中将大はシーズン10勝目を記録、MLBデビューから6年連続2桁勝利も達成した。
■2019年ポストシーズン先発登板デビュー('15.10.6ALWC-Finアストロズ戦)から連続7試合2失点以下を記録、Sanday Koufax(サンディ・コーファックス/ドジャース)のMLB記録(6試合)を更新した(10.12ALCS-Gm1アストロズ戦)。記録は次の試合で4失点(自責点3)して途絶えた(10.17ALCS-Gm4アストロズ戦)。チームがリーグ優勝決定シリーズ(ALCS)でアストロズに敗れ(2勝4敗)、ワールドシリーズ(WS)に進めなかった。
■2019年シーズンオフ、右肘のクリーニング(骨棘除去)手術をニューヨーク近郊の病院で受けた(10.23)。メディカルチェックで取り除いた方が良いと進言され、来シーズンのキャンプに万全の体制で臨むため受け入れた。
■2020年シーズンは新型コロナウイルス(COVID-19)感染の影響でヤンキース春季キャンプは途中で中止、再開された夏季キャンプのシムゲームで打球が頭部を直撃、軽度の脳震盪を起こすアクシデント(7.4)。したがって、MLB機構が定める脳震盪プロトコルに従い復帰を目指すことになり、10日間の負傷者リスト入り(7.19)で今季開幕を迎える(7.23)。
■2020年8月1日レッドソックス戦で帽子の内側にカーボン製プロテクターを装着して先発登板、大事をとった投球数(50球制限)の中で球速94マイル(151キロ)を計測、無事に戻れたことを証明した。投球内容は投球回数2イニング2/3、被安打4、被本塁打0、失点2(自責点1)、与四球1、奪三振3、投球数51(ストライク32)、打者13で勝ち負けは付かず、試合は味方が勝利(スコア2対5)した。
■2020年シーズンオフ、MLB選手会はFA選手147名を発表(10.28)、名前が載る。ヤンキースからのクオリファイング・オファー(QO規定年俸1,890万ドル)の提示はなく、他球団との交渉も可能となる(11.1)。
■2020年ニューヨーク日本商工会議所(JCCI NY)が制定する日米特別功労賞(EAGLE ON THE AWARD)を受賞(11.6)。寄付や野球教室などのチャリティー活動を通じ、日米の友好関係に多大な貢献をしたと評価された。
■2021年楽天と年俸9億円+出来高で2年契約(1.28)、1年目終了時点でオプトアウトを設定。NPB復帰を決めた理由は①コロナ禍でメジャー各球団は大幅減収、財政難に陥ってFA市場は停滞、特に実力ある選手には厳しい状況。②野球が出来る環境を重視したい中、昨年('20)のレギュラーシーズン試合数はMLB162試合(3.26~)が60試合(7.23~9.27)、NPB143試合(3.20~)が120試合(6.19~11.14)に激減、更に今年('21)のMLBは不透明。③彼を育ててくれた東北仙台は東日本大震災の発生から節目の10年を迎える。など憶測された。なお、昨年('20)の年俸はMLB機構と選手会の協定で37パーセント(60/162試合分)支給なので、年俸2,300万ドルが851万ドルになった。NPB復帰会見(1.30)に同席の三木谷浩史オーナーは「コロナ禍で苦しい中、あえて日本に、楽天に帰って来てくれた田中投手の男気に感謝する。ノム(野村克也)さん、セン(星野仙一)さんが誰よりも喜んでいると思う」と挨拶した。彼も「正直、ヤンキースと再契約して、プレーしたい思いはありました。自分がどの様な野球がしたいのか、どの様な環境の中で野球をするのが1番か、考えに考え抜きました。(誤解を招くので)言えなかったのですが、必ず日本に帰って、それも晩年ではなく、良いタイミングで、イーグルスでバリバリやりたい思いもありました」と素直に心境を語った。
■2021年シーズン開幕直前の練習後(3.25)に右脹脛の張りを訴え、病院で診察を受けた。右ヒラメ筋損傷で全治2~3週間と診断され、1軍登録抹消(3.27)。
■2021年4月24日西武戦でNPB通算100勝利を177試合目で達成(NPB139人目)。所要試合数は1939年Victor Starffin(ビクトル・スタルヒン/高橋トンボ)の165試合目(巨人所属時)、次いで1948年藤本英雄(巨人)の177試合目に並ぶ記録で、2リーグ制以降では1961年杉浦忠(南海)の188試合目を上回る。
■2021年8月2日東京オリンピック(横浜スタジアム)の野球ノッアウトステージ、アメリカ戦に先発登板、投球回数3イニング2/3、被安打6、被本塁打0、失点3(自責点3)、与四球1、与死球1、奪三振6、打者18、投球数69で降板(スコア3対2)、試合は延長10回タイブレークに甲斐拓也のサヨナラ安打で勝利した(スコア6対7)。彼(マー君)の登板は1試合のみだったが、チーム「侍ジャパン」は無敗のまま勝ち進み、決勝戦(8.7)で再びアメリカに勝利(スコア0対2)、野球がオリンピック正式競技に採用('92バルセロナ大会)されてから初の金メダルを獲得した。
■2021年シーズンは23試合に先発登板して防御率3.01(チーム1位、パ・リーグ5位)、WHIP1.03(チーム1位、パ・リーグ2位)、先発投手の指標と言われるクオリティ・スタート17試合(チーム1位、パ・リーグ4位タイ)とチームの柱としてゲームを作ったが、味方の援護得点(ラン・サポート)に恵まれず、4勝9敗0セーブと白星に見放された。彼(マー君)の失点率3.12(投球回数155イニング2/3、失点54)に対し、援護得点率2.16(援護回数167イニング0/0、援護得点40)で援護得点率2.16-失点率3.12=マイナス0.96と数値にも表れた。伝説を生んだ2013年は援護得点率6.22-失点率1.49=プラス4.73と味方の援護得点にも恵まれた。
■2021年シーズンオフ、楽天との契約1年目終了時点でのオプトアウトは行使せず、残留が決まる(12.3)。
■2022年月5日3日本ハム戦でNPB通算1,500投球回達成(NPB史上181人目)。所要試合数が203試合は1位が真田重蔵('48太陽)197試合、2位が別所毅彦('49巨人)198試合、3位が清水秀雄('47中部日本)、藤本英雄('49巨人)201試合、5位が白木義一郎('50東急)203試合なので5位タイ。なお、2リーグ制以降('50~)では桑田真澄('93巨人)204試合を上回るスピード達成になる。野球スタイルが変化した現代、1試合平均7.43イニング(203試合、投球回数1,507イニング2/3)もマウンドに立った実績(先発106勝利、完投54試合、完封18試合、無四球12試合)は先発完投型のピッチャーの勲章と言える。
■2022年シーズンオフ、楽天と2年契約終了にFA権を行使せず、残留を決める(11.9)。2023年楽天と年俸4億7,500万円+出来高で1年再契約(1.7)。
■2023年月4日21日本ハム戦でNPB-MLB(日米プロ)通算2,500奪三振達成。4回表1死走者2塁にArismendy Alcantara(アリスメンディ・アルカンタラ)をフルカウントから6球目スライダー(135キロ)で空振り三振に仕留めて記録達成した。日米プロ通算での達成は野茂英雄(ロイヤルズ)、ダルビッシュ有(パドレス)、石井一久(メッツ)に続いて4人目の快挙。
■2023年シーズンオフ、右肘関節鏡視下クリーニング手術を10月下旬に神奈川県内の病院で受けたと発表(11.1)。同様のクリーニング手術は今回で3度目、復帰までに4ヶ月を要する見込み。
「NPBデビュー」 2007年3月29日ソフトバンク戦(福岡Yahoo!JAPANドーム)。
「NPBデータ」 2007年NPB初勝利、初完投(4.18ソフトバンク戦)。 2008年NPB初セーブ(6.22広島戦)。 2007年NPB初奪三振(3.29ソフトバンク戦)。

「野球日本代表」 2008年北京・オリンピック出場、4位。 2009年WBC出場、優勝。 2013年WBC出場、セミファイナル(ベスト4)。 2009年WBC日本代表チームに紫綬褒章。 2021年東京・オリンピック出場、金メダル。 2021年東京・オリンピック日本代表チームに各国オリンピック委員会連合(ANOC)最優秀男子チーム賞。
「日本プロスポーツ大賞」 2013年大賞受賞。



 


和田 毅


和田 毅
(わだ つよし)

元 シカゴ・カブス。

1981年2月21日生まれ、島根県出身。

身長179cm、体重77kg。
左投げ、左打ち。

『NPB履歴』
浜田高、 早稲田大。 (2002年ドラフト自由枠) 2003年~2011年福岡ダイエー・ホークス(’05~福岡ソフトバンク・ホークス)。 2016年~2017年福岡ソフトバンク・ホークス。 (2018年福岡ソフトバンク・フークス) 2019年~2023年福岡ソフトバンク・ホークス。
『MLB履歴』
(FA権行使) (2012年~2013年ボルチモア・オリオールズ) 2014年~2015年シカゴ・カブス。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2003年パ・リーグ新人王。 2010年、2016年パ・リーグ最多勝利。 2016年パ・リーグ勝率第1位。 2010年パ・リーグMVP。 2011年NPB通算100勝利達成(8.3オリックス戦)。

「MLBデビュー」
2014年7月8日レッズ戦(@グレート・アメリカン・ボールパーク)“先発登板(ダブルヘッダー第2試合)”。

「MLBデータ」
2014年MLB初勝利(7.28ロッキーズ戦)“先発登板”。 2014年MLB初奪三振(7.8レッズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2011年NPB通算100勝利達成(8.3オリックス戦)。 2022年NPB-MLB通算150勝利達成(6.19楽天戦)。 2022年NPB通算150勝利達成(9.30楽天戦)。 2008年NPB通算1,000投球回達成(9.27ロッテ戦)。 2014年NPB-MLB通算1,500投球回達成(9.12パイレーツ戦)。 2016年NPB通算1,500投球回達成(5.25オリックス戦)。 2022年NPB-MLB通算2,000投球回達成(4.6オリックス戦)。 2023年NPB通算2,000投球回達成(5.24日本ハム戦)。 2010年NPB通算1,000奪三振達成(3.26オリックス戦)。 2016年NPB-MLB通算1,500奪三振達成(6.24楽天戦)。 2017年NPB通算1,500奪三振達成(8.27ロッテ戦)。


[和田 毅、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2003 ダイエー  26  14- 5  189.0/0  71  195 3.38
2004 ダイエー  19  10- 6  128.1/3  62  115 4.35
2005 ソフトバンク  25  12- 8  181.2/3  66  167 3.27
2006 ソフトバンク  24  14- 6  163.1/3  54  136 2.98
2007 ソフトバンク  26  12-10  182.0/0  57  169 2.82
2008 ソフトバンク  23   8- 8  162.0/0  65  123 3.61
2009 ソフトバンク  15   4- 5   84.1/3  38   87 4.06
2010 ソフトバンク  26  17- 8  169.1/3  59  169 3.14
2011 ソフトバンク  26  16- 5  184.2/3  31  168 1.51
2016 ソフトバンク  24  15- 5  163.0/0  55  157 3.04
2017 ソフトバンク   8   4- 0   47.0/0  13   34 2.49
2019 ソフトバンク  12   4- 4   57.2/3  25   45 3.90
2020 ソフトバンク  16   8- 1   85.2/3  28   75 2.94
2021 ソフトバンク  18   5- 6   94.1/3  47   83 4.48
2022 ソフトバンク  17   7- 4   81.0/0  25   75 2.78
2023 ソフトバンク  21   8- 6  100.0/0  36   85 3.24
NPB通算 326 158-87 2,073.1/3 732 1,883 3.18
2012 オリオールズ
2013 オリオールズ
2014 カブス  13   4- 4   69.1/3  25   57 3.25
2015 カブス   8   1- 1   32.1/3  13   31 3.62
MLB通算  21   5- 5  101.2/3  38   88 3.36
日米プロ通算 347 163-92 2,174.2/3 770 1,971 3.19

<通算ホールド NPB-0、MLB-0>




NPB-MLB(日米プロ)
通算150勝利達成
('22.6.19 楽天戦)


NPB通算150勝利達成
('22.9.30 楽天戦)



NPB-MLB(日米プロ)
通算2,000投球回達成
('22.4.6 オリックス戦)
■2011年シーズンオフにFA権行使、12月にオリオールズと2年契約(3年目オプションで年俸500万ドル)の総額815万ドルでメジャーリーグ契約。
■2012年シーズンを前に左肘の違和感を訴えて開幕は故障者リスト入りで迎える。MRA検査の結果も思わしくなく、左肘靭帯修復手術(Tommy John Surgery)をルイス・ヨーカム医師(Doctor Lewis Yocum)の執刀で受ける(5.11)。2012年は調整登板(4.19)をマイナーリーグ、ノーフォーク(BAL-AAA)でグウィンネット(ATL-AAA)戦に登板した1試合、0勝1敗0セーブ、投球回数2イニング2/3、自責点6、奪三振1、防御率20.25が唯一の公式記録となり、リハビリに専念し再起を目指すことになる。
■2013年シーズン中の復帰に向けてオリオーズ傘下チーム、ノーフォーク(BAL-AAA)で調整を重ねる。ノーフォーク(BAL-AAA)で19試合、5勝6敗0セーブ、投球回数102イニング2/3、自責点46、奪三振80、防御率4.03、ホールド0の成績でマイナーリーグのシーズンを終わる(8.31)。9月からの登録枠拡大でメジャー昇格を期待するも叶わず、2年契約を終了。オリオールズは3年目オプションの選択権を不行使、自由契約(11.3)。
■2013年カブスとマイナーリーグ契約(12.19)。
■2014年カブス春季キャンプに招待選手として参加も十分アピール出来ず、マイナーリーグ契約を一旦解除し内容を見直して再契約(3.23)、開幕メジャー昇格は成らず。カブス傘下チーム、アイオワ(CHC-AAA)でプレイ、昇格の機会を待つ。カブスとメジャーリーグ契約(6.22)、メジャー選手40人枠に登録される。カブス先発投手ジェフ・サマージャ(Jeff Samardzija)、ジェイソン・ハメル(Jason Hammel)とアスレチックス若手有望株の内野手アディソン・ラッセル(Addison Russell)、外野手ビリー・マッキーニ(Billy McKinney)らの交換トレードで先発投手枠に空き(7.4)。待望のメジャー初登板をレッズ戦、ダブルヘッダー第2試合(7.8)に先発登板して叶えるも、ダブルヘッダー規定(1人増枠)での出場選手登録(Active Roster)のため1試合でマイナーに戻る。
■2014年7月8日MLBデビューのレッズ戦で投球回数5イニング0/0、被安打5、被本塁打0、失点1(自責点0)、与四球1(与死球0)、奪三振3、打者19、投球数87(ストライク58)、打球15(ゴロ8、フライ7)と好投、勝投手の権利を持って降板(スコア5対1)も後続が打ち込まれ初星は消えた(スコア5対6)。万感のMLBデビューはオリオールズとのメジャーリーグ契約('11.12.15)から2年半、935日を要した。
■2014年7月16日MiLBトリプルA・オールスターゲーム(ダーラム)に選出される。
■2014年8月19日ジャイアンツ戦に先発登板、5回表を投げ終えてゲリラ豪雨のため試合中断、豪雨は直ぐ収まるもグラウンド整備が進まず、4時間34分も経って日付も変わる午前1時14分に球審からコールドゲーム宣告(スコア0対2)、この時点では投球回数5イニング0/0ながら無四球のMLB初完投、初完封が記録された。しかし、ジャイアンツ側はグランド整備の遅れで試合再開が出来なかったのは主催チーム側の管理責任(防水シートなど対処の不備)とMLB機構に異議の申立て。裁定は申立てを認めてサスペンデッドゲーム、記録は幻になる。8月21日の再試合(5回裏から)も雨で1時間57分遅れ、5回裏の打席(先頭打者)で代打を送られて降板、救援投手に託した試合はカブスが逃げ切り(スコア1対2)、3日掛かりで勝投手が付いた。
■2014年9月5日パイレーツ戦でシーズン2度目のサスペンデッドゲームを経験、何れもホーム球場(リグレー・フィールド)。先発登板も投球回数3イニング1/3、失点3(自責点2)、与四球1(与死球2)と不安定、左脹脛に軽い痙攣を起して降板(スコア3対3)。試合は7回表1死(走者なし)で降雨中断、1時間52分経ってサスペンデットゲーム宣告、翌日(9.6)に7回表(1死走者なし)からの試合再開で延長11回表に2点を許し敗れた(スコア5対3)。
■2014年カブスと1年契約延長(11.3)、年俸400万ドル+出来高(200万ドル)のメジャーリーグ契約。
■2015年シーズンオフ、カブスのメジャー選手登録(40人枠)を外されて戦力外(10.11)。NPBソフトバンクと3年契約の総額12億円+出来高で契約(11.7)、日本プロ野球に復帰。
■2017年シーズン開幕から2試合登板したところで左肘の張りを訴え1軍登録抹消(4.11)、神奈川県内の病院で内視鏡による左肘骨片(骨棘)除去の手術を受ける(5.22)。復帰登板はロッテ戦(8.27)で西武戦(4.7)から142日ぶりのマウンドで6回無失点と好投して勝利投手、この試合でNPB通算1,500奪三振を井口資仁から記録した(NPB史上51人目)。投球回数1,624イニング2/3で達成。
■2018年、春期キャンプで左肩の違和感を訴え、開幕1軍登録を外れる(3.30)。シーズン中は1度も1軍登録されず、ソフトバンクとの3年契約も終了。シーズンオフ、ソフトバンクと年俸1億円+出来高で1年再契約(12.18)。
■2019年6月23日の巨人との交流戦で勝利投手となり、交流戦最多25勝目を記録。同時に2017年9月10日ロッテ戦以来、NPBで651日ぶりの白星となり、怪我から復活した。
■2019年10月23日の日本シリーズ(Gm4/巨人戦)で勝利投手になる。2003年10月27日の日本シリーズ(Gm7/阪神戦)以来、16年ぶりの勝利は最長ブランク記録。
■2022年6月19日楽天戦でNPB-MLB通算150勝利(NPB145-MLB5)達成。黒田博樹(ヤンキース)203勝(NPB124-MLB79)、野茂英雄(ロイヤルズ)201勝(NPB78-MLB123)、田中将大(ヤンキース)185勝(NPB107-MLB78)、石井一久(メッツ)182勝(NPB143-MLB39)、ダルビッシュ有(パドレス)178勝(NPB93-MLB85)、桑田真澄(パイレーツ)173勝(NPB173-MLB0)、松坂大輔(メッツ)170勝(NPB114-MLB56)、岩隈久志(マリナーズ)170勝(NPB107-MLB63)、前田健太(ツインズ)156勝(NPB97-MLB59)に続いて日本人メジャーリーガー10人目(6.19 時点)の快挙。
■2022年9月30日楽天戦でNPB通算150勝利達成。NPB50人目、達成年齢41歳7ヶ月は佐藤義則(オリックス)の39歳7ヶ月を上回る最年長記録。また、所要試合数305はヴィクトル・スタルヒン(Victor Starffin/高橋トンボ)238、藤本英雄(巨人)265、野口二郎(阪急)282に次ぐ史上4位のスピード達成。
■2023年5月24日日本ハム戦でNPB通算2,,000投球回達成。NPB史上93人目、達成年齢42歳3ヶ月は黒田博樹(広島)41歳6ヶ月、今井雄太郎(オリックス)41歳0ヶ月、大野豊(広島)40歳9ヶ月、内海哲也(西武)40歳0ヶ月を大幅に超えた。
■2023年「HEROs AWARD 2023」アスリート部門を受賞(12.18)。日本財団がアスリートやスポーツに関する社会貢献活動の優れたロールモデルを表彰する賞で、2005年から感染症ワクチンを発展途上国の子供達に送り続けて累計で約75万本(1投球10本など、独自にルールを設定)になる。
「NPBデビュー」 2003年4月1日@近鉄戦(大阪ドーム)。
「NPBデータ」 2003年NPB初勝利(4.9西武戦)。 2003年NPB初奪三振(4.1近鉄戦)。

「野球日本代表」 2004年アテネ・オリンピック出場、銅メダル。 2008年北京・オリンピック出場、4位。 2006年WBC出場、優勝。 2006年WBC日本代表チームに紫綬褒章。



 


村田 透


村田 透
(むらた とおる)

元 クリーブランド・インディアンス。

1985年5月20日生まれ、大阪府出身。

身長182cm、体重80kg。
右投げ、左打ち。

『NPB履歴』
大体大浪商高、 大阪体育大。 (2007年ドラフト1巡目) (2008年~2010年読売・ジャイアンツ) 2017年~2021年北海道日本ハム・ファイターズ。
『MLB履歴』
(自由契約) (2011年~2014年クリーブランド・インディアンス) 2015年クリーブランド・インディアンス。 (2016年クリーブランド・インディアンス)

「MLBデビュー」
2015年6月28日オリオールズ戦(@オリオールパーク・アット・カムデンヤーズ)“先発登板(ダブルヘッダー第2試合)”。

「MLBデータ」
2015年MLB初奪三振(6.28オリオールズ戦)。


[村田 透、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2017 日本ハム 15 1-2  52.0/0 16  39 2.77
2018 日本ハム 18 6-3  77.0/0 28  45 3.27
2019 日本ハム 13 0-2  34.0/0 12  23 3.18
2020 日本ハム 21 1-1  38.0/0 15  23 3.55
2021 日本ハム  8 0-0   9.2/3 10   5 9.31
NPB通算 75 8-8 210.2/3 81 135 3.46
2015 インディアンス  1 0-1   3.1/3  3   2 8.10
MLB通算  1 0-1   3.1/3  3   2 8.10
日米プロ通算 76 8-9 214.0/0 84 137 3.53

<通算ホールド NPB-7、MLB-0>


■2010年シーズンオフに巨人を1軍登板のないまま、自由契約。国内の合同トライアウトに参加、インディアンスのスカウトの目に留まりマイナーリーグ契約(12.17)。なお、巨人2軍での通算成績は41試合、2勝10敗0セーブ、投球回数96イニング2/3、自責点49、奪三振64、防御率4.56。
■2011年キンストン・インディアンス(CLE-A/Adv)でプレイ。2012年~2014年コロンバス・クリッパーズ(CLE-AAA)、アクロン・エアロズ(CLE-AA)でプレイ。2014年コロンバス(CLE-AAA)で14試合、5勝3敗0セーブ、投球回数72イニング0/0、自責点43、奪三振44、防御率5.38の成績を残す。
■2015年インディアンス春季キャンプでレッズとのオープン戦(3.26)に登板してメジャー体験。コロンバス(CLE-AAA)で14試合、5勝3敗0セーブ、投球回数80イニング2/3、自責点25、奪三振48、防御率2.79と好調を維持、ダブルヘッダー限定枠(アクティブ・ロスター1増)ながら遂にメジャー昇格を掴む(6.28)。オリオールズとのデビュー戦は投球回数3イニング1/3、被安打4、被本塁打2、失点5(自責点3)、与四球1(与死球0)、奪三振2、打者16、投球数69(ストライク42)で敗け投手が記録された(スコア0対8)。途中降板もTerry Francona(テリー・フランコナー)監督から握手を求められ、記念ボール(初投球、初奪三振)、公式スタメン表を渡されるなど、労われた。インディアンス選手40人枠に登録のまま、1試合でコロンバス(CLE-AAA)に戻った(6.29)。コロンバス(CLE-AAA)のプレーオフ進出でチームの先発登板メンバーとなり、9月1日からのメジャーベンチ入り選手の増枠に伴う昇格(September call-up)は外れた。
■2015年MiLBトリプルA、インターナショナル・リーグで最多勝利投手のタイトルに輝いた。所属するコロンバス(CLE-AAA)で27試合、15勝4敗0セーブ、投球回数164イニング1/3、自責点53、奪三振101、防御率2.90の好成績を残した。
■2015年シーズンオフ、ルール5ドラフト資格選手をプロテクトするための40人枠登録期限(11.20)で登録を外れた。今後は他の29球団がドラフト(12.10)で指名、獲得できる。ルール5ドラフト(MLB規約第5条)はマイナーに埋もれた人材を再発掘する制度でトリプルAの選手を獲得した場合、前の所属球団に保有権が残るためトレードマネー(5万ドル)を支払い、1シーズンの間、ベンチ入り25人枠(Active Roster)に入れる義務が生まれる。・・・交渉を継続する中でインディアンスとマイナーリーグ再契約することで合意(12.8)、インディアンス春季キャンプに招待される。
■2016年インディアンス春季キャンプでメジャー登録され(3.13)、ロイヤルズとのオープン戦にバックアップ要員としてチームに同行も、登板機会なくマイナーに戻る(3.16)。シーズン開幕はコロンバス(CLE-AAA)で迎える。コロンバスで33試合、9勝4敗4セーブ、投球回数102イニング1/3、自責点43、奪三振62、防御率3.78の成績を残しシーズンを終わる。先発、中継ぎ、抑えとユーティリティーに登板して活躍、シャーロット(CWS-AAA)戦でトリプルA、初セーブも記録した(4.26)。
■2016年シーズンオフ、日本球界復帰を明かす(11.13)。日本ハムと1年契約の年俸3,500万円で契約合意(11.18)。
■2017年4月2日西武戦の5回表1死1、3塁で先発、E・エスコバー(Edwin Escobar)を救援登板(スコア1対3)、セットポジションから打者、中村剛也(4番・サード)へのNPBデビュー第1球目がボークの判定(球審・柳田昌夫)、いきなり走者を進塁させる珍しいNPBデビューとなる。
■2017年6月11日札幌ドームでの巨人戦(セ・パ交流戦)に先発登板してNPB初勝利を挙げる。投球内容は投球回数5イニング0/0、被安打6、被本塁打0、失点1(自責点1)、与四球0(与死球1)、奪三振2、打者20、投球数69と好投、渡米前に所属してプロの土台を作ってくれた巨人(1軍登板なし)に恩返しが出来た(スコア1対5)。
■2020年シーズンオフ、NPBに提出する日本ハムの来季契約保留選手名簿から外れ、自由契約(12.2)。日本ハムと年俸1,600万円+出来高で再契約することに合意(12.30)。
■2021年シーズンオフ、日本ハムの来季構想を外れ退団(11.5)。
■2022年~23年オーストラリア・ベースボール・リーグ(ABL)、オークランド・トゥアタラ(Auckland Tuatara)でプレイ。2023年ドイツ・ベースボール・ブンデスリーガ、ボン・キャピタルズ(Bonn Capitals)でプレイ。
■2023年オーストラリア・ベースボール・リーグ(ABL)、アデレード・ジャイアンツ(Adelaide Giants)と契約を発表(11.10)。
「NPBデビュー」 2017年4月2日西武戦(札幌ドーム)。
「NPBデータ」 2017年NPB初勝利(6.11巨人戦)。 2019年NPB初ホールド(7.31楽天戦)。 2017年NPB初奪三振(4.2西武戦)。



 


『MAEKEN』 前田 健太


前田 健太
(まえだ けんた)

デトロイト・タイガース、
背番号 18。

1988年4月11日生まれ、大阪府出身。

身長182cm、体重81kg。
右投げ、右打ち。

年俸 1,400万ドル。

『NPB履歴』
PL学園高。 (2006年高校生ドラフト1巡目) 2008年~2015年広島東洋・カープ。
『MLB履歴』
(ポスティング制度) 2016年~2019年ロサンゼルス・ドジャース、 2020年~2023年ミネソタ・ツインズ、 2024年デトロイト・タイガース。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2010年、2015年セ・リーグ最多勝利。 2010年、2012年、2013年セ・リーグ最優秀防御率。 2010年セ・リーグ最多奪三振。 2010年セ・リーグ最優秀投手。 2010年、2015年沢村栄治賞。 2012年“ノーヒットノーラン試合”達成(4.6DeNA戦)。
『MLBタイトル、表彰、記録』
2020年「オールMLBチーム」セカンドチーム(先発投手)。

「MLBデビュー」
2016年4月6日パドレス戦(@ペトコ・パーク)“先発登板”。

「MLBデータ」
2016年MLB初勝利(4.6パドレス戦)“先発登板”。 2017年MLB初セーブ(6.9レッズ戦)。 2018年MLB初ホールド(9.9ロッキーズ戦)。 2016年MLB初奪三振(4.6パドレス戦)。 2021年MLB初開幕投手(4.1ブルワーズ戦)。 2016年MLB初安打“初本塁打”、初打点(4.6パドレス戦)。 2016年MLB初代走(7.6オリオールズ戦)。 2016年MLB初代打(7.21ナショナルズ戦)。


「MLB通算記録」
2019年MLB通算100試合先発登板達成(8.10ダイヤモンドバックス戦)。 2020年8月12日MLB通算50勝利達成(8.12ブルワーズ戦)。 2019年MLB通算500奪三振達成(4.29ジャイアンツ戦)。


「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2016年NPB-MLB通算100勝利達成(4.23ロッキーズ戦)。 2020年NPB-MLB通算150勝利達成(9.23タイガース戦)。 2013年NPB通算1,000投球回達成(6.15日本ハム戦)。 2015年NPB通算1,500投球回達成(10.2中日戦)。 2019年NPB-MLB通算2,000投球回達成(5.5パドレス戦)。 2014年NPB通算1,000奪三振達成(8.15巨人戦)。 2017年NPB-MLB通算1,500奪三振達成(8.1ブレーブス戦)。 2021年NPB-MLB通算2,000奪三振達成(6.14マリナーズ戦)。


[前田 健太、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2008 広島  19   9-  2  109.2/3  39   55 3.20
2009 広島  29   8- 14  193.0/0  72  147 3.36
2010 広島  28  15-  8  215.2/3  53  174 2.21
2011 広島  31  10- 12  216.0/0  59  192 2.46
2012 広島  29  14-  7  206.1/3  35  171 1.53
2013 広島  26  15-  7  175.2/3  41  158 2.10
2014 広島  27  11-  9  187.0/0  54  161 2.60
2015 広島  29  15-  8  206.1/3  48  175 2.09
NPB通算 218  97- 67 1,509.2/3 401 1,233 2.39
2016 ドジャース  32  16- 11  175.2/3  68  179 3.48
2017 ドジャース  29  13-  6  134.1/3  63  140 4.22
2018 ドジャース  39   8- 10  125.1/3  53  153 3.81
2019 ドジャース  37  10-  8  153.2/3  69  169 4.04
2020 ツインズ  11   6-  1   66.2/3  20   80 2.70
2021 ツインズ  21   6-  5  106.1/3  55  113 4.66
2022 ツインズ
2023 ツインズ  21   6-  8  104.1/3  49  117 4.23
2024 タイガース          
MLB通算 190  65- 49  866.1/3 377  951 3.92
日米プロ通算 408 162-116 2,376.0/0 778 2,184 2.95

<通算ホールド NPB-0、MLB-9>


 

MLBデビュー戦で
初勝利、初安打“初本塁打”
('16.4.6 パドレス戦)



MLB通算50勝利達成
('20.8.12 ブルワーズ戦)




NPB-MLB(日米プロ)
通算150勝利達成
('20.9.23 タイガース戦)




NPB-MLB(日米プロ)
通算2,000奪三振達成
('21.6.14 マリナーズ戦)

 

NPBセ・リーグで
“ノーヒットノーラン試合”達成
('12.4.6 DeNA゙戦)
 
■2012年4月6日DeNA戦(横浜スタジアム)で“ノーヒットノーラン試合”達成、バッテリーは倉義和。NPB史上74人目(セ・リーグ35人目)の快挙。
■2015年シーズンオフ、ポスティング制度でのメジャー移籍を広島球団に申し入れ(11.24)、3年越しの希望を鈴木清明(球団本部長)も容認、譲渡金2,000万ドル(上限入札額)でMLBにポスティング申請(12.9)。ドジャースが応札(他にD-バックス、アストロズが参加)、8年契約で大筋合意(12.31)。ドジャース側が長期契約のリスクを避け、契約サインのボーナス100万ドル含む基本年俸を312万5,000ドル(総額2,500万ドル)に抑え、毎年の開幕ロスター入りで15万ドルに先発登板15試合から5試合毎に15試合から20試合まで100万ドル、25試合から35試合までは150万ドル(満額650万ドル)と投球回数90イニングから10イニング毎に25万ドル、200イニングでボーナス75万ドル(満額350万ドル)の出来高(総額8,000万ドル)で厚遇する内容。2016年ドジャースはメディカルチェックの結果(右肘、右肩にイレギュラー箇所)、故障離脱のリスクも想定内として正式契約(1.7)。
■2016年4月6日パドレス戦でMLBデビューで初先発、初勝利を挙げる(スコア7対0)。投球内容は投球回数6イニング0/0、被安打5、被本塁打0、失点0、与四球0(与死球0)、奪三振4、打者23、投球数84(ストライク57)、打球19(ゴロ14、フライ5)と好投、勝投手の権利を持ち後続に託した(スコア5対0)。この試合の4回表1死走者なしの第2打席、パドレス先発投手Andrew Cashner(アンドリュー・キャシュナー)の3球目(カウント0-2)スライダーを左翼席に初安打“初本塁打”、初打点も記録した。なお、ドジャース投手でメジャーデビュー戦に本塁打を放ったのは1947年(8.26パイレーツ戦)デビューのDan Bankhead(ダン・バンクヘッド/ブルックリン・ドジャース)以来69年ぶりの記録。
■2016年5月11日メッツ戦でNoah Syndergaard(ノア・シンダーガード)投手に2打席連続本塁打(ソロ、3ラン)を浴びる。1試合に同一投手に2被弾はチーム史上初の記録で投手の1試合2本塁打は1913年以降MLBでは65度目の記録。試合は5イニング0/3、被安打6、被本塁打2、失点4(自責点4)、与四球2(与死球1)、奪三振3、打者24、投球数94(ストライク66)、打球18(ゴロ6、フライ12)で降板、負投手となる(スコア3対4)。
■2016年7月6日オリオールズ戦でMLB初代走を経験、8回裏1死で四球を選んだA.J. Allis(AJ・エリス)捕手の代走に指名、日米プロのキャリアで初の出来事となる。
■2016年7月21日ナショナルズ戦でMLB初代打を経験、9回表1死でAdam Liberatore(アダム・リベラトーレ)投手の代打に指名、Koda Glover(コーダ・グローバー)の98マイル(158キロ)の速球に空振り三振、3点リード(スコア6対3)の9回裏の守備には就かなかった。
■2016年MLBナ・リーグ新人王の最終候補(3選手)を発表、前田健太もノミネートされた(11.7)。投票の結果、1位がCorey Seager(コーリー・シーガー/ドジャース)で150ポイント(満票)、2位がTrea Turner(トレア・ターナー/ナショナルズ)で42ポイント、3位が前田健太で37ポイントとなり、受賞は逃した(11.14)。
■2017年ワールドシリーズ(アストロズ戦)に救援登板、4試合、0勝0敗0セーブ、投球回数5イニング2/3、被安打1、被本塁打1、失点1(自責点1)、与四球2、奪三振3、防御率1.59の好成績。ワールドシリーズGm2(10.25/ドジャースタジアム)、Gm3(10.27)、Gm4(10.29)、Gm6(10.31)に救援登板、初ホールドをGm6で記録した。ポストシーズンはチーム戦略の救援投手“右打者キラー”で大活躍、Dave Roberts(デープ・ロバーツ)監督に存在感をアピールした。
■2019年5月15日パドレス戦で「1920年(打点が公式記録になった年)以降で12奪三振以上を奪い、尚且つ、チームの全得点(2得点以上)を生じた最初の投手」とエライアス・ビューロー(米データ専門会社)が伝える快挙。得点は2回裏2死走者2、3塁で1塁手、2塁手、右翼手の間にポトリと落ちる右前安打が走者2人を返す2点タイムリーとなり、これがチームの全得点となった。この試合、投げては投球回数6イニング2/3、被安打3、被本塁打0、与四球0、失点0、奪三振12、打者25、投球数64(ストライク25)、打球11(ゴロ4、フライ7)と好投、打っては3打数、2安打、2打点と一人舞台だった。ドジャースが逃げ切り、勝星が付いた(スコア0対2)。
■2019年シーズン打撃成績は打撃試合38、打席61、打数48、得点3、安打12(2塁打2、3塁打0、本塁打0)、打点6、四球0、三振13、盗塁0、打率0.250、犠打13、犠飛0を記録、打撃センスの良さはチームでも知られ「PL(学園)の4番ですから・・・」を証明。打撃試合数38は登板試合37+代走1(6.2フィリーズ戦)+代打3(6.20ジャイアンツ戦、6.25D-バックス戦、8.23ヤンキース戦)-DH制3(6.11@エンゼルス戦、7.12@レッドソックス戦、9.12@オリオールズ戦)で算出。
■2019年ポストシーズンは救援投手を担い、4試合(NLDSナショナルズ戦)、0勝0敗0セーブ(1ホールド)、投球回数4イニング2/3、被安打1、失点0、与四球0、奪三振7、防御率0.00とパーフェクト救援、獅子奮迅の活躍をした。チームが地区シリーズ(NLDS)でナショナルズに敗れ(1勝4敗)、リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)に進めなかった。
■2020年ツインズにトレードで移籍が決まる(2.9)。ドジャースの前田健太(投手)とマイナー選手Jair Camargo(ジェアー・カマルゴ/捕手)と金銭1,000万ドルがツインズに、ツインズのBrusdar Graterol(ブラスダー・グラテオル/投手)とマイナー選手Luke Raley(ルーク・ラリー/外野手)に2020年ドラフト全体67位指名権がドジャースに渡るトレードとなる。当初はドジャース、ツインズ、レッドソックス、エンゼルスの4球団が絡む大型トレードが基本合意(2.4)されたが、ツインズのBrusdar Graterol(ブラスター・グラテオル/投手)の医療レポート(故障歴)に移籍先(一旦ドジャースを経て)のレッドソックスが難色を示し、暗礁に乗り上げた。当初のトレード案を軸に各球団が直接(2球団)交渉、合意に至り決着した。前田側にはドジャースとの契約にトレードの際は100万ドルを受け取れる条項や、ツインズでは(拘りを持つ)先発ローテーション投手を担えるメリットもある。なお、ドジャースとの残り4年(~'23)の契約はツインズが引き継ぎ、保障される。
■2020年8月12日ブルワーズ戦でMLB通算50勝利達成。日本人投手8人目の快挙で、達成までの所要試合数は田中将大(101試合/ヤンキース)、ダルビッシュ有(109試合/カブス)、松坂大輔(112試合/メッツ)、岩隈久志(121試合/マリナーズ)、野茂英雄(124試合/ロイヤルズ)、黒田博樹(134試合/ヤンキース)、前田健太(141試合/ツインズ)、大家友和(179試合/インディアンス)の順になる。
■2020年全米野球記者協会(BBWAA)の選定するサイ・ヤング賞のア・リーグ最終候補(トップ3)に入る(11.2)。投票の結果、1位がShane Bieber(シェーン・ビーバー/インディアンス)210点(満票)、2位がKenta Maeda(前田健太/ツインズ)92点、3位がHyun Jin Ryu(柳賢振:リュ・ヒョンジン/ブルージェイズ)52点、4位がGerrit Cole(ゲリット・コール/ヤンキース)50点、5位がDallas Keuchel(ダラス・カイケル/ホワイトソックス)46点を獲得した(11.11)。
■2021年シーズン開幕投手(4.1ブルワーズ戦)を担う。右脚内転筋(股関節)の張りで7日間の負傷者リスト入り(5.23)、練習再開で右上腕部に痛みを感じ復帰は遅れると発表(5.28)。
■2021年6月14日マリナーズ戦でNPB-MLB(日米プロ)通算2,000奪三振達成。4回裏1死から8番打者Shed Long Jr(シェッド・ロング・ジュニア)を3球目チェンジアップで空振り三振に仕留め、所要投球回数2,211イニング2/3で記録達成。野茂英雄(ロイヤルズ)、石井一久(メッツ)、黒田博樹(ヤンキース)、松坂大輔(メッツ)、ダルビッシュ有(パドレス)、田中将大(ヤンキース)に続いて日本人投手7人目の快挙。
■2021年7月26日タイガース戦で10回裏タイブレークの2塁走者Caleb Thielbar(ケイレブ・シールバー/6番・ピッチャー)の代走に起用される。2死の後(走者1、2塁)、Max Kepler(マックス・ケプラー/1番・ライト)の打球が右中間に抜けるのを見て一気に突入、サヨナラのホームを踏んだ(スコア5対6)。試合後、ツインズRocco Baldelli(ロッコ・バルデリ)監督は「ケンタは優れたアスリートで優れたランナーだ」と走塁センスを評価しての起用と説明した(代走はMLBキャリア4度目)。
■2021年8月16日インディアンス戦、同点(スコア4対4)の9回裏1死で4番・DH Josh Donaldson(ジョシュ・ドナルドソン)がレフト前安打で出塁(右太腿裏に不安を抱え)、前田健太に代走のコール。後続が倒れ10回の延長戦に入るも、そのまま4番・DHで残る。3番・ショートJorge Polanco(ホルヘ・ポランコ)がライト線にサヨナラ2塁打を放ち、前田健太の打席はなかった(代走はMLBキャリア5度目)。
■2021年8月21日ヤンキース戦で右前腕の違和感を訴え4イニング1/3で途中降板、10日間の負傷者リスト入りした(8.22)。専門医のセカンド・オピニオンを求め受診(8.25)、Rocco Baldelli(ロッコ・バルデリ)監督やチーム関係者とも相談した結果、テキサス州ダラスの病院でスポーツ整形外科の権威Dr. Keith Meister(キース・マイスター医師)の元で右肘の外科的措置を受ける決断をした(8.27)。右肘に一般的な腱だけの移植ではなく、最新手術法のインターナル・ブレイス(internal brace/体内に補強具装着/人工靱帯を使って患部を補強)を伴うトミー・ジョン手術(Tommy John surgery/肘内側側副靱帯再建術)が無事終了した(9.1)。インターナル・ブレイスの併用(ハイブリッド手術)で復帰までのリハビリ期間が9~12ヶ月に短縮される見込み(60日間の負傷者リストに移行)。

2022年シーズンから従来のア・リーグに加え、ナ・リーグでもDH制の採用が決まり(3.10)、ナ・リーグ所属の投手も打席に入る機会は殆ど消えた。Two-Way Player“二刀流”とまでは言えないが、バッティングのセンスが高い投手の1人、前田健太は「I can't hit a home run in MLB anymore/私はもうMLBでホームランを打つことが出来なくなりました」とSNSに投稿、気持ちを伝えた。

■2023年4月4日マーリンズ戦に先発登板、2021年8月21日ヤンキース戦以来、591日ぶりの復帰マウンドとなった。投球回数5イニング0/3、被安打3(被本塁打1)、失点1(自責点1)、与四球0、奪三振9と好投した。試合は2回裏にマーリンズ5番打者Avisail Garcia(アビサイル・ガルシア)に先制ソロを許し、味方打線はサイ・ヤング賞投手Sandy Alcantara(サンディ・アルカンタラ)に完封された(スコア0対1)。”I'll come back stronger"のとおり復帰戦で手応えを感じるも負け投手が記録された。しかし、4試合4連敗(防御率9.00)と調子が上がらない中、MRI検査で右腕三頭筋炎症と診断されて負傷者リスト入り(4.27)。
■2023年6月23日タイガース戦で負傷者リスト明けの先発登板、2021年8月14日レイズ戦以来、678日ぶりに勝利投手となる。投球回数5イニング0/0、被安打3、失点0、与四球2、奪三振8、打者19、投球数83(ストライク53)と好投(スコア3対0)、そのままチームが押し切って勝投手が付いた(スコア4対1)。
■2023年シーズンオフ、ツインズとの8年契約(ドジャースから引継いだ)も満了してFA(11.3)。タイガースと2年契約の総額2,400万ドルで合意(11.26)、メディカルチェックを経て正式契約(11.28)。契約内容は1年目('24)年俸1,400万ドル、2年目('25)年俸1,000万ドルで附帯契約にオプトアウト条項などは含まれないがタイガースの基金(地元ミシガン州の学生奨学金や子供達の野球支援などに活用)に7万ドル('24)、5万ドル('25)計12万ドルの寄付を盛り込んだユニークなもの。
「NPBデビュー」 2008年4月5日横浜戦(広島市民球場)。
「NPBデータ」 2008年NPB初勝利(6.18日本ハム戦)。 2008年NPB初完投、初完封(9.20中日戦)。 2008年NPB初奪三振(4.5横浜戦)。

「野球日本代表」 2013年WBC出場、ベスト4。



 


『UNICORN』 『SHOWTIME』 大谷 翔平


大谷 翔平
(おおたに しょうへい)

ロサンゼルス・エンゼルス、
背番号 17。

1994年7月5日生まれ、岩手県出身。

身長193cm、体重97kg。
右投げ、左打ち。

年俸 200万ドル。
(2,821万6,944ドル)

『NPB履歴』
花巻東高。 (2012年ドラフト1巡目) 2013年~2017年北海道日本ハム・ファイターズ。
『MLB履歴』
(ポスティング制度) 2018年~2023年ロサンゼルス・エンゼルス、 2024年ロサンゼルス・ドジャース。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2015年パ・リーグ最多勝利。 2015年パ・リーグ最優秀防御率。 2015年パ・リーグ最高勝率。 2016年パ・リーグMVP。 2016年パ・リーグ投手と指名打者でベストナイン。 2021年、2023年正力松太郎賞/特別賞。 2016年シーズン10勝利、104安打、22本塁打を記録。
『MLBタイトル、表彰、記録』
2018年ア・リーグ新人王。 2023年ア・リーグ最多本塁打。 2018年4月、9月ア・リーグ月間最優秀新人。 2021年6月、7月、2023年6月、7月ア・リーグ月間MVP。 2022年ESPY賞/男子スポーツ最優秀アスリート(最高賞)。 2021年、2022年、2023年ESPY賞/最優秀MLB選手。 2021年MLBコミッショナー特別表彰。 2021年、2023年ア・リーグMVP(全米野球記者協会)。 2021年プレイヤーズ・チョイス・アワード/年間最優秀選手(MLB選手会)。 2021年、2023年プレイヤーズ・チョイス・アワード/ア・リーグ最優秀野手(MLB選手会)。 2021年、2023年シルバースラッガー賞(DH部門)。 2021年、2022年、2023年エドガー・マルティネス賞(最優秀指名打者)。 2023年ハンク・アーロン賞(最高傑出打者)。 2021年、2022年、2023年「オールMLBチーム」ファーストチーム(’21/DH、’22/先発投手、’23/先発投手&DH)&セカンドチーム(’21/先発投手、’22/DH)。 2021年ホームランダービー出場。 2021年、2022年、2023年オールスターゲーム出場。 2018年新人で10試合先発登板、22本塁打、10盗塁を記録。 2019年サイクル安打達成(6.13レイズ戦)。 2021年投打5部門100超“クインティプル100”を記録(130.1/3投球回、156奪三振、138安打、103得点、100打点)。 2021年シーズン46本塁打&26盗塁を達成“45-25 Club”。 2022年シーズン162投球回&502打席の規定数ダブル到達(166.0/0投球回、666打席)。 2022年、2023年シーズン勝利&本塁打の“投打ダブル2桁”達成(2年連続)。 2021年、2022年、2023年シーズン30本塁打&150奪三振達成(3年連続)。

「MLBデビュー」
2018年3月29日アスレチックス戦(@オークランド・コロシアム)“先発出場(8番・DH)”。 2018年4月1日アスレチックス戦(@オークランド・コロシアム)“先発登板”。

「MLBデータ」
<投手>2018年MLB初勝利(4.1アスレチックス戦)“先発登板”。 2021年MLB初“二刀流”(4.4ホワイトソックス戦)“DH解除/2番・ピッチャー”。 2021年MLB”二刀流”で初勝利(4.26レンジャーズ戦)“DH解除/2番・ピッチャー”。 2023年MLB初完投、初完封勝利(7.27タイガース戦)“one-hitter”。 2018年MLB初奪三振(4.1アスレチックス戦)。 2022年MLB初開幕投手(4.7アストロズ戦)。 2021年MLB初勝利投手&本塁打(8.18タイガース戦)。
<野手>2021年MLB初規定打席数クリア(8.26オリオールズ戦)。 2018年MLB初安打(3.29アスレチックス戦)。 2018年MLB初打点(4.3インディアンス戦)。 2018年MLB初本塁打(4.3インディアンス戦)。 2021年MLB初先頭打者本塁打(6.25レイズ戦)。 2022年MLB初満塁本塁打(5.9レイズ戦)。 2018年MLB初盗塁(5.23ブルージェイズ戦)。 2021年MLB初ホームスチール(8.31ヤンキース戦)。 2018年MLB初申告敬遠(4.12ロイヤルズ戦)。 2021年MLB初1試合2申告敬遠1四球(7.3オリオールズ戦)。 2020年MLB初タイブレーク2塁走者(7.24アスレチックス戦)。 2020年MLB初代走(9.12ロッキーズ戦)。 2021MLB初外野守備(4.14アストロズ戦)“2番・DH-レフト”。

「MLB通算記録」
<投手>2021年MLB通算100奪三振達成(5.11アストロズ戦)“所要投球回75イニング1/3”。 2022年MLB通算200奪三振(9.3レンジャーズ戦)“所要投球回164イニング2/3”。 2022年MLB通算300奪三振達成(6.22ロイヤルズ戦)“所要投球回数244イニング1/3”。 2022年MLB通算400奪三振達成(9.3アストロズ戦)“所要投球回数314イニング0/0”。 2023年MLB通算500奪三振達成(5.3カージナルス戦)“所要投球回数388イニング2/3”。 2023年MLB通算600奪三振達成(8.3マリナーズ戦)“所要投球回数472イニング1/3”。
<野手>2022年MLB通算500試合出場達成(7.1アストロズ戦)。 2022年MLB通算500安打達成(9.5タイガース戦)。 2021年MLB通算50本塁打達成(4.9ブルージェイズ戦)。 2022年MLB通算100本塁打達成(5.14アスレチックス戦)。 2023年MLB通算150本塁打達成(6.17ロイヤルズ戦)。 2022年MLB通算1,000塁打達成(8.31ヤンキース戦)。 2021年MLB通算50盗塁達成(8.31ヤンキース戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
<投手>2021年NPB-MLB通算50勝利達成(7.6レッドソックス戦)。 2023年NPB-MLB通算1,000投球回達成(7.21パイレーツ戦)。 2022年NPB-MLB通算1,000奪三振達成(8.9アスレチックス戦)“所要投球回数834イニング0/0”。
<野手>2020年NPB-MLB通算500安打達成(7.24アスレチックス戦)。 2024年NPB-MLB通算1,000安打達成(4.12パドレス戦)。 2018年NPB-MLB通算50本塁打達成(4.4インディアンス戦)。 2021年NPB-MLB通算100本塁打達成(4.21レンジャーズ戦)。 2022年NPB-MLB通算150本塁打達成(5.22アスレチックス戦)。 2023年NPB-MLB通算200本塁打達成(6.23ロッキーズ戦)。 2022年NPB-MLB通算500打点達成(9.11アストロズ戦)。


[大谷 翔平、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2013 日本ハム  13  3- 0   61.2/3  29   46  4.23
2014 日本ハム  24 11- 4  155.1/3  45  179  2.61
2015 日本ハム  22 15- 5  160.2/3  40  196  2.24
2016 日本ハム  21 10- 4  140.0/0  29  174  1.86
2017 日本ハム   5  3- 2   25.1/3   9   29  3.20
NPB通算  85 42-15  543.0/0 152  624  2.52
2018 エンゼルス  10  4- 2   51.2/3  19   63  3.31
2019 エンゼルス
2020 エンゼルス   2  0- 1    1.2/3   7    3 37.80
2021 エンゼルス  23  9- 2  130.1/3  46  156  3.18
2022 エンゼルス  28 15- 9  166.0/0  43  219  2.33
2023 エンゼルス  23 10- 5  132.0/0  46  167  3.14
2024 ドジャース            
MLB通算  86 38-19  481.2/3 161  608  3.01
日米プロ通算 171 80-34 1,024.2/3 313 1,232  2.75

<通算ホールド NPB-1、MLB-0>

年 度 所 属 試 合 打 数 安 打 本塁打 打 点 盗 塁 打 率
2013 日本ハム   77  189  45   3  20  4 0.238
2014 日本ハム   87  212  58  10  31  1 0.274
2015 日本ハム   70  109  22   5  17  1 0.202
2016 日本ハム  104  323 104  22  67  7 0.322
2017 日本ハム   65  202  67   8  31  0 0.332
NPB通算  403 1,035 296  48 166 13 0.286
2018 エンゼルス  104  326  93  22  61 10 0.285
2019 エンゼルス  106  384 110  18  62 12 0.286
2020 エンゼルス   44  153  29   7  24  7 0.190
2021 エンゼルス  155  537 138  46 100 26 0.257
2022 エンゼルス  157  586 160  34  95 11 0.273
2023 エンゼルス  135  497 151  44  95 20 0.304
2024 ドジャース              
MLB通算  716 2,483 681 171 437 86 0.274
日米プロ通算 1,119 3,518 977 219 603 99 0.278

<通算外野手補殺 NPB-7 、MLB-0>




MLB初登板、初勝利
('18.4.1 アスレチックス戦)



MLBで“サイクル安打”達成
('19.6.13 レイズ戦)



MLB通算500安打達成
('22.9.5 タイガース戦)



MLB通算150本塁打達成
('23.6.17 ロイヤルズ戦)



MLB通算1,000塁打達成
('22.8.31 ヤンキース戦)



MLB通算500奪三振達成
('23.5.3 カージナルス戦)

 

MLB2021年シーズン“45本塁打&100打点&25盗塁”達成
(左から:45本塁打 9.21 アストロズ戦、100打点 10.3 マリナーズ戦、25盗塁 9.29 レンジャーズ戦)



MLBホームランダービー初出場
('21.7.12 デンバー)

 

MLBオールスターゲームで初“リアル二刀流”
1番・DH&ピッチャーで先発、初勝利
('21.7.13 デンバー)



MLBア・リーグMVP“満票選出”
(左から:祝賀ライトアップ '21.11.19 東京タワー、授賞セレモニー '22.5.10 アナハイム)



MLBコミッショナー特別表彰
('21.10.26 ヒューストン)



MLBで6試合連続2桁奪三振を記録
('22.7.28 レンジャーズ戦)



MLB2022年シーズン“200奪三振&300塁打”達成
(左から:200奪三振 9.23 ツインズ戦、300塁打 10.1 レンジャーズ戦)



MLB2023年、3年連続シーズン“30本塁打&150奪三振”達成
(左から:30本塁打6.30 D-バックス戦、150奪三振7.27 タイガース戦)



MLB2023年シーズン期間中の
公式レプリカ・ユニホーム売上トップ
('23.9.29 MLB Adv.Media)

     


MLB2022年シーズン“15勝利&200奪三振&30本塁打&95打点”達成
(左から:15勝利 9.29 アスレチックス戦、200奪三振 9.23 レンジャーズ戦、30本塁打 8.31 ヤンキース戦、95打点 10.3 アスレチックス戦)



聖地フェンウェイパークで“リアル二刀流”
3番・ピッチャー&DHで先発出場
('22.5.5 レッドソックス戦)




MLBで
ホームスチールを記録
('21.8.31 ヤンキース戦)




ESPY賞2冠
“男子スポーツ最優秀アスリート”
“最優秀MLB選手”
('22.7.20 ドルビー・シアター/ハリウッド)

■2014年シーズン“投打ダブル2桁”(10勝利:8.26ソフトバンク戦、10本塁打:9.7オリックス戦)を達成。2016年2度目のシーズン“投打ダブル2桁”(10勝利:9.28西武戦、10本塁打:7.3ソフトバンク戦)を達成。
■2017年10月4日オリックス戦(札幌ドーム)に4番ピッチャーで先発出場、被安打2、奪三振10で完封勝利した(スコア0対3)。1リーグ時代で4番ピッチャーで完封したのは清水秀雄(大洋松竹ロビンズ)が近畿日本に在籍時の1944年(7.29産業戦)に記録、更に2桁奪三振を加えた記録は亀田忠(イーグルス)が1939年(11.13ライオン戦)に記録して以来。2リーグ制以降('50~)では藤村富美男(阪神)が1951年(10.7大洋戦)に記録して以来2人目、パ・リーグでは初の快挙。
■2017年メジャー移籍を見据え、右足関節有痛性三角骨を除去する内視鏡手術を受ける(10.12)。また、予防的措置で同時期に右肘の内側側副靭帯損傷(グレード1/最も軽度)箇所にPRP(多血小板血漿)注射を受けた医療記録も提出され(11.28)、エンゼルスと契約時のメディカルチェックで問題点は見つからないと報告された。
■2017年シーズンオフ、ポスティング制度の利用を日本ハム球団が許可(11.10)。ジャイアンツ、ドジャース、エンゼルス、カブス、マリナーズ、レンジャーズ、パドレスの7球団と面談、“二刀流”の起用法など説明を受け、最終的にエンゼルスに決める(12.8)。ポスティング制度の改定で入札金(譲渡金)の上限額2,000万ドルは今回限り認められるも、改定に伴うMLB選手会との協定で「25才以下のドラフト外の海外選手」には大幅な制限が設けられ、その対象選手に該当。エンゼルスに認められる契約金は上限231万5,000ドル、各球団ともマイナーリーグ契約がスタートとなり、メジャー昇格でも年俸は最低保証額の54万5,000ドルに制限される(在籍3年で制限解除/年俸調停申請などの権利取得)。
■2018年エンゼルスの春季キャンプに招待選手(Non-Roster Invitee)として参加、シーズン開幕を前にメジャー昇格(Active Roster)を果たす(3.28)。
■2018年3月29日アスレチックス戦(Gm-1)に8番・DHで先発出場した。MLB初打席は2回表1点先制して2死1塁の場面、アスレチックス開幕投手Kendall Graveman(ケンドール・グレーブマン)からの初球は内角へのカットボール、球速92マイル(148キロ)を振り抜きライト前にMLB初安打した。MLBでの“Two Way Player”(二刀流)はバッターから始まった。
■2018年4月1日アスレチックス戦(Gm-4)に先発登板“MLB初登板、初勝利”した。投球内容は投球回数6イニング0/0、被安打3、被本塁打1、失点3(自責点3)、与四球1、奪三振6(スイング6、ルック0)、打者22、投球数92(ストライク63)、球種92(ストレート40、スライダー26、スプリット23、カーブ3)、打球15(ゴロ6、フライ9)で、2回裏にアスレチックス7番打者Matt Chapman(マット・チャップマン)に左中間スタンドに運ばれた(3ラン)以外は隙を与えず、クオリティースタート(QS)で責任を果たした(スコア4対3)。試合はエンゼルスが逃げ切り(スコア7対4)、勝利投手が記録された。記録専門会社のスタッツは「開幕戦に投手以外(野手)で先発出場して、開幕戦から10試合以内に投手で先発登板した大リーグ選手」は1919年ボストン・レッドソックス所属時のBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)以来で99年ぶりの快挙と紹介した。なお、Babe Ruth(ベーブ・ルース)は1919年4月23日ヤンキース戦(Gm-1)に4番・レフトで先発出場、5月3日ヤンキース戦(Gm-8)に4番・ピッチャーで先発登板した。
■2018年4月3日インディアンス戦(Gm-6)でMLB初本塁打(3ラン)を記録。本拠地デビューに8番・DHで先発出場、スコア2対2の1回裏、2死満塁で第1打席に立ち、インディアンス先発投手Josh Tomlin(ジョシュ・トムリン)のカウント1-2からの4球目がワイルド・ピッチとなり、3塁走者が生還(得点1、走者2、3塁)、1球ファールの後、6球目の内角低目74マイル(119キロ)のカーブを強振、打球は右中間スタンドに吸い込まれた。ベンチに戻るとチームメイトからSilent Treatment(サイレント・トリートメント/故意に無関心を装う)という、メジャー新人が初本塁打を打った時の恒例儀式で祝福を受けた。本拠地デビュー戦で4打数3安打3打点、1本塁打と大活躍、バッターでの“It's Sho Time”(イッツ 翔 タイム)も観客を熱狂させた。
■2018年4月22日ジャイアンツ戦にMLBキャリア初の4番・DHで先発出場。
■2018年右肘の靱帯損傷(グレード2)で10日間の故障車リスト入り(6.8)、多血小板血漿(PRP)治療と幹細胞注射を受けた。打者として戦列復帰(7.3マリナーズ戦/先発6番DH)、投手として復帰(9.2アストロズ戦/先発登板)も、登板後のMRI検査で右肘の靱帯に新たな損傷を確認され(9.6)、シーズン終了後に手術を受けると発表(9.23)。
■2018年ア・リーグ週間MVPに2度選ばれ(4.2~4.8、9.3~9.9)、ア・リーグ月間最優秀新人も2度選ばれた(4月、9月)。
■2018年シーズンオフ、右肘の靱帯修復手術(Tommy John surgery/トミー・ジョン手術)をロサンゼルス市内の病院で受けた(10.1)。執刀はDr.Neal ElAttrache(ニール・エラトロッシュ医師)。
■2018年ア・リーグ新人王(ジャッキー・ロビンソン賞)に選出される(11.12)。全米野球記者協会の会員の内、30球団の本拠地から選ばれたア・ナ両リーグの各30人が投票、投票は3人連記(1位5ポイント、2位3ポイント、3位1ポイント)で行われ、最終候補者の得票は1位が大谷翔平(エンゼルス)137ポイント(1位25票、2位4票、3位0票)、2位がMiguel Andujar(ミゲル・アンドゥーハー/ヤンキース))89ポイント(1位5票、2位20票、3位4票)、3位がGleyber Torres(グレイバー・トーレス/ヤンキース)25ポイント(1位0票、2位3票、3位16票)、最終候補3人外でしたが4位にJoey Wendie(ジョーイ・ウェンドル/レイズ)17ポイント(1位0票、2位3票、3位8票))で文句なしの選出だった。シーズン10試合先発登板、22本塁打、10盗塁はメジャー初の記録でシーズン15本塁打、50奪三振以上はBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)も未達成の記録など、現代野球では不可能とされた“二刀流”を現実にしたルーキーに脱帽、ライバル候補に大差を付けた。野茂英雄('95)、佐々木主浩('00)、イチロー('01)に続き、日本人選手4人目の快挙。
■2019年エンゼルスと年俸65万ドルで契約更改(3.11)。「25再未満の海外FA選手」は規定で年俸の大幅アップは制限されるため、10万5,000ドルアップとなる。
■2019年MLBで同じ母国の投手から本塁打を記録。菊池雄星(6.8マリナーズ戦)、前田健太(6.11ドジャース戦)と立て続けに記録した。
■2019年6月13日レイズ戦(@トロピカーナ・フィールド)でサイクル安打達成。3番DHで先発出場、第1打席は初回無死1、2塁で89マイル(143キロ)のシンカーを左中間スタンドに本塁打、第2打席は3回先頭打者で83マイル(134キロ)のカットボールを左中間に2塁打、4回途中(レイズ攻撃中)の停電で36分間の試合中断を挟み、第3打席は5回2死走者無しで72マイル(116キロ)のカーブを右翼線に3塁打、第4打席は7回2死1塁で87マイル(140キロ)のチェンジアップを中前安打して記録を達成。公式記録の残る1908年以降ではMLB史上245人目(273度目)、DHでは6人目、“新人王&サイクル安打達成”は16人目、MLB日本人選手初の快挙。1900年以降で“MLB複数勝利&サイクル安打達成”はGeorge Sisler(ジョージ・シスラー/ボストン・ブレーブス)がセントルイス・ブラウン所属時にサイクル安打(1度目'20.8.8、2度目'21.8.13)を達成して以来、98年ぶりMLB史上2人目の記録。なお、George Sisler(ジョージ・シスラー)は投手としも通算24試合、5勝6敗3セーブ、投球回数111イニング0/0、自責点29、奪三振63、防御率2.35の成績を残している。
■2019年9月13日左膝、二分膝蓋骨(有痛性分裂膝蓋骨)の手術を受けた。通常、膝の皿部分は1枚形成なのに分裂しているため負荷が掛かると痛む事がある。Billy Eppler(ビリー・エプラー)GMの説明では、彼の場合は先天的な(人口比1~2パーセントが該当)分裂膝蓋骨でシーズン前の2月に報告を受けていた。手術は右肘(トミー・ジョン手術)の回復プログラムも順調なので、完治まで8~12週間とされる今のタイミングでメディカルスタッフと私(GM)から勧め(9.10)、彼も決断した(9.11)。執刀はDr Brian Schulz(ブライアン・シュルツ医師)で、ロサンゼルス市内の病院で手術を受けた。

“The Shohei Ohtani Rule”(大谷ルール)
MLB機構と選手会(MLBPA)が新ルールに合意('19.3.14)。投手か野手の登録は原則として、そのシーズン開始前か、メジャー初出場前に行われ、シーズン途中で変更はできない。Two-Way Player(二刀流)は原則として、そのシーズン①投手としてメジャーで20イニング以上投げ、②野手/DHとして20試合以上先発出場し、その試合は3打席以上打席に立つことが義務づけられる。野手/DHで登録した選手の登板は①延長戦、②6点差以上の点差が開いた試合に限定される。「MLB登録区分」がPitcher(投手)、Position Player(野手:Catcher/捕手、Infielder/内野手、Outfielder/外野手)、Designated-Hitterr(DH/指名打者)にTwo-Way Player(TWP/二刀流)が加わる。その他、「Active Roster/出場選手登録」は1人増の26人(投手は上限13人/Two-Way Playerは対象外)に、9月1日からは12人減の28人にする。など、新ルールは2020年シーズンから適用する(労使協定~'21)。

大谷翔平のMLB選手登録
MLB公式サイト『MLB.com』 2018年「投手」、2019年「DH」、2020年「投手」、2021年「投手」、2022年「Two-Way Player」でMLB選手登録。2019年右肘トミー・ジョン手術後ケアとリハビリ、2020年新型コロナウイルス禍(レギュラーシーズンが60試合に短縮)など、2年連続でTwo-Way Player登録の要件を満たせず(2020年は特別措置で対象実績を前々年まで拡大、2018年実績で救済された)、2020年、2021年新ルールでの制限を受けない「投手」でMLB選手登録した。2021年シーズン途中(5.11アストロズ戦)、Two-Way Player登録の要件を満たした(この時点でTwo-Way Player登録に限り、シーズン途中の変更申請ができる)。「投手」登録のまま、ア・リーグでの通常試合はDH、登板試合はDH制を解除して(1、2番・投手)臨むなど、シーズンを投打“二刀流”で完遂した。2022年ルール改定で「打順に入った先発投手が降板後にも指名打者(DH)として試合出場が続けられる」と言う“大谷ルール”が採用された。なお、データ専門サイト『Baseball-Reference.com』 2018年「DH」、2019年「DH」、2020年「DH」、2021年「DH&投手」、2022年「DH&投手」と各年とも先発メンバー1番手で掲載、現実に合わせ紹介している。

■2020年7月24日アスレチックス戦でメジャー史上初のタイブレーク(tie break)で2塁走者(Ghost-runner/ゴーストランナー)になる。10回表(スコア3対3)、大谷翔平(9回表に彼の打者アウトでゲーム・チェンジしたので、タイブレークの2塁走者)は先頭打者Jared Walsh(ジャレッド・ワルシュ)のファーストゴロ、アスレチックス1塁手Matt Olson(マット・オルソン)の好守備(好判断/フィルダースチョイス)は飛び出しを見逃さず、2-3塁間で挟殺アウト(1B-3B-SS-3B)となる。その裏、チームはサヨナラ負けをした。
■2020年7月26日アスレチックス戦に先発登板、693日ぶりのマウンドは球速95マイル(153キロ)を計測もコントロールに苦しみ投球回数0イニング0/3、被安打3(被本塁打0)、失点5(自責点5)、与四球3、投球数30(ストライク15)、打者6で1死も奪えず降板し、負け投手。次回8月2日アストロズ戦で1回表は8球で3者凡退と上々のスタートも、2回表は2死満塁から2者連続押出したところで右腕の違和感を訴え降板、直ちにMRI検査を受けた。診断は右前腕屈曲回内筋群の損傷(グレード1-2)で投球再開まで4~6週間の見込み、残りシーズンの登板は厳しくなった。球速が最速97マイル(156キロ)から降板直前には89マイル(143キロ)と大幅に低下していた。投球回数1イニング2/3、被安打0、失点2(自責点2)、与四球5、奪三振3、投球数50(ストライク25)、打者10の内容で3回裏に味方が逆転(スコア2対4)し、負け投手は免れた。
■2020年シーズンオフ、メジャー出場選手登録(Active Roster)の登録日数(Major League Service time)が合計3年以上6年未満(通常はレギュラーシーズン172日で1年、負傷者リスト入り期間は含むなど複雑)の選手に対し、球団が来季契約の意思を示す期限を迎え、エンゼルスでは放出選手リストに入らず、残留が決まる(12.2)。また、年俸調停(Salary Arbitration)の権利を取得した。年俸調停権保有選手と球団がそれぞれ来季年俸希望額(大谷側330万ドル、球団側250万ドル)を提示も年俸調停回避期限('21.1.15)までに合意できず、年俸調停委員会の裁定に委ねた。この場合、裁定は何れかの希望額(330万ドルか250万ドル)で1年契約になる。
■2021年エンゼルスと2年契約の総額850万ドルで合意(2.9)、年俸は1年目('21)300万ドル、2年目('22)550万ドルとなる。信頼関係崩壊を招きかねない年俸調停委員会の公聴会(2.19)を避けて円満決着した。オンライン会見でエンゼルスのPerry Minasian(ペリー・ミナシアン)GMは「翔平とは本当に良い関係が築けた。1年契約の交渉では時間が足りなかったが、前例の無い特殊なケースで(Two-Way Playerの評価が)難しかった。('23オフにFA権取得で)2年契約は双方にリスクやリウォード(報酬)もあるが妥当な落とし所、話し合いを重ねた結果に双方とも満足している。合意できて安堵している」と話し、代理人のNez Balelo(ネズ・パレロ)は「翔平も喜んでいる。これでプレイに集中できる」と話した。
■2021年4月4日ホワイトソックス戦に2番・投手で先発出場(エンゼルスはDH制を解除)、投手では投球回数4イニング2/3、被安打2、被本塁打0、失点3(自責点1)、与四球5(与死球0)、奪三振7、投球数92(ストライク53)、打者22、ワイルドピッチ1、失策1(牽制悪送球)、打者では3打数、1安打、本塁打1、打点1だった。この試合、投手では5回表(スコア0対3)2死満塁と制球に苦しんで4番打者Yoan Moncada(ヨアン・モンカダ)への初球がワイルドピッチ、3塁走者生還(スコア1対3)、各走者も進塁(2、3塁)、フルカウントから空振り三振も捕手Max Stassi(マックス・スタッシー)がパスボール(振り逃げ)、3塁走者生還(スコア2対3)、さらに1塁悪送球と守備が乱れ、本塁ベースカバーに入った大谷翔平に2塁走者Jose Abreu(ホセ・アブレイユ)のスライディングが足を払い交錯転倒、ここで降板した(スコア3対3)。打者では1回裏に第1打席でDylan Cease(ディラン・シース)の初球、97マイル(156キロ)の直球を右中間スタンドにライナー性の当りで打ち込んだ。その飛距離451フィート(137メートル)だった。試合はエンゼルスがサヨナラ本塁打で勝利(スコア4対7)、“リアル二刀流”を目の当りにファンも興奮した。なお、「2番・投手」での先発出場は1903年にカージナルスのJack Dunleavy(ジャック・ダンリービー/外野手&投手)がレッズ戦(9.7ダブルヘッダー第2)で記録して以来、118年ぶり。また、同一試合で投球速度101マイル(163キロ)、打球速度115マイル(185キロ)の“ダブル100”を記録した。DH制(1973年ア・リーグで採用)を解除した試合に2番・投手で先発出場、1回に本塁打を記録した。この日、全米中継したスポーツ専門局「ESPN」で解説を務めたAlex Rodriguez(アレックス・ロドリゲス)は『1人の人間の中に松井秀喜と黒田博樹がいる』とヤンキースで活躍したレジェンドに例えた。
■2021年4月9日ブルージェイズ戦でMLB通算50本塁打達成。5回表、先頭打者でT.J. Zeuch(T.J.・ゾイク)の初球、92マイル(148キロ)のツーシームをバックスクリーン左に打ち込んだ。記録までの所要試合数は262試合/891打数で松井秀喜(レイズ)329試合/1,223打数、イチロー(マリナーズ)760試合/3,248打数を超えるハイペースで達成した。
■2021年4月21日レンジャーズ戦でNPB-MLB通算100本塁打達成。3回裏2死からMike Foltynewicz(マイク・フォルタネビッチ)の5球目、83マイル(134キロ)のスライダーを右中間スタンドに打ち込んだ。なお、先発登板で4イニング以上を無失点に抑えた投手が翌日に本塁打を打ったのは1918年(8.1、8.2)にヤンキース在籍時のRay Caldwell(レイ・コールドウエル/インディアンス)、1936年(9.13、9.14)にカージナルス在籍時のEd Heusser(エド・ヒューザー/フィリーズ)が記録して以来、85年ぶりの快挙(MLB史上3人目)。
■2021年4月24日アストロズ戦でMLB初外野守備(レフト)に就いた。アストロズに大差(スコア2対13)を付けられた8回裏、無死2塁で投手のBen Rowen(ベン・ローウェン)に代わってレフト守備に就いていた本来は捕手のAnthony Bemboom(アンソニー・ベンブーム)が投手で登板(5番手)、DH制を解除して大谷翔平がレフトの守備に同僚のJustin Upton(ジャスティン・アプトン)からグラブを借りて就いた。守備機会は1度でMyles Straw(マイルス・ストロー)のレフト線2塁打を無難に処理した。なお、公式戦で外野守備に就いたのはNPB日本ハム在籍時の2014年7月13日ソフトバンク戦(3番・レフトで先発)以来、2,478日ぶり。試合後、Joe Maddon(ジョー・マドン)監督は「(出場できる野手を使い切り)緊急事態だった。予定にしていなかったが、彼が志願してきて助かった。これで野手の投手起用が楽になった」と経緯を説明した。
■2021年4月26日レンジャーズ戦で”リアル二刀流”初勝利を記録。ア・リーグDH制を解除して2番・ピッチャーで先発出場、投手では投球回数5イニング0/0、被安打3、被本塁打1、失点4(自責点4)、与四球2(与死球0)、奪三振9、投球数75(ストライク42)、打者21、ワイルドピッチ1で、打者では4打席、3打数、3得点、2安打(2塁打1、ドラッグバント1)、2打点、四球1、三振1の内容、5回を終えて降板した(スコア7対4)。試合はエンゼルスが逃げ切り(スコア9対4)、2018年5月20日レイズ戦以来、1,072日ぶりの白星が付いた。なお、メジャー本塁打部門トップ(7本/4.26時点)の選手が先発登板で勝利したのはヤンキース在籍時のBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)が1921年6月13日タイガース戦に3番・ピッチャーで先発して以来、100年ぶりの快挙。
■2021年5月9日ドジャース戦で驚異の俊足を見せる。1回裏1死で打席に立ち、ドジャースのTrevor Bauer(トレバー・バウアー)にカウント0-2と追い込まれた3球目が止めたバットに当りショートゴロ、俊足を飛ばし1塁を駆け抜け、内野安打にした。データ解析ツールSTATCAST(スタットキャスト)によると、ホームベースから1塁まで90フィート(27.4メートル)を4秒06、秒速30.3フィート(9.24メートル)を記録。メジャーでは秒速30フィート(9.14メートル)を超えるとBolt(ボルト/稲妻)と定義され、達成者をElite(エリート/精鋭)と称される。因みに、今季メジャー平均は秒速27.2フィート(8.29メートル)。
■2021年5月11日アストロズ戦で4回にYordan Alvarez(ヨルダン・アルバレス)を三振に仕留め、MLB通算50本塁打100奪三振を記録した。Babe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)の714本塁打488奪三振、Johnny Lindell(ジョニー・リンデル/フィリーズ)の72本塁打146奪三振、Rick Ankiel(リック・アンキール/メッツ)の76本塁打269奪三振に続きMLB史上4人目。
■2021年5月11日アストロズ戦で“リアル三刀流”が実現した。2番・ピッチャーで先発、8回にライトの守備に就いた。投手では投球回数7イニング0/0、被安打4、被本塁打1、失点1(自責点1)、与四球1(与死球0)、奪三振10、投球数88(ストライク62)、打者26で、打者では4打数、0得点、1安打(ライト前)、0打点、四球0、三振2で、8回表に同点(スコア1対1)となり、9回表に打席が回るので、8回裏にライト守備に就いた。守備機会は1度でAledmys Diaz(アレドミス・ディアス)のライト前の安打を処理した。試合は8回裏に救援投手が4失点して負けた(スコア1対5)。なお、日本ハム在籍時に「投手&外野守備」の経験は2度あり、2013年に広島戦(6.18)で5番・ピッチャーで先発、5回からライト守備に就いたのと、ソフトバンク戦(8.18)で5番・ライトで先発、8回にピッチャーで1イニング投げた。MLBではヤンキース在籍時のBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)が1921年にアスレチックス戦(10.1)で3番・レフトで先発、4回からファーストに、8回からピッチャーで4イニング投げて(三刀流は7度目)以来の記録。
■2021年6月11日ダイヤモンドバックス戦で1イニング2ボークを記録。エンゼルス3点リード(スコア3対0)の5回裏2死1、2塁、D-バックス4番打者Eduardo Escobar(エドゥアルド・エスコバル)の打席で、2塁牽制がプレートを外しての偽投だったが、Dan Marzel(ダン・マーゼル)3塁塁審に「プレートを外す前に上体が動いた/投球動作の途中変更」とボーク宣告、その直後、今度は「セットポジションで完全に静止しなかった」とボーク宣告、走者をホームに帰してしまった(スコア3対1)。そして、エスコバルをスプリットで空振り三振も、捕手Kurt Suzuki(カート・スズキ)が捕球できず(ワイルドピッチ)、振り逃げ(スコア3対2)。5回を終え勝ち投手の権利を持って降板(後続投手が同点にされ消滅)、ライト守備に就いた(7回表の攻撃を終え交代)。試合は延長10回でエンゼルスが勝利(スコア6対5)。なお、1回目のボークは(客観的に見て)誤審で、ボーク宣告に大谷翔平が「何で?」とリアクション、これに3塁塁審が反応、2度目のボークを(怯ませるため)呼んだと、メディアも巻き込み不可解なボーク判定について物議を醸した。
■2021年ア・リーグ週間MVPに2度選ばれる(6.14~6.20、6.28~7.4)。
■2021年6月23日ジャイアンツとの交流戦でエンゼルス(ア・リーグ)はホーム試合にDH制を解除して大谷翔平が2番・ピッチャーで出場、対するジャイアンツ(ナ・リーグ)はアウェイ(@ア・リーグ)試合なのでルール通りにDH制を採用、Alex Dickerson(アレックス・ディッカーソン)が2番・DHで出場した。ア・リーグのチームがDHを使わず、ナ・リーグのチームがDHを使った試合が行われたのはMLB史上初の出来事。試合は大谷翔平(6イニング0/0、1失点、9奪三振)とジャイアンツKevin Gausman(ケビン・ガウスマン/7イニング0/0、1失点、9奪三振)が共に譲らず好投、スコア1対1のまま延長戦(タイブレーク制)に入り、延長13回にエンゼルスが力尽きた(スコア9対3)。
■2021年6月25日レイズ戦でMLBキャリア初の先頭打者本塁打を記録。1番・DHで先発出場、1回表に先頭打者でレイズAndrew Kittredge(アンドリュー・キトレッジ)投手の3球目(カウント1-1)チェンジアップ(89.9マイル/145キロ)を真芯で捉え、打球は右中間スタンド後方にある電光掲示板より更に上、トロピカーナ・フィールドのドーム天井を支える構造物に当り、作業用通路“D-リング・キャットウォーク”に飛び込んだ(飛距離453フィート/138メートル)。なお、同シーズンに勝利投手と先頭打者本塁打を記録したのは1891年にシカゴ・コルツJimmy Ryan(ジミー・ライアン)、オリオールズ(現オリオールズとは別球団)Kid Madden(キッド・マッデン)以来で、1900年以降(近代野球)では史上初となる記録。
■2021年「ESPY賞(Excellence in Sports Performance Yearly Award)最優秀MLB選手」に選ばれた(7.10ピア17屋上/マンハッタン)。スポーツ界のアカデミー賞やグラミー賞とも称されるESPY賞の最終候補(MLB部門4人)にア・リーグMVP('20)のJose Abreu(ホセ・アブレイユ/ホワイトソックス)、レッズ所属でサイ・ヤング賞('20)のTrevor Bauer(トレバー・バウワー/ドジャース)、ワールドシリーズMVP('20)のCorey Seager(コーリー・シーガー/ドジャース)と共にノミネートされていた。大谷翔平(エンゼルス)のシーズン前半('21)の“二刀流”での衝撃的な活躍が他の誰よりも高い評価を受けた。受賞はMLB日本人選手初の快挙。なお、選考対象の期間は表彰式(7月)に合わせ、表彰式の終わる7月から次の6月とシーズンを跨ぐ形になる。
■2021年7月4日オリオールズ戦でシーズン31号本塁打を放ち、松井秀喜(レイズ)が2004年ヤンキース在籍時(9.30ツインズ戦)に記録したシーズン日本人最多本塁打と並んだ。大谷翔平が83試合(315打席)、松井秀喜が159試合(674打席)での記録。そして、32号本塁打を先発登板の翌日(7.7レッドソックス戦)に放ち、シーズン前半で記録を更新した。
■2021年MLBオールスターゲーム前日開催(7.12)の「MLBホームランダービー2021」の出場を彼のインスタグラムで公表(6.18)、選手登録が投手の出場はMLB史上初の快挙。出場8選手はシード順に①大谷翔平(エンゼルス)、②Joey Gallo(ジョーイ・ギャロ/レンジャーズ)、③Matt Olson(マット・オルソン/アスレチックス)、④Salvador Perez(サルバドール・ペレス/ロイヤルズ)、⑤Pete Alonso(ピート・アロンソ/メッツ)、⑥Trey Mancini(トレイ・マンシーニ/オリオールズ)、⑦Trever Story(トレバー・ストーリー/ロッキーズ)、⑧Juan Soto(フアン・ソト/ナショナルズ)に決まり(7.7)、トーナメント方式で<Aブロック> ①対⑧、④対⑤ <Bブロック> ②対⑦、③対⑦の組合せで1回戦が始まる。1回戦でJuan Soto(フアン・ソト/ナショナルズ)に2度の延長戦(タイブレークで決着せず、サドンデス)の末、28対31で敗れた。優勝はPete Alonso(ピート・アロンソ/メッツ)で2連覇。なお、打撃投手をJason Brown(ジェイソン・ブラウン/ブルペン捕手)、捕手を水原一平(通訳)が勤めサポートした。今回(1回戦)の賞金15万ドルは球団トレーナー、クラブハウス職員、広報担当などのスタッフ約30人に平素の感謝を込めて全額プレゼントした。
■2021年7月13日デンバー(コロラド州)で開催の「MLBオールスターゲーム2021」出場選手を決めるファン投票(投手を除く各ポジション)が行われ、ア・リーグDH部門で最終候補3選手の得票率が大谷翔平(エンゼルス)63パーセント、J.D.Martinez(J.D.マルティネス/レッドソックス)20パーセント、Yordan Alvarez(ヨーデン・アルバレス/アストロズ)17パーセントとなり、1位で選出された(7.1)。また、選手間投票で行われたア・リーグ先発投手部門で得票がGerrit Cole(ゲリット・コール/ヤンキース)272票、Lance Lynn(ランス・リン/ホワイトソックス)199票、Carlos Rodon(カルロス・ロドン/ホワイトソックス)192票、Shane Bieber(シェーン・ビーバー/インディアンス)189票、大谷翔平(エンゼルス)121票となり、5位で選出された(7.4)。ア・リーグを率いるKevin Cash(ケビン・キャッシュ/レイズ)監督は事前に大谷翔平の起用法などをナ・リーグを率いるDave Roberts(デーブ・ロバーツ/ドジャース)監督や所属チームのJoe Maddon(ジョー・マドン/エンゼルス)監督に伝え、MLB機構にルール変更を申出していた。その結果、MLBオールスターゲーム“二刀流”特別ルールで「1番・DH&先発ピッチャー」が実現(常識的に1選手のためのルール変更は有り得ない)発表された(7.12)。“二刀流”の投手では1回裏ナ・リーグの1番Fernand Tatis Jr(フェルナンド・タスティスJr/パドレス)をレフトフライ、2番Max Muncy(マックス・マンシー/ドジャース)をセカンドゴロ、3番Nolan Arenaldo(ノーラン・アレナド/カージナルス)をファーストゴロと3者凡退に抑えた。投球数14(ストライク10)で球速100.2マイル(161キロ)も計測した。打者では第1打席(1回表、先頭打者)Max Scherzer(マックス・シャーザー/ナショナルズ)にセカンドゴロ、第2打席(3回表1死走者無し)Corbin Burnes(コービン・バーンズ/ブルワーズ)にファーストゴロに討ち取られた。試合で2回表に先制点を挙げ、リードのまま押し切ったので勝ち投手が記録された(スコア5対2)。

MLB競技運営最高責任者Morgan Sword(モーガン・スウォード/EVP.Baseball Operations at MLB)は「もっと“二刀流”選手が出てきて欲しい。“二刀流”ブランドがMLB野球に興奮をもたらしてくれると信じている」と、現在の野球が勝つ確率を上げるため、投手の小刻みな継投(ワンポイント・リリーフ)や行き過ぎたスペシャリゼーション(専門化、分業化)に突き進み、野球本来の魅力(選手が投げて打って走って守る楽しさ)を半減させていると憂慮。MLB機構がRobert Manfred(ロブ・マンフレット/MLBコミッショナー)体制に代わって、MLB選手登録区分にTwo-Way Player“二刀流”を加えるなど、新しい試み(改革)に取り組んでいて、その一環がオールスターゲーム“二刀流”特別ルールにも繋がった。

■2021年8月3日レンジャーズ戦でシーズン100安打を達成、既に達成している100奪三振(7.26ロッキーズ戦)と合わせて“ダブル100”を達成、1900年以降(近代野球)で初の快挙。なお、1リーグ時代に1879年プロビデンス・グレイズ在籍時のJohn Ward(ジョン・ウォード/ニューヨーク・ジャイアンツ)104安打、239奪三振、1883年プロビデンス・グレイズ在籍時のCharles Radbourn(チャールズ・ラドボーン/レッズ)108安打、315奪三振、1883年ボストン・ビーンイーターズ在籍時のJim Whitney(ジム・ウィットニー/フィラデルフィア・アスレチックス)115安打、345奪三振、1890年ブルックリン・ブライドグルームス在籍時のAdonis Terry(アドニス・テリー/カブス)101安打、185奪三振の4人(当時のトップリーグとされたナショナル・リーグ所属選手に絞り、メジャー記録に含まれるアメリカン・アソシエーション所属選手は除外)が同シーズン“ダブル100”を記録しているが、その当時はバッテリー間の距離が45~50フィート(13.72~15.24メートル)で現在の60.6フィート(18.47メートル)より短く、また、9ボールで出塁が与えられていたのが徐々に減って4ボールになる過渡期で、条件やルールの違う時代の記録との比較には無理がある。
■2021年8月26日オリオールズ戦で規定打席数502(試合数162×指数3.1)をクリア。「投手」の規定打席数到達は不可能と言われた常識を覆す快挙(1957年に現在の規定打席数算出方法を採用)。エンゼルスJoe Maddon(ジョー・マドン)監督は就任時に「選手はチャイナドール(陶磁器製の人形)の様に扱ってはいけない。選手は人形ではない」「我々(指導者)は怪我を恐れて選手を守ろうとしてしまう。そうやって選手に制限を掛けると、偉大なアスリートになる道を塞いでしまう」と語っていて、従来の起用法(登板日前後は休養、登板日はDH制を解除せず投手専念)に拘らず、大谷翔平、Perry Minasion(ペリー・ミナシアン)GMともシーズンを通して何度も話し合いを重ねベストな“二刀流”起用法を模索した。レギュラーシーズン162試合中、打者で155試合(639打席)、投手で先発23試合(DH制を解除して投打“二刀流”20試合)の結果を残して、その可能性を実証した。
■2021年8月31日ヤンキース戦でMLBキャリア初のホームスチールを記録。試合に2番・DHで先発出場、1点リード(スコア2対3)の5回裏2死、走者2、3塁の場面に申告敬遠で出塁。満塁からエンゼルス3番Phil Gosselin(フィル・ゴスリン)がレフト前に2点タイムリー(スコア2対5)。.走者1、3塁となってヤンキースJoely Rodriguez(ジョエリー・ロドリゲス)投手に交代した直後、エンゼルス4番Jared Walsh(ジャレッド・ウォルシュ)の打席(カウント1-1)で1塁走者が2盗を仕掛け、これを捕手は刺そう2塁に送球、瞬時に3塁走者の大谷翔平が本塁に突入、2塁カバーのヤンキースGio Urshela(ジオ・ウルシェラ)遊撃手は本塁に返送、ヤンキースGary Sanchez(ゲイリー・サンテェス)捕手のタッチを掻い潜り生還、重盗が成功した(スコア2対6)。
■2021年アメリカ「TIME/タイム」誌の「世界で最も影響力のある100人」にICONS(象徴)部門から選ばれた(9.15)。Alex Rodriguez(アレックス・ロドリゲス/ヤンキース)は推薦文で「翔平は現代のBambino(バンビーノ/ベーブ・ルースの愛称)と呼べる。だが、翔平はBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)も成しえなかった同シーズン40本塁打&20盗塁超えを達成し、時速100マイル(161キロ)のボールを投げる。また、翔平はフィールドの外(ファンやメディアの対応)でも紳士だ」と賛辞を寄せた。
■2021年9月16日ホワイトソックス戦で故意死球を受ける。エンゼルス6点リード(スコア9対3)の9回表2死走者無しの第5打席、ホワイトソックス6番手Mike Wright Jr.(マイク・ライトJr)投手のカウント2-1からの4球目、90.4マイル(145キロ)の速球(フォーシーム)が右足を直撃した。審判団が協議した結果、故意死球と判定されてマイク・ライトJr投手が退場、これに抗議したTony LaRussa(トニー・ラルーサ)監督も退場になった。MLB機構はマイク・ライトJr投手に3試、トニー・ラルーサ監督に1試合の出場停止と各々に罰金を科した(9.18)。
■2021年9月26日マリナーズ戦でシーズン150奪三振を達成、既に達成の150塁打(6.19タイガース戦)と合わせて「150-150 クラブ」の仲間入りをした。“二刀流”の証であるシーズン150奪三振、150塁打(9.26時点、156奪三振、307塁打)の“ダブル150”を135年ぶりに記録した。エンゼルス1点リード(スコア0対1)の3回表2死走者無しでマリナーズJ.P.Crawford(J.P.クロフォード)をカウント1-2からの4球目、98.3マイル(158キロ)の速球(フォーシーム)で見逃し三振に仕留め、シーズン150奪三振とした。過去に、1883年ボストン・ビーンイーターズ在籍時のJim Whitney(ジム・ウイットニー/フィラデルフィア・アスレチックス)が345奪三振、177塁打、1884年シンシナティ・アウトローレッズ在籍時のDick Burns(ディック・バーンズ/セントルイス・マローズ)が167奪三振、160塁打、1886年セントルイス・ブラウンズ在籍時のBob Caruthers(ボブ・カーライズ/セントルイス・ブラウンズ)が166奪三振、167塁打とDave Foutz(デーブ・ファウツ/ブルックリン・ブリッジルームズ)が283奪三振、161塁打の4選手が記録している。(当時のボストン・ビーンイーターズはナショナル・リーグ所属チーム、シンシナティ・アウトローレッズはユニオン・アソシエーション所属チーム、セントルイス・ブラウンズはアメリカン・アソシエーション所属チームで何れもメジャー記録に含まれる)なお、大谷翔平はシーズン300塁打(9.21アストロズ戦)も達成、記録バーを上げて150奪三振&300塁打で括ると、メジャー史上初(唯1人)になる(シーズン終了時、156奪三振、318塁打)。
■2021年9月29日マリナーズ戦でシーズン25盗塁を達成、既に達成している45本塁打(9.21アストロズ戦)と合わせて、スラッガーの証「45-25 クラブ」の仲間入りをした。過去、1993年ジャイアンツ在籍時のBarry Bonds(バリー・ボンズ/ジャイアンツ)46本塁打、123打点、29盗塁、1997年ロッキーズ在籍時のLarry Walker(ラリー・ウォーカー/カージナルス)49本塁打、130打点、33盗塁、1998年ブルージェイズ在籍時のJose Canseco(ホセ・カンセコ/ブレーブス)46本塁打、107打点、29盗塁、1999年ブレーブス所属時のChipper Jones(チッパー・ジョーンズ/ブレーブス)45本塁打、110打点、25盗塁、2006年ナショナルズ在籍時のAlfonso Soriano(アルフォンソ・ソリアーノ/ヤンキース)46本塁打、95打点、41盗塁を記録、メジャー史上6人目の快挙。なお、大谷翔平は100打点(10.3マリナーズ戦)も記録、括りに100打点を加え45本塁打、100打点、25盗塁だと、アルフォンソ・ソリアーノ(95打点)が外れメジャー史上5人目の快挙。

Babe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)主な“二刀流”時代の成績
『1918年』<投手>20試合(19先発)、13勝7敗0セーブ、投球回数166イニング1/3、失点51(自責点41)、与四球49、奪三振40、防御率2.22。<打者>95試合、317打数、95安打、26二塁打、11三塁打、11本塁打、50得点、61打点、6盗塁、58四球、打率0.300、176塁打。『1919年』<投手>24試合(15先発)、9勝5敗1セーブ、投球回数133イニング1/3、失点59(自責点44)、与四球58、奪三振30、防御率2.97。<打者>130試合、432打数、139安打、34二塁打、12三塁打、29本塁打、103得点、113打点、7盗塁、四球101、打率0.322、284塁打。ベーブ・ルースの主な“二刀流”は1918年、1919年のレッドソックス在籍時で、1920年ヤンキースに移籍後は打者に専念、数々の伝説を残して“野球の神様”と称される。MLB公式歴史家John Thorn(ジョン・ソーン)は当時(1900年代)の“二刀流”と比較するには無理があり、大谷翔平が新しい“二刀流”基準を作っていると、日本メディアが拘る“同シーズン2桁勝利、2桁本塁打”も冷静に解説した。

■2021年10月3日マリナーズ戦でシーズン100打点を46本塁打を放って達成。既に達成している100投球回(8.18タイガース戦)、100奪三振(7.26ロッキーズ戦)、100安打(8.3レンジャーズ戦)、100得点(9.26レンジャーズ戦)と合わせて投打5部門100超“クインティプル100”を達成した(シーズン終了時、130.1/3投球回、156奪三振、138安打、103得点、100打点)。レギュラーシーズン最終戦の1回表先頭打者(1番・DH)でマリナーズTyler Anderson(タイラー・アンダーソン)投手の3球目(カウント1-1)、86.4マイル(139キロ)のカットボールを捉えライトスタンドに打ち込み記録を達成した。
■2021年シーズンオフ、Robert Manfred(ロブ・マンフレット)MLBコミッショナーから「MLBコミッショナー特別表彰」を受けた(10.26)。“Commissoner's Historic Achievement Award/コミショナー歴史的偉業表彰”はMLBで1シーズンの偉業または長いキャリアを通して野球界に大きなインパクトを残したことを称えるもので、大谷翔平の投打“二刀流”の活躍はそれに値するとした。過去に2001年シアトル・マリナーズ(ア・リーグ所属チーム/'01シーズン116勝46敗の驚異的勝星で地区優勝)、2005年イチロー(マリナーズ/'04シーズン262安打を放ち84年ぶりにMLB記録更新)、2007年Rachel Robinson(レイチェル・ロビンソン/初の黒人MLB選手ジャッキー・ロビンソン夫人で財団を設立し社会貢献)、2014年Derek Jeter(デレク・ジーター/ヤンキース一筋にキャリア20年で3,465安打を記録し引退)らの個人、団体が表彰されている(今回で16例目)。表彰式でティファニー社製の野球ボールをモチーフにしたトロフィーが贈られる。
■2021年MLB選手会(MLBPA)の選手間投票によって選ばれる“プレイヤーズ・チョイス・アワード/Players Choice Award”で「年間最優秀選手/Player of the Year」と「ア・リーグ最優秀野手/AL Outstanding Player」を同時受賞した(10.28)。「年間最優秀選手」は両リーグを通して1人選ばれる賞で最終候補(3人)にVladimir Guerrero Jr(ブラディミール・ゲレロJr/ブルージェイズ)、Bryce Harper(ブライス・ハーパー/フィリーズ)と共に残っていた。日本人選手の受賞は初めて。「ア・リーグ最優秀野手」の最終候補(3人)にVladimir Guerrero Jr(ブラディミール・ゲレロJr/ブルージェイズ)、Salvador Perez(サルバドール・ペレス/ロイヤルズ)と共に残っていた。日本人選手では2004年イチロー(マリナーズ)が受賞している。
■2021年全米野球記者協会(BBWAA)所属の代表記者(ア・リーグ15本拠都市×各2人=30人)の投票(1位~10位選手を連記、1位14点、2位9点~10位1点)によって選ばれる最高の栄誉「BBWAA Award “AL Most Valuable Player Award/ア・リーグMVP”」(1911年創設、1931年から現行制度)の最終候補が発表され、Vladimir Guerrero Jr.(ブラディミール・ゲレーロJr/ブルージェイズ/1塁手)、大谷翔平(エンゼルス/投手&DH)、Marcus Semien(マーカス・セミエン/ブルージェイズ/2塁手)の3人が残った(11.8)。最終候補の決選投票は行われず、先の記者投票(レギュラーシーズン終了直後に締切られる)の結果がMLBネッワークの番組内(11.18)で発表される。結果は①大谷翔平(エンゼルス)420得点(1位票30/満票)、②Vladimir Guerrero Jr(ブラディミール・ゲレーロJr/ブルージェイズ)269得点(2位票29、3位票1)、③Marcus Semien(マーカス・セミエン/ブルージェイズ)232得点(3位票24、4位票4、5位票2)となり、④Aaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)171得点(3位票3)、⑤Carlos Correa(カルロス・コレア/アストロズ)163得点、⑥Jose Ramirez(ホセ・ラミレス/インディアンス)133得点、⑦Salvador Perez(サルバドール・ペレス/ロイヤルズ)103得点(2位票1、3位票2)と続いた。満票での選出は2015年ナショナルズ在籍時のBryce Harper(ブライス・ハーパー/フィリーズ)以来でMLB史上19人目(ア・リーグ11、ナ・リーグ8)。

データ専門サイト2社(FanGraphs/ファングラフス、Baseball Reference/ベースボール・リファレンス)による2021年ア・リーグMVP候補者のOPS、WPA、WAR
『ファングラフス』<大谷翔平>OPS0.965、fWPA7.66(bat/5.35、pit/2.31)、fWAR8.1(bat/5.1、pit/3.0)<ブラディミール・ゲレーロJr>OPS1.002、fWPA3.36、fWAR6.7 <マーカス・セミエン>OPS0.837、fWPA1.43、fWAR6.6 『ベースボール・リファレンス』<大谷翔平>OPS0.965、rWPA7.6(bat/5.1、pit/2.5)、rWAR9.1(bat/4.9、pit/4.1)<ブラディミール・ゲレーロJr>OPS1.002、rWPA3.6、rWAR6.8 <マーカス・セミエン>OPS0.873、rWPA1.4、rWAR7.3となる。OPS(出塁率+長打率)、WPA(チームの勝利貢献度)、WAR(打撃、走塁、守備、投球を総合評価した貢献度)は各社独自のデータ算出方法で数値に差があるも大谷翔平の投打での総合評価は他を圧倒、“二刀流”がMLBの歴史を変えた。

■2021年アメリカの野球専門誌「ベースボール・ダイジェスト」の野手部門・最優秀選手(10.7)、野球雑誌「ベースボール・アメリカ」の年間最優秀選手(10.22)、大手スポーツサイト「スポーティング・ニューズ」の年間最優秀選手(10.28)、有力メディア「AP通信」の年間最優秀選手(10.28)と主要タイトルの受賞が続いた。なお、“国民栄誉賞”授与の打診に「まだ早いので、今回は辞退させて頂きたい」との意向を伝えていたことが松野博一官房長官の記者会見で分かる(11.22)。過去に福本豊(阪急)が1983年、イチロー(マリナーズ)が2001年、2004年、2019年に辞退している。
■2021年MLB打撃部門のベストナインと言われる「シルバースラッガー賞」をDH部門で受賞(11.11)。特に打撃のスペシャリストが居並ぶDH部門、その中で投打“二刀流”の選手(MLB選手登録/投手)が受賞した意義は計り知れず、衝撃的な快挙。今回、選考基準も“二刀流”は想定外で対応が追いつかず、DH制を解除した“二刀流”登板時の打撃成績(20試合、60打数、14安打、8二塁打、0三塁打、3本塁打、8打点、打率0.233、四球6、敬遠2、盗塁1)は対象から外された(選考対象/43本塁打、92打点)。最終候補者(DH部門5人)は他にYordan Alvarez(ジョーダン・アルバレス/アストロズ)33本塁打、104打点、Giancarlo Stanton(ジャンカルロ・スタントン/ヤンキース)35本塁打、95打点、Joey Gallo(ジョーイ・ギャロ/ヤンキース)38本塁打、77打点、Nelson Cruz(ネルソン・クルーズ/レイズ)32本塁打、86打点が残っていた。
■2021年MLB機構による「オールMLBチーム」のDH①でファーストチーム、先発投手⑥でセカンドチームに同時選出された(11.23)。昨年('20)カブス所属時のダルビッシュ有(パドレス)が先発投手③でファーストチーム、前田健太(ツインズ)が先発投手⑨でセカンドチームに選出されている。ファンとメディア、選手OB、MLB関係者らの投票でア・リーグ、ナ・リーグに関係なく野手は各ポジション1名(外野手3名)、投手は先発投手5名(①~⑤)、救援投手2名を選出してファーストチームを編成、同様に次点選出(先発投手/⑥~⑩)の選手でセカンドチームを編成する。
■2021年MLB機構がシーズン最も活躍したDHに贈る「エドガー・マルティネス賞」“Edgar Martines Outstanding DH Award”を受賞した(11.29)。同賞はDH制のあるア・リーグ各球団担当記者、放送関係者、球団広報担当らの投票で選出される。
■2021年MLBの“ア・リーグMVP”に満票で選出さたことに敬意を表したいと「正力松太郎賞/特別賞」の受賞が決まる(12.7)。同賞選考委員の座長を務める王貞治(ソフトバンク球団会長)からの提案に全委員が賛同、“侍ジャパン”を率いて東京オリンピックで金メダルを獲得した野球日本代表監督(当時)の稲葉篤紀(日本ハムGM)と共に同時受賞が決まる。プロ野球の年間表彰式「NPBアワーズ」で金メダル(副賞300万円)が贈られる(12.15)。
■2021年アメリカ老舗メディア「スポーティング・ニューズ」の特集で「スポーツ史上最高のシーズン50選」をランキング形式で発表、1位に2021年シーズンの大谷翔平が選ばれた(12.21)。2位Wilt Chamberlain(ウィルト・チェンバレン/NBA/1961-62)、3位Wayne Gretzky(ウェイン・グレンキー/NHL/1981-82)、4位Tiger Woods(タイガー・ウッズ/ゴルフ/2000)、5位Micheal Jordan(マイケル・ジョーダン/NBA/1990-91)、6位Barry Sanders(バリー・サンダース/NCAA/1988)、7位Bo Jackson(ボー・ジャクソン/MLB&NFL/1989)、8位Tom Brady(トム・ブレディ/NFL/2007)、9位Lionel Messi(リオネル・メッシ/サッカー/2014-15)、10位Steffi Graf(スティフィ・グラフ/テニス/1988)と続いた。MLB関係で11位Babe Ruth(ベーブ・ルース/1921)、12位Barry Bonds(バリー・ボンズ/2001)、14位Bob Gibson(ボブ・ギブソン/1968)、17位Ted Williams(テッド・ウイリアムズ/1941)、18位Pedro Martinez(ペドロ・マルチネス/2000)らのビッグネームも上位ランクされた。(メディア創設1886年以降、シーズン制で行われるスポーツが対象)続いて、MLBの枠を超えた全スポーツ競技を対象にしたスポーティング・ニューズ「年間最優秀アスリート」にも選出された(12.30)。
■2021年アメリカ最大のスポーツ賞、AP通信「年間最優秀男性アスリート賞」を受賞(12.28)。最近20年間はNBA選手らに押され気味で、MLB選手では2014年ジャイアンツ所属時のMadison Bumgarner(マディソン・バムガーナー/D-バックス)、2017年Jose Altuve(ホセ・アルトゥーベ/ストロズ)が共にMLBワールドシリーズ制覇に貢献したとして受賞して以来の快挙。(その年に最も活躍したスポーツ選手“Athlete of the Year”を男女各1名選ぶ賞、1931年創設)
2022年アメリカ老舗トレーディング・カード「Topps」が発売する「2022 Series1 Baseball」でカード番号1に選ばれた(1.19)。トレーディング・カードは1930年頃から普及、野球選手カードは70年('52~)の歴史がある。近年はファン投票で決まるカード番号1に過去5年ではKris Bryanto(クリス・ブライアント/カブス/'17)、Aaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース/'18)、Ronald Acuna Jr(ロナルド・アクーニャJr/ブレーブス/'19)、Mike Trout(マイク・トラウト/エンゼルス/'20)、Fernando Tatis Jr(フェルナンド・タティスJr/パドレス/'21)と錚々たるスーパースター選手が選ばれている。また、アメリカで最も人気ある野球ゲームソフト「MLB The Show 22」のカバー(表紙)にアジア出身選手で初めて起用された(1.31)。過去5年ではKen Griffey Jr(ケン・グリフィーJr/マリナーズ/'17)、Aarron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース/'18)、Bryce Harper(ブライス・ハーパー/フィリーズ/'19)、Javier Baez(ハビアー・バイエス/カブス/'20)、Fernando Tatis Jr(フェルナンド・タティスJr/パドレス/'21)が起用されている。野球ゲームソフトはMLB公式で2006年からシリーズ化され、2022年版で17作目。野球ゲームソフトはソニーIE「PlayStation4/5」、マイクロソフト「Xbox Series X/S、Xbox One」に加えて任天堂「Nintendo Switch」にも今作から対応、各々のゲーム機フォーマットで発売される。


野球トレカ“2022 Series1 Baseball”
カード番号 1
('22.1.19 Topps)


野球ゲームソフト“MLB The Show 22”
カバーアスリート/表紙を飾る選手
('22.1.31 MLBゲーミング)
2022年MLB機構側とMLB選手会側の労使交渉が国際ドラフト制の導入(7月25日まで選手側の回答待ち)など一部案件を残し合意(3.10)、99日('21.12.2~'22.3.10)に及んだロックアウトも解除された。関係する主な合意内容は2022年シーズンからDH制を従来のア・リーグに加えナ・リーグも導入、グローバルDH制になる。レギュラーシーズンは1週間遅れの4月7日開幕で162試合を確保される。この合意でレギュラーシーズンは178日(7日減)となり、サービス・タイム(メジャー26人枠+故障者リストの登録日数が172日でメジャー登録1年と換算)で大谷翔平のFA権取得に必要なメジャー在籍丸5年がクリアできる。2023年シーズンから極端な内野シフトの禁止、全チームと最低1カード試合を行うなどで合意した。なお、労使交渉の長期化で春季キャンプ期間が短縮、対応策でベンチ入り選手(Active Roster)を5月1日まで2人増の28人にする。ダブルヘッダー試合は9イニング制、延長戦タイブレーク制は継続するなども合意した。

“The Shohei Ohtani Rule”(大谷ルール)
「打順に入った先発投手が降板後にも指名打者(DH)として試合出場が続けられる」という新ルールが労使間で合意(3.22)、30球団オーナーの承認を経て正式決定となる(3.31)。2021年のオールスターゲームで“二刀流”特別ルール(1番・DH&先発ピッチャー)が採用されたが2022年シーズンから公式戦でも正式採用される(新労使協定'22~'26)。なお、2022年シーズン開幕時点でTwo-Way Player(二刀流)登録の要件を満たしている選手は大谷翔平しかいない。

■2022年シーズン開幕投手に抜擢される(4.7アストロズ戦)。“大谷ルール”を史上初適用したTwo-Way(1番・ピッチャーで先発、5回途中から1番・DH)で出場、投手では投球回数4イニング2/3、被安打4、失点1(自責点1)、与四球1、奪三振9、防御率1.93、投球数80(ストライク51)、打者19で降板(スコア1対0)、打者では4打数、0安打(ショート・ゴロ、見逃し三振、ショート・ポップフライ、ライト・ディープフライ)の内容でチームも敗れ(スコア3対1)、負け投手が記録された。
■2022年4月15日レンジャーズ戦で“プレイボール弾”を放つ。1番・DHで先発出場、1回表、Matt Bush(マット・ブッシュ/レンジャーズ)投手の初球、95.9マイル(154.3キロ)高目の速球を捉え左中間フェンス奥にあるブルペンに運んだ。なお、NPB日本ハム在籍時の2016年7月3日ソフトバンク戦に1番・ピッチャーで先発出場、1回表、中田賢一(ソフトバンク)投手の初球、甘く入ったスライダーを右中間スタンドに打ち込む“プレイボール弾”を放っている。
■2022年4月20日アストロズ戦に1番・ピッチャーで先発出場、登板前に2打席が回るメジャー史上初の珍事が起きた。1回表、先頭打者でアストロズ先発Jake Odorizzi(ジェイク・オドリッジ)投手から四球、打者1巡で2番手Blake Taylor(ブレイク・テイラー)投手からレフトに2点タイムリー2塁打と1イニングに2打席が回った。1回表にエンゼルスは打者11人を送り6点を先制した。投手では投球回数6イニング0/0、被安打1、失点0、与四球1、奪三振12、投球数81(ストライク55)、打者20、打球7(ゴロ1、フライ6)で降板。打者では4打数、2安打、2打点、四球1、三振0とTow-Wayで活躍、勝利投手が記録された(スコア6対0)。なお、1回表の登板後だと1989年にレッズTom Browning(トム・ブラウニン)が9番・ピッチャーでアストロズ戦(8.3)に先発出場、1回裏に2打席(ファースト・ゴロ、セカンド・フライ)を記録。日本のプロ野球では1936年にタイガース若林忠志が8番・ピッチャーで名古屋戦(4.30)に先発出場、登板前の1回表に2打席(センター前タイムリー、セカンド・フライ)を記録している。
■2022年5月5日レッドソックス戦に3番・ピッチャーで先発出場、投手で7イニング0/0を被安打6、失点0、与四球0、奪三振11と快投、打者28人に球数99を投じストライク81(空振り28、見逃し17、打ち損じ36)、5回には球速100.3マイル(161.4キロ)を計測するなど圧倒した。打者ではグリーンモンスター直撃のタイムリーを放つなど4打数、2安打、1打点の活躍で勝利(スコア8対0)に貢献した。MLB専用球場で最も歴史の古い(1912年開場)レッドソックス本拠地球場、フェンウエイ・パーク(Fenway Park)に先発ピッチャーで上位打順(1番~4番)を担ったのはレッドソックス在籍時のBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)が1919年9月20日ホワイトソックス戦(ダブルヘッダー第1ゲーム)で“二刀流”(4番・ピッチャー、6回途中からレフト)出場して以来103年ぶり、当時を彷彿させる躍動にMLB公式サイト(MLB.com)も“Ohtani matches a Babe Ruth feat at Fenway/大谷がフェンウエイでベーブ・ルースと渡り合った”の見出しで伝えた。
■2022年5月14日アスレチックス戦ダブルヘッダー第2ゲームでMLB通算100本塁打達成。5点リード(スコア6対1)の5回表、無死2塁でアスレチックス先発投手Adam Oller(アダム・オラー)の初球92.8マイル(149キロ)のシンカーを捉えた打球はバックスクリーン左席にライナーで突き刺さる飛距離418フィート(127.4メートル)のメモリアル本塁打。所要試合数459試合(1,757打席)は松井秀喜(レイズ)の636試合('07.8.5ロイヤルズ戦/2,710打席)、イチロー(マリナーズ)の1,851試合('12.8.30オリオールズ戦/8,510打席)を大幅に上回るスピード達成で日本人選手3人目の快挙。なお、Babe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)は529試合(1920.9.24ワシントン・セネターズ戦ダブルヘッダー第2ゲーム/1,923打席)。
■2022年6月2日ヤンキース戦ダブルヘッダー第1ゲームに2番・ピッチャー、第2ゲームに2番・DHで共に先発出場した。ダブルヘッダー第1ゲームにピッチャー、第2ゲームにピッチャー以外のポジションで先発出場したのは1945年9月2日Jimmie Foxx(ジミー・フォックス/フィリーズ)がボストン・ブレーブス戦で記録して以来77年ぶりの出来事。
■2022年6月21日ロイヤルズ戦で8打点(3番・DH/2本塁打、2犠飛)、その翌日(6.22)に13奪三振(2番・ピッチャー&DH/8回、無失点)を記録したのはMLB史上初の快挙。なお、打点が正式記録になった1920年以降、同シーズンではブレーブス在籍時のTony Cloninger(トニー・クロニンガー/カージナルス)が1966年パイレーツ戦(4.12)で12奪三振(9番・ピッチャー/13回、3失点)、ジャイアンツ戦(7.3)で9打点(9番・ピッチャー/2満塁本塁打)を記録している。また、ロイヤルズ戦(6.22)1回表にBobby Witt Jr(ボビー・ウィットJr)からMLB通算300奪三振も達成、所要投球回数244イニング1/3はダルビッシュ有(パドレス)242イニング1/3に次ぐ記録で斎藤隆(ダイヤモンドバックス)247イニング0/0、野茂英雄(ロイヤルズ)254イニング0/0を上回るスピード。
■2022年7月19日ロサンゼルス(ドジャースタジアム)で開催される「オールスターゲーム2022」の出場選手を決めるファン投票でア・リーグDH部門1位に選出され、先発出場が決まる(7.8)。1次投票で①Yordan Alvarez(ヨルダン・アルバレス/アストロズ)2,215,456票、②大谷翔平(エンゼルス)1,664,012票、③Danny Jansen(ダニー・ジャンセン/ブルージェイズ)928,971票と続いた(6.30)。上位2人の決戦投票(1次投票結果を持越さず再投票)で大谷翔平が52パーセントを獲得して逆転した(7.8)。また、ア・リーグ投手部門は選手間投票で上位5人に入れなかったがMLB機構の推薦を受け、2年連続で投打“二刀流”出場が決まる(7.10)。オールスター・ブレイク明けの初戦(7.22@ブレーブス戦)の登板を控え、投手での出場は辞退した(7.18)。オールスターゲームにア・リーグ1番・DHで先発出場、1回表先頭打者でClayton Kershaw(クレイトン・カーショー/ドジャース)の初球、90.9マイル(146.3キロ)の外角フォーシームを両腕を伸ばしてフルスイング(プレイボール直前、FOXスポーツ・リポーターの場内マイクを使った一言インタビューで“First pitch. Full swing. That's it!”と宣言していた)、バットの先で捉えた打球はラインドライブしてセンター前に落ち、渋いオールスターゲーム初安打。安堵も束の間、続く2番打者Aaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)に3球(カウント1-2)投げた直後、絶妙の1塁牽制に虚を突かれ刺された。第2打席は3回表2死走者なしでJoe Musgrove(ジョー・マスグローブ/パドレス)から四球を選んだ。第3打席(5回)は代打を送られた。試合はア・リーグが勝利した(スコア3対2)。
■2022年「ESPY賞」“Best Athlete Men's Sports”と“Best MLB Player”の二冠に輝いた(7.20ドルビー・シアター/ハリウッド)。ESPY賞はアメリカ大手スポーツ専門チャンネル「ESPN」が主催するスポーツ界で最も権威ある賞で“Best Athlete Men's Sports/男子スポーツ最優秀アスリート”はスポーツ・カテゴリーを問わないので最高賞とされる。“男子スポーツ最優秀アスリート”最終候補4人にStephen Curry(ステファン・カーリー/NBA)、Connor McDavid(コナー・マクディット/NHL)、Aaron Rodgers(アーロン・ロジャース/NFL)と共に、“最優秀MLB選手”最終候補4人にBryce Harper(ブライス・ハーパー/フィリーズ)、Aaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)、Jorge Soler(ホルヘ・ソレア/マーリンズ)と共にノミネート(6.28)されていた。“男子スポーツ最優秀アスリート”を受賞したMLB選手は1994年Barry Bonds(バリー・ボンズ/ジャイアンツ)、1996年Cal Ripken Jr.(カル・リプケンJr/オリオールズ)、1998年Ken Griffey Jr.(ケン・グリフィーJr/マリナーズ)、1999年Mark McGwire(マーク・マグワイア/カージナルス)で5人目の快挙。
■2022年MLBで6試合連続2桁奪三振を記録(6.22ロイヤルズ戦~7.28レンジャース戦)。日本人投手では野茂英雄(ロイヤルズ)が1995年ドジャース在籍時に4試合連続(6.24ジャイアンツ戦~7.15マーリンズ戦)、球団記録はNolan Ryan(ノーラン・ライアン/レンジャーズ)が1977年カリフォルニア・エンゼルス在籍時に7試合連続(5.19レンジャーズ戦~6.16ツインズ戦)、メジャー記録はGerrit Cole(ゲリット・コール/ヤンキース)が2019年アストロズ在籍時に9試合連続(8.7ロッキーズ戦~9.29エンゼルス戦)が記録。
■2022年8月7日マリナーズ戦でシーズン100安打を達成、既に達成のシーズン100奪三振(6.29ホワイトソックス戦)との“同シーズン100安打&100奪三振/ダブル100”を達成。また、既に達成のシーズン150奪三振(8.3アスレチックス戦)とシーズン150塁打(7.8オリオールズ戦)との“同シーズン150奪三振&150塁打/150-150 Club”の両カテゴリーが共に2年連続達成となり、投打“二刀流”が本物であると証明した。なお、2021年シーズンは100安打(8.3レンジャーズ戦)、100奪三振(7.2ロッキーズ戦)、150奪三振(9.26マリナーズ戦)、150塁打(6.19タイガース戦)に達成。
■2022年8月9日アスレチックス戦(@オークランド・コロシアム)でシーズン10勝目を挙げ、既に達成のシーズン10本塁打(5.29ブルージェイズ戦)との“同シーズン2桁勝利&2桁本塁打”を達成、1918年にレッドソックス在籍時のBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)が達成して以来、104年ぶりの快挙。試合に2番・ピッチャーで先発出場、投手では投球回数6イニング0/0、被安打4、被本塁打0、失点0、与四球3、奪三振5、投球数91(ストライク55)、打者23、打球15(ゴロ8、フライ7)。打者では3打数、2得点、2安打、1本塁打、1四球と投打に力を発揮した(スコア5対1)。なお、NPBで日本ハム在籍時、2014年に10勝利(8.26ソフトバンク戦)&10本塁打(9.7オリックス戦)、2016年に10勝利(9.28西武戦)&10本塁打(7.3ソフトバンク戦)と“同シーズン2桁勝利&2桁本塁打”を2度達成している。試合後のインタビューで「単純に(今まで投打)2つやっている人がいなかったと言うだけかなと思う。それが当たり前になって来れば、普通の数字かも知れない」と快挙を冷静に語った。

“同シーズン2桁勝利&2桁本塁打”
Babe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)はレッドソックス在籍時の1918年に記録。2桁達成は10勝利(8.8タイガース戦)&10本塁打(6.28ワシントン・セネターズ戦)で、シーズン最終は13勝利(8.31フィラデルフィア・アスレチックス戦)&11本塁打(6.30ワシントン・セネターズ戦)。「ニグロ・リーグ」では1922年カンザスシティー・モナークスのBullet Rogan(ブレッド・ローガン)14勝利&15本塁打、1927年デトロイト・タイガース在籍時のEd Rile(エド・ライル/インディアナポリス・ABC's)11勝利&11本塁打で“同シーズン2桁勝利&2桁本塁打”を達成している。(ニグロ・リーグは1920年~48年に存在していた黒人中心のリーグ。創設100年を迎え、黒人選手の功績を称えて2020年9月メジャー・リーグと同等と認められた。記録について調査中とされる)大谷翔平の快挙は「ニグロ・リーグを含めて史上4人目」と紹介された。

■2022年8月9日アスレチックス戦でNPB-MLB(日米プロ)通算1,000奪三振を達成。3回裏、アスレチックス先頭打者Jonah Bride(ジョナ・ブライド/7番・セカンド)をカウント2-2から5球目、87.5マイル(141キロ)のスプリットで空振三振に仕留めて記録を達成した(所要投球回数834イニング0/0)。
■2022年8月31日ヤンキース戦で2年連続30本塁打達成。2点を追う(スコア2対0)6回裏1死走者1、2塁でヤンキース先発Gerrit Cole(ゲリット・コール)のカウント2-0からの3球目、97.9マイル(157.5キロ)フォーシームを捉え、打球がセンター越えのグリーン・エリアに飛び込む飛距離427フィート(130メートル)の逆転3ラン本塁打(30号)になった。試合はエンゼルスが逃げ切って勝利した(スコア2対3)。また、この本塁打でMLB通算1,000塁打に到達、所要試合数551、打数1,869、安打496(単打259、2塁打93、3塁打21、本塁打123)で節目を刻んだ。
■2022年9月5日タイガース戦でMLB通算500安打達成。7点リード(スコア0対7)の7回裏、先頭打者でタイガース3番手Garrett Hill(ギャレット・ヒル)の初球83マイル(133.5キロ)のスライダーを捉え、左中間スタンドに飛距離416フィート(126.8メートル)の本塁打(32号)を放ち記録達成した。試合はエンゼルスが勝利した(スコア0対10)。なお、MLB通算500安打の内訳は単打260、2塁打94、3塁打21、本塁打125で、よく比較されるイチロー('03.5.16タイガース戦/マリナーズ)は単打398、2塁打67、3塁打16、本塁打19とタイプの違いが表れた。
■2022年シーズン“600対戦打者&600打席”を達成。シーズン600対戦打者はツインズ戦(9.23)の2回裏1死走者なしでMatt Wallner(マット・ワォルナー/7番・ライト)を打席に迎えて、シーズン600打席はマリナーズ戦(9.18)の第4打席(7回裏1死1塁でショートゴロ併殺打)で達成した。1900年以降、メジャー史上初の投打“二刀流/Two-Way Player”ならではの記録。
■2022年9月23日ツインズ戦でシーズン200奪三振を達成。ツインズ攻撃の4回裏(スコア2対1)1死1塁でGary Sanchez(ゲリー・サンチェス/6番・キャッチャー)をカウント2-2から5球目、83.4マイル(134キロ)のカーブで見逃し三振に仕留め達成した。敵地ミネアポリス(ターゲット・フィールド)の気温11.7℃と冷たい小雨の降る中、試合はエンゼルスが勝利(スコア4対2)して14勝目が記録された。
■2022年シーズン150安打(9.27アスレチックス戦)&150投球回(9.23ツインズ戦)&150奪三振(8.3アスレチックス戦)の同シーズン“トリプル150”を達成。メジャー史上初の記録。
■2022年10月1日レンジャーズ戦でシーズン300塁打達成。1点リード(スコア2対3)の8回裏、先頭打者でMatt Moore(マット・ムーア)のカウント1-2からの4球目、82.1マイル(132キロ)ナックルカーブをレフトに打ち返しヒット、記録を達成した。また、既に達成のシーズン200奪三振(9.23ツインズ戦)と合わせ、同シーズン“200奪三振&300塁打”は前人未踏のメジャー史上初の記録で昨年('21)の同シーズン“150奪三振&300塁打”の記録から更にバーを上げた。(シーズン終了時:219奪三振、304塁打)なお、試合前に表彰式が行われ、エンゼルスの選手投票による“チームMVP”と“ニック・アデンハート賞(今季のチーム最優秀投手)”を2年連続で受賞した。
■2022年エンゼルスと来季('23)年俸3,000万ドルで合意、シーズンオフの年俸調停を回避した(10.1)。エンゼルス球団売却の手続きが進む中、今後は新オーナーに委ねられるが来シーズンに向けた安心感は計り知れない。なお、年俸調停権を持つ選手では2020年レッドソッスMookie Betts(ムーキー・ベッツ/ドジャース)外野手の年俸2,700万ドルが当時の最高額で、今回のアップ額2,450万ドルも2018年メッツJacob deGrom(ジェイコブ・デグロム)投手が年俸740万ドルから年俸1,700万ドルにアップしたアップ額960万ドルを大幅に上回る。
■2022年10月5日アスレチックス戦でシーズン162投球回に到達、規定投球回をクリアした。1回裏2死で3番打者Seth Brown(セス・ブラウン)外野手をカウント2-2から5球目、97.4マイル(157キロ)のシンカーでサードゴロ(ショート寄りにシフト)に討ち取り、記録達成した。なお、規定打席はレイズ戦(8.22)の1点を追う6回表2死1、2塁(スコア1対2)に代打で打席に入り、レイズ2番手Jalen Beeks(ジャレン・ビークス)投手のカウント1-2からの4球目、92マイル(148キロ)のチェンジアップに空振り三振を喫した。これがシーズン502打席目で、同シーズン“投打ダブル規定数”到達はワールドシリーズが創設された1903年以降、メジャー史上初の快挙。(シーズン終了時:投球回166イニング0/0、666打席) なお、日本プロ野球(NPB)では2リーグ制になった1950年、野口二郎(阪急)が同シーズン“投打ダブル規定数”到達、これ以降は誰もいない。(当時のチーム試合数120、規定投球回パ・リーグ135、セ・リーグ180、規定打席300に投手で35試合、15勝9敗、投球回181イニング2/3、自責点64、奪三振61、防御率3.16、打者で107試合、342打席、332打数、86安打、3本塁打、打点41、盗塁8、打率0.259)


MLB2022年シーズン“投打ダブル規定数”到達
(左から:162投球回 10.5 アスレチックス戦、502打席 8.22 レイズ戦)


MLB2023年、2年連続シーズン“投打ダブル2桁”達成
(左から:10勝利 8.9 ジャイアンツ戦、10本塁打 5.18 オリオールズ戦)
“メジャー規定投球回&打席”は規定投球回がレギュラーシーズン試合数x1(採用'51)、規定打席がレギュラーシーズン試合数x3.1(採用'57)の算出方法を採用。2022年シーズン規定投球回162に到達アした投手は両リーグ46投手、ア・リーグ23投手(エンゼルス1投手)、規定打席502に到達した選手は両リーグ131選手、ア・リーグ66選手(エンゼルス3選手)で“投打ダブル規定数”到達は大谷翔平が唯1人。近年は投手の分業化(先発・中継ぎ・抑え)、先発5人制(エンゼルス6人制)、球数制限(100球前後)などが定着、規定投球回の到達はハードルが高くなっている。

同シーズン“投打ダブル2桁”はBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)がレッドソックス在籍時の1918年シーズン13勝利&11本塁打を記録して以来、104年ぶりに大谷翔平も2022年シーズン15勝利&34本塁打を記録して“Two-Way Player/二刀流”が本物であると証明した。なお、車で言えば1918年(大正7年)はT型フォード、2022年(令和4年)はEVテスラの時代、同様に野球も目覚ましい進化を遂げて両者の記録を単純比較するには無理があり、むしろ両者は共にその時代に歴史的な記録を刻んだと言える。

■2022年、全米野球記者協会(BBWAA)所属の代表記者(ア・リーグ15本拠都市×各2人=30人)投票で選ぶア・リーグ“サイ・ヤング賞”はJustin Verlander(ジャスティン・バーランダー/アストロズ)が1位票30(満票)の210ポイントで3度目の受賞、大谷翔平(エンゼルス)は2位票9、3位票10、4位票11、5位票1の82ポイントで4位にランクされた(11.16)。また、ア・リーグ“MVP”はAaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)が1位票28、2位票2の410ポイントで初受賞、大谷翔平(エンゼルス)は1位票2、2位票28の280ポイントで2位、Yordan Alvarez(ヨルダン・アルバレス/アストロズ)は3位票22、4位票8の232ポイントで3位にランクされた(11.17)。2022年のAaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)はア・リーグで62本塁打(131打点)を記録、1927年ヤンキース在籍時のBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)が記録した60本塁打(165打点)、1961年ヤンキース在籍時のRoger Maris(ロジャー・マリス/カージナルス)が記録した61本塁打(141打点)と人気球団(ヤンキース)で次々に記録を塗り替え、エンタテイメント面でも強く印象付けた。
■2022年シーズン最優秀指名打者(エドガー・マルティネス賞)に2年連続で選出される(11.28)。ライバルはワールドシリーズ制覇に貢献したYordan Alvarez(ヨルダン・アルバレス/アストロズ)で135試合、打率0.306、本塁打37、打点97、OPS(長打率+出塁率)1.019には外野手(レフト)に就いた56試合の成績も含まれる。ポジション別の個人賞なので指名打者/DHでの成績に限れば77試合、打率0.299、本塁打19、打点52、OPS1.003を基準に選考された。大谷翔平(エンゼルス)も昨年('21)DH制を解除して臨んだ“二刀流”試合(20試合)の成績は対象から除かれたが、新導入の“大谷ルール”で解消した。
■2022年MLB機構による「オールMLBチーム」のファーストチームに先発投手(1位~5位/5人)、同時にセカンドチームでDH(2位/1人)として選出された(12.5)。選出はファン投票で50パーセント、パネルメンバー(メディア、OB選手、大リーグ関係者)投票で50パーセントの得票で決まる。ファーストチーム先発投手5人はSandy Alcantara(サンディ・アルカンタラ/マーリンズ)、大谷翔平(エンゼルス)、Justin Verlander(ジャスティン・バーランダー/アストロズ)、Framber Valdez(フランバー・バルデス/アストロズ)、Alek Manoah(アレク・マノア/ブルージェイズ)が、ファーストチームDH1人はYordan Alvarez(ヨルダン・アルバレス/アストロズ)が選出された。

2022年プロ・アマ合同の日本野球規則委員会(委員長/中本尚)で通称“大谷ルール”「打順に入った先発投手が降板後にも指名打者(DH)として試合出場が続けられる。また、指名打者(DH)で出場した選手が途中から投手登板する場合は指名打者(DH)制を解除する必要がある」が2023年から採用されると正式に決まる(12.13)。Two-Way Player“二刀流”で活躍する大谷翔平の影響力は計り知れず、新しい野球スタイルを生むほどになった。

■2022年MLB公式サイト『MLB.com』が今季('22)の歴史的な偉業の数々を特集、史上初めて“同シーズン219奪三振&34本塁打”達成の大谷翔平(エンゼルス)、MLB通算3,088安打達成のMiguel Cabrera(ミゲル・カブレラ/タイガース)、ア・リーグ新記録62本塁打のAaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)、MLB通算704本塁打達成のAlbert Pujols(アルバート・プホルス/カージナルス)、カージナルス一筋で先発304試合バッテリーを組んだAdam Wainwight(アダム・ウェインライト/投手)とYadier Molina(ヤデル・モリーナ/捕手)などが取り上げられた(12.29)。なお、過去に200奪三振を達成した選手の最多本塁打は7本で、1966年レッドソックス在籍時のEarl Wilson(アール・ウィルソン/パドレス)200奪三振&7本塁打、1965年Don Drysdale(ドン・ドライスデール/ドジャース)210奪三振&7本塁打、1890年、1891年セントルイス・ブラウンズ在籍時のJack Stivetts(ジャック・スティベッツ/クリーブランド・スパイダーズ)289奪三振&7本塁打、259奪三振&7本塁打。そして、30本塁打以上を放った選手の最多奪三振は昨季('21)大谷翔平が更新した156奪三振で、それ以前は1930年ヤンキース在籍時のBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)49本塁打&3奪三振。同サイトは記事で「歴史を画した偉業は大谷翔平を抜きでは語れない」と称えた。
■2022年アメリカ最大のスポーツ賞、AP通信「年間最優秀男性アスリート賞」で受賞を逃した(12.30)。全米スポーツ記者・編集者ら40人の投票で1位がAaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)1位票12、2位票10、3位票7で合計29票、2位が大谷翔平(エンゼルス)1位票15、2位票3、3位票10で合計28票、3位がStephen Curry(ステファン・カーリー/NBA)1位票6、2位票12、3位票6で合計24票、4位がCarlos Alcarz(カルロス・アルカラス/テニス)1位票1、2位票1、3位票6で合計8票、5位がNikola Jokic(ニコラ・ヨキッチ/NBA)1位票3、2位票3、3位票1で合計7票と続いた。大谷翔平は1位票でアーロン・ジャッジを上回るも2位票の差で2年連続受賞の快挙を逃した(順位票にポイント差は付けず、単に獲得票数で決める独自方法)。
■2023年アメリカ投票サイトRanker(ランカー)の「2022年世界の偉大なアスリート」の投票でMLB選手で唯一、大谷翔平(エンゼルス)が10位にランクイン(1.1)。1位がLionel Messi(リオネル・メッシ/サッカー)、2位がConnor McDavid(コナー・マクデビット/NHL)、3位がGiannis Antetokoumpo(ヤニス・アデトクンボ/NBA)、4位がKylian Mbappe(キリアン・エムバペ/サッカー)、5位がStephen Curry(ステフィン・カーリー/NBA)、6位がCristiano Ronaldo(クリスティアーノ・ロナウド/サッカー)、7位がLuka Doncic(ルカ・ドンチッチ/NBA)、8位がRafael Nadal(ラファエル・ナダル/テニス)、9位がErling Haalando(アーリング・ハーランド/サッカー)、これに続いた。今回、サッカー選手のランクイン割合が多いのは“2022年FIFAワールドカップ・カタール大会”の影響で、世界規模の投票データなので世相を反映した客観的な結果と言える。(Rankerはスポーツ、エンタテイメント、食、ブランドなどを対象に一般ユーザーから意見を募るサイトで、10億を超えるデータベースを持つ)
■2023年3月21日WBCアメリカとの決勝戦(ローンデポ・パーク/マイアミ)でクローザー登板(3番・ピッチャー/DH制解除)、胴上げ投手になる。日本1点リード(スコア2対3)の9回表、アメリカ9番打者の代打Jeff McNeil(ジェフ・マクニール/メッツ)に四球、代走Bobby Witt Jr.(ボビー・ウィットJr/ロイヤルズ)が送られ、打順1番に戻りMookie Betts(ムーキー・ベッツドジャース)は2塁ゴロ併殺打(4-6-3)で2死、3番Mike Trout(マイク・トラウ/トエンゼルス)とのドリームマッチが実現、1球目88.3マイル(149キロ)スイーパー(真中低め・スライダー)/ボール、2球目100マイル(161キロ)フォーシーム(真中低め・ストレート)/空振り、3球目99.8マイル(161キロ)フォーシーム(外角中央・ストレート)/ボール、4球目99.8マイル(161キロ)フォーシーム(真中中央・ストレート)/空振り、5球目101.6マイル(163キロ)フォーシーム(外角低め・ストレート)/ボール、フルカウントからの6球目87.2マイル(147キロ)スイーパー(外角中央・スライダー)/空振り三振を奪いゲームセット。なお、WBCで“リアル二刀流”<投手>3試合、2勝0敗1セーブ、投球回数9イニング2/3、被安打5(被本塁打0)、失点2(自責点2)、与四球2、奪三振11、防御率1.86、打者37、OPS1.345、<打者>7試合、33打席、23打数、9得点、10安打、1本塁打、8打点、10四球、1盗塁、打率0.435、出塁率0.606の成績でMVP、ベストナイン(ピッチャーとDHの2部門)に輝いた。
■2023年マリナーズ戦(4.5)に3番・ピッチャー&DHで先発出場、投打両方で「ピッチ・タイマー違反/Pitch timer violation」を宣告される。①1回裏走者1,2塁でマリナーズ4番打者Cal Raleigh(カル・ラリー)捕手に初球の投球前(1ボール/automatic ball)、②6回表走者1塁の第3打席でマリナーズ2番手Matt Brash(マット・ブラッシュ)投手が初球を投球前(1ストライク/automatic strike)の2度、球審Pat Hoberg(パット・ホバーグ)審判から「ピッチ・タイマー違反」を宣告された。試合は大谷翔平が6回1失点と粘投(スコア2対1)、エンゼルスが逆転を許さず逃げ切って勝利投手が記録された(スコア4対3)。試合後、大谷翔平は審判員室を訪ね、新ルール適用事例の説明を受けるなど対応努力に余念がなかった。

「Pitch Timer」は2023年からMLBで導入の投球時間を制限する新ルール。投手はボールを受け取ってから、走者なしの場面で15秒、走者ありの場面で20秒、打者が交代の場面で30秒以内に投球動作に入る。違反すれば1ボールが宣告される。打者は制限時間残り8秒までに打席に入り打撃態勢をとる。タイムを掛けて打席を外せるのは1打席1回のみ。違反すれば1ストライクが宣告される。また、牽制は1人の走者に対し2回までで(盗塁成功でリセット)、3回牽制して走者セーフの場合、ボークで1進塁が宣告される。捕手は制限時間の9秒前までにキャッチャー・ボックスに入る。違反すれば1ボールが宣告される。

■2023年4月30日@ブルワーズ戦で驚愕の「ムーンショット」を放つ。3回表(スコア1対0)2死走者なしでブルワーズ先発投手Colin Rea(コリン・レイ)の初球、真ん中に入った85.9マイル(138キロ)カットボールを打ち返した。打球はアメリカンファミリー・フィールドの開放天井をすり抜けてバックスクリーン右奥に吸い込まれた。打球速度114.3マイル(183.9キロ)、打球角度39度、打球到達高162フィート(49.4メートル)、飛距離413フィート(126メートル)、滞空時間6.98秒と映像解析スタッツキャスト導入(2015年)以降、データの残る中で類を見ない軌道を描いた。近年は打球速度90マイル(158キロ)以上、打球角度26~30度でバレルゾーン(Barre Zone)が現れ、打球が遠くに飛ぶと理論づけられている。
■2023年5月3日カージナルス戦でMLB通算500奪三振を達成。5回裏(スコア3対4)2死走者1塁でカージナルス4番打者Nolan Arenado(ノーラン・アレナド)をフルカウントから6球目84.8マイル(136キロ)スイーパーで空振り三振に仕留めて記録を達成した(所要投球回数388イニング2/3、70試合)。試合はエンゼルスが9回表に逆転(スコア6対4)勝利した。“MLB通算100本塁打&500奪三振”はBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)以来、MLB史上2人目の快挙。なお、Babe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)の通算奪三振数に関して、アメリカ老舗(1913年~)記録専門会社「エライアス/Elias Sports Bureau」は501奪三振、MLB公式記録サイト「MLB.com」やデータ専門サイト「baseball-refarence.com」などは488奪三振と記録の扱いに違いがある。また、“MLB通算500安打&500奪三振”は1900年以降でSmoky Joe Wood(スモーキー・ジョー・ウッド/クリーブランド・インディアンス)553安打&989奪三振、Walter Johnson(ウオルター・ジョンソン/ワシントン・セネターズ)547安打&3,509奪三振、Babe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)2,873安打&501奪三振、Red Ruffing(レッド・ラフィング/シカゴ・ホワイトソックス)521安打&1,987奪三振の4人が記録、大谷翔平(エンゼルス)も565安打&500奪三振('23.5.3時点)で仲間入りした。
■2023年6月12日レンジャーズ戦でシーズン20本塁打達成、既にシーズン100奪三振達成(6.9マリナーズ戦)とで「3年連続・シーズン20本塁打&100奪三振」を記録した。
■2023年6月17日ロイヤルズ戦でMLB通算150本塁打達成(577人目)、7回表(スコア7対2)1死走者なしでロイヤルズ3番手Taylor Clarke(テイラー・クラーク)の初球、88.4マイル(142キロ)チェンジアップを捉えセンター・バックスクリーンに打ち込んだ。試合はエンゼルス救援陣が踏ん張れず逆転サヨナラ負けを喫した(スコア9対10)。ESPNスタッツによると所要試合数652試合(投手限定を除外:637試合)は“150本塁打&75盗塁”達成選手の括りでWillie Mays(ウイリー・メイズ/メッツ)598試合、Jose Canseco(ホセ・カンセコ/カブス)630試合、Alex Rodriguez(アレックス・ロドリゲス/ヤンキース)646試合に続きMB史上4番目のスピード達成。なお、MLB最速達成選手はRyan Howard(ライアン・ハワード/フィリーズ)495試合で、Mike Trout(マイク・トラウト/エンゼルス)701試合、松井秀喜(レイズ)988試合など、他のデータ専門サイトでも独自の括りで紹介された。
■2023年スーズン、“ア・リーグ週間MVP”に3度(6.12~6.18、6.26~7.2、7.24~7.30)選ばれる。なお、過去に4度('18/4.2~4.8、9.3~9.9、'21/6.14~6.20、6.28~7.4)選ばれている。
■2023年6月30日D-バックス戦に2番・DHで先発出場、3年連続30本塁打&月間(6月)15本塁打を達成した。6回裏(スコア5対0)、先頭打者(第3打席)でD-バックス先発投手Tommy Henry(トミー・ヘンリー)のカウント1-0からの2球目、真ん中に入った83.9マイル(135キロ)スラーダーを捉え、打球はライトスタンド上段に突き刺さる打球速度115.1マイル(185.2キロ)、打球角度29度、飛距離493フィート(150.3メートル)の超ビッグフライになった。また、ア・リーグ月間(6月)15本塁打は1930年ヤンキース在籍時のBabe Ruth(ベーブ・ルース/ボストン・ブレーブス)、1934年フィラデルフィア・アスレチックス在籍時のBob Johnson(ボブ・ジョンソン/カージナルス)、1961年ヤンキース在籍時のRoger Maris(ロジャー・マリス/レッドソックス)に並ぶ4人目の快挙。
■2023年7月11日シアトル(T-モバイル・パーク)で開催の「MLBオールスターゲーム2023」に投打“二刀流”で選出された(7.2)。ア・リーグ野手部門(ファン投票で各ポジション毎)で①大谷翔平(エンゼルス)2,646,307票、②Bo Bichette(ボー・ビシェット/ブルージェイズ)2,101,523票、③Aaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)2,095,328票、④Marcus Semien(マーカス・セミエン/レンジャーズ)1,943,085票、⑤Vladimir Guerrero Jr(ブラディミール・ゲレーロJr./ブルージェイズ)1,632,519票と1次選考でア・リーグ野手全体1位になり、2次選考(MLB機構推薦)を待たず先発出場(DH)が決まる(6.20)。ア・リーグ先発投手部門(選手間投票)で①Nathan Eovaldi(ネイサン・イオバルディ/レンジャーズ)182票、②Shane McClanahan(シェーン・マクラナハン/レイズ)170票、③Gerrit Cole(ゲリット・コール/ヤンキース)151票、④Sonny Gray(ソニー・グレイ/ツインズ)122票、⑤大谷翔平(エンゼルス)121票とア・リーグ先発投手5位以内に入り、この時点で出場が決まる(7.2)。
■2023年7月7日ドジャース戦でシーズン100安打を達成、既に達成の100投球回(7.4パドレス戦)、100奪三振(6.9マリナーズ戦)と合わせ同シーズン“トリプル100”を3年連続で達成した。Adonis Terry(アドニス・テリー/カブス)が1887年(アメリカン・アソシエーション所属チーム)ブルックリン・グレイズでシーズン103安打(3本塁打)&318投球回&138奪三振、1890年(ナショナル・リーグ所属チーム)ブルックリン・ブライドグルームスでシーズン101安打(4本塁打)&370投球回&185奪三振を記録して以来、133年ぶりに記録を抜いてMLB史上最多の3度達成とした。ただ、1890年(明治23年)頃の野球は条件やルールも現在と違うので当時の記録を比較対象にするには強引さが残る。
■2023年「ESPY賞」“Best MLB Player”に3年連続で選ばれた(7.12)。最終候補のPaul Goldschmidt(ポール・ゴールドシュミット/カージナルス)、Aaron judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)、Justin Verlander(ジャスティン・バーランダー/メッツ)を抑えての選出、3年連続はBarry Bonds(バリー・ボンズ/ジャイアンツ)の2002年~2004年以来、2人目の快挙。なお、“Best Athlete Men's Sports”はPatrick Mahomes(パトリック・マホームズ/NFLチーフスQB)が選ばれた。
■2023年7月27日タイガース戦ダブルヘッダー第1試合(2番・ピッチャー)でMLB初完投、初完封勝利(one-hitter)、第2試合(2番・DH)で2本塁打(HR37、38)を記録。MLBデータ専門サイトによると、同日の「完封勝利&2本塁打」は1961年オリオールズ在籍時のMilt Pappas(ミルト・パパス/カブス)がツインズ戦(8.27)で、1962年インディアンス在籍時のPedro Ramos(ペドロ・ラモス/ワシントン・セネターズ)がオリオールズ戦ダブルヘッダー第2試合(5.30)で、1971年フィリーズ在籍時のRick Wise(リック・ワイズ/パドレス)がレッズ戦(6.23/no-hitter)で、1971年レッドソックス在籍時のSonny Siebert(ソニー・セバート/アスレチックス)がオリオールズ戦(9.2)で記録、同日のダブルヘッダー2試合に出場しての記録は大谷翔平(エンゼルス)がMLB史上初。また、第1試合でシーズン150奪三振達成、既に達成の30本塁打(6.30D-バックス戦)とでシーズン“30本塁打&150奪三振”を3年連続で達成した(MLB史上初)。
■2023年8月9日ジャイアンツ戦で10勝利達成、既に達成の10本塁打(5.18オリオールズ)とで同シーズン“投打ダブル2桁”を2年連続で達成、この時点で“10勝利&40本塁打(8.3マリナーズ戦)”も達成、共にMLB史上初の記録。
■2023年8月23日レッズ戦(ダブルヘッダー第1試合)に2番・ピィチャーで先発、2回表途中(投球回数1イニング1/3、被安打0、失点0、与四球1、奪三振2、打者5、投球数21)右肘に異変を感じて緊急降板、ベンチ裏に下がって診察の結果、右肘の内側側副靱帯損傷(2018年とは別の箇所)が判明、投手でのシーズンは終わった。この試合、1回裏の第1打席で本塁打(先制44号2ラン)を打ち、順調なスタートだった(スコア0対2)。第2試合は2番・DHでフル出場(5打席)、5打数、1安打(2塁打)、0打点、1三振だった。なお、投手成績でリーグ・トップを維持していた許出塁率(WHIP)1.06、被打率0.184は最終的にシーズン規定投球回(162イニング)をクリア出来なくなり、参考記録扱い。
■2023年9月3日アスレチックス戦でシーズン20盗塁を達成、既に達成の40本塁打(8.3マリナーズ戦)とでシーズン40本塁打&20盗塁“40-20”達成が複数回(2度)になった。なお、“40-20”達成を4度がAlex Rodrigez(アレックス・ロドリゲス/ヤンキース)、3度がBarry Bonds(バリー・ボンズ/ジャイアンツ)、Jose Canseco(ホセ・カンセコ/ホワイトソックス)、2度がShawn Green(ショーン・グリーン/メッツ)、Ken Griffey Jr.(ケン・グリフィーJr/マリナーズ)、Jeff Bagwell(ジェフ・バグウェルア/ストロズ)、Hank Aaron(ハンク・アーロン/ブルワーズ)でMLB史上8人目の快挙。
■2023年9月4日オリオールズ戦前のフリー打撃で右脇腹を痛め(腹斜筋の炎症/軽度)、以降の試合を欠場して回復を待つも改善が見られず、15日間の故障者リスト入り(9.16)。打者でのシーズンも終わった。なお、シーズン成績で打数497(打席599)、得点102、安打151(単打73、2塁打26、3塁打8、本塁打44)、打点95、打率0.304、四死球94(申告敬遠21、死球3)、盗塁20、塁打数325、OPS1.066(出塁率0.412+長打率0.654)と打者でもチームを牽引。また、データ専門サイト(ベースボール・リファレンス)はrWAR10.1(pit/4.1、bat/6.0)、rWPA6.2(pit/1.9、bat/4.3)と怪我や手術でシーズン大詰め(9.4~10.1)24試合の離脱も超1流(エリート)選手の数値を算出した。


MLB2023年シーズン“10勝利&40本塁打&20盗塁”達成
(左から:10勝利 8.9 ジャイアンツ戦、40本塁打 8.3 マリナーズ戦、20盗塁 9.30 アスレチックス戦)



MLB史上に残る1日
ダブルヘッダー第1試合で1安打完封勝利、第2試合で2打席連続本塁打
('23.7.27 タイガース戦)



WBCでマイク・トラウトと名勝負
('23.3.21 アメリカ戦)



MLB2023年シーズン
“ア・リーグ最多本塁打”
(44本塁打 8.23 レッズ戦)



2度目のMLBア・リーグMVP
受賞発表にリモート参加
('23.11.16 MLBネットワーク・スタジオ)



日本の全小学校・特別支援学校に
合計で約6万個のグローブを贈る
('23.12.22 奥州市立姉体小学校)

■2023年9月19日、右肘靱帯損傷箇所の修復・強靱化手術(インターナル・ブレース併用のハイブリゥト術式)をロサンゼルス市内のカーラン&ジョーブ整形外科クリニック(Kerlan & Jobe Orthopedic Clinic)でニール・エラトロッシュ医師(Dr. Neal ElAttrache)の執刀で受けた。Nez Balelo(ネズ・バレロ)代理人は手術は無事に終わり、執刀医は「ショウヘイと慎重に検討を重ね、最終的に決めた施術プランは“肘の寿命を延ばすために生体組織を移植しながら、目下の負傷を治療して健康な靱帯に強化すること”、“回復が進めば、2024年シーズン開幕には何ら制限もなく打者として準備ができ、2025年には投打“二刀流”(Two Way)を再開させられるだろう”と説明した」と話した。施術プランの詳細が未発表なので各メディアも執刀医の説明から従来型の靱帯再建手術(トミー・ジョン術式)よりも、進化した最新の靱帯修復・強靱化手術(インターナル・ブレース併用のハイブリット術式)を選択したと推察で報じた。
■2023年シーズン開幕以降のMLB公式ユニホーム(レプリカ)の売上ランキング“2023 Most Popular Jerseys”がMLB機構と選手会から発表され(9.29)、初めて1位に輝いた。2位Ronald Acuna Jr(ロナルド・アクーニャJr/ブレーブス)、3位Aaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)、4位Fernando Tatis Jr(フェルナンド・タティスJr/パドレス)、5位Mooki Betts(ムーキー・ベッツ/ドジャース)、6位Jose Altuve(ホセ・アルテューベ/アストロズ)、7位Julio Rodriguez(フリオ・ロドリゲス/マリナーズ)、8位Matt Olson(マット・オルソン/ブレーブス)、9位Alex Bregman(アレックス・ブレグマン/アストロズ)10位Mike Trout(マイク・トラウト/エンゼルス)と続いた。なお、前半の中間発表(7.11)では①ロナルド・アクーニャJr、②大谷翔平、③フェルナンド・タティスJr、④アーロン・ジャッジ、⑤ホセ・アルテューベ、⑥ムーキー・ベッツ、⑦フリオ・ロドリゲス、⑧マット・オルソン、⑨アレックス・ブレグマン、⑩マイク・トラウトが売上トップ10だった。
■2023年シーズン44本塁打を放ち、MLBア・リーグ最多本塁打のタイトルを獲得した。2位Adolis Garcia(アドリス・ガルシア/レンジャーズ)39本塁打、3位Luis Robert(ルイス・ロベルト/ホワイトソックス)38本塁打、4位Aaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)37本塁打、5位タイRafael Devers(ラファエル・ディバーズ/レッソックス)、Corey Seager(コーリー・シーガー/レンジャーズ)33本塁打と怪我で離脱(9.4~10.1/25試合)も5本差で逃げ切った。
■2023年シーズン最も傑出した打者“Hank Aaron Award”(ハンク・アーロン賞)の各リーグ最終候補がMLB機構から発表され(10.6)、ア・リーグ最終候補9人にYordan Alvarez(ヨーダン・アルバレス/アストロズ)、Yandy Diaz(ヤンディ・ディアス/レイズ)、Adolis Garcia(アドリス・ガルシア/レンジャーズ)、Aaron Judge(アーロン・ジャッジ/ヤンキース)、Julio Rodriguez(フリオ・ロドリゲス/マリナーズ)、Corey Seager(コーリー・シーガー/レンジャーズ)、Marcus Semien(マーカス・セミエン/レンジャーズ)、Kyle Tucker(カイル・タッター/アストロズ)と共に名を連ねた。受賞は選考委員会(野球殿堂入り元選手で構成)やファンのインターネット投票の結果で決まる。投票結果が発表され、ア・リーグは大谷翔平(エンゼルス)が初受賞した(12.16)。
■2023年シーズンオフ、日本の全小学校(特別支援学校なども含む)約2万校に低学年用グローブ3個(右利き用2個、左利き用1個)、合計で約6万個を寄贈するとインスタグラムで表明した(11.8)。インスタグラムに彼の直筆サイン&「野球しようぜ!」のメッセージ画像をアップ、「野球を通して元気に楽しく日々を過ごしてもらえたら嬉しいです。このグローブを使っていた子供達と将来一緒に野球が出来ることを楽しみにしています」と日本語、英語で文章を添えた。また、企画に賛同、全面協力のニューバランス・ジャパン社など関係者にも感謝を伝えた。その第1便が母校の奥州市立姉体小学校(岩手県)にも届いた(12.22)。
■2023年ア・リーグ゙MVP“2023 AL MVP Award”最終候補3人にCorey Seager(コーリー・シーガー/レンジャーズ)、Marcus Semien(マーカス・セミエン/レンジャーズ)と共に選出された(11.6)。全米野球記者協会(BBWAA)所属の記者投票(各フランチャイズ2人/各リーグ15チームなので30人が1位から10位の選手を連記、1位票14ポイント、2位票9ポイント以下1ポイントづつ減らし、獲得合計ポイントで決まる)で大谷翔平(エンゼルス/FA)が1位票30票(満票)の420ポイントで受賞した(11.16)。2位がCorey Seager(コーリー・シーガー/レンジャーズ)2位票24票、3位票6票の264ポイント、3位がMarcus Semien(マーカス・セミエン/レンジャーズ)2位票5票、3位票8票、4位票11票、5位票3票、7位票3票の216ポイント、4位がJulio Rodriguez(フリオ・ロドリゲス/マリナーズ)3位票8票、4位票10票、5位票6票、6位票3票、7位票3票の197ポイント、5位がKyle Tucker(カイル・タッカー/アストロズ)2位票1票、3位票4票、4位票5票、5位票9票、6位票8票、7位票2票の178ポイントと続いた。なお、満票選出が2度目はMLB史上初の快挙。
■2023年エドガー・マルティネス賞(最優秀指名打者)を3年連続で受賞(11.30)。2023年からナ・リーグもDH制を採用、Marcell Ozuna(マーセル・オズナ/ブレーブス)が本塁打40、打点100、打率0.274、Yordan Alvarez(ヨーダン・アルバレス/アストロズ)が本塁打31、打点97、打率0.293と、選考対象もMLB全体に拡大した。なお、3年連続受賞はDavid Ortiz(デービット・オルティス/レッドソックス)の5年連続受賞('03-'07)に続き2人目。
■2023年シーズンオフ、MLB選手会がFA選手リストを発表(11.3)。エンゼルスからのクオリファリング・オファー(2023年のQOは2,032万5,000ドル/1年契約)を断る(11.14)。複数球団からオファーを受ける中、ドジャース幹部と面談(12.1)、ドジャースと10年契約の総額7億ドルで合意(12.9)。彼のインスタグラムに移籍先発表までに時間が掛かり、ウインター・ミーティング(12.4~12.6)で他のFA選手の交渉にも影響したことを詫びた上で「次のチームにドジャースを選ぶことにしました」「この6年間、私をサポートして頂いたエンゼルス球団の皆様、ファンの皆様、そして、交渉の機会を与えて頂いた各球団の皆様に心から感謝しています。特に、私の調子が良い時も悪い時もエンゼルス・ファンの皆様のサポートと応援が私にとって心の支えでした。エンゼルスで過ごした6年間は永遠に私の心に残り続けます」「ドジャース・ファンの皆様、私は常にチームのためにベストを尽し、常に最高の力を出すために全力を尽し続けることを約束します。選手人生最後の日までドジャースのためだけでなく、野球界のために努力を続けて行きます」とコメントを投稿した。
■2023年ドジャースが契約を正式発表(12.11)、Roster登録はTwo-Way Player(TWP)で背番号17。10年総額7億ドルを契約期間に年俸200万ドル×10年('24~'33)、後払で6,800万ドル×10年('34~'43/無利子)を受け取る。超異例の97パーセント後払は大谷翔平が「契約に後払はあること、そのパーセンテージに関しては選手に一任と言うこと、そこを含めて自分が今受け取れる金額を我慢してペイロールに柔軟性を持たせるのであれば後払で良いです」と提案、ドジャースはCompetitive Balance Tax(CBT/戦力均衡税)のチーム基準年俸総額('24課税ラインは2億3,700万ドル)に占める大谷翔平分を後払併用にすることで、平均年俸7,000万ドルから平均年俸4,600万ドルほどに抑えられ、資金面に余裕が生まれる。 <データ専門サイト「ファングラフス」ジョン・ベッカー記者は、後払分の平均年俸6,800万ドルは10年後、ドル価値の下落を年率4.43パーセント(連邦中銀'23/10の中期利率を採用)で算出すると平均年俸4,408万1,476ドル50セントに目減、これに後払でない平均年俸200万ドルを加えるとAverage Annual Value(AAV/平均年俸)4,608万1,476ドル50セントになると試算> また、ドジャースは契約終了時に後払分も清算(財務上のリスク管理)が必要とされ、後払分の引当金('24~積立)も年俸に加算計上される複雑な年俸計算になる。なお、契約に①年俸の1パーセント以内(700万ドル)でドジャースの慈善団体に寄付をする。②フルタイムで通訳を付ける(水原一平を球団職員に採用)。③オプトアウト権はMark Walter(マーク・ウォルター)グッゲンハイム・ベースボール・マネジメント会長兼CEO/球団オーナーまたはAndrew Friedman(アンドリュー・フリードマン)編成本部長が退任すれば、権利行使が可能になる。④トレード拒否権を全球団に対し持つ。⑤本拠地ゲーム(レギュラー&ポストシーズン)ではドジャースタジアム・スイート席を用意するなど、付帯条項が盛り込まれている。
■2023年「ALL MLB Team」ファースト・チームに先発投手(5人)&指名打者(1人)の両部門で選出され(12.16)、“Two-Way Player”として最高評価を受けた。投票によるファースト・チーム先発投手部門はGerrit Cole(ゲリット・コール/ヤンキース)、Zac Gallen(ザック・ガレン/D-バックス)、Blake Snell(ブレイク・スネル/パドレス)、Spencer Strider(スペンサー・ストライダー/ブレーブス)、大谷翔平(エンゼルス)の5人が選出された。
■2023年アメリカ最大のスポーツ賞、AP通信「年間最優秀男性アスリート賞」を受賞(12.21)。スポーツメディア関係者の投票結果(全87票)、1位に20票獲得の大谷翔平、2位タイに16票でLionel Messi(リオネル・メッシ/サッカー)とNovak Djokvic(ノバク・ジョコビッチ/テニス)の2人、4位に12票でNikola Jokic(ニコラ・ヨキッチ/NBA)、5位に7票でPatrick Mahomes(パトリック・マホームズ/NFL)、6位に4票でMax Varstappen(マックス・フェルスタッペン/F1ドライバー)、7位タイに3票でRonald Acuna Jr.(ロナルド・アクーニャJr/MLB)とNoah Lyles(ノア・ライルズ/陸上)の2人、9位に2票でErling Haaland(アーリング・ハーランド/サッカー)と続いた。同賞は2021年にも受賞していて2度目の栄誉。
■2024年1月27日、全米野球記者協会ニューヨーク支部主催の授賞式ディナー“BBWAA Awards Dinner”がマンハッタンのホテル(ニューヨーク・ヒルトン・ミッドタウン)で行われ、プレゼンターのDusty Baker(ダスティ・ベイカー/アストロズ元監督)から紹介を受けてア・リーグMVP記念の盾を授与された。受賞スピーチでは通訳を介さず流暢な英語でファンや関係者に感謝の気持ちを伝えた(スピーチ:2分6秒)。

2024年、水原一平(ドジャース職員/通訳)が違法スポーツ賭博で生じた借金(4,067万8,000ドル)の返済に大谷翔平の銀行口座からブックメーカー胴元(Matthew Bowyer/マシュー・ボウヤー)に複数回に渡り送金(1,600万ドル超)した記録があると「ロサンゼルス・タイムズ」や「ESPN」にスクープされ発覚、ドジャースを解雇された(3.20/韓国ソウル時間)。この事件に連邦捜査局(FBI)、アメリカ内国歳入庁(IRS)、アメリカ国土安全保障捜査局(HSI)も合同で捜査を開始した(3.22)。大谷翔平の関与を疑う憶測が飛び交う中、捜査で判明したことは2018年に英語が話せない大谷翔平の銀行口座開設に通訳として同行(パスワードなどのアクセス情報を入手)、その後、無断でログインして取引に関するアラートや確認通知は水原一平に届くよう設定を変更、銀行担当者には“本人なりすまし”で電話、財務アドバイザー・会計士に銀行口座の閲覧を本人の意向と嘘をつきアクセスを制限、ミーティングで“本人は体調不良で欠席、自分に委任されている”と騙すなど、巧妙に発覚を逃れていた。また、賭博で得た配当金は全て水原一平の銀行口座に振込ませるなど信じ難い行為も確認された。大谷翔平も聴取を受け(4.2、4.3)、携帯電話を提出するなど、捜査に全面協力した。共同捜査を行ったMartin Estrade(マーティン・エストラーダ/連邦検事)は「大谷翔平の銀行口座からブックメーカーに送金を大谷翔平自身が承認した事を示す証拠はなかった。この事件の大谷翔平は被害者である」と結論、水原一平を“銀行詐欺罪”の容疑で訴追した(4.11)。「ESPN」も大谷翔平が記者会見(3.25)で主張した内容は正しかったと伝えた。

■2024年4月12日パドレス戦でMLB通算175本塁打&NPB-MLB(日米プロ)通算1,000安打を達成。まず、1回裏(スコア2対0)1死でパドレス先発Michael King(マイケル・キング)投手のカウント1-0から2球目、95.4マイル(153.5キロ)外角高めフォーシームを捉え、センター左スタンドに運びMLB通算175本塁打、松井秀喜(レイズ)の日本人MLB通算最多記録に並んだ。所要試合数(大谷翔平:732/投手限定の15試合を含む、松井秀喜:1,205)。そして5回裏(スコア対3対7)先頭打者で同投手のカウント1-2からの4球目、85.6マイル(137.8キロ)外角低めシンカーを拾いレフト前(ライン際)にポトンと落す2塁打、節目の日米プロ通算1,000安打(NPB296、MLB704)を記録した。
■2024年4月21日メッツ戦でMLB通算176本塁打を達成、日本人MLB通算最多記録を更新した(所要試合数740/投手限定の15試合を含む)。3回裏(スコア0対0)1死1塁で先発Adrian Houser(エイドリアン・ハウザー)投手のカウント0-1から2球目、81.7マイル(131.5キロ)甘く入るスライダーを捉え、ライトスタンド中段に打ち込んだ。メモリアル弾は打球速度110マイル(177キロ)、飛距離423フィート(128.9メートル)の先制ビッグアーチ、これで打線に火が付きドジャースが圧勝した(スコア0対10)。
「NPBデビュー」 2013年3月29日西武戦(西武ドーム)初出場“8番ライト・先発” 2013年5月23日ヤクルト戦(札幌ドーム)初登板“先発” 2013年6月18日広島戦(マツダ・スタジアム)初二刀流“5番ピッチャー・先発”
「NPBデータ」 2013年NPB初安打(3.29西武戦)。 2013年NPB初打点(3.29西武戦)。 2013年NPB初本塁打(7.10楽天戦)。 2016年NPB初先頭打者“初球”本塁打(7.3ソフトバンク戦)。 2016年NPB初勝利投手&本塁打(7.3ソフトバンク戦)。 2013年NPB初盗塁(6.29西武戦)。 2013年NPB初勝利(6.1中日戦)。 2013年NPB初ホールド(7.24オリックス戦)。 2013年NPB初奪三振(5.23ヤクルト戦)。 2013年NPB初外野手捕殺(7.9楽天戦)。

「野球日本代表」 2015年WBSCプレミア12出場、3位。 2023年WBC出場、優勝、MVP。 2023年WBC日本代表チームに紫綬褒章。
「日本プロスポーツ大賞」 2016年、2018年大賞受賞。 2023年殊勲賞。

 


『YOSHI-SAN』 平野 佳寿


平野 佳寿
(ひらの よしひさ)

元 シアトル・マリナーズ。

1984年3月8日生まれ、京都府出身。

身長186cm、体重84kg。
右投げ、右打ち。

『NPB履歴』
鳥羽高 京都産業大。 (2015年大学生・社会人ドラフト希望枠) 2006年~2017年オリックス・バファローズ、 2021年~2023年オリックス・バファローズ。
『MLB履歴』
FA権行使 2018年~2019年アリゾナ・ダイヤモンドバックス。 2020年シアトル・マリナーズ。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2011年パ・リーグ最優秀中継ぎ投手。 2014年パ・リーグ最多セーブ。 2011年、2014年パ・リーグ特別表彰。 2022年NPB通算200セーブ&150ホールド達成(9.13楽天戦)。

「MLBデビュー」
2018年3月29日ロッキーズ戦(チェィス・フィールド)“救援登板(中継ぎ)”。

「MLBデータ」
2018年MLB初勝利(4.8カージナルス戦)“中継ぎ登板”。 2018年MLB初セーブ(9.11ロッキーズ戦)。 2018年MLB初ホールド(3.30ロッキーズ戦)。 2018年MLB初奪三振(3.29ロッキーズ戦)。 2020年MLB初タイブレーク登板(9.20パドレス戦)。

「MLB通算記録」
2019年MLB通算100試合登板達成(5.29ロッキーズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2017年NPB通算500試合登板達成(4.25西武戦)。 2016年NPB通算100セーブ達成(4.24ロッテ戦)。 2017年NPB通算150セーブ達成(8.27西武戦)。 2022年NPB-MLB通算200セーブ達成(4.26日本ハム戦)。 2023年NPB-MLB通算250セーブ達成(10.2日本ハム戦)。 2022年NPB通算200セーブ達成(6.2DeNA戦)。 2013年NPB通算100ホールド達成(5.26巨人戦)。 2018年NPB-MLB通算150ホールド達成(6.5ジャイアンツ戦)。 2023年NP-BMLB通算200ホールド達成(5.14ソフトバンク戦)。 2022年NPB通算150ホールド達成(9.13楽天戦)。 2021年NPB通算1,000投球回達成(9.3ソフトバンク戦)。 2019年NPB-MLB通算1,000奪三振達成(9.23カージナルス戦)。


[平野 佳寿、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2006 オリックス  26  7-11   0  172.1/3  73  105 3.81
2007 オリックス  27  8-13   0  171.2/3  71  124 3.72
2009 オリックス  20  3-12   0  114.1/3  60   91 4.72
2010 オリックス  63  7- 2   2   80.2/3  15  101 1.67
2011 オリックス  72  6- 2   2   83.2/3  18   99 1.94
2012 オリックス  70  7- 4   9   79.2/3  19   80 2.15
2013 オリックス  60  2- 5  31   62.2/3  13   71 1.87
2014 オリックス  62  1- 6  40   60.1/3  23   70 3.43
2015 オリックス  33  0- 3  12   31.0/0  14   39 4.06
2016 オリックス  58  4- 4  31   61.0/0  13   57 1.92
2017 オリックス  58  3- 7  29   57.1/3  17   47 2.67
2021 オリックス  46  1- 3  29   43.0/0  11   37 2.30
2022 オリックス  48  3- 2  28   46.0/0   8   42 1.57
2023 オリックス  42  3- 2  29   40.0/0   5   24 1.13
NPB通算 685 55-76 242 1,103.2/3 360  987 2.94
2018 D-バックス  75  4- 3   3   66.1/3  18   59 2.44
2019 D-バックス  62  5- 5   1   53.0/0  28   61 4.75
2020 マリナーズ  13  0- 1   4   12.1/3   8   11 5.84
MLB通算 150  9- 9   8  131.2/3  54  131 3.69
日米プロ通算 835 64-85 250 1,235.1/3 414 1,118 3.02

<通算ホールド NPB-155、MLB-48>




NPB-MLB(日米プロ)
通算250セーブ達成
('23.10.2 日本ハム戦)



NPB-MLB(日米プロ)
通算200ホールド達成
('23.5.14 ソフトバンク戦)



NPB通算200セーブ達成
('22.6.2 DeNA戦)


■2011年シーズン43ホールド(49ホールドポイント)を記録してパ・リーグ特別表彰、2014年シーズン40セーブを記録して2度目のパ・リーグ特別表彰を受ける。
■2016年4月24日ロッテ戦でセーブを記録してNPB通算100セーブ、100ホールドを達成した。藤川球児(阪神)、武田久(日本ハム)に続いてNPB3人目の記録。
■2017年シーズンオフに海外FA権を行使、ダイヤモンドバックスと2年契約の総額600万ドルでメジャーリーグ契約(12.22)。更に契約には出来高(毎年100万ドル)も用意される。
■2018年3月29日ロッキーズ戦に3番手で救援登板、念願のMLBデビューを果たした。4点リード(スコア2対6)の7回表、先頭打者(8番)Chris Iannetta(クリス・アイアネッタ)にはレフト前安打されたが、次打者(ピンチヒッター)Mike Tauchman(マイク・トーチマン)を空振りの三振に仕留めて交代した。投球内容は投球回数1/3イニング、被安打1、失点0、奪三振1、打者2、投球数7(ストライク4)で勝敗セーブは付かなかった。
■2018年6月5日ジャイアンツ戦でホールドを記録してNPB-MLB通算150ホールドを達成、同時にNPB-NPB通算150セーブ、150ホールドの“ダブル150”も達成した。
■2018年シーズン75試合登板の記録は大塚晶則(レンジャーズ)の2004年パドレス所属時、上原浩治(カブス)の2013年レッドソックス所属時の73試合登板の記録を更新した。彼の活躍は2018年ナ・リーグ新人王の選考で候補外にも関わらず、1票(3位1ポイント)が入った。
■2019年シーズンオフにダイヤモンドバックスとの2年契約が満了、MLB選手会の発表するFA選手(131名)に入る(10.31)。
■2020年マリナーズと1年契約の年俸160万ドル+出来高(95万ドル)で合意(1.30)。
■2020年シーズン、マリナーズは新型コロナウイルス(COVID-19)感染の検査で陽性反応が出たと公表、同日付で10日間の負傷者リスト入り(7.14)。その後、2度の検査で陰性が確認されるも、調整不足で出遅れた。マリナーズのブルペン入り(8.21)、シーズン初登板(8.22レンジャーズ戦)。シーズンオフ、MLB選手会は148名のFA選手を発表、その中に含まれた(10.28)。
■2021年オリックスと年俸1億5,000万円+出来高で1年契約(1.6)。
■2022年4月26日日本ハム戦でNPB-MLB(日米プロ)通算200セーブ(NPB192、MLB8)達成。日米プロ合算を含む記録では岩瀬仁紀(中日)407セーブ、佐々木主浩(マリナーズ/横浜)381セーブ、高津臣吾(メッツ/ヤクルト)313セーブ、藤川球児(レンジャーズ/阪神)245セーブ、デニス・サファテ(Dennis Sarfate/ソフトバンク)234セーブ、小林雅英(インディアンズ/オリックス)234セーブが大台達成、日本プロ野球では7人目の快挙。
■2022年6月2日DeNA戦でNPB通算200セーブ達成、NPB史上7人目の快挙。記録達成が38歳2ヶ月はデニス・サファテ(ソフトバンク)の36歳2ヶ月を上回る年長記録、所要試合数が618試合は岩瀬仁紀(中日)の594試合を超える遅速記録。
■2022年月日楽天戦でNPB通算150ホールド達成。既に達成のNPB通算200セーブ('22.6.2DeNA戦)とでNPB通算200セーブ&150ホールドを達成、NPBでは藤川球児(阪神)243セーブ&163ホールドに続き2人目の快挙。
■2023年5月14日ソフトバンク戦でNPB-MLB(日米プロ)通算200ホールド達成。既に達成のNPB-MLB(日米)通算200セーブ('22.4.26日本ハム戦)との“ダブル200”を史上初めて達成した。同点(スコア3対3)の9回表に5番手で登板、先頭の7番・今宮健太をショートゴロ、8番・周東佑京に四球を与え、9番・甲斐拓也の犠打で2死走者2塁とされるも、1番・中村晃をレフトフライに仕留め、ホールドが記録された。プロキャリア18年、805試合登板での金字塔。
■2023年10月2日日本ハム戦でNPB-MLB通算250セーブ(NPB242、MLB8)達成。岩瀬仁紀(中日)407セーブ、佐々木主浩(マリナーズ)381セーブ(NPB252、MLB129)、高津臣吾(メッツ)313セーブ(NPB286、MLB27)に続いて4人目の快挙。「日本プロ野球名球会」の入会条件をクリアした。
「NPBデビュー」 2006年3月26日西武戦(インボイスSEIBUドーム)“救援”。
「NPBデータ」 2006年NPB初勝利(3.30楽天戦)“初先発”。 2010年NPB初セーブ(7.26日本ハム戦)。 2010年NPB初ホールド(4.21日本ハム戦)。 2006年NPB初奪三振(3.30楽天戦)。

「野球日本代表」 2017年WBC出場、ベスト4。



 


牧田 和久


牧田 和久
(まきた かずひさ)

元 サンディエゴ・パドレス。

1984年11月10日生まれ、静岡県出身。

身長177cm、体重85kg。
右投げ、右打ち。

『NPB履歴』
静清工高、 平成国際大、 日本通運。 (2010年ドラフト2巡目) 2011年~2017年埼玉西武・ライオンズ。 2020年~2021年東北楽天・イーグルス。
『MLB履歴』
(ポスティング制度) 2018年~2019年サンディエゴ・パドレス。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2011年パ・リーグ最優秀新人。

「MLBデビュー」
2018年3月30日ブルワーズ戦(ペトコ・パーク)“救援登板(中継ぎ)”。

「MLBデータ」
2018年MLB初奪三振(4.3ロッキーズ戦)。 2018年MLB初ホールド(4.10ロッキーズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2020年NPB-MLB通算1,000投球回達成(10.22オリックス戦)。


[牧田 和久、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2011 西武  55  5- 7 22  127.2/3  37  86 2.61
2012 西武  27 13- 9  0  178.0/0  48 108 2.43
2013 西武  26  8- 9  0  166.0/0  48  87 2.60
2014 西武  26  8- 9  0  170.2/3  71  89 3.74
2015 西武  34  9-11  3  137.2/3  56  66 3.66
2016 西武  50  7- 1  0   78.2/3  14  43 1.60
2017 西武  58  3- 3  0   62.2/3  16  35 2.30
2020 楽天  52  2- 2  2   50.0/0  12  33 2.16
2021 楽天  17  0- 0  0   16.1/3   6   5 3.31
NPB通算 345 55-51 27  987.2/3 308 552 2.81
2018 パドレス  27  0- 1  0   35.0/0  21  37 5.40
2019 パドレス
MLB通算  27  0- 1  0   35.0/0  21  37 5.40
日米プロ通算 372 55-52 27 1,022.2/3 329 589 2.90

<通算ホールド NPB-78、MLB-2>


■2014年11月15日SUZUKI日米野球の第3戦(東京ドーム)で継投によるノーヒット・ノーラン試合達成に貢献。試合は1~5回を則本昴大(楽天)、6~7回を西勇輝(オリックス)、8回を牧田和久(西武)、9回を西野勇士(ロッテ)の継投、嶋基宏(楽天)のマスクでMLBオールスター・チームと対戦、四死球を西勇輝(四球1、死球1)、牧田和久(四球2)が与え完全試合は逃した。則本昴大に勝利投手が付いた(スコア0対4)。
■2017年シーズンオフ、ポスティング制度の利用を表明(11.23)、西武球団も許可してNPBに申請(12.11)、NPBは申請を受け直ちにMLB30球団に通知した。西武は入札期限内(1.10)の合意に入札金(譲渡金)を当初の100万ドルから50万ドルに下げてメジャー挑戦の夢が叶うよう援護した。2018年パドレスと2契約の年俸総額400万ドルでメジャーリーグ契約(1.6)。
■2018年3月30日ブルワーズ戦に2番手で救援登板、MLBデビューを果たした。スコア3対4の5回表2死1、3塁で救援登板、ブルワーズ5番打者Domingo Santana(ドミンゴ・サンタナ)をショートゴロに打ち取りピンチを切り抜けた。次の6回も無難(ライトフライ、四球、ショートゴロ併殺)に抑えた。投球内容は投球回数1イニング1/3、被安打0、失点0、与四球1、奪三振0、打者4、投球数13(ストライク9)、併殺1と好投、MLB初勝利のチャンスは後続が9回に逆転(スコア8対6)されて逸した。
■2018年シーズンオフ、パドレスのメジャー登録40人枠を外され、戦力外通告(11.2)。ウエーバー公示されるも獲得球団はなく、パドレス傘下の3A、エルパソに降格して残留することを選択(11.6)。2019年の春季キャンプでメジャー昇格を目指すことになる。
■2019年シーズン開幕をパドレス傘下のアマリロ(SD-AA)で迎える。メジャーに昇格、パドレスの出場選手25人枠(Active Roster)に登録(6.17)。今季初のメジャー登板の機会を待つも、1日でメジャー登録40人枠を外され戦力外(6.18)。ウエーバー公示されるも獲得球団はなく、パドレス傘下のアマリロ(SD-AA)に残留(6.25)。
■2019年シーズンはパドレス傘下のアマリロ(SD-AA)で35試合、3勝2敗3セーブ(ホールド2)、投球回数54イニング0/0、自責点19、奪三振47、防御率3.17の成績、エルパソ(SD-AAA)で8試合、3勝1敗0セーブ(ホールド0)、投球回数16イニング1/3、自責点7、奪三振20、防御率3.86の成績で終え、パドレスとの2年契約も終了した(9.2)。
■2019年シーズンオフに楽天と2年契約の出来高含む総額3億円(年俸1億1,000万円)で契約合意、NPB復帰が決まる(11.26)。
■2021年シーズンオフ、楽天から来季契約を行わないと通告を受ける(10.26)。
■2022年台湾プロ野球(中華職業棒球大聯盟/CPBL)、中信兄弟と契約合意(5.2)。チームには日本プロ野球(NPB)経験者の林威助(リン・ウェイツウ/阪神)監督、平野恵一(オリックス)1軍打撃・内野統括コーチが在籍、その縁もあってオファーを受けていた。
■2022年シーズンオフ、自身のインスタグラムで現役引退を発表(10.25)。
「NPBデビュー」 2011年4月15日ソフトバンク戦(福岡Yahoo JAPANドーム)“先発”。
「NPBデータ」 2011年NPB初勝利(5.6楽天戦)“先発、完封”。 2011年NPB初セーブ(6.26楽天戦)。 2011年NPB初ホールド(8.6ソフトバンク戦)。 2011年NPB初奪三振(4.15ソフトバンク戦)。

「野球日本代表」 2013年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場、ベスト4。 2015年世界野球ソフトボール連盟(WBSC)プレミア12出場、3位。 2017年WBC出場、ベスト4。



 


『Kuuchi』 菊池 雄星


菊池 雄星
(きくち ゆうせい)

トロント・ブルージェイズ、
背番号 16。

1991年6月17日生まれ、岩手県出身。

身長184cm、体重100kg。
左投げ、左打ち。

年俸1,000万ドル。

『NPB履歴』
花巻東高。 (2009年ドラフト1巡目) 2011年~2018年埼玉西武・ライオンズ。
『MLB履歴』
(ポスティング制度) 2019年~2021年シアトル・マリナーズ、 2022年~2024年トロント・ブルージェイズ。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2017年パ・リーグ最優秀防御率。 2017年パ・リーグ最多勝利。
『MLBタイトル、表彰、記録』
2021年オールスターゲーム選出。

「MLBデビュー」
2019年3月21日アスレチックス戦(@東京ドーム)“先発登板”。

「MLBデータ」
2019年MLB初勝利(4.20エンゼルス戦)“先発登板”。 2022年MLB初セーブ(9.30レッドソックス戦)。 2019年MLB初奪三振(3.21アスレチックス戦)。 2019年MLB初完投・初完封(8.18ブルージェイズ戦)“投球数96(マダックス)”。

「MLB通算記録」
2023年MLB通算500奪三振達成(5.30ブルワーズ戦)“所要投球回数521イニング1/3”。


「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2018年NPB通算1,000投球回達成(9.21千葉ロッテ戦)。 2023年NPB-MLB通算1,500投球回達成(4.26ホワイトソックス戦)。 2023年NPB-MLB通算100勝利達成(5.30ブルワーズ戦)。 2019年NPB-MLB通算1,000奪三振達成(8.18ブルージェイズ戦)。 2023年NPB-MLB通算1,500奪三振達成(9.2ロッキーズ戦)。


[菊池 雄星、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2011 西武  10   4- 1   54.1/3  25   24 4.14
2012 西武  14   4- 3   81.1/3  28   57 3.10
2013 西武  17   9- 4  108.0/0  23   92 1.92
2014 西武  23   5-11  139.2/3  55  111 3.54
2015 西武  23   9-10  133.0/0  42  122 2.84
2016 西武  22  12- 7  143.0/0  41  127 2.58
2017 西武  26  16- 6  187.2/3  41  217 1.97
2018 西武  23  14- 4  163.2/3  56  153 3.08
NPB通算 158  73-46 1,010.2/3 311  903 2.77
2019 マリナーズ  32   6-11  161.2/3  98  116 5.46
2020 マリナーズ   9   2- 4   47.0/0  27   47 5.17
2021 マリナーズ  29   7- 9  157.0/0  77  163 4.41
2022 ブルージェイズ  32   6- 7  100.2/3  58  124 5.19
2023 ブルージェイズ  32  11- 6  167.2/3  72  181 3.86
2024 ブルージェイズ    -          
MLB通算 134  32-37  634.0/0 332  631 4.71
日米プロ通算 292 105-83 1,644.2/3 643 1,534 3.52

<通算ホールド NPB-0、MLB-0>




NPB-MLB(日米プロ)
通算100勝利達成
('23.5.30 ブルワーズ戦)



NPB-MLB(日米プロ)
通算1,500奪三振達成
('23.9.2 ロッキーズ戦)

■2011年オーストラリアABLのメルボルン・エイシスに派遣される(11.8~12.22)。
■2018年シーズンオフ、NPBにポスティング申請手続き(12.3)。今回から上限2,000万ドルの譲渡金は改訂され、選手の受け取る契約金、年俸、バイアウト(契約解除金)などの総額を「トータル・ギャランティー・バリュー」とし、総額で①2,500万ドルまでを20パーセント、②2,500万ドル~5,000万ドルまでの部分を17.5パーセント、③5,000万ドル超の部分を15パーセントで計算、①②③の合計が譲渡金額となる。
■2019年マリナーズとメジャーリーグ契約(1.2)。契約内容は変則的で4年~7年契約で総額5,600万ドル~1億900万ドル。最初の3年('19~'21)で総額4,300万ドル、4年目以降は双方に選択権があるオプション契約となる。3年目シーズン終了後に契約の見直し行い、球団側の選択権行使で4年('22~'25)延長、総額6,600万ドルが追加される。球団側が権利放棄でも、選手側の選択権行使で残り1年(~'22)、年俸1,300万ドルで残留でき、最低でも4年総額5,600万ドルが確保される。譲渡金は4年契約で1,027万5,000ドル、7年契約に延長された場合、差額の譲渡金795万ドルが追加される。
■2019年3月21日海外遠征(東京ドーム)で行われたアスレチックスとのMLB開幕シリーズ第2戦に先発登板、MLBデビューを果たした。内容は投球回数4イニング2/3、被安打4、被本塁打0、失点2(自責点1)、与四球1(与死球0)、奪三振3、打者19、投球数91(ストライク19)、打球15(ゴロ6、フライ9)、ワイルドピッチ1で勝敗は付かず、試合はマリナーズが延長12回で勝利した(スコア5対4)。MLBデビュー戦がチームメイトのイチロー(9番ライト)のラスト試合となった。
■2019年8月18日ブルージェイズ戦でMLBキャリア初完封勝利を僅か投球数96球の“マダックス”で飾った。過去、日本人投手で大家友和(インディアンス)が98球(ブルワーズ所属時、'05.6.14デビルレイズ戦)、黒田博樹(ヤンキース)が91球(ドジャース所属時、'08.7.7ブレーブス戦)、田中将大(ヤンキース)が97球('17.4.27レッドソックス戦)の3人が“マダックス”を記録している。MLBでは「投球数100球未満の完封勝利」を伝説のGreg Maddux(グレッグ・マダックス/ドジャース)投手に例え、“マダックス”と呼称される。
■2021年デンバーで開催(7.13)のMLBオールスターゲームにMLB推選で出場が決まる(7.4)。花巻東高の後輩、大谷翔平(エンゼルス)と同窓出場が実現した。体調不良の訴えにコロナウイルス感染を疑い(PCR検査は陰性)「コロナに関する負傷者リスト」に入れる(7.11)。その後、2度のPCR検査で陰性の確認を受け復帰(7.12)も、オールスターゲーム出場は断念、出場選手登録を外れた(関連のセレモニーは参加、ア・リーグのベンチにも入る)。
■2021年シーズン前半は16試合、6勝4敗0セーブ、投球回数98イニング1/3、自責点38、奪三振98、防御率3.48、クオリティ・スタート11の成績でMLBオールスターゲームに推選されたが、後半は13試合、1勝5敗0セーブ、投球回数58イニング2/3、自責点39、奪三振65、防御率5.98、クオリティ・スタート3の成績で精彩を欠いた。先発投手の指標とされるクオリティ・スタート(先発で6投球回以上、3自責点以内)が後半は激減、チームのポストシーズン進出の懸かる最終盤に先発ローテーションから外れた(9.27)。
■2021年シーズンオフ、4年目('22~)以降の双方に選択権のあるオプション契約で球団側オプション(4年総額6,600万ドル)は行使しない方針が分るも、もう一方の選択権、選手側オプション(1年1,300万ドル)を行使してマリナーズ残留が濃厚と地元メディアが伝えた(10.11)。結局、双方(球団側、選手側)とも選択権を行使せず、FAに(11.3)。なお、西武への譲渡金は815万ドルになる。
■2022年ブルージェイズと3年契約、総額3,600万ドルで合意(3.12)。年俸は1年目('22)1,600万ドル、2、3年目は各1,000万ドルの内容。
■2022年9月30日レッドソックス戦でMLB初セーブを記録。7回表(スコア0対8)から2番手で登板、投球回数3イニング0/0、被安打1、失点0、与四球1、奪三振5、球数45(ストライク34)、打者11とロングリリーフを無失点で切り抜けセーブが記録された(スコア0対9)。
■2023年5月30日ブルワーズ戦でMLB通算500奪三振達成。ブルージェイズ5点リードの4回表(スコア2対7)1死走者1塁でブルワーズ7番打者Joey Wiemer(ジョーイ・ウィーマー)をカウント2-2からの5球目、96.4マイル(155キロ)フォーシームで空振り三振に仕留めて記録達成した。所要投球回数521イニング1/3、日本人投手11人目の快挙。また、試合でブルージェイズがそのまま勝利(スコア2対7)、NPB-MLB通算100勝利も同時達成した。
■2023年シーズン、MLBキャリアで初めて規定投球回数162イニングをクリア(9.24レイズ戦)、10勝利(9.19ヤンキース戦)&150奪三振(9.2ロッキーズ戦)と覚醒、先発投手ローテーションを崩さずチームに貢献した。
■2023年シーズンオフ、全米野球記者協会(BBWAA)トロント支部から“Most Improved Player Award”(最高改善賞/チームで最も成長した選手)に選出された(11.28)。例えばシーズン与四球率5.19('22)が2.58('23)に改善するなど、多くの数字でキャリアハイを更新したとして評価を受けた。
■2024年岩手県花巻市(総合体育館の隣接地)に最新機器を備えた(野球)屋内練習施設「King of the Hill/エース・ピッチャーのマウントを意味」を11月にオープンさせると発表(1.20)。故郷に恩返しと合同で会社を設立して運営にも携わり、建設費用などは全額負担する。
「NPBデビュー」 2011年6月12日阪神戦(西部ドーム)“先発”
「NPBデータ」 2011年NPB初勝利(6.30オリックス戦)“先発”。 2012年NPB初セーブ(7.15オリックス戦)。 2011年NPB初奪三振(6.12阪神戦)。



 


『Yoshi』 筒香 嘉智
 

筒香 嘉智
(つつごう よしとも)

元 ピッツバーグ・パイレーツ。

1991年11月26日生まれ、和歌山県出身。

身長185cm、体重97kg。
右投げ、左打ち。

『NPB履歴』
横浜高。 (ドラフト1巡目) 2010年~2019年横浜・ベイスターズ(2012年~横浜DeNA・ベイスターズ)、 2024年横浜DeNAベイスターズ。
『MLB履歴』
(ポスティング制度) 2020年~2021年タンパベイ・レイズ、 2021年ロサンゼルス・ドジャース、 2021年~2022年ピッツバーグ・パイレーツ。 (2022年トロント・ブルージェイズ) (2023年テキサス・レンジャーズ) (2023年~2024年サンフランシスコ・ジャイアンツ)

『NPBタイトル、記録、表彰』
2016年セ・リーグ最多本塁打。 2016年セ・リーグ最多打点。 2016年NPB3試合連続マルチ本塁打達成(7.19ヤクルト戦~7.22巨人戦)。 2016年NPB月間マルチ本塁打6度達成(7.29広島戦)。

「MLBデビュー」
2020年7月24日ブルージェイズ戦(トロピカーナ・フィールド)“先発出場(3番・サード)”。

「MLBデータ」
2020年MLB初安打・初本塁打・初打点(7.24ブルージェイズ戦)。 2021年MLB初代打本塁打(8.20カージナルス戦)。 2021年MLB初サヨナラ本塁打(8.29カージナルス戦)。 2021年MLB初犠打(4.3マーリンズ戦)。 2021年MLB初外野手捕殺(8.29カージナルス戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2020年NPB-MLB通算1,000試合出場達成(9.5マーリンズ戦)。 2020年NPB-MLB通算1,000安打達成(9.13レッドソックス戦)。 2016年NPB通算100本塁打達成(8.5中日戦)。 2019年NPB通算200本塁打達成(8.17広島戦)。 2018年NPB通算500打点達成(7.24中日戦)。


[筒香 嘉智、通算成績]

年 度 所 属 試 合 打 数 安 打 本塁打 打 点 盗 塁 打 率
2010 横浜    3    7    1   1   1 0.143
2011 横浜   40  145   35   8  22 0.241
2012 DeNA  108  386   84  10  45 0.218
2013 DeNA   23   51   11   1   3 0.216
2014 DeNA  114  410  123  22  77 0.300
2015 DeNA  138  496  157  24  93 0.317
2016 DeNA  133  469  151  44 110 0.322
2017 DeNA  139  503  143  28  94 0.284
2018 DeNA  139  495  146  38  89 0.295
2019 DeNA  131  464  126  29  79 0.272
NPB通算  968 3,426  977 205 613 0.285
2020 レイズ   51  157   31   8  24 0.197
2021 レイズ   26   78   13   0   5 0.167
ドジャース   12   25    3   0   2 0.120
パイレーツ   43  127   34   8  25 0.268
シーズン計   81  230   50   8  32 0.217
2022 パイレーツ   50  170   29   2  19 0.171
MLB通算  182  557  110  18  75 0.197
日米プロ通算 1,150 3,983 1,087 223 688 0.273

<外野手捕殺 NPB-31、MLB-1> <シーズン中途移籍 '21.5.15~ドジャース、'21.8.16~パイレーツ>

■2016年7月、月間マルチ本塁打6度達成。7月3日(広島戦)18-19号、12日(中日戦)21-22号、19日(ヤクルト戦)23-24号、20日(ヤクルト戦)25-26号、22日(巨人戦)27-28号、29日(広島戦)30-31号を打ち、中でも7月19日(ヤクルト戦)から22日(巨人戦)は3試合連続マルチ本塁打となる記録。
■2019年シーズンオフ、ポスティング制度でMLB移籍を申請(10.29)。レイズと2年総額1,200万ドルで合意(12.13)、正式契約でDeNAに譲渡金240万ドル(譲渡金算出規定で総支払額の20パーセント)が支払われる。なお、年俸は1年目500万ドル、2年目700万ドルとメディア報道。
■2020年7月24日新型コロナウイルス感染の影響でやっと、レギュラーシーズンが開幕、ブルージェイズ戦に3番サードで先発出場、メジャー初安打が本塁打となる。デビュー戦で本塁打を記録したのは松井稼頭央(メッツ/'04.4.6ブレーブス戦)、城島健司(マリナーズ/'06.4.3エンゼルス戦)、福留孝介(カブス/'08.3.31ブルワーズ戦)、前田健太(ドジャース/'16.4.6パドレス戦)に続き日本人選手5人目。
■2021年シーズン開幕(4.1)早々にコロナワクチン接種の副反応でコロナに関する負傷者リスト入り(4.29)。翌日復帰(4.30)も調子は戻らず、レイズのメジャー選手登録枠(40-Man Roster)から外れ、DFA(5.11)。ウエーバー公示を受け、ドジャースが獲得を発表(5.15)。メディア報道によると、今季('21)年俸700万ドルの残り年俸(日割算出)550万ドルはドジャースがメジャー最低保障年俸57万500ドル程度を負担し、残りの殆どをレイズが負担する。なお、ドジャースはエンゼルスからFAのAlbert Pujols(アルベルト・プホルス)も獲得(5.15)しており、起用(ポジション)争いは必然とされる。ドジャースの試合出場選手(Active Roster)に登録され、ベンチ入り(5.17)。再調整(右脹脛の張り)のため10日間の負傷者リストに入れ(6.9)、オクラホマ(LAD-AAA)で試合に出場も結果が出ず、リハビリ出場できる期限(野手20日、投手30日)も迫ったことから、ドジャース選手登録40人枠を外れ(7.7)、オクラホマ(LAD-AAA)に転籍残留した。オクラホマ(LAD-AAA)で43試合、148打数、38安打、10本塁打、32打点、0盗塁、打率0.254と復調の兆しもドジャース昇格は叶わず、契約解除(8.14)。パイレーツとメジャーリーグ契約(8.16)した当日の試合(ドジャース戦)に早速ベンチ入り、1点を追う(スコア1対2)9回表2死の場面で代打(9番)、レフト線に痛烈な2塁打を放った。パイレーツ移籍直後の8月(8.16~8.31)は14試合、31打数、9安打、5本塁打、11打点、0盗塁、打率0.290と見違える結果で周囲を驚かせた。ドジャース、オクラホマ(LAD-AAA)での経験(再生プログラム)に感謝した上で「日本の投手とアメリカの投手では投球の間が違い、これに順応出来るようにバッティング動作のタイミングが(結果的に)早まった」と手応えを語った。ドジャースDave Roberts(デーブ・ロバーツ)監督は「筒香嘉智は必ず再生できる。コーチ陣も既に修正ポイントを把握している」と会見で説明、その再生プログラムや努力の甲斐もあって移籍したパイレーツで蘇った。
■2021年シーズンオフ、MLB選手会発表のFA選手リストに載る(11.3)。パーレーツと1年契約、年俸400万ドルで再契約(11.29)。
■2022年5月22日カージナルス戦でメジャー通算100安打目を本塁打で記録した。大差の付いた9回裏(スコア18対0)に先頭打者(第4打席)で野手登板したレゼンド、Yadier Molina(ヤディエル・モリーナ)捕手のフルカウントからの6球目、56.9マイル(96キロ)ファストボールを右翼席に打ち込んだ。
■2022年シーズン途中に腰の筋肉痛で戦線離脱(5.25~7.5)、この間、パイレーツ傘下インディアナポリス(PIT-AAA)で9試合、25打数、11安打、2本塁打、12打点、0盗塁、打率0.440の成績を残しながら調整、満を持してのメジャー復帰も調子は戻らずパイレーツのメジャー選手登録40枠を外れる(8.3)。ウエーバー公示で獲得を申請する球団が現れず自由契約(8.5)。ブルージェイズとマイナーリーグ契約合意(8.15)、メデカルチェックを受けて傘下バファロー(TOR-AAA)に正式登録(8.17)、残りシーズンにメジャー昇格を賭ける。パイレーツ傘下バファロー(TOR-AAA)で29試合、98打数、26安打、5本塁打、18打点、0盗塁、打率0.265の成績でシーズンを終えた。
■2022年MLB公式サイトがシーズンオフにFAになる選手を発表、リストに名前が掲載された(11.6)。
■2023年レンジャーズとマイナーリーグ契約(1.15)、レンジャーズ春季キャンプに招待参加。レンジャーズ春季キャンプ・オープン戦で14試合、30打数、6安打(1本塁打)、6打点、0盗塁、打率0.200とアピール出来ず、マイナーリーグに戻される(3.24)。レンジャーズ傘下ラウンドロック(TEX-AAA)に契約破棄(オプトアウト権行使)を申し出て自由契約(6.22)。ラウンドロックで51試合、169打数、42安打(6本塁打)、33打点、2盗塁、打率0.249の成績を残すも、レンジャーズでは若手選手の成長、選手層(内野手)の厚さからメジャー昇格は厳しい状況だった。
■2023年アメリカ独立リーグ、アトランティック・リーグ所属のフェリーホークス(ニューヨーク州スタテンアイランド)が獲得を正式発表(8.1)、即日のホーム試合ヨーク戦に8番・DHで出場した。スタテンアイランドで12試合、39打数、14安打、7本塁打7、13打点、盗塁0、打率0.359、OPS1.428と猛アピール、メジャー球団のオファーを受けてロスター解除(8.17)。
■2023年ジャイアンツとマイナーリーグ契約(8.21)、傘下リッチモンド(SF-AA)に登録(8.22)。リッチモンドで13試合、45打数、14安打、10打点、4本塁打、盗塁、打率0.311の成績、サクラメント(SF-AAA)に昇格(9.17)、4試合、9打数、2安打、1打点、0本塁打、0盗塁、打率0.222とステッアップもメジャー(ジャイアンツ)昇格は叶わないまま、マイナーリーグのシーズン終了(9.24)。ジャイアンツとマイナーリーグ再契約(12.5)。
■2024年ジャイアンツ春季キャンプに招待参加もオープン戦で5試合、8打数、1安打(0本塁打)、2打点、2四球、0盗塁、打率0.125とアピール出来ず、マイナー・キャンプに送られる(3.13)。ジャイアンツを自由契約(3.21)。
■2024年DeNAと3年契約で合意(4.15)、5年ぶりのNPB復帰が決まる。年俸は1年目('24)、2年目('25)は3億円で3年目('26)は変動制になる。DeNA支配下選手登録(4.19)。

「Tsutsugo Sports Academy/筒香スポーツ・アカデミー」
2019年、橋本市スポーツ推進アドバイザーに就任(1.8)、任期は'19.1.20から'21.3月末。2022年、「子供達が本当の意味で野球を楽しみ成長ができる環境の必要性を感じ自分なりに発信してきました。その思いを実現させるために故郷にスポーツ施設を作ることを決断しました」と橋本市あやの台にある約3万㎡の敷地に天然芝のメイン球場(両翼100m)や屋内練習場などを備えた野球施設を自費(2億円)で建設しているとオンライン会見(1.22)。2023年、監督コーチや親達の都合で常態化する勝利優先の指導スタイル(故障に繋がるエースピッチャー酷使、成長に見合わない筋トレ推奨など)は子供達の将来を見据えていないと危機感が募り、思い描く伸び伸びと育てる少年硬式野球チーム「和歌山橋本Atta boys」を設立、4月から本格始動、シーズン中は「筒香スポーツ・アカデミー」を兄の筒香裕史が代行で運営する。
「NPBデビュー」 2010年10月5日巨人戦(横浜スタジアム)
「NPBデータ」 2010年NPB初安打、初本塁打、初打点(10.7阪神戦)。 2011年NPB初盗塁(10.13阪神戦)。

「野球日本代表」 2015年WBSCプレミア12出場、銅メダル。 2017年WBC出場、銅メダル、1次ラウンドMVP。




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