今月読んだ本 | 「毛糸よさらば」ジル・チャーチル | 「ゴミと罰」ジル・チャーチル |
今月読んだ本 | 2012.12.31 |
---|---|
|
「毛糸よさらば」ジル・チャーチル | 2012.12.28 |
---|---|
主婦探偵ジェーン・シリーズの第二弾。 久々の読み返し。 この作品がシリーズ中で一番好きかも。 ジェーンの疎遠になっていた旧友、フィリスが泊まりにやってきた。 フィリス自身は毒の無い人物なのだが、無断で連れてきた息子が性悪! こんな子を我が家に泊めたら子供たちにどんな悪影響があるものやら、と困り果てるジェーン。 しかし、実は富豪夫人のフィリス。 近所の空き家を買い取り、そこで息子共々過ごすという。 安心したのもつかの間、翌日、フィリスが死体となって発見される───! フィリスは富豪夫人として不自由ない生活を送っていますが、お金があることを楽しむタイプではなく、カリブ海の持ち島で友達のいない寂しい生活を送っていた様子。 ハンドメイド好きで、ジェーンが係わっている教会バザーに協力することを楽しみにしていたのに、参加できないままに終わってしまったフィリスが哀れです。 作中、ジェーンはバザーに出すため苦手な編物に取り組み、なんとか膝掛けを編み上げます。 名残惜しいけれど自分で買い取る気にはなれず悲しい思いでいたら、なんと子供たちがお小遣いを出し合って買い取り、ジェーンへのクリスマスプレゼントにしてくれた! 日頃の子育ての苦労が報われるエピソードですね。 ジェーンは「三、三、三、一」とつぶやきながら膝掛を編んでいます。 角のところは「三、三、三、一、一」だそうです。 これ、たぶん、「長編み3目、鎖編み1目(角は鎖編み2目)」のグラニースクエアだと思います。 おばあちゃんの編む炬燵カバーと言った方がイメージし易いかな。 このパターンは配色で雰囲気がいろいろ変わるのが楽しいところ。 ジェーンは赤・緑・白のクリスマスカラーで編んでいます。 暖かそうで、いいですね。
|
「ゴミと罰」ジル・チャーチル | 2012.12.28 |
---|---|
主婦探偵ジェーン・シリーズの第一弾。 久々の読み返し。 ジェーンのお隣さんちで、掃除婦が掃除機のコードで首を絞められ殺された! 容疑者はご近所の主婦たち。 早く解決しないと、いつまでも安心して眠れやしない。 推理小説好きのジェーンは、お隣さんで親友のシェリルと一緒に事件解決に乗り出す─── いつもの掃除婦が家庭の秘密を嗅ぎまわって恐喝していたに違いないと決め込んで、聴き込みに回るジェーン。 あまりの無鉄砲さに眩暈がしそうです。 ジムおじさんが心配するのも無理はありません。 ミステリーとしても良くできていますが、アメリカの典型的な中流家庭の在り方がよくわかるのがおもしろかったです。 アメリカの主婦って、子供の送り迎えスケジュールが入り組んでいて大変なんですね。 タイトルが名作のパロディなのもおもしろいところです。 この本の原題は「Grime and punishment」。 訳も上手いですね。
|