第75番 五岳山 善通寺(ぜんつうじ) 誕生院


所在地 〒765-0003 香川県善通寺市善通寺町3-3-1
電 話 0877-62-0111  宿坊 250人  遍路用品 一式あり
開 基 弘法大師  宗派 真言宗善通寺派
ご本尊 薬師如来
ご真言 おん、ころころ、せんだり、まとうぎ、そわか
ご詠歌 我すまばよも消えはてじ善通寺、深き誓いののりのともしび
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 弘法大師の生誕の地であり、高野山、東寺と並んで大師三大霊場の一つになっています。
 大同2年(807)に弘法大師が先祖の菩提を弔う為、唐の青龍寺を模した七堂伽藍を再現したのがはじまりで、父の善通の名を寺名にした。

済世橋(さいせいばし) 手前岸中程に男性器 慰霊塔

 バス駐車場から川を挟んだ寺へ行くには、済世橋を渡る。
 この橋は、大師が渡った洛陽の天津橋を模したとされ、罪障消滅を祈願したものです。
 済世橋の右手前中程には男性性器と渡った左には女性性器がつくられていますが意味は知りません。

干支別守り本尊 ほやけ地蔵堂 護摩堂
 
 ほやけ地蔵の口から左頬にかけて灰色の大きなあざがあります。
 昔、大きなやけどのある娘が祈願し日参した所、あざが綺麗にとれ、そのかわり地蔵尊の頬にあざが移ったといわれています。
 今では、あざ取りや病気平癒を願う人の信仰を集めている。

観音像 御影堂(大師堂) びんずるさん

 御影堂(大師堂)の地下には全長89mの戒壇めぐりができる。
 能満所願の本尊をお祀りしてあり、真っ暗な中を左手で壁を伝いながら「南無大師遍照金剛」を唱えながら進みます。
 中程に大師が誕生した場所の下に祭壇があります。
 余談ですが、真っ暗闇の戒壇めぐりは、信州の善光寺や京都の清水寺、小豆島の山の観音にもあります。

大師堂と本堂を繋ぐ参道 智恵の文殊菩薩と絵馬

 弘仁4年(813)に金堂(本堂)がたち、大師は薬師如来を刻んで本尊とした。
 その後、貞享2年(1685)に再建され、運長が刻んだ薬師如来を新しく本尊として、大師の本尊を胎内仏とした。

面影の池 御影の松 観智院

 大師が入唐の際、ご両親が名残を惜しまれたので、夕刻池の上の松の木に登り、池に映る自分の姿を描き形見とした。
 その時、香色山上に釈迦如来が現れ、後光で照らした。
 尊影は、後土御門天皇により瞬目大師の称号を賜った。

観智院内の集合墓 中門 大楠(周囲13m高さ40m)

 五重の塔の高さは八十八ヶ所のなかでは一番高い。
 五重の塔では他に70番の本山寺は35m、86番志度寺33m、31番竹林寺32mがありますし、京都の東寺は57mあります。

五重の塔(45m) 天神社 本堂

 御影堂(大師堂)の戒壇めぐりをぬけると宝物館にはいることが出来ます。
 宝物館には、国宝の大師が書を書き、母君の玉依御前が書の一字一字の隣に仏の絵を描いた「一字一仏法華経序品」があります。1200年前の物とは思えない程きれいです。
 国宝では、唐の恵果和尚から授けられた「三国伝来金剛錫丈」や、行基菩薩作地蔵尊、大師作吉祥天などがあります。
 ぜひ時間を作ってじっくり鑑賞していただきたい。

釈迦堂(常行堂) 本堂から大師堂への仁王門