*** 読書あれこれ ***    ←前月に戻る  2012.09  次月に進む→

今月読んだ本 |  もう届いた |  「飛ぶのがフライ」ジル・チャーチル |  本の予約 |  「主な登場人物」清水義範

今月読んだ本 2012.09.30
岩城宏之
「オーケストラの職人たち」
ジル・チャーチル
「飛ぶのがフライ」


もう届いた 2012.09.21

火曜日にポチった本が木曜の夜届いた。 アマゾン、速すぎ!

届く前に第1作を読み返そうと思っていたんだけど、予定が狂っちゃった。 しかも、折悪しく図書館からも予約の順番が来たとの連絡が入っちゃった。

この場合、優先順位は図書館が一番だわねぇ。 買った本は後回しです。 今度こそ、ちゃんと図書館に受け取りにいくぞ。


「飛ぶのがフライ」ジル・チャーチル 2012.09.20

未亡人で専業主婦のジェーンが親友で隣人のシェリイと一緒に素人探偵として活躍するコージー・ミステリー・シリーズの第9作。 なぜいきなり第9作かというと、本の整理中にたまたま手に取ったので…(^^ゞ

保護者代表として、親友のシェリイ達と共にサマーキャンプ候補地の下見に出かけたジェーン。 子供たちから解放され、格好の保養のチャンスと思ったが、キャンプ場には存在を反対する活動家がちょっかいを出していたり、怪しい男を見かけたという人もおり、なんだか雲行きがあやしい。 案の定、いつものように死体を発見してしまうジェーンだった。 しかし今回は、発見した死体が消えてしまい、謎が拡大する。

このシリーズ、謎解きよりも、ジェーンの母として主婦としての大奮闘、子供たちとのやりとり、シェリイとの友情、アメリカの平均的な暮らし、などが楽しめる読み物になっています。子供たちの成長やジェーン自身の恋愛など、シリーズならではの進展も魅力。

表題が、名作の表題をパロっているのも大きな特徴です。 以下、表題の日本版と原題。

  1. 「ゴミと罰」Grime and Punishment
  2. 「毛糸よさらば」A Farewell to Yarns
  3. 「死の拙文」A Quiche Before Dying
  4. 「クラスの動物園」The Class Menagerie
  5. 「忘れじの包丁」A Knife to Remember
  6. 「地上より賭場に」From Here to Paternity
  7. 「豚たちの沈黙」Silence of the Hams
  8. 「エンドウと平和」War and Peas
  9. 「飛ぶのがフライ」Fear of Frying
  10. 「カオスの商人」The Merchant of Menace
  11. 「眺めのいいヘマ」A Groom with a View
  12. 「枯れ騒ぎ」Mulch Ado About Nothing

パロられた名作のタイトルはこちらに正解があるので、興味のある方はご覧ください。

wikipediaを見て、11作目と12作目が出ていたことを知りました。 買ってきて読まなくては♪


本の予約 2012.09.04

図書館で本の予約の長い長い待ち行列に並んで待っています。 その内の一冊がついに用意できたと連絡があったので、この週末に本を受け取りに行く予定だったのですが、 週末は体調不良でお出かけできなかったので、本の予約が流れてしまいました。 というか、外出をキャンセルした時点で既に忘れてました(^^; 

また1から、長い長い待ち行列に並び直しです。 残念。


「主な登場人物」清水義範 2012.09.03

パスティーシュ小説の短編集。

表題の「主な登場人物」は、チャンドラーの「さらば愛しき女よ」の主な登場人物表からストーリーを創作する、という無茶苦茶な試みをした短編。 私もチャンドラーは読んだことが無いので、実物とどれだけ乖離しているのかわかりませんが、ストーリー創作の発想がおもしろく、大笑いです。

「ザ・ニュース・ウォッチ」はいかにもありそうなニュース番組を再現したもの。

「ビデオ録画入門」は孫と祖母の会話。孫が留守にする時間帯に祖母にビデオ録画を頼もうと四苦八苦する様子が会話で描写されています。番組予約機能ができる前の話。オチがまた笑えます。

などなど、楽しい短編集です。

なお、パスティーシュとはフランスの美術用語で「模造品」のことをいい、転じて文学上の「文体模倣」「様式模写」「パロディ」を意味します。 清水義範はパスティーシュ小説を主に書いており、どれも楽しめる作品になっています。


←前月に戻る  2012.09  次月に進む→