クリア建築設計事務所
〒700-0975岡山市北区今1丁目6-11第2今村合同ビル TEL:086-241-2610 FAX:086-243-8037
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設計コラム-岡山市のクリア建築設計事務所です。病院から住宅まで、住み心地のよい機能性にとんだをデザインします。〒700-0975岡山市今1-6-11第2今村合同ビルTEL086-241-2610 FAX086-243-8037

2012/9/20 平井メディケアホームが完成しました。
昨年、長船に生活支援サービス付高齢者専用賃貸住宅が完成しました。国土交通省「高齢者等居住安定化推進事業」に沿った建物で、介護を必要とされる方が介護保険サービスを利用して快適な暮らしができる住まいです。24室の住戸にデイサービス、訪問介護事業所、居宅介護支援事業所が併設されていて、24時間見守り体制がとられていることで安心・安全なくらしができます。敷地が細長く歪な形状をしているため、建物の平面もどうしてもその影響を受けてしまいます。しかしこの建物の場合はそれが建物中央部分に片廊下を生むこととなり、暗くなりがちな廊下を明るく快適な空間にしてくれています。特に2階の窓から見える田の緑は春から秋にかけて、近年の宅造により長船でも少なくなってきた貴重な癒しの景観を提供してくれています。この建物にもエコシルフィ、ラミパックSDを使用し、省エネに努めています。建物完成時にこの建物で地域の人のために上野千鶴子先生の講演会が開かれたことは、参加した私にとっても貴重な出来事であり、施主の配慮に深く感謝しております。








     

2012/6/15 薬局と医院の複合施設が完成しました。
2年前になりますが、新倉敷駅前に皮膚科医院と薬局の複合施設が完成しました。
建物内での行き来が無く、外部は一旦道路へ出てからのアプローチの原則を守った動線になっています。
外観は周辺医院より目立つことを避け、直線による構成とグレー系の配色による「シンプル性」を追求したデザインになっています。
それほど広い面積ではないのですが両施設とも風除室と車椅子用トイレを確保する配慮がなされています。
この建物では断熱材の代わりにラミパックSDという遮熱シートを採用しています。熱を通しにくくするのではなく遮断する効果に大きな期待を寄せています。




     

2009/8/28 こんなペーパークラフトを見つけました。
キャノン・クリエイティブパークにありました。  
14〜15世紀フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレです。ゴシック後期からルネサンス建築の第一歩とされる大聖堂で、ブルネレスキによるクーポラはよく知られています。ジョットの鐘楼、サン・ジョバンニ礼拝堂、またその廻りの街並みは、冬の夕暮れを迎えようとしています。
夕食に近くのTrattoria Accadiで食べたモッツァレラチーズが最高でした。

 

 




     

2008/9/29 円山整形外科医院が完成しました。
 岡山市円山に整形外科医院が完成しました。
 既存の場所から東へ200メートル移動しての新築移転です。 緊張感から開放され、陽光をいっぱいに浴びるオリーブの似合う地中海を連想させる雰囲気づくりがテーマです。
  駐車台数を確保するため1階は全て駐車場とし、診療部分を2階にまとめています。エレベーターを利用しての昇降になるのですが、道路からのレンガ敷きのアプローチとロートアイアンの手摺を持つ道路に向かって開放されたオープン階段が患者をやさしく迎え入れる意匠を演出してくれています。
 薬局の協力もあり、統一されたデザインの構成で、全体の奥行きを表現することができました。
 2階の診療部門は中庭を中心に待合室、診察室、リハビリ室を配置してあり、プライバシーの保てた自然光を取り入れることができます。
 この建物にもエコシルフィーを採用しました。私自身これで二件目になるのですが、高性能サーキュレーターが床暖房に代わる設備となることを期待しています。    


 






     

2008/2/25 備前焼表札の家が完成しました。
 児島湖に面した敷地に住宅が完成しました。
 海に近いことによる地域特性の風があります。1階から入った風は吹き抜けを昇り2階の天窓から抜けていきます。季節の風を感じながら生活できればいいですね。
  昨年10月に窯入れした陶板が表札になりました。ボタとひだすきの意匠に現代書体の名前が入りました。僅かな反りによる胸を張った存在感と、備前焼のそのままの表情が壁の仕上げとうまく融合してくれています。
  玄関ホールの床に厚さ4pの桧の無垢板を使用しました。上框は使用せず、板の小口をそのまま見せています。大工さんには手の掛かる仕事なのですが、「素材を生かす」という趣旨から採用された「こだわり」です。   


 




     

    
2007/7/13 岡山で初めての療養通所介護施設が完成しました。
  住み慣れた地域で在宅療養の継続を目的に療養通所介護施設 「岡山デイナーシング看護協会」が完成しました。
  わが家で暮らし続けるために、医療ニーズと介護ニーズをあわせ持つ、在宅の中重度要介護の方に、訪問看護ステーションと協同して専門的なケアを提供する通所サービスです。訪問看護の経験をもつ看護師が個別のニーズに応じた看護ケアを行います。
  ご家族の方も安心して休息できます。
 
  ・御利用頂ける方
   がん・難病等を有する中重度要介護者
  ・利用料金
   3〜6時間以内 1,018円
   6〜8時間以内 1,527円
    ※食事は実費自己負担
    ※送迎・入浴サービスは含まれています。
  ・営業日
   月〜金 AM9:30〜PM5:30

   (社)岡山県看護協会
   岡山訪問看護ステーション看護協会
   岡山居宅介護支援センター看護協会
   岡山デイナーシング看護協会

 岡山市竹田の住宅地で三方向が道路に接するも閑静な環境に
恵まれた敷地です。
 1階が療養スペース、2階が事務スペースにあてられた単純明快な平面構成になっています。
  重要な設計条件をいくつか挙げてみます。
  1.車での送迎のため、限られたスペースではあるが屋根付き
    の車寄せを確保すること。かつ通り抜けが可能であること。
  2.療養スペースから直接避難できるスロープを設置すること。
  3.外部からも利用できる職員トイレを設置すること。
  4.十数台の駐車スペースを確保しながら、療養スペースから
     使用できるデッキと植栽を配すること。
  このほかにもたくさんの条件、課題はあったのですが、現場スタッフの方と一緒にひとつ、ひとつ考えていけたことが非常に恵まれていました。住宅の設計を基本に置きながら、お互いに小さなことまで確認しながら設計が進められたことで、私にとっても大きな収穫を得ることができました。
 全体的に床は桧フローリング、壁、天井は漆喰塗料です。外部の杉に使用したプラネットカラーのバニラがいい色を演出してくれました。吹抜のサーキュレーターとして今回初めてエコシルフィーを使用しました。データでは非常に高い性能が確認できるのですが、果たして床暖房が不要なほど働いてくれるかどうか今年の冬が楽しみです。社会に貢献する建物に関われることは幸せです。
 











2006/5/27 医院のリフォームが完了しました。
 築後30年弱の医院(鉄筋コンクリート造2階建て)のリフォームです。リフォームの内容は駐車場整備、外壁改修、便所改修、エアコン改修です。
1.駐車場整備
  この医院敷地は主要県道からひとつ敷地を隔てた北に存在しています。その旧ガソリンスタンドの敷地を今回新たに購入、患者用駐車場に整備しました。
  目的は今までガソリンスタンドの高い塀でわかりにくかった医院の存在を主要県道から容易に認識できるようにすること。それと台数を減らしてでも1台あたりのスペースを広くとることにより、利用する患者さんの安心感、快適性を高めることです。
  ※チェックポイント
   駐車場の跡地は地下タンク撤去後土壌浄化して整地されます。深く掘り起こされるため埋め戻しの際には充分な転圧がされていることを確認しましょう。
2.外壁改修
  コンクリートの外壁も定期的なメンテナンスが必要です。もともとアルカリ性で正常なものが、雨やCO2に晒されることで徐々に中性に移行します。それはコンクリートの強度の低下から建物の寿命に影響を与えます。これを守るのが吹付等の仕上げなのです。打放しの場合は撥水剤です。外壁メンテナンスが必要なのは「美観」以上に「建物強度維持」のためなのです。
  ・鉄筋爆裂部補修
  ・クラック補修
  ・コーキング打直し
  ・鉄部・配管等塗装処理
  ・フード取替
  ・庇取付
  ・吹付部塗装処理
  ・前面道路部分外壁タイル貼
  足場が無いとできない工事は今回全て行いました。
  前面道路から見える部分の外壁を薄いタイル貼にしました(荷重の増加を抑えるため)。約250万をかけたねらいはふたつで、ひとつ目は「イメージの一新」です。今まで塀に隠れていた建物がリフォームを期にイメージを一新して登場するインパクトを与えること。ふたつ目は次回の外壁メンテナンスまでの期間を延ばすこと。結果として新築に近いイメージを提供できたものと納得しています。
3.便所改修
  男女兼用の便所を男女別、車いす使用可能に改修しました。限られたスペースですので男女とも個室とし車いす用便器は男子便所内に設置しこれは兼用することにしました。
  ※チェックポイント
   ・女子便所手洗器前鏡を壁全面に貼ること視覚的拡がりを演出しました。
   ・男子便所は大便器と小便器は共存するのですが、大便器に座ったときに小便器が視界に入らないように配慮しました。
4.エアコン改修
  当時主流のセントラルヒーティングを個別の壁掛エアコンに取替えました。機器代、工事費とも個別の壁掛エアコンがリーズナブルです。

屋上防水、外壁改修等建物のリフォームの時期の目安は10〜15年程度と考えられます。早い時期のリフォームが建物の長寿に繋がります。今はすでにサスティナブルデザインの時代、使い捨てではなくライフスタイルの変化に対応したリフォームで資源を大切に利用し、地球環境保全に貢献できたらいいですね。
【before】



【after】










2006/1/27 備前焼が完成しました。
 昨年秋の窯出しでたくさんの作品ができました。湯飲み、茶碗、お皿、ぐい飲み、小鉢、箸置きからビアグラス、徳利らしきものまでロクロで奮闘した成果が完成品になりました。
ボタとわらの模様もそれらしい表情になっております。薄いお皿を重ねて焼いてみたのですが、これは失敗でした。下のお皿は良かったのですが、上のお皿は四方のボタを起点に中央が撓み見事な曲線を描いた形になりました。
これらを使い食事をしているのですが、少し変形したぐい飲みの熱燗、小振りながら口当たりの良いビアグラスのビールは最高です。全てが完成ではなく中には割れてしまったものもあります。写真は底にクラックが入り水を注ぐと漏れてしまうマグカップですが今はパンジーとしっかり共存してくれています。

2005/9/10 待合室の掲示板を小さくしました。
 既存医院の待合室に37型プラズマディスプレイを設置しました。掲示板に貼りきれないお知らせ、情報…これらをソフト製作会社が整理しインターネットで配信してもらうことにより、患者さんに院内情報サービスと待ち時間のイライラを解消する癒しの空間を提供しようというものです。
 最初に必要な資料をソフト製作会社に渡すと30分〜60分/サイクルのその医院だけの画像を製作してくれます。その後はお知らせする必要のある情報を挿入するメンテナンスを行ってくれますので常に最新の情報をディスプレイに流すことができます。もちろんTVアンテナに接続すればテレビ番組も放映できますし、DVDも放映可能です。
 この会社の製作画像はきれいでわかりやすく、センスの良さも感じ待合室の雰囲気づくりに貢献してくれそうです。37インチディスプレイで最初の費用が一式100万程度。あとは毎月の運営費が1万程度と結構リーズナブルな金額です。
 設計時に予測しにくい掲示板の大きさを最小限のものに押さることが可能になりそうです。

2005/8/24 防犯ガラスに取替えました。
 既存医院のセキュリティ対策として、警備保障会社によるセンサーを設置し更に主要な出入り口のガラスを防犯ガラスに取替えました。重複した設備に思われますが、これは「侵入」に対してのセキュリティの姿勢を表す意味を持たせてあります。警備保障会社の警備を導入するか、それとも全てのガラスを防犯ガラスに取り替えたり他の侵入防止策を施し自主警備にするか検討の末に出した結論です。
一般的にはこの防犯ガラスがセキュリティ対策に高レベルの効果が期待できますので概要だけ説明します。

【既存のガラスの室内側に防犯フィルムを貼る。】
 これは車のガラスに貼るフィルムと同じ要領のもので自分で貼ることができます。しかしガラスとフィルムの間に気泡が残りやすくやはりガラス工事業者に依頼することをお勧めします。防犯用としては350μm以上の厚みが必要で、厚みが増すに従い強度も上がります。
この方法の欠点は後から現場でフィルムを貼るため、フィルムがサッシの枠の中まで呑み込まれず、フィルムと枠の間に数oの隙間ができるところです。その部分にカッターを入れられるとガラス全体をサッシからはずされてしまう可能性があります。

【防犯ガラスに取り替える。】
 防犯ガラスとはガラスとガラスの間に防犯フィルムをはさみ込んだ「合わせガラス」のことです。このガラスは上記の問題を解消してくれると同時に、フィルムが露出していないので傷がつかず汚れることもありません。このガラスはフィルムの厚みが30mil(750μm)以上のものが防犯用として認定されていて今回は90milのフィルムのガラス(材料代18,000円/u)を使用しました。

いづれにしても100%侵入阻止と言うわけには参りませんので、補助錠を併用することにより効果を高めましょう。
自主警備をする住宅には有効なセキュリティ対策となります。

2005/8/1 住宅用火災警報器の設置
 平成18年6月1日から新築住宅には住宅用火災警報器の設置が義務化されます。これは住宅火災による死者の数が低減しないことに対する消防法の改正によるものです。既存の住宅に対しても数年内に設置する義務が発生しそうです。
火災警報器というと大げさに聞こえますがそれほどびっくりするものではないようです。

【住宅用火災警報器の種類】
  火災により発生する煙を関知し、その機器から音や音声を発し
 住宅内部にいる人にいち早く知らせる機器
 (乾電池式で電気配線は不要)

【住宅用火災警報器の設置場所】
 「寝室、寝室がある階の階段、その他基準で定められた場所」と
 あるので台所、居間あたりにも要求されそうです。

電気配線が不要で機器の値段も1個1万円程度ですので大きな負担にはなりません。住宅設備のひとつとして認識しておきましょう。

2005/8/1 「あな窯」第2回火入れに向けて作陶中です
 今年10月の火入れに向けて現在作陶に励んでいます。毎月一度 備前焼作家 大平氏の丁寧なご指導のもと土ひねりにチャレンジしています。
  ロクロでそれとなく芯が出たとき、土が立ち上がって茶碗や湯飲みになっていく過程、皿が薄さを求めて円盤に変身する瞬間……喜び、落胆、でも感動。   岡山でこそできるこの貴重な体験を提供してくれるグループの皆様のご好意に感謝しながら作品(固まり)が徐々に数を増やしています。

2005/8/1 正月にふさわしい初窯を紹介します。
自分の作品は
まず自分で窯を作るところから始めよう。

 里山で余暇を楽しむ30名程度のグループが窯作りからのチャレンジです。「窖窯」という形式でプロの備前焼作家による丁寧な指導のもと作業は進んでいきます。  休日を利用して半年の工事と平行して作陶作業も進みます。窯が完成するとやはり屋根が必要です。地元の杉材を利用して水が切られています。
 昨年秋の火入れから初の作品が誕生しました。グループはこの感動と新たな創作を重ねつつ将来の夢を実現しようとしています。

オリジナルデザインの木製ドアを作りませんか

 国産の木製ドアは精度が良い分、値段も結構高くなります。 輸入の木製ドアは精度が悪いが、ステンドグラス等を使用しても、値段が安く手頃です。ただ輸入ドアは一般的にサイズや形状のオーダーは聞いてもらえません。材質も限られたものしかなく、ナラのような木になると選択範囲は限定され値段も高くなってしまいます。輸入代理店を経由する限り、これは解消されず輸入住宅の展示場にあったのと同じドアの使用を余儀なくされる訳です。そこで、有効なのが個人輸入です。下の写真は全てカナダのドアメーカーに直接発注して輸入したものです。打ち合わせ、手続きは全て当事務所が行います、施主から直接代金を支払って頂くことにより中間経費を"全て"排除することができ、原価で入手することが出来ます。このメーカーの良いところはサイズや形状のオーダーに対応してくれます。また、材質も多くの種類から選べます。写真のドアは全てナラで作っています。他にないデザインの玄関ドアを作ってみませんか?


引込電気容量は"50KVA"以下
 電気容量が、50KVAを超えると高圧引込となり、敷地内に変電設備(キュービクル)が必要になります。そして建物完成後も保守点検が必要となり、結局スペースと費用が余計にかかる訳です。 60坪程度のコンパクトな医院であれば問題なく、50KVA以下で収まります。医院の中で一番、電気容量が大きいものがレントゲンで、約10KVA程度の換算になります。あとは医療機器、エアコン、コンセントの数等で合算する訳ですが、油断をすると結構大きな数値になります。給湯や床暖房は"ガス"を使用する等配慮しながら、引込電気容量に注意してください。中国電力の計算に圧縮率とゆうものがあるのですが
、50KVA前後であれば、ぜひ50KVA以下にして低圧引込にすることをお勧めします。

市街化調整区域って何?
 市街化調整区域とは都市計画法によって定められた区域のことで"原則"として市街地として開発するこを禁止しています。田が多く周囲に家が少ない場所はたいていこの市街化調整区域になっています。この地域では特定の建物しか建築できません。一般の"住宅"も建てられません。特別に建築が許される建物も"開発許可"など手間のかかる手続きが必要です。
 しかし「医院」は公益上必要な特定建物で開発許可の手続きが不要で普通に建築することができます。市街化調整区域は厳しい建築制限があるので他の地域とくらべ"地価"が圧倒的に安く、周囲の住宅状況によっては「医院」を建築するのに"有利"な敷地を提供してくれることがあります。しかし、もともと宅地として整備していない敷地ですから余計な出費もあります。下記の点をチェックして下さい。
1. 道路に直に接していますか?道路との間に用水路があれば橋が必要。
2. 排水できる用水路か側溝がありますか?
3. 道路に水道本管がありますか?
4. 道路に電柱、NTT柱がありますか?
5. 道路に下水道がありますか?まず下水道は整備されてないので浄化槽が必要。
6. 農業振興地区に指定されていませんか?指定の場合"解除"の手続きが必要(6ケ月必要)。
7. 地目は何ですか?おそらく農地なので"宅地"に変更する手続き(農地転用)が必要。
8. 道路と敷地の段差はありますか?たいてい道路より敷地のほうが低く地上げが必要。

該当項目には費用がかかりますが、土地代の差で十分補える場合が多いようです。計画に時間の余裕があれば医院の"敷地"として有力な候補地といえます。


ホームセキュリティ

 最近住宅の設計でホームセキュリティシステムを装備することがあます。(以前に比べると確実に増えています)その内容の基本は、窓や出入り口にセンサーを設置し窓が開いたり何か物体を感知すると信号を送って異常を知らせると同時に、ベルを鳴らして侵入者を威嚇するものです。
 このシステムの管理方法としては2つの方法があります。ひとつは警備保障会社に依頼する方法で、もうひとつは自主管理で。警備保障会社の場合は取付工事から自社で行い、機器はリースの形が一般的です。夜や外出時に警備状態にして異常が感知されれば警備会社が警察に連絡すると同時に家まで来てくれます。ただ警備が本来の任務で、侵捕まえるのは警察の仕事だそうです。

費用は加入時(工事費、保証金)20万程度、毎月(管理費)1万前後のようです。自主管理の場合は自分の費用で機器を設置し、自分で管理するので毎月の費用はかかりません。しかし最初の工事費と機器代が70〜100万程度必要です。以前は住宅には関係のない設備だったのですが、今ではそれほど珍しくもないものになっているようです。


センサー付き照明
 玄関の鍵や窓の防犯について書いてきましたが私のお勧めセキュリティをお知らせします。
それは人感センサー付ライトです。一戸建て住宅の場合、泥棒は玄関ではなく裏の人目に付かない所のガラスを破って侵入します。ですから家の周辺、特に死角になる場所にこのライトを付けてガラスを破る前に威嚇し、退散してもらいます。それでも入ってくるものはあきらめます。家には多量の現金を置かず、重要書類は2階の金庫に保管します。これがリーズナブルなセキュリティだと思います。

第29回住宅セミナーの報告 石膏ボード
6月30日(土)吉野石膏の大串氏を講師に迎え「石膏と健康」について勉強しました。(参加者10名)

1. 石膏の歴史(メソポタミア文明期に彫刻として見られる)
2. 石膏とひとの生活との関わり(体内に入っても無害でビール、にがりの成分として貢献)
3. 石膏ボードの開発(アメリカで生まれ戦後、日本でも開発)
4. 石膏ボードの発展(不燃建材として成長)


5. 石膏ボードのエコロジー(原料を天然せっこう石から火力発電の副生石膏や廃材石膏ボートのリサイクルに変換)
6. 石膏ボードはなぜ燃えないのか(ボード1枚の中に一升ビン程度の結晶水を含む)
7. 石膏ボードの特性(不燃性、遮音性、無伸縮性)
8. 健康材料としての石膏ボード
  ※ハイクリンボード(化学を吸着する石膏ボードで安くて効果大)
  ※ケンコート(珪藻土入り石膏プラスター 私でも塗れそうです)      
  ※ケスジャン(住宅用自動消火装置 安価なスプリンクラー?)

安価で施工性が良いため、壁や天井の下地としてよきた石膏ボード。住宅においてもまた新しい役割を担おうとしているようです。


第30回すまいセミナーの報告 松

7月28日(土)、(株)鈴鹿製材の鈴鹿光昭氏を講師に迎「松」について勉強しました。(参加者11名)

1.経歴
銀行勤めから家業を継ぎ現在では地球環境に貢献している点で誇りが持てる。
2.家の造り方の変遷
材料を吟味した家を建てる時代から、家を買う時代に移行。無垢の木から、安い新建材の時代に。
3.梁材の変遷
戦前には地松が梁材として使われていた。戦後の住宅大量生産時期に地松が量的に少なくなり米松にその座を奪われた。現在はその米松の品質が悪化し欧州パイン集成材に移行いる。
4.松材の現状
数量が減ってきている。中国地方は松食い虫の被害により産地とは言えない状況になっていて、現在の産地と言えば東北地方挙げられる。
5.県北の製材所の特徴
「桧の柱(3m)だけ」とか「桧の柱(6m)だけ」とか小い製材所を特化させることにより無駄を少なくし、供給単価をさえること成功した。結果、美作の市場を全国的な地位に押し上げることになった。この時鈴鹿製材は地松専門の道を選び現在に至る。
6.松の強度
赤松が最強で黒松、米松の順となる。
7.松の赤み
赤みは芯材で強度的に強い。(組織は死んでいるので安定していて、含水率も低い)白みは辺材で強度的に弱い。(組織が生きていて不安定で含水率も高い)
8.松の需要
目の詰んだ赤みが神社・仏閣(厳島神社とか錦帯橋)の改修に求められる。
9.山を買うなら
「山を買うなら北向きの山を買え。」日差しによる土壌条件の差。
10.含水率
切ったばかりの松は140%程度。人工乾燥で20%以下にして出荷する。
11.カビ
夏場に切った松には必ずカビが生える。そのため防カビ剤の薬品処理をする。ただし人工乾燥する場合は防カビ処理を必要としないので健康的にも安心である。。
12.ヤニ
松にはヤニがある。山の南面の松はヤニツボを多く言われる。そこでヤニの処理方法をひとつ。
1.茶渋で茶托、茶盆等を手入れするのと同じ方法で日本酒で材面を手入れすればヤニとり、割れ防止両方の効果が期待できる

 

設計図に地松乾燥材と特記しても、流通の途中で否定されてしまう可能性が大きい地松ですが、探せばちゃんとあります。構造材のみならずテーブルの天板とか床材、階段材等たくさんあります。次回セミナーのオプションに鈴鹿製材の工場見学を準備しますのでぜひ一度現物を見てください。


第31回すまいセミナーの報告 すまいの色彩とあかり
 8月25日、日本色彩福祉協会代表の中山怜子さんを講師に迎え、「すまいの色彩とあかり」について勉強しました。(参加者10名)

1.始めは
 6人の子供に同じ服を着せてみても、似合う子と似合わないる。どうしてなのかと考えているうちに色についての関心が芽生え。
2.子育て
 「学問は学校で」、「情操教育は家庭で」の信念のもとに家庭で色使いに配慮した。特に食卓の上を季節を感じさせる色でコーディネートすることで「日本の季節」―文化を自然に身につけさせることでユニバーサルな人間を育成する。
3.テーブルカラーコーディネート例
春―い草マットの上に新芽の黄緑、その上に備前焼に生けられた
   春の花……テーマは「進出」
秋―い草マットの上にテラコッタの茶、その上に備前焼に生けられた
   枯れていく枝葉……テーマは「暖」
4.地域による色のイメージの日本との差
中近東では  青…暑い(暑い日の青空)
         ベージュ…暑い(暑く乾燥した土)
         茶…涼(暑く乾燥した土に雨が降った時の色)
         黄・橙…涼(曇った時グレーをバックにしとき)
5.照明
和の文化…暗がりの文化(照度を落とすことにより落ち着く)
洋の文化…明の文化(照度が高く活発)
照明の使い方の注意点として、相手の顔が美しくみえるか。顔に影を落としてないか。まぶしさを与えていないか。食事に効果的であるか、等々。
6.日本の地域による色
寒色系の好きな(得意な)東日本、暖色系の好きな(得意日本。

 その他、健康のための色の演出、手術室の壁の色はなぜ緑なのか、浴室、便所の色の使い方等、興味深い内容でした。住宅の便器の色を決める時にはぜひその色が持つ特質、イメージを考えてみてください。納得できるとおもしろいですね。


縁の下の力持ち
 現在進行中の現場で鋼製床束を使用しています。床束とは1階の床下で床を支える柱のようなものです。一般的には3寸角の木材が使用されていて、これが束石の上に乗るわけですが、最近はベタ基礎になることが多いので基礎コンクリートの上に直に建てられます。大工さんが基礎と大引の間の長さを測りながら切って合わせるのですが、結構手間が掛かっています。
以前マスコミで騒がれた欠陥住宅でこの床束が束石から浮いていたり、はずれていたものもありました。そこで登場してきたのが鋼製束とか樹脂製束です。大工さんの手間を省くことと、竣工後もし木の収縮で床鳴りが起きた場合に床下に入ってレベルを調整することを目的にして
います。鋼製束は強度的には信頼がおけそうです。(3t/本)サビに関しても雨に濡れないベタ基礎の上であれば問題なさそうです。1軒あたりの材料代が3万円程度なのですが、大工さんの手間が省けることを考えると±0になりそうです。

適切な工事費
どんぶり勘定の代表格と言われてきた土木・建築界ですが実際これほど不透明でわかりにくい世界は無いように思われます。講習会での話です。ある建築工事で、工事全体を請け負ったゼネコンから各工事の下請け業者に発注されるわけですが、その下請け業者は自分のところで工事をするのではなく次の孫受け業者に発注、その孫請け業者はまた次の業者に発注といったかたちで実際に工事をした業者までなんと数社を経由していたといった驚きの話がありました。これは特別な例ですが建築工事の世界では少なからずこのようなケースがあります。こうした場合、1社を経由するたびにいくらかの利益が生まれるわけで、このため見積書に記載されている金額と実際に工事に支払われた金額に大きな差が生じてしまい、見積書の意味が薄れ本当の工事費は不透明になってしまいます。住宅のように小規模の工事の場合は少ないのですが、たまにそのようなことがみられます。

「適切な工事費」の原則をこう考えます。

   1.見積書には実際に工事に携わる業者に支払われる金額が記載されていること。
   2.元請けの工務店は経費をきちんと20%計上すること。(これだけないと運営できない)

ただこれだけでは工事費が透明になっても決して値段が下がるこはないでしょう。この工事費をリーズナブルにするためにいろいろな手法が展開されています。施主が各工事業者に直接発注する直営方式とか、CMといわれる方式。しかしどの方式にしても現場の段取りを手配したり調整する人が必要であり建物が完成した後のメンテナンスも必要なのであります。元請の工務店がその役目を果たしていれば結局はどの方式も同じことなのです。問題は各工事に携わる業者が品質を落とすことなくいかに安い金額を提示できるかなのです。この部門での信頼できるネットワークの充実こそ、リーズナブルで適切な工事費を生むことができるものと思います。


第39回すまいセミナー報告 建築士とつくる家づくり
4月20日(土)、渡辺篤史の「建もの探訪」の番組製作プロデューサー 山澤達義氏を講師にお迎えし、「建築士とつくる家づくり」をテーマに第1回公開講座を中国電力エネルギアホールで開催しました。講師には番組製作に関する話と自宅を建てる時の施主としての体験談からテーマに迫っていただきました。

A.
番組製作に関する話から
1989年バブルの終わりごろから軽い乗りで始めた番組であるが、13年も続いている。
番組に関わるまでは家は買うもので、建築家に頼んで造るとか、図面に金を払うなんて意識は全く無かった。

当初の建築家のイメージ
 1.難しい言葉を並べて何を言っているのか判らない。
 2.女優と結婚する。
 3.黒い服を着ている。特にタートルネックを好んで着る。

製作を続けているうちに、取材後帰りに「今日はよかったね」とスタッフ同士うなずくことが起きてきた。言葉では言い表せない気持ちのよい空気(空間)があり、自分が友人としてもう一度訪ねて来たくなるような家である。こんな家が自分にとって良い家なのだろうかと感じるようになった。
番組に出ている家の施主は30代が多いので金銭的に特別裕福な訳ではない。ただ住まいに対するこだわりは非常に強く例えば、無駄使いは一切しないが居間にコルビジェのソファをちゃんと購入するといった明確な価値観をもった人が多い。そのため取材した家の7割は取材の時の通りきれいに片づいている。
これからの番組のテーマは「家と町並みとの融合」
B.
番組製作に関する話から施主としての体験談から
建築家を探す時、兄弟とか親戚にあたる建築家は避けよ。言いたいことが言えなくなる。
建築家が付き合っている工務店の質を見よ。設計の質も想像できよう。
最初からディテールに触れてはいけない。最初は雑談から生活スタイルを建築家に伝える。
建築家に対して不満を抱かない心構え。施主は建築家と1対1である。しかし建築家は施主と1対5とか複数である。
具体的な細かな希望を言ってはいけない。その通りの設計をしてくれるが、建築家からの新しい提案が欠落しやすい。その提案こそ建築家の職務なのである。
予算をあいまいにしてはいけない。設計料とか、税金等雑費を含めた予算はこれだけしかない。これ以上は一切出ないという金額を提示しないと結果としてビックリする金額がでてきて収集がつかなくなる。
切り捨てられる希望事項をはっきりさせよ。全てを欲張っては適正価格の家は得られない。
職人の技術を尊重せよ。互いの信頼関係の上に出来上がった家は予算以上の結果を呼ぶ。
自分の主張ばかりしてはいけない。工事は人の手によるもので失敗はつきもの。トラブルの時結果としていい家が出来ることを目指して設計者、施工者の今後の力を引き出せる解決策を探す。

公開講座としては会員である斉藤さんの体験談から、講師、住まい手、設計者への質問、住まいのお楽しみ抽選会等盛りだくさんの内容で進行する訳ですが、会場に展示したエコ建材コーナーも貴重な情報提供として貢献できたと思います。 「番組を初めて生活が180度変わった。それまで家は寝に帰るだけのものであったが、家を建ててからは家に居る時間が以前に比べ長くなった。そんな家に私は住んでいる。」講師の山澤さんには住まい手の立場からこれから住まいを建てられる方への想いを溢れるほどお伝えいただいた大変有意義な公開講座でした。


インテリアガラス エッチングデザイン彫刻の紹介
失敗するとしつこくなる恐れのあるステンドグラス。しかしガラスや鏡に彫刻するエッチングガラスは上品さとやさしさの住空間を演出するのに安心して使える材料のひとつといえます。ドアの小窓や壁の一部、トイレの鏡にも利用できます。値段は30p×40pぐらいの大きさが37,000円程度でデザインもたくさんそろっています。そして何よりもありがたいのはこれを製作する方が岡山にいることです。打ち合わせも充分できますから自分だけのデザインに仕上げることができます。興味のある方はパンフレットを請求してみてください。

Katoh エッチングデザインプロ 代表 加藤 真義
TEL :086−270−1966
E-mail d-okatoh@pol.oninet.ne.jp




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