You be so nice to come home to

緑の回廊
風の渡る草原
君は駈けていく
どこまでも どこまでも
私はここで
貴方が帰ってくるのを待っていましょう
いつまでも いつまでも

    おかえりなさい

空はぬけるように青い。
緑の大海原。
彼は白い羊達の上で眠っていた。
私は彼の手をとった。私がここにいることに気付いてほしくて。
彼はゆっくりと、ゆっくりと目覚めた。
ぼんやりと空を眺め、それから、長い時間をかけてようやく私にたどり着いた。
彼は寝ぼけ眼をしばたかせながら、一言。
「おかえりなさい」
それは、とてもシンプルで優しい言葉。
私は、どんな難しい言葉よりもこのシンプルな言葉が好きだ。
帰る場所が、帰ることのできる場所があるってことはなんて幸せなことなんだろう。
「ただいま」
私は答えた。