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『TAZ』 田澤 純一


田澤 純一
(たざわ じゅんいち)

元 ロサンゼルス・エンゼルス。

1986年6月6日生まれ、神奈川県出身。

身長180cm、体重80kg。
右投げ、右打ち。

『NPB履歴』
(NPB未経験)
『MLB履歴』
横浜商科大高、 新日本石油ENEOS。 (アマチュアFA) 2009年〜2016年ボストン・レッドソックス、 2017年〜2018年マイアミ・マーリンズ。 (2018年デトロイト・タイガース) 2018年ロサンゼルス・エンゼルス。 (2019年シカゴ・カブス) (2019年シンシナティ・レッズ)

『MLBタイトル、表彰、記録』
2014年MLB2年連続70試合登板達成(9.19オリオールズ戦)。 2017年MLB5年連続50試合登板達成(9.16ブルワーズ戦)。

「MLBデビュー」
2009年8月7日@ヤンキース戦(ヤンキー・スタジアム)“救援登板(完了)”。

「MLBデータ」
2009年MLB初勝利(8.11タイガース戦)“先発登板”。 2012年MLB初セーブ(4.26ホワイトソックス戦)。 2012年MLB初ホールド(9.4マリナーズ戦)。 2009年MLB初奪三振(8.7ヤンキース戦)。

「MLB通算記録」
2016年MLB通算300試合登板達成(9.15ヤンキース戦)。 2015年MLB通算50ホールド達成(4.24オリオールズ戦)。


[田澤 純一、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
  (未経験)              
NPB通算              
2009 レッドソックス   6  2− 3  25.1/3  21  13 7.46
2010 レッドソックス
2011 レッドソックス   3  0− 0   3.0/0   2   4 6.00
2012 レッドソックス  37  1− 1  44.0/0   7  45 1.43
2013 レッドソックス  71  5− 4  68.1/3  24  72 3.16
2014 レッドソックス  71  4− 3  63.0/0  20  64 2.86
2015 レッドソックス  61  2− 7  58.2/3  27  56 4.14
2016 レッドソックス  53  3− 2  49.2/3  23  54 4.17
2017 マーリンズ  55  3− 5  55.1/3  34  38 5.69
2018 マーリンズ  22  1− 1  20.0/0  20  24 9.00
エンゼルス   9  0− 0   8.0/0   2   4 2.25
シーズン計  31  1− 1  28.0/0  22  28 7.07
MLB通算 388 21−26 395.1/3 181 374 4.12
日米プロ通算 388 21−26 395.1/3 181 374 4.12

<通算ホールド NPB- 、MLB-89>


■2008年都市対抗野球大会で最優秀選手賞にあたる“橋戸賞”。

“田澤ルール”
2008年9月NPBドラフト会議での上位指名が確実視される中でNPB12球団に断りを入れ、直接メジャーリーグ入りを表明した。この事態を受け、プロ野球実行委員会は有望選手のメジャーリーグ流出を歯止めようと、NPBドラフト指名を拒否して直接海外プロ野球でプレーした選手の日本プロ野球でのプレーに、帰国して高校出身者に3年間、大学・社会人出身者に2年間のNPB12球団と契約できないとする制限を課した規定を採択した(10.6)。

■2008年12月レッドソックスと3年契約の総額330万ドルでメジャーリーグ契約。日本プロ野球を未経験での直接メジャーリーグ契約は初、アマチュア出身に契約金180万ドルも破格でMLBドラフト上位指名選手に匹敵、レッドソックスはMLB選手登録40人枠のまま基本的に傘下マイナーリーグ・チームで超有望選手(Top Prospect/トップ・プロスペクト)としての育成をプログラムされた。
■2009年レッドソックス傘下チーム、ポートランド(BOS-AA)所属時にMLBオールスターゲームの一環として開催のマイナーリーグ有望選手が対象のフューチャーズゲーム(Futures Game)出場選手に選出(降雨のため先発登板をチーム指示で回避)。ダブルA、イースタンリーグ・オールスターゲームにファン投票で選出(登板機会なし)。
■2010年4月6日に右肘の腱移植手術(Tommy John Surgery)を受け、シーズンを開幕から30日間の故障者リスト入りのままでリハビリに専念。
■2011年レッドソックス昇格した日の9月13日ブルージェイズ戦に登板、2009年9月4日ホワイトソックス戦以来739日ぶりとなる復帰登板を果たす。シーズン当初にMLB選手登録40人枠を拡げる措置として60日間の故障者リスト入りに移行(3.26)Not on 40-Man Rosterになるも、5月にセーラム(BOS-A-Adv)に合流(5.15)、6月にポートランド(BOS-AA)に昇格(6.27)して40-Man Rosterに戻り、8月にポータケット(BOS-AAA)に昇格(8.8)とステップアップしながら調整登板を重ねて、トリプルAで初勝利(8.17コロンバス戦)も記録。
■2012年9月日23オリオールズ戦での勝利は2009年8月22日ヤンキース戦に勝利して以来1,128日(3年)ぶりとなり、右肘手術の完治祝いとなる。シーズン後半は本来の力強さも回復、球速も156キロ(97マイル)台に戻り、被安打率(H/9)が37x9/44=7.57、制球力と奪三振能力の数値(K/BB)が5/45=9.00とハイレベルな数値、試合の重要な局面を任されても責任を果たせる確かな手応えを掴んだ。
■2013年シーズン開幕を5年目で初めてメジャー出場選手(Active Roster)で迎え、ブルペン入りを果たす。シーズン後半から中継ぎ投手として安定感を増し、タフな局面での起用にも結果が伴い(26ホールド)、毎登板で全力投球(強力打者に真っ向から挑む)する姿勢はベンチの信用を揺るぎないものとした。
■2013年ポストシーズン初勝利(10.19タイガース戦)。ア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)、第6戦の1点を追う7回表2死1、2塁で救援登板、タイガース強打者Miguel Cabrera(ミゲル・カブレラ)を2球で遊撃ゴロに打ち取る。7回裏に味方打線が逆転(スコア2対5)、勝利投手が記録された。
■2013年MLBワールドシリーズに初救援登板(10.23カージナルス戦)。第1戦の8回表2死走者なしで救援登板、カージナルス打者Jon Jay(ジョン・ジェイ)を153キロ(95マイル)の速球で見逃し三振、イニング1/3を締めた。ワールドシリーズ6試合中5試合に救援登板、何れもタフ局面で0勝0敗0セーブ、投球回数2イニング1/3、被安打1、失点0(自責点0)、与四球1(死球0)、、奪三振3、防御率0.00、ホールド2、打者9、投球数38(ストライク21)と完璧な救援でクローザー上原浩治に繋げてワールドシリーズ制覇に貢献。なお、同一年ポストシーズン6ホールド(ALDS2、ALCS2、WS2)を記録は2007年レッドソックス岡島秀樹の4ホールド(ALCS1、WS3))を上回る日本人最多。
■2014年レッドソックスと年俸調停を回避して年俸85万ドル('13)から大幅アップの年俸127万5,000ドルで契約(1.17)。
■2015年レッドソックスと年俸調停を回避して年俸225万ドルで契約更新(1.16)。シーズンオフ、球団がメジャー40人枠登録の選手に対し、来季契約の意思を示す期限(12.2)で契約継続を伝えられる。
■2016年レッドソックスと年俸調停を回避して年俸337万5,000ドルで契約更新(1.20)。
■2016年シーズンオフにFAとなり、マーリンズと2年契約の総額1,200万ドルで契約(12.15)。年俸が1年目('17)500万ドル、2年目'18)700万ドルとなる契約、NPBでデビューから9年目で年俸6億円に届いた投手は見当たらず、當にアメリカンドリーム。
■2017年9月16日ブルワーズ戦でMLB5年連続50試合登板達成。長谷川滋利(マリナーズ)、岡島秀樹(アスレチックス)の4年連続の記録から一歩抜け出した。
■2018年シーズン開幕から調子が不安定で信頼を欠きメジャー選手登録(40-Man Roster)を外される(5.17)。ウエーバー公示を経てFA(5.22)になるも、NPB球団とは“田澤ルール”で2年間は契約が出来ず、アメリカでの移籍先を探す。タイガースとマイナーリーグ契約(6.4)。タイガース傘下トレド(DET-AAA)で7試合、0勝1敗0セーブ、投球回数7イニング2/3、自責点8、奪三振10、防御率9.39と精彩を欠き、自由契約(7.9)。エンゼルスとマイナーリーグ契約(7.13)。
■2018年9月1日メジャー選手の登録枠拡大に伴いエンゼルス傘下ソルトレイク(LAA-AAA)から昇格、翌日のアストロズ戦で救援登板を果たす。
■2019年1月26日カブスとマイナーリーグ契約、メジャー昇格で年俸80万ドル+出来高120万ドルとなる。カブス春季キャンプに招待参加、オープン戦で6試合、投球回数5イニング2/3、被安打2、失点0、与四球0、奪三振9、防御率0.00と結果を残すも、球団側の事情で選手保有権を一旦放棄、自由契約になる(3.23)。カブスとマイナーリーグ再契約(3.26)。カブス傘下、アイオワ(CHC-AAA)で19試合、1勝0敗1セーブ(ホールド5)、投球回数18イニング0/0、自責点8、奪三振17、防御率4.00の成績と今一歩振るわず、自由契約(7.11)。
■2019年8月11日レッズとマイナーリーグ契約(残りシーズンと来期の2年契約)、レッズ傘下チャタヌーガ(CIN-AA)に所属してスタートする。レッズ傘下、ルイビル(CIN-AAA)で2試合、0勝0敗0セーブ(ホールド1)、投球回数3イニング0/0、自責点0、奪三振0、防御率0.00の成績でシーズン終了(9.2)。
■2020年レッズの春季キャンプに招待参加、オープン戦は1試合(2.24レンジャーズ戦)、1イニング0/0、被安打1、失点0、四球0、奪三振1、打者3でスタートを切る。カット選手リストに入り、レッズとのマイナーリーグ契約を解除され、自由契約(3.11)。
■2020年独立リーグのルートインBCリーグ、埼玉武蔵・ヒートベアーズと契約(7.12)。
■2020年9月に“田澤ルール”が撤廃されドラフト指名も期待されたが「2020年プロ野球ドラフト会議」で指名球団は現れなかった(10.26)。

“田澤ルール”の撤廃
2020年9月NPB(日本野球機構)と12球団による「プロ野球実行委員会」がオンラインで開かれ、NPB球団のドラフト指名を拒否して海外プロ野球でプレーした選手とは一定期間契約できないとする、“田澤ルール”を撤廃し、今後同様の規定は作らなと決めた(9.7)。当初から“田澤ルール”は法的な問題も指摘され、規定は明文化を避けたNPB12球団の申し合わせ事項だった。また、日本プロ野球選手会も8月のNPBとの事務折衝で撤廃を求めていた。なお、公正取引委員会は独占禁止法で禁じられている「不公正な取引方法(共同の取引拒絶)」の疑いで調査中、“田澤ルール”が撤廃されて認定審査を終了(11.5)、行政処分は避けられた。

■2020年台湾プロ野球(中華職業棒球大聯盟/CPBL)、味全ドラゴンズと契約(12.26)。
■2021年シーズンCPBL味全ドラゴンズで58試合(全て救援)、4勝4敗30セーブ、7ホールド、投球回数60イニング2/3、被安打67(被本塁打2)、失点26(自責点24)、与四球14(与死球3)、奪三振36、防御率3.56の成績を残した。なお、CPBL初セーブは楽天モンキーズ戦(3.23)。2022年のチーム編成で外国人枠(4人)は他選手で埋まる可能性が高まり、再契約は難しくなった(1.6)。
■2022年メキシコのプロ野球リーグ、メキシカンリーグ(スペイン語でLiga Mexicana de Beisbol/LMB)の北地区チーム、デゥランゴ・ジェネラレスと契約(5.4)。メキシカンリーグはMLB機構とは別の独立したリーグ組織(16チーム)で実力はMiLB-AAAクラスとの評価を受けている。LMB初セーブをレオン・ブラボーズ戦(5.14)で記録、期待されたが既に36歳、球速も90マイル(145キロ)が精一杯で成績は13試合、2勝1敗3セーブ、投球回数12イニング2/3、被安打24(被本塁打3)、失点21(自責点17)、与四球4(与死球1)、奪三振11、防御率12.08で救援投手の失点率(RA9)14.92は厳しい数字、2ヶ月足らずの登板(5.13〜6.21)でカットされた。日本の社会人野球チーム、ENEOS野球部に復帰が決まる(9.7)。
「NPBデビュー」 未経験。
「NPBデータ」 なし。



 


高橋 尚成


高橋 尚成
(たかはし ひさのり)

元 シカゴ・カブス。

1975年4月2日生まれ、東京都出身。

身長177cm、体重78kg。
左投げ、左打ち。

『NPB履歴』
修徳高、 駒沢大、 東芝。 (1999年ドラフト1巡目) 2000年〜2009年読売・ジャイアンツ、 2014年〜2015年横浜DeNA・ベイスターズ。
『MLB履歴』
(FA権行使) 2010年ニューヨーク・メッツ、 2011年〜2012年ロサンゼルス・エンゼルス、 2012年ピッバーグ・パイレーツ、 2013年シカゴ・カブス。 (2013年コロラド・ロッキーズ)

『NPBタイトル、表彰、記録』
2007年セ・リーグ最優秀防御率。 2007年セ・リーグ最優秀勝率。

「MLBデビュー」
2010年4月7日マーリンズ戦(シティ・フィールド)“救援登板(中継ぎ)”。

「MLBデータ」
2010年MLB初勝利(4.23ブレーブス戦)“中継ぎ登板”。 2010年MLB初セーブ(8.16アストロズ戦)。 2010年MLB初ホールド(4.9ナショナルズ戦)。 2010年MLB初奪三振(4.9ナショナルズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2007年NPB通算1,000投球回達成(9.9阪神戦)。 2012年NPB-MLB通算1,500投球回達成(6.11ドジャース戦)。 2009年NPB通算1,000奪三振達成(8.16阪神戦)。


[高橋 尚成、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2000 読売  24  9− 6  0  135.2/3  48  102 3.18
2001 読売  30  9− 9  0  134.2/3  59   99 3.94
2002 読売  24 10− 4  0  163.1/3  56  145 3.09
2003 読売  13  4− 4  0   86.2/3  37   78 3.84
2004 読売  16  5−10  0   91.0/0  55   61 5.44
2005 読売  27  8−12  0  163.0/0  81  135 4.47
2006 読売  35  2− 6 15   62.0/0  34   51 4.94
2007 読売  28 14− 4  0  186.2/3  57  141 2.75
2008 読売  23  8− 5  0  122.0/0  56   94 4.13
2009 読売  25 10− 6  0  144.0/0  47  126 2.94
2014 DeNA  10  0− 6  0   51.0/0  30   33 5.29
2015 DeNA   6  0− 1  0    8.1/3   8    4 8.64
NPB通算 261 79−73 15 1,348.1/3 568 1,069 3.79
2010 メッツ  53 10− 6  8   122.0/0  49   114 3.61
2011 エンゼルス  61  4− 3  2    68.0/0  26    52 3.44
2012 エンゼルス  42  0− 3  0    42.0/0  23    41 4.93
パイレーツ   9  0− 0  0     8.1/3   8    11 8.64
シーズン計  51  0− 3  0    50.1/3  31    52 5.54
 2013 カブス   3  0− 0  0     3.0/0   2     3 6.00
MLB通算 168 14−12 10   243.1/3 108   221 3.99
日米プロ通算 429 93−85 25 1,591.2/3 676 1,290 3.82

<通算ホールド NPB-5、MLB-14> <シーズン中途移籍 '12.8.24〜パイレーツ>


■2009年シーズンオフにFA権を行使、2010年2月メッツとマイナーリーグ契約、メジャー昇格で年俸100万ドル+出来高(200万ドル)のスプリット契約。
■2010年メッツの春季キャンプに招待選手として参加、オープン戦6試合、2勝0敗1セーブ、13イニング0/0、自責点4、奪三振14、防御率2.77と結果を出し開幕メジャー選手登録(4.4)。
■2010年シーズンオフ、エンゼルスと2年契約の総額800万ドルでメジャーリーグ契約(12.2)。
■2010年4月24日ドジャース戦(@ドジャー・スタジアム)で6度目の日本人先発投手対決が実現した。高橋尚成は投球回数7イニング0/0、被安打3、被本塁打1、失点2(自責点2)、与四球2(与死球0)、奪三振5、打者25、投球数105(ストライク67)と好投、黒田博樹は投球回数8イニング0/0、被安打5、被本塁打0、失点0、与四球1(与死球0)、奪三振4、打者28、投球数112(ストライク69)、敬遠与四球1と投手戦、試合はドジャースが勝利して黒田博樹に軍配(スコア0対2)。
■2012年シーズン後半にキャリアで初めてエンゼルス傘下チームのソルトレーク(LAA-AAA)降格(8.19)を経験、ウエーバー公示を経てブルペン補強のパイレーツに移籍(8.24)。
■2012年シーズンオフ、カブスとマイナーリーグ契約(12.27)、2013年のカブス春季キャンプに招待選手(Non-Roster Invitees)で参加。
■2013年チームの貴重な左腕と期待され開幕メジャー昇格(3.28)を果たすも3試合登板で戦力外通告(4.16)。カブスとマイナーリーグ契約を結び直し(4.18)傘下チームのアイオワ(CHC-AAA)から再昇格を目指す。ロッキーズ傘下チームのコロラドスプリングス(COL-AAA)にトレード移籍(6.22)もロッキーズに昇格は果たせずマイナーリーグでシーズン終了(8.29)。成績はアイオワ(CHC-AAA)で20試合、1勝0敗0セーブ、投球回数27イニング1/3、自責点6、奪三振25、防御率1.95、移籍したコロラドスプリングス(COL-AAA)で18試合、1勝1敗0セーブ、投球回数25イニング2/3、自責点19、奪三振36、防御率6.66。
■2013年シーズンオフ、DeNAと2年契約でNPBに復帰(12.25)。
「NPBデビュー」 2000年4月6日@中日戦(ナゴヤドーム)。
「NPBデータ」 2000年NPB初勝利(4.6中日戦)。 2006年NPB初セーブ(7.16ヤクルト戦)。 2000年NPB初奪三振(4.6中日戦)。



 


『IGGY』 五十嵐 亮太


五十嵐 亮太
(いがらし りょうた)

元 ニューヨーク・ヤンキース。


1979年5月28日生まれ、千葉県出身。

身長178cm、体重86kg。
右投げ、右打ち。

『NPB履歴』
敬愛学園高。 (1997年ドラフト2巡目) 1999年〜2006年、2008年〜2009年ヤクルト・スワローズ(’06〜東京ヤクルト・スワローズ)、 2013年〜2018年福岡ソフトバンク・ホークス、 2019年〜2020年東京ヤクルト・スワローズ。
『MLB履歴』
(FA権行使) 2010年〜2011年ニューヨーク・メッツ、 (2012年ピッツバーグ・パイレーツ) 2012年トロント・ブルージェイズ、 2012年ニューヨーク・ヤンキース。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2004年セ・リーグ最優秀救援。 2014年パ・リーグ最多ホールド。 2019年デビューから連続救援登板800試合達成(5.28広島戦)。 2019年先発登板0投手で通算65勝利達成(4.30DeNA戦)。

「MLBデビュー」
2010年4月8日マーリンズ戦(シティ・フィールド)“救援登板(中継ぎ)”。

「MLBデータ」
2010年MLB初勝利(10.2ナショナルズ戦)“中継ぎ登板”。 2010年MLB初ホールド(4.10カブス戦)。 2010年MLB初奪三振(4.10ナショナルズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2009年NPB通算500試合登板達成(8.29中日戦)。 2014年NPB通算600試合登板達成(8.3日本ハム戦)。 2016年NPB通算700試合登板達成(8.28ロッテ戦)。 2019年NPB通算800試合登板達成(5.28広島戦)。 2019年NPB-MLB通算900試合登板達成(8.8阪神戦)。 2013年NPB先発登板0投手で通算50勝利達成(9.28西武戦)。 2014年NPB-MLB通算100ホールド達成(8.14楽天戦)。 2014年NPB通算100ホールド達成(8.28日本ハム戦)。 2016年NPB-MLB通算150ホールド達成(8.31西武戦)。 2017年NPB通算150ホールド達成(5.16オリックス戦)。


[五十嵐 亮太、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
1999 ヤクルト  36  6− 4  1  47.2/3  26  59  4.91
2000 ヤクルト  56 11− 4  1  75.1/3  26  90  3.11
2001 ヤクルト  41  2− 3  0  41.2/3  12  51  2.59
2002 ヤクルト  64  8− 2  4  78.0/0  18  97  2.08
2003 ヤクルト  66  5− 5  0  74.0/0  32  83  3.89
2004 ヤクルト  66  5− 3 37  74.1/3  22  86  2.66
2005 ヤクルト  49  3− 2  4  56.2/3  22  60  3.49
2006 ヤクルト  29  1− 2  1  25.0/0  17  18  6.12
2008 ヤクルト  44  3− 2  3  43.2/3  12  42  2.47
2009 ヤクルト  56  3− 2  3  53.2/3  19  44  3.19
2013 ソフトバンク  51  3− 3 12  53.1/3  15  58  2.53
2014 ソフトバンク  63  1− 3  2  59.1/3  10  71  1.52
2015 ソフトバンク  54  3− 1  2  52.0/0   8  59  1.38
2016 ソフトバンク  33  0− 1  0  27.1/3  11  27  3.62
2017 ソフトバンク  46  6− 0  0  41.2/3   8  28  1.73
2018 ソフトバンク  23  0− 1  0  20.0/0  10  14  4.50
2019 ヤクルト  45  5− 1  0  42.1/3  14  33  2.98
2020 ヤクルト   1  0− 0  0   0.1/3   0   0  0.00
NPB通算 823 65−39 70 866.1/3 282 920  2.93
2010 メッツ  34  1− 1  0  30.1/3  24  25  7.12
2011 メッツ  45  4− 1  0  38.2/3  20  42  4.66
2012 ブルージェイズ    2  0− 0  0   1.0/0   4   2 36.00
ヤンキース    2  0− 0  0   3.0/0   4   3 12.00
シーズン計    4  0− 0  0   4.0/0   8   5 18.00
MLB通算  83  5− 2  0  73.0/0  52  72  6.41
日米プロ通算 906 70−41 70 939.1/3 334 992  3.20

<通算ホールド NPB-163、MLB-4> <シーズン中途移籍 '12.5.29〜ヤンキース>


 

NPB-MLB(日米プロ)
通算900試合登板達成
('19.8.8 阪神戦)


NPBデビューから
連続救援登板800試合達成
('19.5.28 広島戦)
■1998年ルーキーイヤー、イースタン・リーグで参考記録ながら完全試合(9.26ロッテ戦)、6回裏が終わった時点で降雨コールドゲーム(スコア1対0)、試合は成立してヤクルトのイースタン・リーグ優勝が決まる。その年、宜野湾市でのファーム日本選手権(10.10阪神戦)で勝利投手(スコア4対1)になる活躍でMVPに選出、ヤクルト高卒ルーキーでは初の快挙。
■2006年5月2日NPB広島戦で1球勝利投手を記録。同点(スコア1対1)の9回表2死走者1、3塁で救援登板、打者の新井貴浩を1球目で1塁ファールフライに仕留めた。その裏に古田敦也(兼任監督)のサヨナラヒットで勝利投手となる。
■2006年シーズン終盤、試合後の検査で右肘靱帯断裂が分かり(9.18)、オフにトミー・ジョン手術を受ける。2007年シーズンの復帰は諦めて、リハビリに専念する。
■2009年シーズンオフにFA権を行使、12月メッツと2年契約の総額300万ドル+出来高(50万ドル)でメジャーリーグ契約。
■2011年1月3日メッツが2投手を獲得したのに伴いMLB選手登録40人枠(40-Man Roster)から外され事実上の戦力外、契約最終シーズンをメッツ傘下チーム、バファロー(NYM-AAA)でスタートし4月11日にメッツに昇格。
■2011年9月4日ナショナルズ戦で僅か2球の省エネ勝利。3対2と1点差を追う5回裏2死満塁で救援、Chris Marrero(クリス・マレーロ)を2球でショートフライに仕留め、直後の6回表にチームが逆転して勝利投手。日本人投手では1999年長谷川滋利がエンゼルス所属時にロイヤルズ戦(4.23)で記録して以来12年ぶりの省エネ勝利。
■2011年シーズンオフにパイレーツとマイナーリーグ契約(12.14)。
■2012年パイレーツ春季キャンプに招待選手として参加、メジャーリーグ契約見送りを通告されブルージェイズにトレード移籍(3.30)。ブルージェイズ傘下チーム、ラスベガス(TOR-AAA)でシーズンイン、手にしたメジャーリーグ昇格(5.25)も結果が残せず戦力外通告(5.27)。ウエーバー公示を受け、ヤンキースがブルージェイズとの契約を引き継ぎMLB選手40人枠に登録(5.29)、即座にヤンキース傘下チーム、スクラントン/WB(NYY-AAA)に送られた。6月7日ヤンキースに昇格も一時的なものでスクラントン/WB(NYY-AAA)との往復、メジャーリーグの9月ベンチ枠(Active Roster)拡大前の登録選手整理でMLB選手40人枠を外され(8.17)ヤンキース再昇格の可能性は消滅。10月スクラントン/WB(NYY-AAA)を自由契約(10.8)。11月NPBソフトバンクと3年契約(11.16)で日本プロ球界に復帰。
■2014年8月7日NPB西武戦でデビューから連続救援登板601試合として藤田宗一(ソフトバンク)のNPB記録(600試合)を更新。なお、MLBでの83試合も全て救援登板でキャリアで先発登板は1度もない。
■2014年9月25日NPB楽天戦で1イニング4押出し与四球を記録(5与四球)。記録は繁里栄('38名古屋)、亀田忠('39イーグルス)、溝部武夫('47阪急)、田村満('54高橋ユニオン)に次いで史上5人目のワーストタイ。味方2点リード(スコア4対6)の7回表1死1、2塁で救援登板、いきなり与四球(アンドリュー・ジョーンズ)で満塁、2連続押出し与四球(嶋基宏、桝田慎太郎)で同点、松井稼頭央は三振も2連続押出し与四球(岩崎達郎、西田哲朗)で逆に2点ビハインド(スコア8対6)、満塁で降板のピンチは岡島秀樹に切り抜けて貰うが救援失敗で敗投手となる。
■2014年パ・リーグ最多44ホールドを記録も45ホールドポイント(1勝、44ホールド)、佐藤達也(オリックス)の48ホールドポイント(6勝、42ホールド)に及ばず、パ・リーグ最優秀中継ぎのタイトルを逃す。
■2017年7月11日NPB楽天戦で7回表の同点(スコア4対4)にされた2死2、3塁で救援登板、4番打者Zelous Wheeler(ゼラス・ウィラー)に2球投げたところで左太腿の異常を訴え降板した。福岡市内の病院でMRI検査の結果、左半腱半膜様筋の損傷で全治8〜12週間と診断された。1軍選手登録され復帰(9.8)。
■2018年シーズンは腰痛(椎間板ヘルニア)の治療で開幕1軍選手登録を外れる。不本意なシーズンでオフには戦力外通告(11.4)を受け、ソフトバンクを自由契約(12.2)。ヤクルトと契約基本合意(12.26)。
■2019年4月30日DeNA戦で先発登板0投手でNPB通算65勝利を記録。NPB先発0投手の勝利数ランキングは2位が木塚敦志(横浜)35勝、3位が篠原貴行(DeNA)33勝、4位が宮西尚生(日本ハム)32勝、5位が武田久(日本ハム)31勝となり、追従を許さない快記録。
■2020年シーズン前の沖縄キャンプで下半身に違和感を訴え別メニュー(2.2)、新型コロナウイルス感染の影響でレギュラーシーズン開幕(6.19)が大幅に遅れるも、2軍(イースタン・リーグ)調整となる。2020年シーズン限りでの引退を表明(10.12)。2軍(イースタンリーグ)での成績は23試合、1勝0敗1セーブ、投球回数22イニング2/3、自責点13、奪三振13、防御率5.16。ヤクルト球団は引退試合(10.25中日戦)を用意、NPB規約の「引退選手・特例登録」を適用して当日限りの1軍登録した。引退試合は8回表4番手でホーム神宮のマウンドに救援登板、中日(7番・ライト)M・シエラ(Moises Sierra)を1球(143キロ/ストレート)でサードゴロに仕留め交代、キャリアを終えた。
■2020年、キャリア記録でプロデビューから先発登板が1度もなしで900試合以上連続救援登板したのはMLBでもJohn Franco(ジョン・フランコ/アストロズ)1,119試合、Kenton Tekulve(ケント・テカルプ/レッズ)1,050試合、Trevor Hoffman(トレバー・ホフマン/ブルワーズ)1,035試合、Fernando Rodney(フェルナンド・ロドニー/ナショナルズ)951試合、Francisco Rodriguez(フランシスコ・ロドリゲス/タイガース)948試合の5投手、彼の日米プロ通算905試合(NPB822試合+MLB83試合)の記録は豪腕投手“ロケットボーイ”の勲章。なお、NPBでは岩瀬仁紀(中日)1,002試合の内、先発登板を1試合('00.10.8広島戦)している。


先発登板の経験
プロ野球のキャリア(23シーズン/'98〜'20)で先発登板の経験はアメリカ・マイナーリーグのメッツ傘下セントルーシー・メッツ(NYM-A/Adv)で2試合('10)、メキシコ・ウインターリーグのトマテロス・デ・クリアカンで5試合('16)、日本プロ野球のヤクルト2軍で13試合('98/9試合、'99/4試合)あるが、いずれも、トップリーグ以外の記録なので対象から外される。
「NPBデビュー」 1999年4月20日中日戦(明治神宮野球場)。
「NPBデータ」 1999年NPB初勝利(5.27横浜戦)。 1999年NPB初セーブ(10.3広島戦)。 2005年NPB初ホールド(5.21オリックス戦)。 1999年NPB初奪三振(4.20中日戦)。



 


西岡 剛


西岡 剛
(にしおか つよし)

元 ミネソタ・ツインズ。

1984年7月27日生まれ、大阪府出身。

身長182cm、体重80kg。
右投げ、両打ち。

『NPB履歴』
大阪桐蔭高。 (2002年ドラフト1巡目) 2003年〜2010年千葉ロッテ・マリーンズ、 2013年〜2018年阪神・タイガース。
『MLB履歴』
(ポスティング制度) 2011年〜2012年ミネソタ・ツインズ。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2010年パ・リーグ首位打者。 2005年、2006年パ・リーグ盗塁王。

「MLBデビュー」
2011年4月1日@ブルージェイズ戦(ロジャーズ・センター)“先発出場(2番・セカンド)”。

「MLBデータ」
2011年MLB初安打(4.1ブルージェイズ戦)。 2011年MLB初打点(4.3ブルージェイズ戦)。 2011年MLB初盗塁(4.2ブルージェイズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2013年NPB-MLB通算1,000試合出場達成(9.25DeNA戦)。 2015年NPB通算1,000試合出場達成(5.14ヤクルト戦)。 2013年NPB-MLB通算1,000安打達成(5.4ヤクルト戦)。 2013年NPB通算1,000安打達成(7.16巨人戦)。


 [西岡 剛、通算成績]

年 度 所 属 試 合 打 数 安 打 本塁打 打 点 盗 塁 打 率
2003 ロッテ    7    9    3  0   1   0 0.333
2004 ロッテ   63  212   54  6  35   8 0.255
2005 ロッテ  122  447  120  4  48  41 0.268
2006 ロッテ  115  426  120  4  27  33 0.282
2007 ロッテ  130  494  148  3  40  27 0.300
2008 ロッテ  116  473  142 13  49  18 0.300
2009 ロッテ  120  454  118 14  41  26 0.260
2010 ロッテ  144  596  206 11  59  22 0.348
2013 阪神  122  497  144  4  44  11 0.290
2014 阪神   24   38    9  0   4   0 0.237
2015 阪神   50  172   45  2  14   1 0.262
2016 阪神   55  190   56  0  15   6 0.295
2017 阪神   32   92   21  0   5   3 0.228
2018 阪神   25   40    5  0   1   0 0.125
NPB通算 1,125 4,140 1,191 61 383 196 0.288
2011 ツインズ   68   221   50  0  19   2 0.226
2012 ツインズ    3    12    0  0   1   0 0.000
MLB通算   71   233   50  0  20   2 0.215
日米プロ通算 1,196 4,373 1,241 61 403 198 0.284

<外野手補殺 NPB-0、MLB- >


■2010年9月25日NPBオリックス戦でシーズン200安打達成、スイッチヒッターではNPB初の快挙。
■2010年11月ポスティング制度でツインズが530万ドルで落札、3年契約(1年延長オプション付)で総額900万ドルのメジャーリーグ契約。
■2011年4月7日ヤンキース戦で7回裏、2塁守備の際に1塁走者Nick Swisher(ニック・スウィシャー)の併殺阻止のスライディングを受け交錯、左脚下腿部の腓骨を骨折、開幕デビューから6試合目の大怪我。6月16日ホワイトソックス戦は悪夢から70日ぶりのツインズの本拠地ターゲット・フィールドでのデビュー戦になるも先発3番ショートで復帰を果たす。
■2012年ツインズ春季キャンプでの不調が響き、ツインズ傘下チームのロチェスター(MIN-AAA)でシーズンスタートとなる。ロチェスター(MIN-AAA)で84試合プレイを地道に重ねてツインズから朗報のコールアップ(8.5)。8月6日インディアンス戦に先発7番セカンドで出場、2回表打者1巡(13打者、10得点)のビッグイニング局面でファーストゴロ、セカンドゴロと1イニング2打席ともアウトになるなど波に乗れず、5タコ、2失策と散々な昇格初戦。ツインズでのアピール機会も精彩を欠きマイナーリーグ降格(8.13)。8月20日にMLB選手40人枠を外されシーズン中の昇格は消滅、ツインズ傘下チームのロチェスター(MIN-AAA)でのプレイとなる。契約を1年残すも9月28日ツインズに申し出て自由契約になる。なお、契約の3年目の年俸300万ドルの支払解消はNPB復帰も視野に交渉のハードルを下げる決断。11月NPB阪神と2年契約(11.19)で日本プロ球界に復帰。
■2014年3月30日NPB巨人戦でセカンド守備中、2回表2死1、2塁で大竹寛のセカンド後方の飛球を追ったライト守備の福留孝介と激しく交錯、鼻骨と左右第1肋骨骨折、左肩鎖関節脱臼の大怪我を負う。89日ぶりに1軍復帰(6.27)も調子を取り戻せぬままに背中の張りで離脱(7.23)。再び1軍復帰(9.11)も悔の残るシーズンとなる。
■2014年NPB日本シリーズ(ソフトバンク戦)の第5戦で守備妨害が絡む併殺打が記録された。1点を追う(スコア0対1)9回表1死満塁の打席で抑え投手(Dennis Sarfate/デニス・サファテ)をカウント3-1から打って出るも1塁手正面のゴロ、1塁手(明石健志)のバックホームで3塁走者(上本博紀)は本塁封殺、併殺(3-2-3)を狙う捕手(細川亨)からの1塁送球が打者走者(西岡剛)に当たり1塁手が捕球できない間、2塁走者(Mauro Gomez/マウロ・ゴメス)が同点の生還を試みるも、球審(白井一行)は「打者が1塁走塁の際、走塁後半もファールラインの内側を走路とした守備妨害」として打者走者にアウト判定、この時点(記録上は1塁併殺打)で試合はゲームセットとなり、マウロ・ゴメスの同点の生還は認められず、NPB日本シリーズも1勝4敗で終わる。
■2015年DeNA戦で送球の際(3回裏)に右肘を痛め(5.22)、精密検査で右肘内側側副靭帯損傷と診断される(5.25)。シーズン終盤に1軍復帰を果たす(9.25)。
■2016年シーズン開幕早々に左太腿裏を痛め1軍登録抹消(4.24)、楽天戦(6.2)で復帰、内野守備の身体負担を考慮して日本ハム戦(6.13)でキャリア初の外野守備に就いた(2番セカンドでスタメン、7回にレフト、8回にセンター)。巨人戦(7.20)の1点を追う2回裏2死3塁で左翼線に同点タイムリーも、走塁中に1塁手前で転び(1塁には到達)左足アキレス腱を断裂、シーズン中の復帰は絶望となる。
■2017年7月17日広島戦に1番ファーストでスタメン出場、362日ぶりに1軍復帰した。初のファースト守備も無難にこなし、5回裏には野村祐輔(広島)からセンター前に安打して復活をアピールした。
■2019年9月12日(野球独立リーグ)ルートインBCリーグ、栃木・ゴールデンブレーブスと契約。その後、NPB復帰を目指して挑戦(12球団合同トライアウトなど)を重ねるもオファーは届かず。3年目、再々契約('21.4.1)。
■2021年(野球独立リーグ)ヤマエ久野九州アジアリーグ、福岡北九州・フェニックスと選手兼監督で契約(11.17)。
「NPBデビュー」 2003年6月23日@西武戦(西武ドーム)。
「NPBデータ」 2003年NPB初安打(6.28オリックス戦)。 2004年NPB初本塁打(6.27西武戦)。 2003年NPB初打点(7.1日本ハム戦)。 2004年初盗塁(6.27西武戦)。

「野球日本代表」 2008年北京・オリンピック出場、4位。 2006年WBC出場、優勝。 2006年WBC日本代表チームに紫綬褒章。



 


建山 義紀


建山 義紀
(たてやま よしのり)

元 テキサス・レンジャーズ。

1975年12月26日生まれ、大阪府出身。

身長178cm、体重75kg。
右投げ、右打ち。

『NPB履歴』
東海大仰星高、 甲賀総合科学専門学校、 松下電器。 (1998年ドラフト2巡目) 1999年〜2010年日本ハム・ファイターズ(’04〜北海道日本ハム・ファイターズ)、 2014年阪神・タイガース。
『MLB履歴』
(FA権行使) 2011年〜2012年テキサス・レンジャーズ。 (2013年テキサス・レンジャーズ) (2013年〜2014年ニューヨーク・ヤンキース)

『NPBタイトル、表彰、記録』
2004年パ・リーグ最優秀中継ぎ。

「MLBデビュー」
2011年5月24日ホワイトソックス戦(レンジャーズ・ボールパーク)“救援登板(中継ぎ)”。

「MLBデータ」
2011年MLB初勝利(6.21アストロズ戦)“中継ぎ登板(延長戦)”。 2011年MLB初セーブ(5.28ロイヤルズ戦)。 2011年MLB初ホールド(6.17ブレーブス戦)。 2011年MLB初奪三振(5.24ホワイトソックス戦)。


[建山 義紀、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
1999 日本ハム  22  6− 5  0 106.0/0  34  62  2.89
2000 日本ハム  28  6− 8  0  89.1/3  55  55  5.54
2001 日本ハム  10  1− 0  0  14.1/3  17   9 10.67
2002 日本ハム  45  3− 2  4  59.0/0  15  41  2.29
2003 日本ハム  32  2− 1 15  37.1/3   9  31  2.17
2004 日本ハム  41  1− 3  0  46.1/3  12  39  2.33
2005 日本ハム  45  4− 6  2  51.1/3  21  35  3.68
2006 日本ハム  46  3− 3  0  47.0/0  16  30  3.06
2007 日本ハム   7  2− 4  0  41.0/0  19  31  4.17
2008 日本ハム  58  1− 2  2  67.1/3  23  53  3.07
2009 日本ハム  46  5− 7  0  47.2/3  20  43  3.78
2010 日本ハム  58  1− 2  4  55.0/0  11  59  1.80
2014 阪神   8  0− 0  0   7.1/3   3   3  3.68
NPB通算 446 35−43 27 669.0/0 255 491  3.43
2011 レンジャーズ  39  2− 0  1  44.0/0  22  43  4.50
2012 レンジャーズ  14  1− 0  0  17.0/0  17  18  9.00
MLB通算  53  3− 0  1  61.0/0  39  61  5.75
日米プロ通算 499 38−43 28 730.0/0 294 552  3.62

<通算ホールド NPB-84、MLB-4>


■2010年シーズンオフにFA権行使、11月にレンジャーズと1年契約(1年毎、2年間延長オプション付)の年俸80万ドルでメジャーリーグ契約、マイナーリーグ降格の場合は年俸20万ドル、最低保障額7万5,000ドルのスプリット契約。なお、レンジャーズの選択権行使で年俸は2年目100万ドル、3年目120万ドル。
■2011年5月23日春季オープン戦で出遅れてラウンドロック(TEX-AAA)でシーズンインとなるも、レンジャーズに昇格。
■2011年9月3日レッドソックス戦に4回裏1死1塁で救援、1/3イニングをワイルドピッチ、2敬遠四球、タイムリーヒットと投球が定まらずCarl Crowford(カール・クロフォード)にグランドスラムを被弾して降板、次戦の9月10日アスレチックス戦に6回表2死満塁で救援、いきなりScott Sizemore(スコット・サイズモア)にグランドスラムを被弾、2者連続(2戦)でグランドスラムを被弾すのはレンジャーズ球団史上初、1998年マリナーズのGrey McCarthy(グレイ・マッカーシー/マリナーズ)が記録して以来13年ぶりの珍事。
■2012年9月9日レイズ戦に8回裏無死1塁で救援、Jose Molina(ホセ・モリーナ)を初球シンカーでサードゴロ併殺、B.J. Upton(BJ・アプトン)も初球シンカーでサードゴロに仕留めて僅か2球で3アウトを記録。
■2012年シーズンオフ、レンジャーズが3年目の契約延長オプションを行使しないと通告、自由契約(10.30)。レンジャーズとマイナーリーグ契約(メジャーリーグ昇格で年俸100万ドルのスプリット契約)で再契約(12.20)。
■2013年のレンジャーズ春季キャンプに招待選手(Non-Roster Invitees)で参加もメジャー昇格ならず(3.19)。レンジャーズは契約を一旦解除(3.21)、内容を見直しマイナーリーグ再契約(3.23)。レンジャーズ傘下チーム、ラウンドロック(TEX-AAA)で23試合、0勝1敗1セーブ、投球回数34インイング0/0、自責点16、奪三振44、防御率4.24の成績を残し、ヤンキース傘下チーム、スクラントン/WB(NYY-AAA)にトレード移籍(6.21)。スクラントン(NYY-AAA)で21試合、2勝2敗1セーブ、投球回数42イニング1/3、自責点8、奪三振42、防御率1.70の成績もメジャー昇格は叶わずシーズン終了(8.31)。
■2014年ヤンキースとマイナーリーグ再契約(1.8)。ヤンキース春季キャンプに招待参加、昨季で引退のMariano Rivera(マリアノ・リベラ)を称えて彼の故郷パナマで行うマーリンズとのオープン戦(3.15〜3.16)の参加メンバーに選ばれるなど期待されるもメジャー昇格ならず(3.27)。スクラントン(NYY-AAA)で9試合、0勝1敗0セーブ、投球回数13イニング1/3、自責点9、奪三振17、防御率6.08の成績で自由契約(5.10)。阪神と残りシーズン契約、NPB復帰(6.25)。
■2021年東京オリンピックの野球日本代表チーム「侍ジャパン」の投手コーチとして稲葉篤紀(監督)をサポート(7.28〜8/7)、野球がオリンピック正式競技に採用されて初の金メダル獲得に貢献した。
■2022年シーズンオフ、日本ハムの1軍投手コーチに就任(11.1)。
「NPBデビュー」 1999年5月3日ロッテ戦(東京ドーム)。
「NPBデータ」 1999年NPB初勝利(7.21西武戦)。 2002年NPB初セーブ(7.31西武戦)。 2005年NPB初ホールド(4.26ソフトバンク戦)。 1999年NPB初奪三振(5.3ロッテ戦)。



 


『NINJA』 『NORI』 青木 宣親


青木 宣親
(あおき のりちか)

元 ニューヨーク・メッツ。

1982年1月5日生まれ、宮崎県出身。

身長175cm、体重80kg。
右投げ、左打ち。

『NPB履歴』
日向高、 早稲田大。 (2003年ドラフト4巡目) 2004年〜2011年ヤクルト・スワローズ(’06〜東京ヤクルト・スワローズ)、 2018年〜2024年東京ヤクルト・スワローズ。
『MLB履歴』
(ポスティング制度) 2012年〜2013年ミルウォーキー・ブルワーズ、 2014年カンサスシティー・ロイヤルズ、 2015年サンフランシスコ・ジャイアンツ、 2016年シアトル・マリナーズ、 2017年ヒューストン・アストロズ、 2017年トロント・ブルージェイズ、 2017年ニューヨーク・メッツ。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2005年、2007年、2010年セ・リーグ首位打者。 2006年セ・リーグ盗塁王。 2007年、2009年セ・リーグ最高出塁率。 2005年セ・リーグ新人王。 2005年セ・リーグ会長特別賞。 2024年セ・リーグ連盟特別表彰/功労賞。 2019年NPB通算1,500安打達成(5.22阪神戦)。

「MLBデビュー」
2012年4月6日カージナルス戦(ミラー・パーク)“途中出場(代打HP)”。

「MLBデータ」
2012年MLB初安打(4.8カージナルス戦)。 2012年MLB初打点(4.17ドジャース戦)。 2012年MLB初本塁打(4.20ロッキーズ戦)“ランニング本塁打”。 2014年MLB初満塁本塁打(8.5ダイヤモンドバックス戦)。 2012年MLB初盗塁(5.23ジャイアンツ戦)。 2012年MLB初外野手補殺(6.7ツインズ戦)。 2017年MLB初登板(6.30ヤンキース戦)。

「MLB通算記録」
2015年MLB通算500安打達成(5.15レッズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2012年NPB-MLB通算1,000試合出場達成(4.25アストロズ戦)。 2018年NPB通算1,000試合出場達成(4.17広島戦)。 2015年NPB-MLB通算1,500試合出場達成(8.7カブス戦)。 2022年NPB通算1,500試合出場達成(4.30DeNA戦)。 2019年NPB-MLB通算2,000試合出場達成(9.16広島戦)。 2010年NPB通算1,000安打達成(7.4中日戦)。 2013年NPB-MLB通算1,500安打達成(6.5アスレチックス戦)。 2019年NPB通算1,500安打達成(5.22阪神戦)。 2017年NPB-MLB通算2,000安打達成(6.11エンゼルス戦)。 2021年NPB-MLB通算2,500安打達成(5.26日本ハム戦)。 2023年NPB通算1,000得点達成(7.28DeNA戦)。 2020年NPB-MLB通算150本塁打達成(8.16DeNA戦)。 2013年NPB-MLB通算200盗塁達成(5.13パイレーツ戦)。 2016年NPB-MLB通算250盗塁達成(8.5エンゼルス戦)。 2020年NPB-MLB通算100外野手捕殺達成(9.26阪神戦)。


 [青木 宣親、通算成績]

年 度 所 属 試 合 打 数 安 打 本塁打 打 点 盗 塁 打 率
2004 ヤクルト   10   15    3   0   0   1 0.200
2005 ヤクルト  144  588  202   3  28  29 0.344
2006 ヤクルト  146  599  192  13  62  41 0.321
2007 ヤクルト  143  557  193  20  58  17 0.346
2008 ヤクルト  112  444  154  14  64  31 0.347
2009 ヤクルト  142  531  161  16  66  18 0.303
2010 ヤクルト  144  583  209  14  63  19 0.358
2011 ヤクルト  144  583  170   4  44   8 0.292
2018 ヤクルト  127  495  162  10  67   3 0.327
2019 ヤクルト  134  489  145  16  58   1 0.297
2020 ヤクルト  107  357  113  18  51   2 0.317
2021 ヤクルト  122  446  115   9  56   0 0.258
2022 ヤクルト   81  222   55   5  22   3 0.248
2023 ヤクルト   96  217   55   3  19   2 0.253
2024 ヤクルト   72  118   27   0   9   2 0.229
NPB通算 1,724 6,244 1,956 145 667 177 0.313
2012 ブルワーズ  151  520  150  10  50  30 0.288
2013 ブルワーズ  155  597  171   8  37  20 0.286
2014 ロイヤルズ  132  491  140   1  43  17 0.285
2015 ジャイアンツ   93  355  102   5  26  14 0.287
2016 マリナーズ  118  417  118   4  28   7 0.283
2017 アストロズ   70  202   55   2  19   5 0.272
ブルージェイズ   12   32    9   3   8   0 0.281
メッツ   27  102   29   0   8   5 0.284
 シーズン計  109  336   93   5  35  10 0.277
MLB通算  758 2,716  774  33 219  98 0.285
日米プロ通算 2,482 8,960 2,730 178 886 275 0.305

<通算外野手補殺 NPB-75、MLB-38> <シーズン中途移籍 '17.7.31〜ブルージェイズ、'17.9.2〜メッツ>

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
  ヤクルト              
NPB通算              
2017 アストロズ 0−0 1.0/0 27.00
MLB通算 0−0 1.0/0 27.00
日米プロ通算 0−0 1.0/0 27.00

<通算ホールド NPB- 、MLB-0> <NPBでの登板なし('04〜'11)>




MLBで
初ランニング本塁打
('12.4.20 ロッキーズ戦)


NPB-MLB(日米プロ)
通算2,500安打達成
('21.5.26 日本ハム戦)


NPB-MLB(日米プロ)
キャリア14年で初のマウンド
('17.6.30 ヤンキース戦)
■2005年10月11日NPB横浜戦でシーズン200安打達成、2010年9月26日NPB中日戦で2度目のシーズン200安打達成。
■2007年7月10日NPB通算500安打達成(広島戦)は373試合目、1951年に別当薫(毎日オリオンズ)が記録した386試合目を超えるNPB最速達成で、イチロー(マーリンズ)は403試合目。
■2010年7月4日NPB通算1,000安打達成(中日戦)は770試合目の快挙、オリックス所属時のイチロー(マーリンズ)の757試合目に次ぐスピード達成。
■2011年12月ポスティング制度でブルワーズが250万ドルで落札。2012年1月ブルワーズのデータ不足からポスティング制度では異例の球団首脳の立ち合い事前ワークアウト(練習で技量チェック)後に契約交渉、2年契約の総額225万ドル+出来高(251万2,500ドル)でメジャーリーグ契約。なお、3年目はオプション契約で年俸150万ドル+出来高(108万7,500ドル)、出来高が発生すれば、その半額が次季年俸に上乗せ。
■2012年MLBルーキーイヤーでキャリア初の本塁打(4.20ロッキーズ戦)はランニング本塁打、1試合2本塁打(6.7カブス戦)をサヨナラ本塁打で記録、強肩の正確な送球で初外野手補殺(6.17ツインズ戦)、1試合4盗塁(6.23ホワイトソックス戦)など走攻守に持ち味を発揮してアピール、事実上の実戦テストも好結果を重ね、徐々にチーム内の地位を得て先発メンバーに定着。
■2013年6月5日NPB-MLB通算1,500安打達成(アスレチックス戦)は1,192試合目、イチロー(マーリンズ)の1,096試合目に次ぐスピード達成で松井稼頭央(楽天)の1,223試合目を上回る。なお、NPB通算1,500安打のスピード達成トップ5位は松井稼頭央(楽天)の1,233試合目、アレックス・ラミレス(Alex Ramirez/DeNA)の1,236試合目、レロン・リー(Leron Lee/ロッテ)の1,237試合目、川上哲治(巨人)の1,241試合目、長嶋茂雄(巨人)の1,273試合目。
■2013年6月19日から父親リスト(Paternity List)の適用を受けて3日間の出産休暇(制度導入'11〜)を取得、第2子の誕生に立ち会う。
■2013年シーズンオ、ブルワーズは3年目オプションを行使、年俸190万ドル+出来高(300万ドル)で1年契約延長(10.29)。ロイヤルズにWill Smith(ウィル・スミス)投手と交換トレードで移籍(12.5)。
■2014年8月8日ジャイアンツ戦で1イニング2外野手補殺を記録。3回表1死1塁で4番打者Pablo Sandoval(パブロ・サンドバル)の右翼前打を処理、3塁にノーバウンド送球して1塁走者Hunter Pence(ハンター・ペンス)を補殺(ビデオ判定でタイミングはセーフも走者オーバーランを認めアウト)。さらに、2死2、3塁で7番打者Matt Duffy(マット・ダフィー)の右翼前打を処理、本塁にワンバウンド好送球して2塁走者Joaquin Arias(ホアキン・アリアス)を補殺した。チーム史上3人目の快挙。
■2014年MLBワールドシリーズに出場、初外野手補殺を記録(10.21ジャイアンツ戦)。1回表1死1、3塁でPablo Sandoval(パブロ・サンドバル)の右翼線を抜いた打球がフェンスで想定外に跳ねるも冷静に処理、2塁手Omar Infante(オマー・インファンテ)、捕手Salvador Perez(サルバドール・ペレス)との連係プレイで1塁走者Buster Posey(バスター・ポージー)を本塁で補殺した。
■2015年ジャイアンツと1年契約の年俸400万ドル+出来高(150万ドル)で契約(1.19)。2年目契約はオプション(選択権球団側)で行使されれば年俸550万ドル+出来高(150万ドル)、破棄の場合は違約金70万ドルが保証され(バイアウト)、2年で最大1,250万ドルとなる契約内容。
■2015年6月9日メッツ戦でレフトゴロを記録。8回表2死1、3塁で左前に打つも1塁走者Chris Heston(クリス・ヘストン)が2塁で封殺され、記録はレフトゴロ。この試合でクリス・ヘストンは“ノーヒッツノーラン試合”を達成した(スコア5対0)。
■2015年シーズンはドジャース戦で右足腓骨を亀裂骨折する死球(6.20)で故障者リスト入り。カブス戦で頭部に死球(8.9)、後遺症で故障者リスト入りと難に見舞われた。特に頭部死球の後遺症は深刻でDL明けで復帰(8.20)も満足にプレイ出来る状態には戻らなかった。シーズンオフ、球団は2年目契約の選択権を行使しないで違約金70万ドルを支払うと通知(11.4)。
■2015年シーズンオフ、マリナーズと1年契約の年俸550万ドル+出来高(150万ドル)で契約(12.3)。2年目契約はオプション(選択権選手側)で行使されれば年俸600万ドル+出来高(150万ドル)となる。
■2016年シーズンは調子に波があり、故障以外で2度(6.24〜7.19、8.27〜9.5)もタコマ(SEA-AAA)に降格する試練も経験した。9月に昇格(9.6)してからは本来の調子を取り戻したが、シーズン480打席超えで自動的に2年目契約のオプションには467打席で届かなかった(意図的に起用制限した可能性が残る)。シーズンオフ、マリナーズからウエーバー公示され、アストロズが獲得して移籍が決まる(11.3)。年俸調停(交渉の長期化よる身分の不安定化)を回避して1年契約の年俸550万ドルで契約合意(11.30)。
■2017年6月11日エンゼルス戦でNPB-MLB(日米プロ)通算2,000安打達成。記録達成まで残り2本で迎えたホームゲーム、9番レフトで先発出場、4回の第2打席でライトにタイムリー2塁打を放ち王手、6回の第3打席(先頭打者)でエンゼルス4番手左腕Jose Alvarez(ホセ・アルバレス)の93マル(151キロ)の速球をカウント2-2から三遊間を抜いてレフト前に運んだ。日米プロ通算での記録達成は7人目、1,678試合目の快挙。
■2017年6月30日ヤンキース戦でキャリア初のマウンドを踏んだ。本拠地ミニッツ・メイド・パークで点差の開いた(スコア10対4)9回表に6番手で救援登板、投球回数1イニング0/0、被安打1、被本塁打0、失点3(自責点3)、与四球2(与死球0)、奪三振0、防御率27.00、打者6、投球数20(ストライク8)、打球4(ゴロ1、フライ3)の内容、球速は78マイル(126キロ)だった。立ち上がり2者連続で四球を与え、Chris Carter(クリス・カーター)のタイムリー2塁打で1失点、Brett Gardner(ブレット・ガードナー)の犠飛で1失点、Jacoby Ellsbury(ジャコビー・エルズベリー)の遊ゴロの間に1失点としながらも最後はAaron Judge(アーロン・ジャッジ)を中飛に仕留め終了した。この試合は先発を外れ、ベンチからのサプライズ登板となる。
■2017年7月31日ブルージェイズにトレードで移籍。ブルージェイズの先発左腕Francisco Liriano(フランシスコ・リリアーノ)投手とアストロズの青木宣親にマイナー有望株のTeoscar Hernandez(トスカー・ヘルナンデス)外野手の交換トレード(1対2)が決まる。アストロズのポストシーズンに向けたチーム編成の方針で突然のトレードとなる。予期はしていたが、移籍したブルージェイズはプレイオフ進出を諦めて来期に向けたチーム再編成を開始、メジャー選手40人枠(40-Man Roster)を空けるためのDFA(Designated for assignment/割当指名およびウエーバー入り)を行使(8.28)。アストロズからトレードで引き継いだ年俸550万ドルの未払い分など残りの契約はブルージェイズがバイアウト、(ウエーバー手続きなどは行わず)全球団と交渉できる自由契約にした(8.29)。メッツと契約(9.2)した当日のアストロズ戦(ダブルヘッダー第2試合)に1番ライトで先発出場した。メッツでの新年俸はメジャー年俸最低保障額(53万5,000ドル)をシーズン残り期間で案分した8万7,704ドル。
■2017年アストロズがMLBワールドシリーズを制覇、シーズン途中までアストロズに在籍していたため、チームの一員として慣例のチャンピオン記念リングは贈られる。
■2018年ヤクルトと3年契約の総額10億円で契約合意(1.29)、NPBに復帰が決まる。
■2018年6月14日西武戦で1回表に先頭打者ランニング本塁打を西武投手、十亀剣から記録。なお、MLBルーキーイヤーの2012年4月20日ロッキーズ戦で4回裏1死走者無しにロッキーズ投手、Jhoulys Chacin(ジョーリス・チャシーン)からレフトにランニング本塁打(Inside-the-park Home run)を記録、NPB-MLB(日米プロ)の両方でランニング本塁打を記録したのは史上初。
■2019年5月22日阪神戦でNPB通算1,500安打達成(126人目)、1,156試合目での達成はNPB史上最速で松井稼頭央(楽天)1,233試合目、Alex Ramirez(アレックス・ラミレス/DeNA)1,236試合目、Leron Lee(レロン・リー/ロッテ)1,237試合目、川上哲治(巨人)1,241試合目を上回る記録。
■2019年9月1日中日戦で大野雄大投手からNPB通算100死球を記録(22人目)。なお、2005年6月18日西武戦で涌井秀章投手から初死球。
■2020年シーズンオフ、ヤクルトと3年総額10億円で契約延長(12.4)、1年目は年俸3億3,000万円。
■2021年シーズン開幕(3.26)直後にチームで新型コロナウイルス感染者が確認され、その濃厚接触者として「感染拡大防止特例2021」を適用、自宅隔離(3.30〜4.13)になった。
■2021年5月26日日本ハム戦でNPB-MLB通算2,500安打達成。セ・パ交流戦に6番・レフトで先発出場、1回裏(山田哲人3ラン後、2者凡退)2死で加藤貴之からライト前ヒットを放ち記録達成した。所要試合数は2,142試合でイチロー(マリナーズ)1,808試合には及ばずも、日本最速の張本勲(ロッテ)2,185試合、大卒選手の金本智憲(阪神)2,517試合を上回る。なお、日米プロ通算での達成はイチロー(マリナーズ)4,367安打、松井稼頭央(アストロズ)2,705安打、松井秀喜(レイズ)2,643安打に続き4人目。
■2024年シーズン限りで現役引退を発表(9.13)。「NPBアワード2024」でセ・リーグ連盟特別表彰“功労賞”を受けた(11.26)。ヤクルトGM(小川淳司)特別補佐に就任('25.1.1付)が決まる(12.18)。
「NPBデビュー」 2004年7月17日@巨人戦(東京ドーム)。
「NPBデータ」 2004年NPB初安打(10.6阪神戦)。 2005年NPB初本塁打(4.6中日戦)。 2005年NPB初打点(4.5中日戦)。 2004年初盗塁(10.6阪神戦)。

「日本プロ野球名球会」 2004年10月6日NPB初安打(阪神戦)を起点に2017年6月11日NPB-MLB通算2,000安打(エンゼルス戦)達成で資格クリア、2017年入会。
「野球日本代表」 2008年北京・オリンピック出場、4位。 2006年WBC出場、優勝。 2006年WBC日本代表チームに紫綬褒章。 2017年WBC出場、ベスト4。



 


『MUNI』 川ア 宗則


川ア 宗則
(かわさき むねのり)

元 シカゴ・カブス。

1981年6月3日生まれ、鹿児島県出身。

身長180cm、体重75kg。
右投げ、左打ち。

『NPB履歴』
鹿児島工高。 (1999年ドラフト4巡目) 2001年〜2011年福岡ダイエー・ホークス(’05〜福岡ソフトバンク・ホークス)、 2017年福岡ソフトバンク・ホークス。
『MLB履歴』
(FA権行使) 2012年シアトル・マリナーズ、 2013年〜2015年トロント・ブルージェイズ、 2016年シカゴ・カブス。 (2017年シカゴ・カブス)

『NPBタイトル、表彰、記録』
2004年パ・リーグ最多盗塁。 2004年パ・リーグ最多安打。 2010年NPB通算1,000安打達成(3.27オリックス戦)。 2011年NPB通算250盗塁達成(7.9ロッテ戦)。

「MLBデビュー」
2011年4月7日@アスレチックス戦(オークランド・コロシアム)“先発出場(9番・ショートストップ)”。

「MLBデータ」
2012年MLB初安打(4.7アスレチックス戦)。 2012年MLB初打点(4.7アスレチックス戦)。 2013年MLB初本塁打(6.21オリオールズ戦)。 2012年MLB初盗塁(6.13パドレス戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2010年NPB通算1,000試合出場達成(9.25日本ハム戦)。 2010年NPB通算1,000安打達成(3.27オリックス戦)。 2017年NPB-MLB通算1,500安打達成(5.11オリックス戦)。 2009年NPB通算200盗塁達成(9.6西武戦)。 2011年NPB通算250盗塁達成(7.9ロッテ戦)。


 [川ア 宗則、通算成績]

年 度 所 属 試 合 打 数 安 打 本塁打 打 点 盗 塁 打 率
2001 ダイエー    1    4    0  0   1   0 0.000
2002 ダイエー   36  112   28  0   8   3 0.232
2003 ダイエー  133  493  145  2  51  30 0.294
2004 ダイエー  133  564  171  4  45  42 0.303
2005 ソフトバンク  102  399  108  4  36  21 0.271
2006 ソフトバンク  115  449  140  3  27  24 0.312
2007 ソフトバンク   95  383  126  4  43  23 0.329
2008 ソフトバンク   99  424  136  1  34  19 0.321
2009 ソフトバンク  143  540  140  4  34  44 0.259
2010 ソフトバンク  144  602  190  4  53  30 0.316
2011 ソフトバンク  144  603  161  1  37  31 0.267
2017 ソフトバンク   42  137   33  0   4   0 0.241
NPB通算 1,187 4,710 1,376 27 373 267 0.292
2012 マリナーズ゙   61  104   20  0   7   2 0.192
2013 ブルージェイズ   96  240   55  1  24   7 0.229
2014 ブルージェイズ   82  240   62  0  17   1 0.258
2015 ブルージェイズ   23   28    6  0   2   0 0.214
2016 カブス   14   21    7  0   1   2 0.333
MLB通算  276  633  150  1  51  12 0.237
日米プロ通算 1,463 5,343 1,526 28 424 279 0.286


■2011年シーズンオフにFA権行使、イチローの弟子を公言し移籍先をマリナーズに1本に絞る異例の逆指名。2012年1月マリナーズと1年契約の年俸60万ドルでマイナーリーグ契約に漕ぎ着ける。なお、メジャーリーグ昇格で年俸100万ドルのスプリット契約。
■2012年マリナーズの春季キャンプに招待選手で参加、オープン戦で15試合、44打数、20安打、13打点、0本塁打、2盗塁、打率0.455と結果を出す、打率は両リーグトップでオープン戦首位打者。3月28日メジャーリーグに昇格して開幕ベンチ入りを果たした。
■2012年9月22日メジャーリーグOB会制定の“ハート&ハッスル賞”の記念プレートを贈られた。元気溢れるプレイでアピールした選手を各球団が1名選出、シーズンオフに大賞を決める賞にマリナーズ代表としてノミネートされた。大賞はエンゼルスのMikeTrout(マイク・トラウト)が選ばれた。
■2013年ブルージェイズとマイナーリーグ契約(3.17)。開幕を傘下チームのバッファロー(TOR-AAA)で迎えてブルージェイズに昇格(4.13)。
■2013年5月26日オリオールズ戦でMLB初サヨナラ安打(2点タイムリー2塁打)を記録。ヒーロー・インタビューで通訳が付いていない彼は質問が理解できず “Thank you very much, My name is Munenori Kawasaki, I am from Japan, I am Japanese!”とアナウンサーのマイクを手に答えた。史上に残るインタビューとして言語の壁に苦労しながら一所懸命な姿は何度も放送され、トロント・ファンの心を掴んだ。ブルージェイズ正遊撃手Jose Reyes(ホセ・レイエス)の故障者リストからの復帰に伴い、メジャー選手登録40人枠には残るもバッファロー(TOR-AAA)に降格(6.25)、通常は何も告げずにロッカールームを去るが、チームで可愛がられ特別な存在の彼にJohn Gibbons(ジョン・ギボンス)監督は試合終了後にチームミーティングを開き、チームメイトとの時間を設ける異例の配慮をした。チーム編成の事情(内野手枠)で微妙な立場もブルージェイズ内野手Emilio Bonifacio(エミリオ・ボニファシオ)のロイヤルズ移籍でメジャー昇格(8.14)。
■2013年8月16日から父親リスト(Paternity List)の適用を受け3日間の出産休暇を取得、第1子の誕生に立ち会う。
■2013年9月21日レッドソックス戦でMLBキャリア初の退場処分。8回表1死走者なしの第4打席、投手強襲の打球を捕球した2塁手Dustin Pedroia(ダスティン・ペトロイヤ)が1塁に送球、タイミングはセーフも1塁Eric Cooper(エリック・クーパー)塁審はアウトの判定、悔しさから思わずヘルメットを投げ捨てた行為が審判侮辱行為とみなされ退場宣告。John Gibbons(ジョン・ギボンス)監督も「完全にセーフ、サムライ・ウォリアー(Samurai-Warrior/侍戦士)だね」とかばう。
■2013年大リーグ公式サイトがファン投票で今季最も目立った場面や選手を選ぶ「GIBBY賞」の印象的な映像部門の“Cut4 Topic of the Year”に5月26日オリオールズ戦でのサヨナラ適時打後のテレビ中継インタビュー(・・・アイ・アム・ジャパニーズ!)が選ばれ表彰された(12.10)。
■2014年ブルージェイズとマイナーリーグ再契約('13.12.24)、春季キャンプに招待参加も開幕メジャー昇格は成らず。Maicer Izturis(マイサー・イズトゥリス)内野手の故障者リスト入りでブルージェイズに呼ばれる(4.15)。
■2015年ブルージェイズとマイナーリーグ再契約(1.16)。大リーグ公式サイトで面白い動画など紹介する“Cut4”は「カワサキがいないシーズンは太陽の光がない夏と同じぐらい侘しい、私たちはこれに耐えることはできない、カワサキが戻ってくるぜ!」と伝え再契約を歓迎した。春季キャンプに招待参加、オープン戦で24試合、26打数、9安打、0本塁打、2打点、2盗塁、打率0.346の好成績を残すもメジャー昇格は成らず、シーズン開幕はバッファロー(TOR-AAA)となる。ブルージェイズの内野手に故障者が続出、急遽の昇格(5.22)。主力のJose Reyes(ホセ・レイエス)内野手が故障者リストから復帰してバファロー(TOR-AAA)に降格(5.25)とシーズン中は内野手の事情でトリプルA、メジャーを往復。ベンチ枠拡大のセプテンバーコールアップでブルージェイズに昇格(9.1)。チームがポストシーズン進出し、出場選手登録(25人枠)から外れるもチームに同行、特別にベンチに入った。彼はMuni(ムーニー)の愛称でブルージェイズ(鳥のアオカケス)のマスコット、エース君とダイヤモンドちゃん(Ace & Diamond)に負けない人気がある。
■2016年カブスとマイナーリーグ契約(1.20)、カブス春季キャンプに招待参加。オープン戦で24試合、49打数、18安打、1本塁打、8打点、1盗塁、打率0.367と猛アピールも開幕メジャーならず。一旦契約を解除され、新たにマイナーリーグ契約を結び直す(3.29)など経験し、メジャー開幕時はカブスの登録40人枠(40Man-Roster)を獲得した(4.3)。アイオワ(CHC-AAA)で昇格を待つ。カブス捕手のKyle Schwarber(カイル・シュワバー)が外野守備で負傷離脱、急遽カブスに昇格(4.8)。カブスとアイオワ(CHC-AAA)を行き来するレギュラーシーズンで9月の選手枠の拡大に伴いカブスに昇格した(9.6)。
■2016年ポストシーズンの出場選手登録(25人枠)は外れるも、Joe Maddon(ジョー・マドン)監督からチームに同行することを許され、ベンチから応援した。彼のベンチ入りはチームに勝利を呼び込む不思議な魔力を持つ“お守り(lucky charm)”だと、チームメイトにも絶大な信頼があればこそだった。チームはインディアンスとのワールドシリーズを1908年以来、108年ぶりに制覇した(11.2)。また、1945年のタイガースとのワールドシリーズ第4戦(10.6)に熱烈なカブスのファン、“Billy”William Sianis(ビリー/ウィリアム・サイアニス)が山羊の“Murphy(マーフィー)”を連れて球場(レグレー・フィールド)に来て、入場を断られたことに由来する“山羊の呪い”からの71年ぶりの解放も見届けた。
■2017年カブスとマイナーリーグ再契約(メジャー昇格で年俸90万ドルになるスプリット契約)、カブスの春季キャンプに招待参加も決まる(1.27)。オープン戦で17試合、39打数、11安打、0本塁打、7打点、1盗塁、打率0.282の成績を残すもカブスの幹部との話し合いで契約解除(3.28)。ソフトバンクと1年契約の年俸9,000万円+出来高で契約(4.1)、NPB復帰を選択した。
■2017年シーズン途中に以前から痛めていた両足首(アキレス腱)の治療に専念することを決断(7.24)。その後のリハビリ過程でシーズンオフの契約更改に出向けないほどの体調不良(心身疲弊/自律神経失調症)に陥り、2018年シーズン開幕を目前に現役引退を球団に伝える(3.25)。残留を望む球団は彼の気持ちを尊重して一旦、自由契約にした(3.27)。
■2019年心配された体調不良(メンタル面)も回復に向かい、台湾プロ野球(中華職業棒球大聯盟/CPBL)の味全・ドラゴンズの客員コーチ就任(7.10)、選手登録(7.13)が決まる。チームの公式戦参加が2軍は2020年から、1軍は2021年からというチーム事情で公式戦の出場は無かった。2020年シーズンの契約は合意に至らず、チーム退団が濃厚となる(2.5)。
■2021年(野球独立リーグ)ルートインBCリーグ、栃木・ゴールデンブレーブスと再契約(4.8)。昨年も契約('20.9.28)、内野手としてプレイ。
「NPBデビュー」 2001年10月3日@オリックス戦(グリーンスタジアム神戸)。
「NPBデータ」 2002年NPB初安打(6.15近鉄戦)。 2003年NPB初本塁打(7.28近鉄戦)。 2001年NPB初打点(10.3オリックス戦)。 2002年初盗塁(6.19西武戦)。

「野球日本代表」 2008年北京・オリンピック出場、4位。 2009年WBC出場、優勝。 2009年WBC日本代表チームに紫綬褒章。



 


『YU-SAN』 ダルビッシュ 有


ダルビッシュ 有
(Yu Darvish)
Farid Yu Darvishsefat

サンディエゴ・パドレス、
背番号 11。

1986年8月16日生まれ、大阪府出身。
父親 イラン人、母親 日本人。

身長196cm、体重105kg。
右投げ、両打ち。

年俸 2,400万ドル。

『NPB履歴』
東北高。 (2004年ドラフト1巡目) 2005年〜2011年北海道日本ハム・ファイターズ。
『MLB履歴』
(ポスティング制度) 2012年〜2017年テキサス・レンジャーズ、 2017年ロサンゼルス・ドジャース、 2018年〜2020年シカゴ・カブス、 2021年〜2024年サンディエゴ・パドレス。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2009年、2010年パ・リーグ最優秀防御率。 2007年、2010年、2011年パ・リーグ最多奪三振。 2007年、2009年パ・リーグMVP。 2007年沢村栄治賞。 2009年パ・リーグ最優秀投手。 NPB5シーズン連続防御率1点台記録。
『MLBタイトル、表彰、記録』
2020年ナ・リーグ最多勝利。 2013年ア・リーグ最多奪三振(277奪三振)。 2020年8月(7月含む)、2022年9月ナ・リーグ月間MVP。 2020年「オールMLBチーム」ファーストチーム(先発投手)。 2012年、2013年、2014年、2017年、2021年オールスターゲーム出場。 2019年5試合(32イニング)連続無四球&8奪三振以上記録(7.30カージナルス戦〜8.21ジャイアンツ戦)。

「MLBデビュー」
2012年4月9日マリナーズ戦(レンジャーズ・ボールパーク)“先発登板”。

「MLBデータ」
2012年MLB初勝利(4.9マリナーズ戦)“先発登板”。 2012年MLB初奪三振(4.9マリナーズ戦)。 2014年MLB初完投、初完封(6.11マーリンズ戦)。 2017年MLB初開幕投手(4.3インディアンス戦)。 2016年MLB初本塁打(8.24レッズ戦)。

「MLB通算記録」
2021年MLB在籍丸10年到達(9.20)。 2016年MLB通算100試合先発登板達成(9.30レイズ戦)。 2021年MLB通算200試合先発登板達成(7.8ナショナルズ戦)。 2017年MLB通算50勝利達成(5.17フィリーズ戦)。 2023年MLB通算100勝利達成(6.9ロッキーズ戦)。 2019年MLB通算1,000投球回達成(8.9レッズ戦)。 2023年MLB通算1,500投球回達成(4.16ブルワーズ戦)。 2014年MLB通算500奪三振達成(4.6レイズ戦)。 2017年MLB通算1,000奪三振達成(9.8ロッキーズ戦)。 2021年MLB通算1,500奪三振達成(6.21ドジャース戦)。 2024年MLB通算2,000奪三振達成(9.22ホワイトソックス戦)。 2023年MLB通算50度目の1試合二桁奪三振を記録(4.16ブルワーズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2012年NPB-MLB通算100勝利達成(5.27ブルージェイズ戦)。 2018年NPB-MLB通算150勝利達成(5.20レッズ戦)。 2024年NPB-MLB通算200勝利達成(5.19ブレーブス戦)。 2010年NPB通算1,000投球回達成(8.28オリックス戦)。 2013年NPB-MLB通算1,500投球回達成(5.5レッドソックス戦)。 2017年NPB-MLB通算2,000投球回達成(6.12アストロズ戦)。 2021年MLB通算2,500投球回達成(7.8ナショナルズ戦)。 2011年NPB通算1,000奪三振達成(4.26ソフトバンク戦)。 2013年NPB-MLB通算1,500奪三振達成(4.19マリナーズ戦)。 2016年NPB-MLB通算2,000奪三振達成(8.17アスレチックス戦)。 2019年NPB-MLB通算2,500奪三振達成(8.27メッツ戦)。 2022年NPB-MLB通算3,000奪三振達成(9.2ドジャース戦)。 2022年NPB-MLB通算100度目の1試合二桁奪三振を記録(7.2ドジャース戦)。


[ダルビッシュ 有、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2005 日本ハム  14   5−  5   94.1/3  37   52 3.53
2006 日本ハム  25  12−  5  149.2/3  48  115 2.89
2007 日本ハム  26  15−  5  207.2/3  42  210 1.82
2008 日本ハム  25  16−  4  200.2/3  42  208 1.88
2009 日本ハム  23  15−  5  182.0/0  35  167 1.73
2010 日本ハム  26  12−  8  202.0/0  40  222 1.78
2011 日本ハム  28  18−  6  232.0/0  37  276 1.44
NPB通算 167  93− 38 1,268.1/3 281 1,250 1.99
2012 レンジャーズ  29  16−  9   191.1/3  83  221 3.90
2013 レンジャーズ  32  13−  9   209.2/3  66  277 2.83
2014 レンジャーズ  22  10−  7   144.1/3  49  182 3.06
2015 レンジャーズ
2016 レンジャーズ  17   7−  5  100.1/3  38  132 3.41
2017  レンジャーズ  22   6−  9  137.0/0  61  148 4.01
ドジャース   9   4−  3   49.2/3  19   61 3.44
シーズン計  31  10− 12   186.2/3  80  209 3.86
2018 カブス   8   1−  3    40.0/0  22   49 4.95
2019 カブス  31   6−  8  178.2/3  79  229 3.98
2020 カブス  12   8−  3   76.0/0  17   93 2.01
2021 パドレス  30   8− 11  166.1/3  78  199 4.22
2022 パドレス  30  16−  8  194.2/3  67  197 3.10
2023 パドレス  24   8− 10  136.1/3  69  141 4.56
2024 パドレス  16   7−  3   81.2/3  30   78 3.31
MLB通算 282 110− 88 1,706.0/0 678 2,007 3.58
日米プロ通算 449 203−126 2,974.1/3 959 3,257 2.90

<通算ホールド NPB-1、MLB-0> <シーズン中途移籍  '17.7.31〜ドジャース>


 

MLB通算100勝利達成
('23.6.9 ロッキーズ戦)



MLB通算1,500投球回達成
('23.4.16 ブルワーズ戦)



MLB通算2,000奪三振達成
('24.9.22 ホワイトソックス戦)



NPB-MLB(日米プロ)
通算200勝利達成
('24.5.19 ブレーブス戦)



NPB-MLB(日米プロ)
通算2,500投球回達成
('21.7.8 ナショナルズ戦)
 
 

NPB-MLB(日米プロ)
通算3,000奪三振達成
('22.9.2 ドジャース戦)



NPB-MLB(日米プロ)
通算100度目の二桁奪三振を記録
('22.7.2 ドジャース戦)


野球日本代表“侍ジャパン”
ワールド・ベースボール・クラシック優勝に貢献
('23.3.10 韓国戦)


MLB2020年シーズン
“ナ・リーグ最多勝利”
(8勝利 9.25 ホワイトソックス戦)
■2004年第76回選抜高等学校野球大会(春の甲子園)に東北高から出場、熊本工高との1回戦(3.26)でノーヒットノーラン試合を記録(スコア2対0、与四球2、奪三振12、失策1)。バッテリーは森和樹。
■2011年12月ポスティング制度でレンジャーズが5,170万3,411ドルで落札。2012年1月にレンジャーズと6年契約の総額6,000万ドルでメジャーリーグ契約。なお、6年目の契約はサイ・ヤング賞など一定条件クリアで選手側にFA権を得るオプトアウト(Opt Out)条項を付帯。年俸は1年目550万ドル、2年目950万ドル、3年目〜5年目1,000万ドル、6年目1,100万ドルに出来高が6年で400万ドル付く。
■2012年4月24日ヤンキース戦(レンジャーズ・ボールパーク)で7度目の日本人先発投手対決が実現した。ダルビッシュ有は投球回数8イニング1/3、被安打7、被本塁打0、失点0、与四球2(与死球0)、奪三振10、打者33、投球数119(ストライク82)と好投、黒田博樹は投球回数6イニング2/3、被安打5、被本塁打1、失点2(自責点2)、与四球2(与死球0)、奪三振5、打者26、投球数107(ストライク64)、ワイルドピッチ1の粘投、試合はレンジャーズが勝利してダルビッシュ有に軍配(スコア0対2)。
■2012年5月27日ブルージェイズ戦でNPB-MLB通算100勝利達成は177試合目の快挙。NPBでは1939年にビクトル・スタルヒン(Victor Starffin/トンボ)が165試合目、1948年に藤本英雄(巨人)が177試合目に達成して以来の史上2位タイでのスピード達成。
■2012年7月10日オールスターゲーム(カンザスシティー)に“34番目の男、ラストマン”を決めるインターネット最終ファン投票で選出される(登板機会なし)。
■2012年シーズン終盤にきて8試合連続(8.12タイガー戦〜9.30スエンゼルス戦)でクオリティースタート(Quality Start/先発6イニング以上、3失点以内)の安定感を増した投球内容が評価され、ポストシーズン1番手投手に指名される。10月5日オリオールズとのALワイルドカードゲームに先発登板、投球回数6イニング2/3、被安打5、失点3(自責点2)、与四球0(与死球1)、奪三振7、被本塁打0とゲームを作り好投するも味方打線の援護なく得点1、1試合決戦のマストウインゲーム(Must-Win Game/勝たねばならない試合)を落し(スコア/5対1)、ルーキーシーズンは終えた。
■2012年ア・リーグ新人王の最終候補にノミネートされるも3位(46点)で受賞は逃した。全米野球記者協会(BBWAA)会員の60記者(NL-32記者、AL-28記者)が投票(1位5点、2位3点、3位1点の3名連記)で選ぶア・リーグ新人王はエンゼルスのルーキー資格を持つMike Trout(マイク・トラウト)が大ブレイク、1位(満票140点)で受賞、アスレチックスのYoenis Cespedes(ヨエニス・セスペデス)が2位(63点)。
■2013年4月2日アストロズ戦(@ミニッツ・メイド・パーク)で“完全試合”達成まであと1人(1死)で逃す。9回裏2死で9番打者Marwin Gonzales(マーウィン・ゴンザレス)に初球(111球目)カットボールを打たれ、打球がダルビッシュ有の股間を抜けてセンター前ヒットとなり、万事休す。バッテリーはA.J. Pierzynski(A.J.・ピアンジンスキー)捕手。投球内容は投球回数8イニング2/3、被安打1、失点0、与四死球0、奪三振14、被本塁打0、打者27、投球数111(ストライク78)、打球13(ゴロ9、フライ4)で降板。試合はレンジャーズ勝利(スコア7対0)。
■2013年4月19日マリナーズ戦でNPB-MLB通算1,500奪三振達成は1,479イニング2/3での快挙。NPB-MLB通算では野茂英雄(ロイヤルズ)1,302イニング1/3、石井一久(メッツ)1,419イニング0/0に次いで3番目の速さで達成。
■2013年7月16日オールスターゲーム(ニューヨーク)に選手間投票ア・リーグ投手4位で選出されるも、右僧帽筋の張りでMLBキャリア初の15日間の故障者リスト入り中(7.7)、シティーフィールド(メッツ本拠地)でのセレモニーは参加(登板機会なし)。
■2013年9月14日アスレチックス戦に先発登板、スコア0対1での敗投手がシーズン4度目となる。MLBア・リーグで1916年セネターズ所属時のWalter Johnson(ウォルター・ジョンソン/ワシントン・セネターズ)、1955年ホワイトソックス所属時のBilly Pierce(ビリー・ピアース/ジャイアンツ)が記録して以来で3人目の報われない記録。MLB記録はシーズン5度で1968年カブス所属時のFergie Jenkins(ファジー・ジェンキンス/カブス)が記録。
■2013年ア・リーグ、サイ・ヤング賞の最終候補にノミネートされるも2位(93点)で受賞を逃した。投票結果はタイガースのMax Scherzer(マックス・シャーザー)が1位(203点)で受賞、マリナーズの岩隈久志が3位(73点)の得票、レッドソックスの上原浩治は最終候補のノミネート外も7位(10点)と日本人投手の活躍が評価された。
■2014年4月6日レイズ戦でMLB通算500奪三振を401イニング2/3目で達成。これは2001年カブス所属時のKerry Wood(ケリー・ウッド/カブス)の404イニング2/3目、2004年カブス所属時のMark Prior(マーク・プライアー/カブス)の421イニング2/3目、2013年ナショナルズのStephen Strasburg(スティーブン・ストラスバーグ)の426イニング1/3目を超える最速達成記録。
■2014年5月9日レッドソックス戦、7回表2死でDavid Ortiz(デビッド・オルティーズ)の飛球を2塁手Rougned Odor(ロウグネド・オドール)と右翼手Alex Rios(アレックス・リオス)が譲り合い、間にポトリ。通例は安打の記録を公式記録員Steve Weller(スティーブ・ウェラー)は捕球可能の飛球として右翼手の失策と判断、この時点で“完全試合”状態は消滅も“ノーヒット・ノーラン試合”状態は継続した。結局、9回表2死でDavid Ortiz(デビッド・オルティーズ)に右翼前安打を許して快挙を逃して降板(スコア0対8)。本拠地ファンの気持ちを汲む後押しもMLB機構が7回の失策を安打に記録訂正した(5.14)。
■2014年7月15日MLBオールスターゲーム(ミネアポリス)に選手間投票ア・リーグ投手5位で選出される。ア・リーグ3番手で救援登板、1点リード(スコア2対3)の3回表、投球回数1イニング0/0、打者3人、被安打0、失点0、与四球0、奪三振1とナ・リーグの2番からの強打者を封じ込み、ホールド(H1)が記録された。試合で3番打者Troy Tulowitzki(トロイ・トロウィッキー/ロッキーズ)に56マイル(90キロ)の超スローボールを投げたことにCBSスポーツ局のJon Heyman(ジョン・ヘイマン)記者がツイート、1940年代から超スローボールを“Eephus pitch(イーファス・ピッチ)”と呼ぶ由来に新造語で“#Yuphus pitch(有ファス・ピッチ)”と名付けたツイートは瞬く間に反響拡大した。
■2015年春季キャンプでロイヤルズとのオープン戦(3.5)に先発登板、1回を投げ終えたところ(投球数12)で右肘の張りを訴え降板、MRI検査で右肘靭帯部分断裂が判明(3.7)、靭帯の修復手術(Tommy John surgery/トミー・ジョン手術)を第一人者のDr. James Andrews(ジェームズ・アンドルーズ医師)の執刀で受ける(3.17)、昨シーズン('14)に右肘の炎症で故障者リスト入り(8.13)してから、更に長期離脱を余儀なくされた。
■2016年5月28日パイレーツ戦でメジャー復帰登板。投球回数5イニング0/0、被安打3、被本塁打0、失点1(自責点1)、与四球1、奪三振7、打者19、投球数81(ストライク51)、球速は98マイル(158キロ)を計測するなど好投(スコア1対4)、2014年アストロス戦(8.9)以来、658日ぶりのマウンドを白星(スコア2対5)で復帰を飾った。
■2016年8月17日アスレチックス戦でNPB-MLB通算2,000奪三振達成。3回表1死走者なしでアスレチックス1打者のCoco Crisp(ココ・クリスプ)を空振り三振に仕留めた。記録は260試合目、投球回数1,869イニング1/3で達成した。
■2016年8月24日レッズ戦(グレート・アメリカン・ボールパーク)で日米プロ・キャリア初の本塁打を記録。5回表2死走者なしでレッズ先発投手Tim Adleman(ティム・アドルマン)の4球目(カウント1-2)は甘く入った直球(90マイル/145キロ)、強振の打球はバックスクリーン右の芝生(410フィート/125メートル)に弾んだ。
■2016年8月29日マリナーズ戦(グローブライフ・パーク・イン・アーリントン)で日本人先発投手対決が実現(14度目)。先に守備に就いたレンジャーズ先発のダルビッシュ有は投球回数6イニング2/3、被安打6、被本塁打0、失点3(自責点3)、与四球2(与死球0)、奪三振9、打者28、投球数110(ストライク76)、打球17(ゴロ6、フライ11)で、一方のマリナーズ先発の岩隈久志は投球回数3イニング0/0、被安打6、被本塁打1、失点5(自責点5)、与四球1(与死球1)、奪三振2、打者17、投球数68(ストライク46)、打球13(ゴロ4、フライ9)の内容。試合はレンジャーズが逃げ切り(スコア3対6)、粘ったダルビッシュ有に勝利、崩れた岩隈久志に敗が記録された。
■2017年7月11日MLBオールスターゲーム(マイアミ)にMLB機構(各球団の監督が協議)の推薦で選ばれる。チームの先発ローテーションの関係でオールスターゲームでの登板は辞退、セレモニーのみ参加した。
■2017年7月31日ドジャースにトレードで移籍。ドジャースがドラフト上位獲得した3人の若手有望マイナー選手のWillie Calhoun(ウィリー・コルホーン)外野手、A.J.Alexy(A.J.アレクシー)投手、Brendon Davis(ブランドン・デービス)内野手との交換トレード(1対3)が成立した。球団間で直接トレード出来る期限(Non-Waiver Torade Deadline)の午後4時ギリギリに基本合意、猶予時間(Grace Time/グレース・タイム)での正式発表となる。7月までのトレード成立となり、ポストシーズンの出場資格も得た。
■2017年9月8日ロッキーズ戦でMLB通算1,000奪三振達成。128試合目、投球回数812イニング0/0(奪三振率11.08)での達成はKerry Wood(ケリー・ウッド/カブス)の134試合目、投球回数853イニング0/0(奪三振率10.55)の到達記録を共に抜き、試合数の3位がTim Lincecum(ティム・リンスカム/エンゼルス)の136試合目、4位がRoger Clemens(ロジャー・クレメンス/ヤンキース)の143試合目、5位がStephen Strasburg(スティーブン・ストラスバーク/ナショナルズ)の144試合目とMLBのビッグネームが連なる。記録は4回表無死走者1塁でロッキーズ3番打者のCarlos Gonzalez(カルロス・ゴンザレス)を空振り三振に仕留めて達成した。
■2017年ワールドシリーズ(アストロズ戦)に先発登板、2試合、0勝2敗0セーブ、投球回数3イニング1/3、被安打9、被本塁打2、失点9(自責点8)、与四球2、奪三振0、防御率21.60とノックアウトされた。ワールドシリーズGm3(10.27/@ミニッツ・メイドパーク)、Gm7(11.1)に先発登板、何れも2イニングを投げ切れず大炎上した。なお、アストロズにワールドシリーズでも悪質な「サイン盗み」の疑惑があるとし、ドジャースはMLB機構に調査を請求した。シーズンオフにFAとなる。

『サイン盗み』事件
Rob Manfred(ロブ・マンフレッド)MLBコミッショナーはアストロズの2017年頃からの悪質な「サイン盗み」が確認されたとして、2020年アストロズに制裁金500万ドル&2020年のドラフト1巡目、2巡目指名権停止の処分、当時('17)のJeff Luhnow(ジェフ・ルーノウ)GM、Andrew Jay Hinch(AJ・ヒンチ)監督、Alex Cora(アレックス・コーラ)ベンチコーチを職務停止1シーズン('20)にした(1.13)。アストロズはGMと監督を解任、レッドソックスもAlex Cora(アレックス・コーラ)監督を解任した(1.14)。また、当時('17)のCarlos Beltran(カルロス・ベルトラン)選手もサイン内容を打者に伝えるなど主導的に関わったとされる中、MLBの裁定が出る前にメッツ監督を辞任した(1.16)。他にJose Altuve(ホセ・アルトゥーベ)選手にも疑惑が持ち上がるなど、MLBを揺るがす大スキャンダルになった。なお、MLB機構は2017年ワールドシリーズについて結果を尊重、アストロズの優勝を取り消さないとした。

■2018年カブスと6年契約の総額1億2,600万ドルで契約合意(2.13)。出来高を含めると1億5,000万ドルになるとメディアが報道、内容はサイ・ヤング賞の選考投票1位で200万ドル、2位〜5位なら100万ドルなど一定の条件をクリアすればボーナスが支払われる。なお、2年後('19)のオフにオプトアウトの権利も付いた。
■2019年8月27日メッツ戦でNPB-MLB通算2,500奪三振達成(NPB1,250、MLB1,250)。6回裏2死1塁でメッツ6番打者J.D.Davis(J.D.デービス)を83マイル(134キロ)のカーブで空振り三振(カウント1-2、4球目)に仕留め、記録達成。日米プロ通算では野茂英雄(ロイヤルズ)3,122奪三振、石井一久(メッツ)2,550奪三振に続き3人目の快挙。記録到達イニング数は2,291イニング0/0で野茂英雄(ロイヤルズ)の2,283イニング0/0に次ぐスピード達成。
■2020年8月(7月含む)ナ・リーグ月間MVP受賞。MLB月間MVP(投手部門)に選出されたのは野茂英雄('95.5、'96.6/ドジャース所属時)、伊良部秀輝('98.5、'99.7/ヤンキース所属時)、田中将大('14.5/ヤンキース)に続き日本人投手4人目(6度目)。
■2020年ナ・リーグ最多勝利投手のタイトル。新型コロナウイルス(COVID-19)感染の影響でレギュラーシーズン開幕が7月23日と大幅に遅れ、試合数も162試合から60試合と短縮された。また、試合は両リーグ全試合DH制、延長戦になればタイブレーク制など、MLB2020年特別ルールで行われた。タイトル争いはダルビッシュ有(カブス)、Zach Davies(ザック・デービス/パドレス)、Max Fried(マックス・フリード/ブレーブス)の3人が7勝で並んでいたが、ダルビッシュ有がホワイトソックス戦(9.25)で8勝目を挙げ抜け出した。
■2020年全米野球記者協会(BBWAA)の選定するサイ・ヤング賞、ナ・リーグ最終候補(トップ3)に入る(11.2)。投票の結果、1位がTrevor Bauer(トレバー・バウアー/レッズ)201点、2位がYu Darvish(ダルビッシュ有/カブス)123点、3位がJacob deGrom(ジェイコブ・デグロム/メッツ)89点、4位がDinelson Lamet(ディネルソン・ラメット/パドレス)57点を獲得した(11.11)。カブスと契約の出来高、サイ・ヤング賞の選考投票2位でボーナス100万ドルをゲットした。
■2020年シーズンオフ、パドレスにトレード移籍(12.29)。カブスからパドレスにYu Darvish(ダルビッシュ有/投手)、Victor Caratini(ビクトル・カラティニ/捕手)が移籍、パドレスからカブスにZach Davies(ザック・デービーズ/投手)、若手有望株のReginad Preciad(レヒナルド・プレシアード/内野手)、Yeison Santana(エイソン・サンタナ/内野手)、Owen Caissie(オーウェン・ケイシー/外野手)、Ismael Mena(イスマエル・メーニャ/外野手)が移籍する“ブロックバスター・トレード”になった(12.28)。なお、ダルビッシュ有とビクトル・カラティニのバッテリーは相性の良さ(実績)を踏まえ、1セットでパドレスに移籍する。カブスは残り年俸(3年分)6,200万ドルの1部、300万ドルを負担する。
■2021年6月21日ドジャース戦でMLB通算1,500奪三振達成。6回表、ドジャースの先頭打者Steven Souza Jr(スティーブン・ソーザ・ジュニア)をカウント0-2と追い込み、5球目のカットボール(87マイル/140キロ)で見逃し三振に仕留め、記録達成した。所要試合数は197試合でRandy Johnson(ランディ・ジョンソン/ジャイアンツ)206試合、Gerrit Cole(ゲリット・コール/ヤンキース)212試合、Stephen Strasburg(スティーブン・ストラスバーグ/ナショナルズ)213試合、Roger Clemens(ロジャー・クレメンス/ヤンキース)216試合と錚々たる投手を抑え、初めて200試合未満で達成した。また、所要投球回数は1,216イニング1/3でStephen Strasburg(スティーブン・ストラスバーグ/ナショナルズ)1,272イニング1/3、Chris Sale(クリス・セール/レッドソックス)1,290イニング0/0、Kerry Wood(ケリー・ウッド/カブス)1,303イニング0/0、Gerrit Cole(ゲリット・コール/ヤンキース)1,315イニング1/3らを上回るスピードで達成した。なお、野茂英雄(ロイヤルズ)は231試合、1,436イニング2/3を要した。猛追していたJacob deGrom(ジェイコブ・デグロム/メッツ)は198試合、1,258イニング1/3で達成(7.7)も僅かに及ばなかった。

『禁止粘着物質使用の取締り』
野球ルールでRosin Bag(ロジン・バッグ)の使用は認められているが、Pine Tar(パイン・タール/松脂スプレー)、Spider Tuck(スパイダー・タック/重量挙げで使うクリーム)などの禁止粘着物質を帽子、グラブ、ベルトなどに塗布、そこに触れた指でボールに強いスピンを掛けるなどの不正投球は新ルールで厳しく取締まる('21.6.21スタート)とMLB機構が通達していた。取締りの対象は投手、捕手で違反が確認されると、退場処分と10日間の試合出場停止処分が科せられる。なお、通常は審判の判断で禁止粘着物質の検査が行われるが、新ルールでは監督も検査の要求が出来ることから、投手の冷静さを失わせたり、投球リズムを狂わされたりと監督の作戦に利用される問題点も露呈した(本来主旨を逸脱)。事例として、ナショナルズ対フィリーズ戦('21.6.22)でMax Scherzer(マックス・シャーザー)ナショナルズ投手の投球にイニング途中でJoe Girardi(ジョー・ジラルディ)フィリーズ監督がクレーム、審判団に検査させた(4回途中で3度目)ことに端を発して悶着が起こった。

■2021年MLBオールスターゲーム(7.13デンバー)に選手間投票でナ・リーグ先発投手部門5位(5枠)となり出場が決まる(7.4)。直近の試合で左股関節周辺と腰の張りを訴え途中降板(7.8ナショナルズ戦)するなど、体調の回復を優先させる必要もあって、MLBオールスターゲーム出場を辞退した(7.10)。
■2021年シーズン前半の成績は18試合、7勝3敗0セーブ、投球回数105イニング0/0、自責点36、奪三振125、防御率3.09と好調をキープも、シーズン後半は左股関節の痛み(インピンジメント)に悩まされ、シーズン終了(10.3)までに3度(7.9〜7.19、8.13〜8.26、9.30〜)も負傷者リスト入りを余儀なくされた。シーズン後半の成績は12試合、1勝8敗0セーブ、投球回数63イニング1/3、自責点42、奪三振74、防御率5.97と一挙にダウン、精彩を欠いた。
■2022年7月2日ドジャース戦でNPB-MLB通算100度目の1試合二桁奪三振を記録(NPB-52、MLB-48)。日本人投手では金田正一(巨人)103度(NPB-103)、野茂英雄(ロイヤルズ)101度(NPB-70、MLB-31)が記録、3人目の快挙となる。5点リード(スコア0対5)された6回裏、2死走者なしで9番打者Gavin Lux(ギャビン・ラックス)をフルカウントから6球目、83.6マイル(134.5キロ)のスライダーで空振り三振を奪い二桁に乗せた。6回でマウンドを譲り援護を待つも、初回に3本塁打を浴びたのが響いて負け投手になる(スコア2対7)。なお、MLBではNolan Ryan(ノーラン・ライアン/レンジャーズ)215度、Randy Johnson(ランディ・ジョンソン/ジャイアンツ)212度、Roger Clemens(ロジャー・クレメンス/ヤンキース)110度、Pedro Martinez(ペドロ・マルチネス/フィリーズ)108度、Max Scherzer(マックス・シャーザー/ドジャース)100度と僅か5人が記録している。
■2022年9月2日ドジャース戦でNPB-MLB通算3,000奪三振達成(NPB1,250、MLB1,750)。4点リード(スコア4対0)の5回裏、先頭打者Chris Taylor(クリス・テーラー/7番・セカンド)に死球、次打者Cody Bellinger(コディ・ベリンジャー/8番・センター)を3球ファール(カウント0-2)の後、4球目79.7マイル(128キロ)スライダーで空振り三振に仕留め、記録を達成した。所要試合数404(NPB167、MLB237)、所要投球回数2,921イニング2/3(NPB1,268イニング1/3、MLB1,453イニング1/3)での快挙。投球内容は投球回数7イニング0/0、被安打2(被本塁打0)、失点0、与四球2(与死球2)、奪三振9、投球数111(ストライク78)、打者27で勝利投手が記録された(スコア1対7)。なお、NPB-MLB(日米プロ)通算3,000奪三振達成は野茂英雄('03.9.25パドレス戦/ドジャース)に続き2人目となる快挙。NPB(日本プロ野球)通算3,000奪三振達成では金田正一('60.9.21広島戦/国鉄)、小山正明('71.6.19西武戦/東京ロッテ)、米田哲也('71.8.8東映戦/阪急)、鈴木啓示('84.9.1南海戦/近鉄)と伝説の4人<所属チーム:記録達成時>。また、この勝利(MLB通算91勝利)で日本人投手MLB通算1,000勝目の節目を飾った。
■2022年ナ・リーグ週間(9.12〜9.18)MVPを受賞。2試合を投げ2勝、投球回数14イニング0/0、被安打3(被本塁打0)、失点0(自責点0)、与四球1(与死球0)、奪三振15の圧倒的な内容、MLBキャリア14年目で初受賞。
■2022年9月ナ・リーグ月間MVP(投手部門)を受賞。9月の成績は6試合、5勝1敗0セーブ、投球回数39イニング、失点8(自責点8)、奪三振44、防御率1.85で、先発登板した全てがクオリティ・スタート(QS/先発で6回以上投げ、且つ自責点3以下に抑える)と安定感のある内容だった。
■2023年パドレスと6年契約(〜'28)延長が決まる(2.9)。内容は契約金600万ドル、'23年の年俸1,800万ドル('18年カブスとの6年契約を'21年トレード移籍先のパドレスが引継ぐ)を2,400万ドルにアップ、'24年1,500万ドル、'25年2,000万ドル、'26年1,500万ドル、'27年1,400万ドル、'28年1,400万ドルで総額1億800万ドルになる。また、'23〜'27年サイヤング賞を受賞すれば'28年100万ドルのボーナスが支給される。
■2023年3月10日WBC1次ラウンド韓国戦(プールB/東京ドーム)に先発出場、3回表(スコア0対0)無死2塁で8番・梁義智(ヤン・ウィジ)に本塁打(レフト・スタンド)、味方エラーも絡んだ2死2塁で3番・李政厚(イ・ジョンフ)に適時打(ライト)を打たれ3失点、WBC特別ルールの球数制限(65球)もあって3回表を終えて交代した(スコア3対0)。直後(3回裏)に味方が4得点して逆転(スコア3対4)、そのまま押し切って勝利投手(スコア4対13)。投球回数3イニング0/0、被安打3(被本塁打1)、失点3(自責点2)、与四球0、与死球1、奪三振1、投球数48(ストライク31)、打者14の内容だった。日本のマウンドに立つのは2012年CS・ファーストステージ西武戦(10.29)以来12年(4,150日)ぶり、日本代表では2009年WBC決勝・韓国戦(3.24)以来14年(5,099日)ぶりとなった。
■2023年4月16日ブルワーズ戦で新ルール、Disengagement violation(投球動作撤回ルール違反)のボーク宣告が絡み、負け投手となる。2回表1死からブルワーズ5番打者Garrett Mitchell(ギャレット・ミッセル)がサード前バント安打で出塁、6番打者Brian Anderson(ブライアン・アンダーソン)を迎えた投球前にパドレス捕手Austin Nola(オースティン・ノラ)がピッチコム操作に手間取り、1度プレートを外した(step-off/1回目)。その後、カウント1-0から1塁牽制(2回目)、更にカウント1-1からベンチ指示(捕手がピッチコム誤操作?)で再び1塁牽制(3回目)、牽制などでプレートを外せるのは対峙の打者に2回まで(走者が盗塁などで進塁すればリセット)の新ルール違反でボーク宣告された。1死走者2塁から3塁に盗塁を許し、Brian Anderson(ブライアン・アンダーソン)がフルカウントから7球目、82.7マイル(133キロ)のスイーパーをレフトに犠牲フライ、1点を失った(決勝点)。試合はパドレスが完封で敗れた(スコア1対0)。投球回数7イニング0/0、被安打4、失点1(自責点1)、与四球2、奪三振12、ボーク1、投球100(ストライク68)、打者27と好投も報われなかった。
■2023年4月16日ブルワーズ戦でMLB通算50度目の1試合二桁奪三振を記録、既にNPB通算50度目の1試合二桁奪三振記録を2011年9月17日ソフトバンク戦で記録、日米(NPB-MLB)両方での“ダブル50”は史上初の快挙。
■2023年6月9日@ロッキーズ戦でMLB通算100勝利達成はドジャース所属時の野茂英雄(ロイヤルズ)に続き日本人投手2人目の快挙。記録達成時の両者比較データ <野茂英雄>達成日:2003年4月20日ジャイアンツ戦(34歳7ヶ月)、勝敗:100勝80敗/防御率3.94、所要試合数:先発255試合(9年目)、2桁奪三振31試合(奪三振1,654)。<ダルビッシュ有>達成日:2023年6月9日@ロッキーズ戦(36歳9ヶ月)、勝敗:100勝79敗/防御率3.54、所要試合数:先発254試合(12年目)、2桁奪三振50試合(奪三振1,862)。
■2023年8月14日オリオールズ戦でMLB通算1,919奪三振を達成、野茂英雄(ロイヤルズ)のMLB通算1,918奪三振を超えた。なお、通算1,500奪三振以上の投手で奪三振率10.69は歴代5位、1位はChris Sale(クリス・セール/レッドソックス)11.07、2位はRobbie Ray(ロビー・レイ/マリナーズ)11.03、3位はJacob deGrom(ジェイコブ・デグロム/メッツ)10.96、4位はMax Scherzer(マックス・シャーザー/メッツ)10.70、6位はRandy Johnson(ランディ・ジョンソン/ジャイアンツ)10.61、7位はStephen Strasburg(スティーブン・ストラスバーグ/ナショナルズ)10.55、8位はGerrit Cole(ゲリット・コール/ヤンキース)10.44、9位はKerry Wood(ケリー・ウッド/カブス)10.32、10位はPedro Martinez(ペトロ・マルティネス/フィリーズ)10.04と錚々たる名前が連なる。
■2023年シーズン、右肘の炎症(骨棘による痛み?)で15日間の負傷者リスト入り(8.26)。様子を見るも治まらず、残りシーズンの登板を断念(9.12)。
■2024年3月20日ドジャース戦で4度目のシーズン開幕投手を担う。投球回数3イニング2/3、被安打2、失点1(自責点0)、与四球3、奪三振3、打者17、投球数72(ストライク42)、打球11(ゴロ4、フライ7)、ワイルドピッチ1、ピッチタイマー違反1の内容、同点(スコア1対1)で降板のため勝敗は付かなかった。なお、大谷翔平(ドジャース/2番・DH)との初対戦は第1打席ショートゴロ(併殺崩れで1塁に残す)、第2打席ライト前ヒット(直後に盗塁を許す)だった。
■2024年5月19日ブレーブス戦でNPB-MLB(日米プロ)通算200勝利達成。敵地のブレーブス戦に先発登板、投球回数7イニング0/0、被安打2、失点0、与四球1、奪三振9、打者23、投球数99(ストライク70)、打球13(ゴロ8、フライ5)と好投、勝利投手が記録された(スコア9対1)。なお、ダルビッシュ有(パドレス)は達成年齢37歳9ヶ月、所要442試合(19年)、達成時124敗(勝率0.617)、先発勝利200、野茂英雄(ロイヤルズ)はデビルレイズ在籍時の'05.6.15ブルワーズ戦で達成年齢36歳9ヶ月、所要454試合(16年)、達成時153敗(勝率0.433)、先発勝利198、黒田博樹(ヤンキース)は広島に復帰の'16.7.23阪神戦で達成年齢41歳5ヶ月、所要525試合(20年)、達成時181敗(勝率0.475)、先発勝利199。
■2024年左股関節を痛め10日間の負傷者リスト入り(5.30)、リハビリ登板を傘下フォートウェイン(SD-A/Adv)で行った際(6.19)、相手チームのブルワーズ傘下ウィスコンシン(MIL-A/Adv)の選手を含め皆に豪華ケータリング(Catering/出張シェフの仕出し料理)を振舞った。また、カブス在籍時の2018年にも右上腕三頭筋を痛め10日間の負傷者リスト入り(5.26)、リハビリ登板を傘下サウスペンド(CHC-A/Adv)で行った際(6.25)、相手チームのウエストミシガン(DET-A/Adv)の選手を含め同様の差入れを行っている。これは貴重な試合に登板機会を提供してくれた謝礼としてメジャー選手がスケール差はあるも差入れを行う習慣がある。
■2024年「制限リスト/Restricted List」に入る(7.6)。パドレスMike Shildt(マイク・シュルト)監督は“家族に関する個人的事情”と説明、プライバシーに関わることで詳細は明かさなかった。制限リスト入りでメジャー40人枠を外れ、MLB機構の管理下に置かれる(リスト入り中は無給扱い、パドレスに選手保有権は残る)。制限リストから復帰(8.23)、メジャー40人枠に戻され調整のため15日間の負傷者リスト入り。負傷者リストから復帰(9.4)。
■2024年9月22日ホワイトソックス戦でMLB通算2,000奪三振達成。3回表(スコア1対0)2死走者2塁でホワイトソックス2番打者Luis Robert Jr(ルイス・ロバートJr)をカウント1-2から4球目88マイル(141.6キロ)スライダーを外角低めに投げ込み見逃し三振に仕留めた。所要投球回数1,693イニング1/3(奪三振率10.63)、MLB史上90人目(日本人投手初)の快挙。試合は投球回数6イニング1/3、被安打3、被本塁打2、失点2(自責点2)、奪三振9で降板(スコア2対1)、味方が8回裏に逆転して勝利(スコア2対4)。
「NPBデビュー」 2005年6月15日広島戦(札幌ドーム)。
「NPBデータ」 2005年NPB初勝利(6.15広島戦)。 2006年NPB初ホールド(9.27ソフトバンク戦)。 2005年NPB初奪三振(6.15広島戦)。

「日本プロ野球名球会」 2024年5月19日ブレーブス戦で日米プロ通算200勝利(NPB93、MLB107)達成で条件クリア、入会。
「野球日本代表」 2008年北京・オリンピック出場、4位。 2009年WBC出場、優勝。 2009年WBC日本代表チームに紫綬褒章。 2023年WBC出場、優勝。 2023年WBC日本代表チームに紫綬褒章。



 


『HYPNOTIST』 『KUMA』 岩隈 久志


岩隈 久志
(いわくま ひさし)

元 シアトル・マリナーズ。

1981年4月12日生まれ、東京都出身。

身長190cm、体重77kg。
右投げ、右打ち。

『NPB履歴』
堀越高。 (1999年ドラフト5巡目) 2001年〜2004年大阪近鉄・バファローズ。 (2005年オリックス・バファローズ) 2005年〜2011年東北楽天・ゴールデンイーグルス。 (2019年〜2020年読売・ジャイアンツ)
『MLB履歴』
(FA権行使) 2012年〜2017年シアトル・マリナーズ。 (2018年シアトル・マリナーズ)

『NPBタイトル、表彰、記録』
2004年、2008年パ・リーグ最多勝利。 2008年パ・リーグ最優秀防御率。 2008年パ・リーグMVP。 2008年沢村栄治賞。 2004年、2008年パ・リーグ最優秀投手。
『MLBタイトル、表彰、記録』
2015年“ノーヒットノーラン試合”達成(8.12オリオールズ戦)。 2013年オールスターゲーム出場。

「MLBデビュー」
2012年4月20日ホワイトソックス戦(セーフコ・フィールド)“救援登板(完了)”。

「MLBデータ」
2012年MLB初勝利(6.16ジャイアンツ戦)“中継ぎ登板”。 2012年MLB初セーブ(5.30レンジャーズ戦)。 2012年MLB初奪三振(4.20ホワイトソックス戦)。 2015年MLB初完投、初完封“NO-NO”(8.12オリオールズ戦)。

「MLB通算記録」
2016年MLB通算100試合先発登板達成(4.17ヤンキース戦)。 2016年MLB通算50勝利達成(5.25アスレチックス戦)。 2015年MLB通算500奪三振達成(8.18レンジャーズ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2010年NPB通算100勝利達成(8.31ロッテ戦)。 2015年NPB-MLB通算150勝利達成(8.18レンジャーズ戦)。 2008年NPB通算1,000投球回達成(8.16ロッテ戦)。 2011年NPB通算1,500投球回達成(8.23日本ハム戦)。 2014年NPB-MLB通算2,000投球回達成(7.29インディアンス戦)。 2010年NPB通算1,000奪三振達成(6.5横浜戦)。 2014年NPB-MLB通算1,500奪三振達成(6.10ヤンキース戦)。


[岩隈 久志、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2001 近鉄      4−  2   43.2/3  22   25 4.53
2002 近鉄  23   8−  7  141.1/3  58  131 3.69
2003 近鉄  27  15− 10  195.2/3  75  149 3.45
2004 近鉄  21  15−  2  158.2/3  53  123 3.01
2005 楽天  27   9− 15  182.1/3 101  124 4.99
2006 楽天   6   1−  2   38.2/3  16   16 3.72
2007 楽天  16   5−  5   90.0/0  34   84 3.40
2008 楽天  28  21−  4  201.2/3  42  159 1.87
2009 楽天  24  13−  6  169.0/0  61  121 3.25
2010 楽天  28  10−  9  201.0/0  63  153 2.82
2011 楽天  17   6−  7  119.0/0  32   90 2.42
NPB通算 226 107− 69 1,541.0/0 557 1,175 3.25
2012 マリナーズ  30   9−  5   125.1/3  44   101 3.16
2013 マリナーズ  33  14−  6   219.2/3  65   185 2.66
2014 マリナーズ  28  15−  9   179.0/0  70   154 3.52
2015 マリナーズ  20   9−  5   129.2/3  51   111 3.54
2016 マリナーズ  33  16− 12   199.0/0  91   147 4.12
2017 マリナーズ   6   0−  2    31.0/0  15    16 4.35
MLB通算 150  63− 39   883.2/3 336   714 3.42
日米プロ通算 376 170−108 2,424.2/3 893 1,889 3.31

<通算ホールド NPB-0、MLB-0>


 

MLBア・リーグで
“ノーヒットノーラン試合”達成
('15.8.12 オリオールズ戦)
  

MLB通算50勝利達成
('16.5.25 アスレチックス戦)



NPB-MLB(日米プロ)
通算150勝利達成
('15.8.18 レンジャーズ戦)
■2004年11月近鉄、オリックス合併球団のオリックスと新規参入球団の楽天との選手分配ドラフト会議でオリックスに分配されるが拒否、選手生命を賭した決意に同情した小池唯夫パ・リーグ会長の調停も不調、最終的に小泉隆司オリックス球団社長も折れた形で一旦オリックスに選手登録の上、金銭トレードで楽天に移籍することで決着。
■2010年11月ポスティング制度でアスレチックスが1,910万ドルで落札、30日間の独占交渉権を獲得。アスレチックスは4年総額1,525万ドルを提示、落札球団側が優位のポスティング制度での交渉に不信感を抱き決裂、想定外の結果で楽天に余儀なく残留。アスレチックスの応札は契約不成立を見越しての入札妨害が目的との憶測も流れた。
■2011年シーズンオフにFA権行使、2012年1月マリナーズと1年契約の年俸150万ドル+出来高(340万ドル)でメジャーリーグ契約。
■2012年7月2日オリオールズ戦でMLB初先発投手を務め、5回を3失点(スコア1対3)と踏ん張って救援投手に託す、チームは7回に3点、8回に2点を入れ逆転勝利(スコア6対3)。なお、1番ライトでイチロー、8番セカンドで川崎宗則とMLB初の同一チームで日本人選手3人がスターティング・メンバーに名を連ねた。
■2012年シーズンオフ、マリナーズと2年契約の総額1,400万ドルで契約延長(11.3)。内訳は1、2年目が年俸650万ドル、3年目はオプション契約(バイアウト100万ドル)で年俸700万ドル。
■2013年4月12日レンジャーズ戦(セーフコ・フィールド)で日本人先発投手対決が実現。岩隈久志が投球回数6イニング2/3、被安打3、被本塁打1、失点1(自責点1)、与四球1(与死球0)、奪三振6、打者24、投球数90(ストライク62)でダルビッシュ有が投球回数6イニング0/0、被安打3、被本塁打0、失点3(自責点3)、与四球1(与死球1)、奪三振8、打者24、投球数108(ストライク61)、ワイルドピッチ1の内容、試合はマリナーズがスコア1対3で勝利して岩隈久志に勝利、ダルビッシュ有に敗が記録された。
■2013年7月16日オールスターゲーム(ニューヨーク)に選手間投票ア・リーグ5位で選出されるも、直前のエンゼルス戦(7.14)に先発登板、ローテーションの関係でシティーフィールド(メッツ本拠地)のベンチでゲームを見守る(登板機会なし)。
■2013年7月20日アストロズ戦で味方チームが1安打ながら4得点(相手チーム失策0、捕逸2)で勝利(スコア4対2)。2点を追う6回表1死から2四球と捕手Jason Castoro(ジェイソン・カストロ)の捕逸で2、3塁としNick Franklin(ニック・フランクリン)のセンター犠飛で1点返し、2死3塁にまた捕逸で同点。7回表2死1、2塁(四球2)でMichael Saunders(マイケル・ソーンダース)がチーム唯一の安打(センター越え2塁打)を救援投手Jose Cisnero(ホセ・シスネロ)から放ち2点が入り勝越した。試合はマリナーズ先発の岩隈久志が勝投手(投球回数7イニング0/0、被安打7、失点2、自責点2、与四球2、奪三振7)、Tom Wilhemsen(トム・ウィルヘムセン)にセーブ。アストロズ先発のErik Bedard(エリック・ベダード)が敗投手(投球回数6イニング1/3、被安打0、失点3、自責点1、与四球5、奪三振10)。珍しい記録(1試合1安打以下4得点以上)は1990年ホワイトソックスがヤンキース戦(7.1)で8回裏2死満塁(失策1、四球2)から外野手の連続2失策で4得点(安打0)して以来、ヤンキース投手Andy Hawkins(アンディ・ホーキンス)は投球回数8イニング0/0、被安打0、失点4、自責点0、与四球5、奪三振3も不運(味方チーム失策3)の敗投手(スコア4対0)。
■2013年シーズンの1イニング当たりの投球数が14.12球(投球回数219イニング2/3、投球数3,102)とア・リーグ、トップの省エネ・ピッチングを記録。球速は140キロ(87マイル)台ながら抜群の制球力で何時の間にか凡退させるので“催眠術師/Hypnotist”のニックネームが付いた。
■2014年7月7日ツインズ戦で初対戦から先発で同一チームに5試合連続自責点0(33イニング2/3、失点2)を記録。1966年カージナルスのLarry Jaster(ラリー・ジャスター)がドジャース相手に5試合連続完封して以来、史上2人目の快挙。
■2014年マリナーズは登板が2年間で350投球回を超えて契約延長のオプション要件を満たし(8.8ホワイトソックス戦)、自動的に年俸700万ドルで契約更新されたと発表(10.30)。
■2015年8月12日オリオールズ戦で“ノーヒットノーラン試合”達成。ホーム球場セーフコ・フィールドの観客25,661の目前で快挙(スコア/0対3)、バッテリーはJesus Sucre(ヘスス・スクレ)。投球内容は投球回数9イニング0/0、被安打0、被本塁打0、失点0(自責点0)、与四球3(与死球0)、奪三振7、打者29、投球数116(ストライク77)、打球20(ゴロ12、フライ8)、併殺1と凡打を誘う投球術の真骨頂、同時にMLB先発登板88試合目で初完投、初完封の記録も付いた。快挙でア・リーグ週間MVP(8.10〜8.16)を受賞。
■2015年8月18日レンジャーズ戦でNPB-MLB通算150勝利、MLB通算500奪三振(597イニング2/3)を達成。
■2015年シーズンオフ、マリナーズはクオリファイング・オファー制度の規定年俸1,580万ドルを提示(11.6)、希望が複数年契約なので断る。ドジャースと3年契約の総額4,500万ドルで合意(12.6)も球団はメディカルチェックの結果を受けて合意内容を白紙に戻し再交渉に入る(12.16)、再アタックのマリナーズと1年再契約で決着(12.17)。契約は1年目162イニングで2年目契約、2年間324イニングで3年目契約と設定された投球回数をクリアすれば自動的に契約延長されるベスティングオプション付。契約時サインボーナス100万ドル支払われ、各年の年俸が1,000万ドル('16)、1,400万ドル('17)、1,500万ドル('18)で毎年の出来高が250万ドル(190イニング)と故障離脱がなければ総額4,750万ドルの契約。
■2016年5月25日アスレチックス戦でMLB通算50勝利達成は日本人投手で5人目の快挙。50勝利到達は121試合目(デビューから14試合は救援登板))でレッドソックス所属時の松坂大輔(メッツ)の112試合目に次ぐが、勝率で0.633(29敗)と松坂大輔(メッツ)の0.602(33敗)を上回る記録。
■2016年マリナーズとの契約延長のオプション条件(投球回数162イニング)をクリア(8.24ヤンキース戦)、自動的に2年目契約が確定した(年俸1,400万ドル+出来高250万ドル)。
■2017年シーズン早々に右肩の炎症で10日間の故障者リスト入り(5.10)。その後、マリナーズ傘下のマイナーチーム(モデスト/6.14、タコマ/6.19)で調整登板するも精彩を欠き、自身の血小板を使って組織の修復や再生を図るPRP(多血小板血漿)とコルチゾン注射を受ける(7.1)など、治療を行った。リハビリ経過に好転が見られず、テキサス州ダラスの病院でレンジャースのチームドクターも務める権威、キース・マイスター(Keith Meister)医師の執刀で右肩の関節鏡視下手術(内視鏡によるクリーニング手術)を受けた(9.27)。
■2017年シーズンオフ、マリナーズは契約延長のオプションを行使しないと発表、FA選手リスト入り(11.3)。その後、マイナーリーグ契約に切り替えて残留が決まる(11.27)。メジャー昇格で年俸250万ドル+出来高(先発登板など最高600万ドル)のスプリット契約。
■2018年シーズン、マイナーリーグ契約からメジャー昇格を目指すも果たせず、マリナーズ退団を表明(9.11)。巨人と年俸5,000万円で契約(12.21)、NPBに復帰。
■2019年シーズンは1度も1軍登録されないまま終了(9.28)、シーズンオフに鼠径ヘルニアの手術を受ける(10.15)。
■2020年も1登録ないまま10月に入り、監督(原辰徳)から復調具合を見るため東京ドームでのシートバッティング投手を提案され、その1球目でまさかの右肩脱臼をした(10.7)。悩んだ末、2020年シーズン限りで引退を表明(10.19)。引退会見で東京ドームでの投球は「僕の全力の1球だった」と清々しく語った(10.23)。
■2021年マリナーズの特命コーチ(special assignment coach)に就任(1.12)。スプリング・トレーニング(アリゾナ州ピオリア)からコーチの仕事をスタート、本拠地(シアトル)、マイナー(タコマ)などを巡回、全てのクラスで指導を行う。また、日本ではManabu“Manny”Noto(能登学)球団スカウトのサポートもする。Jerry Dipoto(ジェリー・ディポト)GMは「クマが彼のキャリアで見せてきたスキルは、我々のコーチ陣、選手に完璧にフィットする。彼がメジャー、マイナーの両方で我々に加わることを楽しみにしている」とコメントした。
「NPBデビュー」 2001年5月29日@日本ハム戦(東京ドーム)。
「NPBデータ」 2001年NPB初勝利(5.29日本ハム戦)。 2001年NPB初奪三振(5.29日本ハム戦)。

「野球日本代表」 2004年アテネ・オリンピック出場、銅メダル。 2009年WBC出場、優勝。 2009年WBC日本代表チームに紫綬褒章。



 


『QJ』 藤川球児


藤川 球児
(ふじかわ きゅうじ)

元 テキサス・レンジャーズ。

1980年7月21日生まれ、高知県出身。

身長184cm、体重86kg。
右投げ、左打ち。

『NPB履歴』
市立高知商高。 (1998年ドラフト1巡目) 2000年〜2012年阪神・タイガース、 2016年〜2020年阪神・タイガース。
『MLB履歴』
(FA権行使) 2013年〜2014年シカゴ・カブス、 2015年テキサス・レンジャーズ。

『NPBタイトル、表彰、記録』
2007年、2011年セ・リーグ最多セーブ。 2005年、2006年セ・リーグ最優秀中継ぎ。 2007年NPBシーズン46セーブ記録。 2005年NPB17試合連続ホールド記録(6.14西武戦〜7.20横浜戦)。 2006年NPB38試合(47イニング2/3)連続無失点記録(4.15広島戦〜7.11広島戦)。 2012年NPB通算200セーブ達成(4.11広島戦)。 2019年NPB通算150ホールド達成(6.11ソフトバンク戦)。 

「MLBデビュー」
2013年4月1日@パイレーツ戦(PNCパーク)“救援登板(完了)”。

「MLBデータ」
2013年MLB初勝利(4.12ジャイアンツ戦)“完了登板”。 2013年MLB初セーブ(4.1パイレーツ戦)。 2013年MLB初ホールド(4.4パイレーツ戦)。 2013年MLB初奪三振(4.4パイレーツ戦)。

「NPB-MLB(日米プロ)通算記録」
2011年NPB通算500試合登板達成(8.28ヤクルト戦)。 2008年NPB通算100セーブ達成(9.25横浜戦)。 2010年NPB通算150セーブ達成(9.5広島戦)。 2012年NPB通算200セーブ達成(4.11広島戦)。 2011年NPB通算100ホールド達成(8.25巨人戦)。 2019年NPB-MLB通算150ホールド達成(6.6ロッテ戦)。 2019年NPB通算150ホールド達成(6.11ソフトバンク戦)。 2016年NPB-MLB通算1,000奪三振達成(7.26ヤクルト戦)。 2017年NPB通算1,000奪三振達成(5.30ロッテ戦)。


[藤川 球児、通算成績]

年 度 所 属 試 合 勝 敗 セーブ 投球回数 自責点 奪三振 防御率
2000 阪神  19  0− 0   0  22.2/3  12   25  4.76
2002 阪神  12  1− 5   0  68.0/0  28   64  3.71
2003 阪神  17  1− 1   0  29.1/3  11   19  3.38
2004 阪神  26  2− 0   0  31.0/0   9   35  2.61
2005 阪神  80  7− 1   1  92.1/3  14  139  1.36
2006 阪神  63  5− 0  17  79.1/3   6  122  0.68
2007 阪神  71  5− 5  46  83.0/0  15  115  1.63
2008 阪神  63  8− 1  38  67.2/3   5   90  0.67
2009 阪神  49  5− 3  25  57.2/3   8   86  1.25
2010 阪神  58  3− 4  28  62.2/3  14   81  2.01
2011 阪神  56  3− 3  41  51.0/0   7   80  1.24
2012 阪神  48  2− 2  24  47.2/3   7   58  1.32
2016 阪神  43  5− 6   3  62.2/3  32   70  4.60
2017 阪神  52  3− 0   0  56.2/3  14   71  2.22
2018 阪神  53  5− 3   2  54.1/3  14   67  2.32
2019 阪神  56  4− 1  16  56.0/0  11   83  1.77
2020 阪神  16  1− 3   2  13.1/3   9   15  6.08
NPB通算 782 60−38 243 935.1/3 216 1,220  2.08
2013 カブス  12  1− 1   2  12.0/0   7   14  5.25
2014 カブス  15  0− 0   0  13.0/0   7   17  4.85
2015 レンジャーズ   2  0− 0   0   1.2/3   3    1 16.20
MLB通算  29  1− 1   2  26.2/3  17   32  5.74
日米プロ通算 811 61−39 245 962.0/0 233 1,252  2.18

<通算ホールド NPB-163、MLB-1>




NPB通算200セーブ達成
('12.4.11 広島戦)

 

NPB通算セーブとホールドの
“ダブル150”達成
('19.6.11 ソフトバンク戦)
 
■2005年4月21日巨人戦(東京ドーム)の勝負所で清原和博と対戦、ストレートでカウント0-2と追い込み、勝負球にフォークを投げ三振を奪った。フォークはキャッチャー矢野燿大のサインだったが、「チンポコ付いとんのか!」と叱られた。そして2人は6月25日(甲子園球場)に再び対戦、今度は全球ストレートで三振を奪った。「完敗、ナイスボールが来た!」と褒められた。これを転機にストレートが最大の武器になるよう、磨きを掛けた剛速球“火の玉ストレート”が代名詞になった。
■2005年セ・リーグ最優秀中継ぎ投手のタイトルは53ホールドポイント(7勝、46ホールド)、2006年は35ホールドポイント(5勝、30ホールド)がセ・リーグ1位の成績。
■2006年38試合連続無失点をリリーフ登板(4.15広島戦〜7.11広島戦)で記録。39試合目(7.12広島戦)に9回表2死から森笠繁への3球目をワイルドピッチ、栗原健太の生還を許し1失点、リリーフ登板無失点のイニング記録も47イニング2/3で途切れた。
■2007年NPB初の救援3年連続100奪三振を達成(9.7巨人戦)。
■2012年シーズンオフにFA権行使、12月カブスと2年契約の総額950万ドル(保証)でメジャーリーグ契約。内訳は契約金100万ドル、1、2年目が年俸400万ドル+出来高200万ドル、3年目はオプション契約(バイアウト50万ドル)で年俸550〜600万ドル+出来高200万ドル。
■2013年4月1日パイレーツ本拠地(PNCパーク)でのシーズン開幕戦、9回裏2死1、2塁(スコア3対1)に4番手で救援登板、2球で打者Russell Martin(ラッセル・マーティン)をセンターフライに打ち取り、MLB初セーブを記録してMLBデビューを飾る。なお、開幕戦、メジャー初登板、初セーブは1966年オリオールズ所属デビューのEddie Watt(エディー・ワット/カブス)がレッドソックスとの開幕戦(4.12)で記録して以来、47年ぶりの快挙。
■2013年シーズンのスタート早々、右前腕の張りで故障者リスト入り(4.13)、1ヵ月後に復帰(5.10)もレッズ戦(5.26)で同じ個所を痛め途中降板、精密検査で右肘靭帯断裂と診断されトミー・ジョン手術(Tommy John Surgery)を受ける決断をする。カブスは長期離脱が決定的なのでDL期間を15日間から60日間に移行してメジャー40人枠外(Not on 40-Man Roster)にする(5.30)。手術はフロリダ州の病院で手術の第一人者ジェームズ・アンドリューズ医師(Doctor James Andrews)の執刀で行われた(6.11)。
■2014年8月6日カブスの出場選手(Active Roster)に登録され、同日のロッキーズ戦で437日ぶりの復帰登板。
■2014年9月6日パイレーツ戦でキャリア初のダブルヘッダー両試合に救援登板。
■2014年シーズンオフにカブスは契約延長の選択権を行使しないと発表(10.30)。レンジャーズと1年契約(2年目はオプションで選択権球団)で年俸100万ドル+出来高のメジャーリーグ契約(12.16)。
■2015年シーズンインを前に右脚付け根を痛め開幕を故障者リスト入りで迎える(4.1)。復帰登板(5.14)を果たすもブルペンが期待したイメージ像とは違うとメジャー登録40人枠を外され戦力外(5.17)。ウエーバー公示を経て自由契約(5.24)、レンジャーズは年俸100万ドルをバイアウト。古巣の阪神と接触を持つも進展せず、独立リーグの四国アイランドリーグplus、高知・ファイティングドッグスに入団を決める(6.1)。契約内容は登板試合ごとサインする1日契約で無報酬と会見で明かす(6.8)。
■2015年シーズンオフ、阪神と2年契約の総額4億円で契約(11.14)、古巣に復帰した。
■2016年チームは先発登板での起用を構想、2012年以来(9.15巨人戦)となる1,289日ぶりにNPB復帰登板を果たした(3.27中日戦)。調整の難しさもあって救援登板に戻し、1,341日ぶりにセーブを記録した(5.18中日戦)。
■2016年7月26日ヤクルト戦でNPB-MLB通算1,000奪三振達成。到達イニング数は767イニング1/3(奪三振率11.73)を記録した。
■2017年5月30日ロッテ戦でNPB通算1,000奪三振達成(NPB146人目)。到達イニング数は771イニング2/3で近鉄所属時の野茂英雄(ロイヤルズ)の871イニング0/0を大幅に更新した。
■2019年6月11日ソフトバンク戦でNPB通算150ホールド達成はNPB史上7人目の記録。既に200セーブを達成しているが、150セーブ+150ホールドの“ダブル150”達成はNPB史上初の快挙。
■2020年シーズン限りで引退を表明(8.31)、記者会見で「1年間コンディションが整わないことは“プロとして失格”と自分を厳しく見つめて決断した」。そして、「いつでも、潰れてもいい覚悟でやって来た」と語った(9.1)。
■2020年「第35回龍馬賞」を受賞(11.1)、高知報道十一社会が選出する賞でプロ野球選手として初の快挙。「日本にとどまらない長年にわたる活躍は地元高知の誇りであり、まさに坂本龍馬の精神を体現していたと言える」と選出理由を挙げ称えた。
■2020年シーズンオフ、阪神球団スペシャル・アシスタント(特別補佐)に就任することが決まる(12.25)。谷本修(球団副社長兼本部長)は「縛られず、自由に出来るポジションで編成面や野球振興など、サポートして欲しい」と期待を寄せた。就任は年明け('21)からで、キャンプで臨時コーチの可能性も明かした(12.28)。
■2022年「日本プロ野球名球会」に特例で入会が認められる(12.9)。投手の入会要件は200勝または250セーブ達成者だが、投手の分業制に伴い投手でのハードルが上がり、2019年の総会で特例が設けられた。MLBでの活躍を踏まえ、上原浩治(カブス/日米プロ通算134勝128セーブ104ホールド)と共に初の適用となった。
■2024年シーズンオフ、阪神1軍監督就任が決まる(10.14)。勇退する岡田彰布(阪神1軍監督)の後任で3年契約(年俸8,000万円)を基本に2025年シーズンから指揮を執る。
「NPBデビュー」 2000年3月31日@横浜戦(横浜スタジアム)。
「NPBデータ」 2002年NPB初勝利(9.11ヤクルト戦)。 2005年NPB初セーブ(9.9広島戦)。 2005年NPB初ホールド(4.6広島戦)。 2000年NPB初奪三振(3.31横浜戦)。

「日本プロ野球名球会」 2022年、特例で入会が認められる(12.9)。
「野球日本代表」 2008年北京・オリンピック出場、4位。 2006年WBC出場、優勝。 2009年WBC出場、優勝。 2006年、2009年WBC日本代表チームに紫綬褒章。




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