第11番 金剛山 藤井寺(ふじいでら) 一乗院


所在地 〒776−0033 徳島県麻植郡鴨島町飯尾1525
電 話 0883−24−2384  宿坊 なし  遍路用品 一部あり
開 基 弘法大師  宗派 臨済宗妙心寺派
ご本尊 薬師如来
ご真言 おん、ころころ、せんだり、まとうぎ、そわか
ご詠歌 色も香も無比中道の藤井寺、真如の波のたたぬ日もなし


 弘法大師が42歳の時、自他ともに厄難を祓うため薬師如来を刻み、飯尾の里に堂宇を建立し、更に金剛不壊の護摩壇を300m山上にある八畳岩に築き、17日間の修法を行い、堂宇の前に五色の藤を植えられた。

 
仁王門 鐘楼 大師お手植えの
五色の藤

 仁王門をくぐると右手に白、ピンク、紫の藤棚が続く。また、本堂への階段を登りきった両脇には石柱が建ち、何体もの仏様が彫られていてめずらしい。

本堂 石柱に多数の石仏 大師像

 本尊の薬師如来は大師作といわれているが、実際は平安時代の年号が書かれていて、900年はたっており、四国霊場最古のもので、国宝に指定され寺の奥に安置されている。

天井の鳴き龍 西国第1番青岸渡寺 四国第88番大窪寺
 
本堂の天井に書かれている「雲龍」は地元鴨島町出身の林雲渓作で、30畳ほどの大きさで、繊細な線とにらみをきかせた眼光は大迫力ですので、お賽銭をあげたあと必ず賽銭箱の上からのぞいてください。また、その下で手をたたくとビーンと鳴くのをテレビで見ましたが、お参りの人は本堂には入れません。

 余談ですが、日光東照宮と西国三十三観音の立木観音で有名な中禅寺の雲龍は同じ作者で、ほぼ同じ大きさに描かれています。東照宮の龍は鳴き龍です。

大師堂 不動堂 白龍弁才天堂

 不動堂は、胸を病みお寺の裏にある大師が修行された滝に身投げをした人が、不動明王に助けられ83歳まで生きたお礼に建てられた。
 白龍弁才天は、8本の手に蔵の鍵や弓矢など様々なものをもっており、金運、武術、芸術などの上達などの願いを叶えてくれる。

水掛地蔵 弁財天池 久松寺に関わる歌碑と仏

 四国八十八ヶ寺の中で「てら」と呼ばれるのは藤井寺だけです。