楽譜コピー、今昔 |
楽譜コピー、今昔 | 2015.07.05 |
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数年前からオケの楽譜係をやってます。 今年の指揮者用の楽譜をオケ費用で調達すべく、小型スコアの購入を指揮者に打診したところ、「小型スコアは使いにくいので、自分でネット楽譜をダウンロードして印刷します」とおっしゃる。 自宅パソコンで印刷するものと思い込んだ私。 「では、印刷費用はオケで負担するので、インク代と用紙代の領収書を持ってきてくださいね」 とお願いしました。 そして、初回合奏の日。 指揮者から「はい、これ楽譜代の領収書です」と渡されたものは、コンビニの領収書。 金額は2000円ちょい。 あれっ?と思いました。 確か、インク代と用紙代をお支払いするはず。 …そこで「ピコーン!」と気づきました。 ネット譜のPDFファイルを直接コンビニのプリンタで出力したんだ! なんということでしょう! 時代は変わっていたんです! ☆☆☆ 思えば、長いオケ生活は楽譜コピーや楽譜貼りとの戦いでもありました。 (楽譜係をしてなかった期間の方が長いけど) ウン十年前、私が学生だった頃の楽譜コピーといえば、ジアゾコピー。 通称「青焼きコピー」が主流でした。 まず、青焼きの原図を作ります。 トレーシングペイバーみたいな薄い紙にコピーするの。 そして、原図と感光紙を重ねてコピー機に通すと、原図の黒い部分が感光紙に青く残るんです。 感光紙なので耐久性は低く、年数を重ねると色があせてきます。 でも、コピー代が普通紙コピーの半額だったんですよ。 少ない部費で楽譜を調達するには、節約は必須でした。 (当時は月1,000円の部費をなかなか払えなくて、よく催促されてました) コピーする楽譜の原本は、民音という、楽譜を貸し出してくれる機関から借りた市販品。 先輩の手書き楽譜も複数ありました。 代々受け継がれてきた、大切な財産です。 大学オケは最近休部になってしまったんだけど、あの楽譜たちは今どうなっているんだろう。 ちょっとノスタルジー。 試験前に友達のノートをコピーする際には、普通紙コピーを使ってましたよ。 複数部焼くわけじゃないから、原図作る必要ないもんね。 職場でも入社当時は青焼きコピーが主流でした。 職場ではいちいち原図を作ることはなくて、そのまま青焼きしてたので、白いはずの部分も青かった。 その後、青焼きコピーは廃れてしまいました。 青焼きコピーを知っている世代って、何歳くらいまでなんでしょうか? 就職してから入団したオケでは、その頃から白いコピーでした。 原譜はちゃんと購入・所有してたようです。 楽譜の肩にオケ名の印鑑が押してあるの。 原譜はパートの人数分だけセットされてるんだけど、団員に配られるのは、そのコピーです。 破損・紛失は怖いですからね。 団員が多かったから、楽譜係は大変だったろうなあ。 ここまで書いて気が付いたけど、中学高校時代のオケは青焼きコピーじゃなかった気がします。 当時は誰がどうやって楽譜コピーしてたんだろ? 多分、学校にコピー設備があったんでしょうね。 手元に楽譜が全く残ってないから、全て学校に返却していたんだろうな。 そういえば、教則本も学校の所有物だったなぁ。 さて、今のオケでは、所帯が小さい頃は、団長がパソコンソフトで入力・印刷したこともあったそうです。 編成が大きくなってからはトヨタミュージックライブラリから借りるようになりました。 そして、何年か前にネット無料楽譜(IMSLP)が登場! アマチュアオケに優しい時代になりました。 でも、楽譜のコピーは青焼きが白いコピーに変わっただけで、手間暇は一緒。 借りた楽譜だとコンビニで一枚一枚めくってコピーしないといけない。 PDF楽譜も自宅で印刷してからコンビニに持ち込んで、以下同じ。 …と思ってましたが、上述のように、時代は変わってました。 PDF楽譜はコンビニで直接プリントできる、というのは目から鱗でした。 新しい文化は若い人に聞かないとダメですね。 後は、ソートできるコピー機がコンビニに設置されれば万々歳なんですが、さすがにそれは無理な注文かな。 コンビニでの複数頁複数部大量印刷のニーズって、楽譜くらいじゃないでしょうか。 コピー機メーカーのショールームの機械で、有償印刷させてくれないかなあ。 手間暇もあるけれど、コンビニのコピー機を1時間単位で占有するのって、気が引けるんですよね。 来年はPDF楽譜の直接印刷を試してみます。 パート譜を1部づつ印刷すれば、仕分けの手間暇もかからないはず。 来シーズンの楽譜コピー作業が楽しみです(^^) |