【ノービットの冒険】 著:パット・マーフィ 
           早川文庫

かの有名な、トールキンの指輪物語の姉妹作「ホビットの冒険」のスペースオペラパロディ。「ホビットの冒険」を知っているに越したことはないが、これだけでも、ちゃんと単品で楽しめます。(実は、私も、指輪物語の方を知らないのでした)
主人公のベイリーを描けばいいのに、やはり、華のあるファール一族を描いてしまいました。右から、コンピューター主任のリリー、人類学者のロータス、船長のザハラ、コックのポピー、機関長のジャスミン。それから、航海士のヘザーと火器主任のアイリスは、紙面の都合上、ごめんなさい。
貪欲で、我が儘な、クローンの彼女たちに、我らが主人公ベイリーは泣かされっぱなし、それでも、なんだかんだで、彼女たちをほっておけない人の良いノービットのベイリーは、宇宙グモと戦い、海賊たちの目をかいくぐり、宇宙狭しと大活躍。

ホントは、我らがベイリーと、お茶目で無鉄砲なアンドロイドのフラッフィのコンビがイカシてるんだけど、悲しいかな、私では、フラッフィを描いてあげることが出来ません。(メカは苦手)

ファール一族の中では、インテリだけど、偉大なる母親?に対するコンプレックスの強いザハラがいい味だしてます。

ある日、休みなき休息に冒険家のギターナが訪ねてくる。彼女は貴方に、こう問うでしょう?

「冒険を求めていない?それはまたどうして?」